結婚式のお花を花屋目線で解説
どんな種類のお花が使われてる?
結婚式は、ブーケに高砂、テーブル装花など、たくさんお花を使う一大イベント。結婚式ではどんなお花が使われているの?よく見るかわいいお花はなんて花?今回は、ブーケや会場装花などブライダルフラワーでよく使われる定番のお花たちをまとめてみました。
おすすめ例も紹介
今回は定番種類のお花たちを使ったブーケや会場装花のおすすめ例も紹介しています。また、意外と高価なブライダルフラワーの価格の疑問と、節約したい方におすすめの打ち合わせの仕方などにも触れていますので、ぜひご覧になってみてくださいね。
【定番】結婚式に人気の花の種類①:バラ
ウェディング定番中の定番
結婚式のブーケといったらまず想像するのがバラ。愛の花言葉がたくさんついた愛の象徴でもある花です。1年を通して出回るので、どの季節のウェディングにもぴったり。特に旬なのは春〜初夏と秋です。
ブーケにおすすめは?
バラにはたくさんの色や咲き方がありますが、ブーケにおすすめしたいのは香りのよいバラ!香りの種類はいくつかありますが、バラの甘い香りはまさに幸せの香り。持つたびにふわっと香るブーケは、至福の時間をさらに素敵に仕上げてくれます。
装花におすすめは?
バラの花びらは意外としっかりとした厚みがあり、その厚みがクラシックで王道な雰囲気を作り出してくれます。王道ウェディングのイメージが好きな方は、バラを使った装花がおすすめです。
【定番】結婚式に人気の花の種類②:トルコキキョウ
こんなブライダルにおすすめ!
トルコキキョウもブライダル定番のお花のひとつです。バラと似た雰囲気ですがバラは花びらが割合かっちりしているのに比べ、トルコキキョウの花びらは薄く、ふんわりした印象です。甘めのかわいさがお好きな人におすすめ。
こんなブーケにおすすめ!
白のトルコキキョウをメインに使ったブーケは、繊細で柔らかいイメージ。レース素材などの柔らかなドレスに似合います。またトルコキキョウはピンクベージュのニュアンスカラーが豊富なので、クラシカルなピンクブーケにしたいときにもおすすめです。
装花のおすすめは?
トルコキキョウの魅力はそのニュアンスカラーの豊富さ。アンティークなモーヴピンクの花色とフリフリの花弁が、甘さもありつつ大人かわいい印象になります。ピンク、紫、ベージュの色合いにしたい場合におすすめです。
【定番】結婚式に人気の花の種類③:ガーベラ
こんなブライダルにおすすめ!
かわいらしくて元気な印象のガーベラ。1本の単価も低めなので、たくさん使っても値段を抑えられるのが嬉しいポイントです。ただ若干水下がりがしやすいお花なので、水に浸けられないクラッチブーケなどは夏には避けた方がよいかも。
こんなブーケにおすすめ
ガーベラのブーケはかわいらしい印象にしたい人におすすめ。白のガーベラをメインにしたラウンドブーケは、ピュアなかわいさがあります。淡い色の種類が豊富なので、レモンイエローやピンクオレンジ系もおすすめです。
装花におすすめなのは?
ガーベラはパステルカラーの種類が豊富なので、パステルミックスの装花にするとかわいくておすすめ。白のガーベラをメインにして葉っぱをたくさん使う装花もナチュラルかわいい雰囲気です。バラなどに比べて安価なので、節約したい方にもおすすめです。
【定番】結婚式に人気の花の種類④:カスミソウ
こんなブライダルにおすすめ
ふんわりナチュラルウェディングの定番なのが、カスミソウ。ふんわりとしたフォルムの白い小さなお花が魅力で、カスミソウをふんだんに使ったナチュラルウェディングはどの時代でも人気があります。
こんなブーケにおすすめ
定番人気は、カスミソウだけのナチュラルブーケです。オーガンジーリボンにすればさらにナチュラルに、サテンリボンを豪華に使うとクラシカルなイメージにも。また、シルバーグリーンを合わせてもかわいい!
装花におすすめなのは?
カスミソウとグリーンをふんだんに使った装花は、カフェウェディングなどにおすすめ。小花のカスミソウはナチュラルウェディングの装花にぴったりです。メインをカスミソウに絞ると、シンプルですっきりとした印象になります。
【定番】結婚式に人気の花の種類⑤:アジサイ
こんなブライダルにおすすめ
花言葉が「移り気」だから結婚式向きではない、なんてことも言われますが、アジサイには「家族団欒」という花言葉もあり、今ではウェディング定番のお花です。梅雨のイメージがありますが、切り花は周年出回っています。
こんなブーケにおすすめ
青〜紫系のブーケにするなら、アジサイは定番のお花。また、おすすめしたいのは秋色アジサイとも呼ばれる、アンティークカラーのアジサイを使ったブーケ。入荷しにくい時期もあるので、フローリストさんに相談してみてくださいね。
装花におすすめなのは
アジサイは、もりもりとしたボリューム感が魅力。意外とカラーバリエーションがあり、青系でさわやかにするのもよし、濃い色で大人っぽくするのにも使えます。真っ白なアジサイをメインにすると、上品なかわいさに。
【定番】結婚式に人気の花の種類⑦:ダリア
こんなブライダルにおすすめ
華やかな印象のダリアも、結婚式装花では定番のお花。まるっとしたフォルムがかわいいポンポン咲きは、マムなど和風のお花と相性がよく、和婚に人気。花色も豊富で、ビビットカラーからふんわりしたニュアンスカラーまで揃います。
どんなブーケにおすすめ?
優しい色合いの大輪のダリアを使ったブーケは、ナチュラルかつ華やかな印象に。大輪ダリアは花びらが柔らかいので、どこか優しい雰囲気に仕上がります。濃い赤色や紅白複色のダリアを使うと、和装にもよく似合います。
こんな装花におすすめ
和装ウェディングなら、ダリアの豊富なカラーバリエーションで組み合わせたビビットでポップな装花もかわいい。オリエンタルな印象に仕上がります。紅葉の枝なども組み合わせて、秋らしい配色にするのも季節感がでておすすめ。
【定番】結婚式に人気の花の種類⑧:ピンポンマム
こんなブライダルにおすすめ
ピンポンマムとはキクの品種で、ピンポン玉のようなまんまるの形がかわいらしいお花です。白・黄色・緑色や、淡いピンクやビビットなピンクまでカラーバリエーションも豊富。和装ウェディングの装花に人気の定番のお花です。
こんなブーケにおすすめ
和装に人気のボールブーケに定番なのが、ピンポンマムです。真っ白なボールブーケは、白無垢を上品に引き立てます。またピンポンマムは花保ちがとてもよいので、暑い時期のクラッチブーケなどにもおすすめです。
こんな装花におすすめ
丸いフォルムがかわいらしいピンポンマムは、カラフルに使うとポップでキュート。和装ウェディングで明るい雰囲気の会場にしたいならピンポンマムがおすすめです。ダリアやアジサイ、ランなどとも相性抜群です。
【おすすめ】結婚式に人気の花の種類:コチョウラン
こんなブライダルにおすすめ
蝶が舞っているような姿が美しく、品があるコチョウラン。コチョウランを使ったウェディングは、落ち着いた上品な印象を与えてくれます。装花やブーケはもちろん、髪につけるヘッドパーツとしても人気です。
こんなブーケにおすすめ
コチョウランはラウンドブーケやキャスケードブーケ、クラッチブーケにしてウェディングドレスと合わせるとクラシカルな印象に。白だけでなくピンクや緑色などの花色もあります。水下がりしやすいので、暑い時期にはクラッチブーケは避けた方がよいかも。
装花におすすめなのは
コチョウランの装花は、品のある印象に仕上がります。コチョウランをメインにしてシンプルに仕上げると、より上品な雰囲気に。ハランのような艶のあるしっかりした葉と合わせると和装によく合います。
【おすすめ】結婚式に人気の花の種類:ワイルドフラワー
こんなブライダルにおすすめ
最近人気なのが、ワイルドフラワーと呼ばれるオーストラリアなどが原産のお花を使ったウェディング。ボタニカルウェディングとも呼ばれています。プロテアやユーカリなど、そのままドライフラワーにもなる点でも人気です。
どんなブーケにおすすめ?
変わったフォルムのお花を集めて作るワイルドフラワーのブーケは、野趣あふれるかっこよさの中に素朴なかわいらしさがあります。シンプルなドレスによく似合うブーケです。
装花におすすめなのは
装花に人気なのは、パンパスグラスと呼ばれるボリューミーなススキのような植物。ボリュームも出て、ナチュラルな雰囲気に仕上がります。秋のウェディングにもぴったりです。
花屋目線で解説!①:結婚式のお花とは?
ブーケとは?いつ持つ?
ウェディングブーケは通常、<挙式入場時><挙式退場時><披露宴入場時><お色直し退場時><お色直し退場時><披露宴退場時>に持って歩きます。歩いている時には基本的に持っているものです。そのため、重さや大きさも意外と重要。持って歩く姿を想像して考えてみるのがおすすめです。
会場装花とは?
結婚式の会場装花とは、基本の<高砂(メイン)装花><卓上(テーブル)装花>の2つに加えて、ケーキの装花やウェルカムスペースの装花など会場によってさまざまなスペースを装飾するお花のことです。キャンドルサービスなどの式中のコンテンツもフローリストと相談して決める会場もあります。
花屋目線で解説!②:お花の価格とは?
意外と高い!なんで?
ブライダルフラワーは意外と値段が高いもの。こんなに高いの!?と言われる方も多いのが実情です。例えばブライダルにおいてバラの1本の単価は600〜1000円ほど。式中に花びらが散ったりしないよう、それなりの品質のものを仕入れる必要があるからです。また、式場とのマージンも含まれます。
値段が上がる理由は?
ブーケなどは途中でお花が落ちたりしないよう、細かい部分にも気を配って作成され、会場へ運ぶのにも細心の注意を払っています。式当日にお花が一番よい状態になるように管理をし、当日の設置でも細かく手入れします。それらを含んだ価格となると、生花の場合、値段が上がってしまうものなのです。
節約したいなら?
節約したい方におすすめなのは、一番はじめに節約したい旨をフローリストにしっかり伝えること。そして節約するにはどうしたらよいのか、プランナーにもフローリストにも直接相談することです。花屋としてははっきりと節約したいと言われる方が、プランを提案しやすくなります。
花屋目線で解説!③:上手な打ち合わせの進め方
【大切!】予算とイメージの優先順位
会場装花もブーケもどちらの場合でも、予算とイメージとどちらを優先したいのか決めておくと、フローリストとも話を進めやすくなります。「希望の予算内だとどうなるのか」「イメージ通りにするといくら予算がかかるのか」の2点をはっきりさせておくと、折り合いをつけやすくなります。
イメージがある場合
お花のイメージが決まっている場合、参考資料をできるだけ多く集めてみましょう。口頭でざっくりしたイメージを伝えても、フローリストと思い描くイメージに齟齬が生じることも。たくさん画像を集めて、その画像のどういうポイントに惹かれたかをまとめておくと打ち合わせがスムーズです。
予算を優先したい場合
予算を抑えたい場合は、フローリストにはっきりとその旨を伝えます。また、お花の種類を指定すると料金が高くなってしまうことが。好みの色や雰囲気を伝えて、その時期旬のお花でお任せするのがベターです。特に定番でもあるバラは単価が高いので、バラは入れないようにお願いするのも節約ポイントです。
さいごに
季節のブライダルフラワーもご紹介
今回は、結婚式で使われる定番のお花たちをピックアップしてみました。これからは季節に合わせたおすすめのブライダルフラワーのご紹介などもアップしていこうと思っていますので、よかったらまたご覧くださいね。お気に入りのお花が見つかりますように。
過去の連載が気になる方はこちらから
この日曜連載では、花屋に勤めていた頃の経験を生かして花屋とお花を日常的に楽しむアレコレについて記事にしています。過去の連載が気になる方はぜひこちらからチェックしてみてください。

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