フラワーアレンジメントってどんなもの?
フラワーアレンジメントとは
フラワーアレンジメントとは、器にセットした吸水性スポンジにお花を挿して成形するスタイルのこと。吸水性スポンジのことはフローラルフォーム、またはオアシスと呼んだりもします。スポンジにお花を挿すことで花の位置を固定しやすく、大きさを調整できたり、いろんな形で作ったりすることができます。
どんな場面に適している?
現在の日本ではアレンジメントはフラワーギフトや会場装飾によく利用されます。結婚式の会場装飾やお葬式の装飾などにもよく使われ、スポンジからお花を抜いて来場者に分けられたりもします。また、花瓶を用意しなくてもよいので、お見舞いや店舗へのプレゼントなどにも適しています。ただしスポンジに水を含ませているので重いのが難点でもあります。
アレンジメント、どうやって頼む?
アレンジメントの注文の仕方
アレンジメントを買う場合、主に店頭での注文、電話での注文、ネットでの注文の3つの方法があります。イメージが決まっている場合は参考写真などを用意しておくと間違いありません。初めて買う場合などまったくイメージが湧いてないときには、写真が載っているネット注文を利用するのもおすすめです。
予約がおすすめ
アレンジメントは当日お花屋さんに行って注文、その場で作ってもらって持ち帰ることも可能です。しかし、当日にその場で作ってもらうとなるとお花も限られ、花の新鮮さにも欠けます。お花の仕入れのことも考えると、注文は3〜4日前に事前予約しておくのがおすすめです。当日にほしいときでも、注文してから時間を空けて受け取りに行くほうが、焦らずに丁寧に作ってもらえます。
アレンジメントの上手な買い方とは?
お花屋さんでお花を注文するのは、あまり頻繁なことでもありません。そのため、頼み方がいまいち分からない、いつもなんかうまく頼めない、とという方も多いのでは。今回は、初めてアレンジメントを買う人にもおすすめしたい、アレンジメントを買うときに伝えるべき項目を解説します。頼み方のコツは、全部で6つ。注文時に伝えるとよい順番に沿ってご紹介します。
アレンジメントの上手な買い方①予算
まずは予算を伝える
まず伝えるのは予算です。花屋に行って「アレンジメントがほしい」と伝えると、たいてい「予算はどうしますか?」と聞かれます。アレンジメントは吸水スポンジや器の価格が入り、だいたい3000円くらいから作成できます。花屋さんによって価格の相場には違いがあるので、確認してみましょう。
予算に幅がある場合には次の項へ
予算が決まっている場合には、まず予算を明確にします。お店によって違いはありますが、3000円で片手で持てるサイズ、5000円で両手で持てるサイズ、8000円以上になるとかなり大きく、重さも重たくなってきます。予算に幅がある場合には、次の項のアレンジメントの大きさから検討するとよいでしょう。
アレンジメントの上手な買い方②大きさ
次に伝えるのは大きさ
予算の次に伝えるのは、アレンジメントの大きさです。予算よりも大きさのイメージが固まっている場合には、「これくらいの大きさを作るのはいくらかかりますか」と尋ねると失敗が少なくなります。金額と大きさは花屋によってまったく違う場合もあるので、よく確認しておくのがおすすめです。
イメージのボリューム感を伝える
アレンジメントにもいろんなスタイルがあり、お花の挿し方によって大きさも変わります。例えば今人気の高いボックスアレンジメントは、箱の中にお花を敷き詰めるスタイル。おしゃれでとてもかわいいですが、ボリューム感には欠けます。また「3000円でボリュームよく作ってほしい」と伝えると、予算内でお花の内容や挿し方を調整してボリュームよく作ってもらうこともできます。
アレンジメントの上手な買い方③用途
どんな用途で飾るか
アレンジメントの頼み方において次に大切な項目は、アレンジメントの用途です。「誕生日のプレゼント」「開業祝い」「お見舞い」「お供え」などどういった用途でアレンジメントを飾るのかを伝えます。例えば、外出先で渡す場合にはあまり大きくなりすぎないように作ると、相手も持ち帰りやすくなります。
TPOに合った配慮を
この用途によってアレンジメントのスタイルも変わってきます。お供えなど背面に壁がある場所に置く場合、正面にお花が集まる180°型のアレンジメントが適しています。開店祝いや開業祝いの場合には、匂いがきつくないお花や花びらが散りにくいお花を入れるのも配慮のひとつです。どんな気遣いをするべきか分からないときにも、お花屋さんに相談してみるとよいですよ。
アレンジメントの上手な買い方④贈る相手
上手な頼み方のコツはここ
アレンジメントを頼むときぜひ伝えてみてほしいのが、贈る相手の詳細です。「かわいらしい人」「ご年配の女性」「お花が好きな人」など受け取る人のイメージや情報を伝えてみてください。普段の格好や家のインテリアなど伝えるのもコツのひとつです。花屋目線でいうと、相手の情報が多ければ多いほど、気をつけるべき点・喜んでもらえるかもしれない点に気付くことができるからです。
イメージや情報はできるだけ伝える
例えばご年配の女性の場合、はっきりした色合いのお花らしいお花を好むことが多いので、好まれやすいバラなどのお花を入れます。相手の像がなんとなく分かると、どんな風に仕上げれば相手に喜んでもらえるアレンジメントになるか、花屋としてもいろんな提案をしやすくなります。お花屋さんと相談しながら、気持ちが伝わるようなお花を選んでみてくださいね。
アレンジメントの上手な買い方⑤色
素敵な色合いを頼むには
次は色合いです。色合いは、そのアレンジメントの印象を決める大切な項目。贈る相手や場所に合わせたお花の色合いを、お花屋さんと相談しながら決めていきます。「赤ピンク系」「黄色オレンジ系」などと色を組み合わせて幅を持たせた頼み方をすると、より新鮮できれいなお花を使ってもらえる可能性が高くなります。「くすみカラーで」「原色系で」などトーンで指定する頼み方も、おしゃれに仕上がりやすくなります。
避けた方がよい色は?
贈る相手によっては避けたほうがよい色合いもあります。たとえば年配の方へのプレゼントの場合、真っ白なアレンジメントや白×紫系の組み合わせはお葬式の配色を連想するので避けるのがベターです。これはわたしの経験談ですが、若い世代には人気のニュアンスカラーのお花たちが、ご年配の方には枯れていると思われたことがありました。微妙な色合いは贈る相手に気をつけたほうがよいかもしれません。
アレンジメントの上手な買い方⑥花の種類
雰囲気で頼むのが◎
予算・大きさ・色が決まれば、最後はお花の種類です。指定のお花がある場合には、4〜5日前には予約をしておくのがおすすめです。季節のお花であっても、市場の状況によっては入らなかったり状態が悪かったりする場合もあります。具体的なお花を決めてしまうより、雰囲気や系統で注文するほうが確実。「お花らしいお花を入れる」「ふんわりした小花をメインで」などとお花の雰囲気を伝えると、お花屋さんがお花を見ながら提案してくれます。
当日注文もおすすめ
お花の内容にこだわりたい場合には、当日お花屋さんに行ってお店にあるお花を見ながら決めるのもおすすめの買い方です。お店にもよりますがたいていのお花屋さんでは、仕入れの関係で月曜日の午後、もしくは金曜日の午後にたくさんお花が置いてあります。当日注文をしたい場合は、お花が多いタイミングを狙っていくのがコツです。
アレンジメントのお手入れは?
アレンジメントの水やり
吸水性スポンジの表面が白っぽくなって乾いてきたらお水をあげます。フラワーアレンジメントは通常、器の内側にセロハンを巻き、セロハンの中にスポンジをセットしています。セロハンの中にお水が入るように、ゆっくりと水やりをします。セロハンからこぼれない程度に、スポンジにかぶるくらいの水を入れます。
水やりの注意点
吸水性スポンジは、一度乾ききってしまうと吸水性がなくなってしまいます。乾ききる前にお水をあげるのが大切なポイントです。一気に水を入れるとセロハンからあふれ、器が濡れてしまうので気をつけます。また、お花に直接水がかかると腐ってしまうこともあるので、スポンジに水をかけるように水やりをするのがコツです。
さいごに
花屋さんと相談しながら注文
お花屋さんでお花を注文するのは、コツが分かれば難しいものでもありません。今回紹介した項目とコツは、花束でも概ね同じ。初めてフラワーギフトを頼んでみる、お花の種類がまったく分からない…という人でも、この項目を花屋さんに伝えながら相談してみてくださいね。相手に喜んでもらえるようなアレンジメントができますように。
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この連載ではお花屋さんで替える旬のお花や楽しみ方など、花屋を楽しむあれこれを紹介しています。また、過去には花束の相場や頼み方についてご紹介した記事もありますので、ぜひそちらもチェックしてみてくださいね
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