はじめに
ピーマン栽培に挑戦!
緑の濃いピーマンは爽やかな苦味と豊富な栄養を含んでいます。自宅の庭やプランターで栽培して収穫したてを食べると「家庭菜園をやって良かった」と感じることでしょう。
種まきから肥料・収穫までを解説!
ピーマンの種まきや苗を植え付けるのに適した時期とプランターや庭への植え方を解説します。日常の水やりや苗が大きくなってから支柱を立てる仕立てのやり方、ピーマンを鈴なりに着果させるための効果的な肥料の与え方や収穫方法まで解説します。
ピーマンとは
ピーマンはナス科
ピーマンはナス科の一年草です。一般的に出回ってる青いピーマンは成熟前の状態のものとなっています。独特の苦味があり子供が嫌いな野菜として名が挙げられますが、加熱調理されたピーマンは苦味のあとに旨味が口の中に広がります。
栄養豊富
ピーマンはビタミンC・カロチンが豊富に含まれており疲労回復や動脈硬化の予防や美容にも効果のある野菜となっています。またピーマンに含まれる栄養素は加熱調理しても壊れることなく摂取することができます。自分の家の庭やベランダで採れたピーマンを使った料理を作れば子供も喜んで食べてくれるかもしれません。
ピーマンは唐辛子の仲間
ピーマンは辛くない唐辛子の仲間となります。原産地はアメリカ大陸ですが、コロンブスがヨーロッパに持ち帰り品種改良によってたくさんの種類が作られるようになりました。ちなみに辛さの目安となる「スコヴィル値」はピーマンは0となっています。
栽培できる種類も多い
ピーマンは栽培できる種類が多く、見慣れた緑色のイスパニア種から派生した「京波」や「京ひかり」そして赤や黄色に色付く「イエローホルン」や「フルーピーレッド」などのカラーピーマンなど自宅の庭やプランターで栽培することができます。
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ピーマンの育て方①土づくり
プランターなら野菜用培養土
初心者がベランダでピーマンを育てる時はプランターに野菜用培養土を使って準備すると手軽に育てることができます。水捌けを良くするために鉢底に軽石を敷いてから野菜培養土を上から入れましょう。水やりのためのウォータースポットを作るため、鉢の上から1〜2cmほどの高さまでの高さまでにしておきましょう。
おすすめ培養土
元肥が最初から配合されているのでプランターに入れるだけですぐに栽培を始めることができます。プランターの大きさに合わせて袋を追加しましょう。
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地植えなら苦土石灰と堆肥・化学肥料
地植えなら2週間前に苦土石灰を撒いて耕しておきましょう。1週間前に再度耕しますが1平方メートルあたり堆肥を3kg:化学肥料を100gを目安にすき込んでおきましょう。ピーマンは酸性土壌が苦手なので石灰を施して酸度を調整した土づくりをしましょう。
ピーマンの育て方②種まき時期
初心者が種まきから栽培するのは難しい
ピーマンの種まきから発芽までは温度管理が難しく、初心者に取っては難しいかもしれません。ピーマンの種まきは直に畑にまくのではなく育苗ポットや種まきをするための箱を用意して苗にまで育ててからの植え方が主な栽培方法となります。
種まき時期は3月〜4月
ピーマンの種まき時期は3月〜4月の間となります。もちろんまだ寒い時期となりますので種を箱やポッドに種まきをし、ビニールで覆って25度から30度の間に保温して発芽を待ちます。発芽を確認したら25度に保温し、本葉が2枚になったら20度くらいにまで温度を下げて管理しましょう。
種まきから苗になるまで
種まきから定植できるまでに1ヶ月〜2ヶ月程度の時間が掛かります。繰り返しになりますが温度管理を段階的にし続ける必要がありますので初心者にはあまり向いていません。苗がホームセンターに出回るのを待って、苗から栽培を始めるほうがいいでしょう。
ピーマンの育て方③苗の植え付け時期
ピーマン苗の選び方
ピーマン苗をホームセンターなどでの選び方は苗の葉に厚みがあり、緑が濃いものを選びましょう。そして葉がピンとしていて成長の勢いを感じられる元気のあるな和えを選ぶようにしましょう。また、アブラムシなどが葉の裏についていないかも確認しましょう。
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苗の植え付け時期は5月〜6月
苗を植え付けする時期は5月〜6月が適しています。気温が朝夕ともに安定してくるまで保温を続け、時期を待ってから庭やプランターへ植え付けるようにしましょう。
気温が安定して高くなった時期が最適
住んでいる地域によって植え付ける時期は多少前後してきます。中間地であれば5月中旬頃から、寒冷地などでは5月下旬から6月頃に植え付けをしましょう。気温の目安としては20度を下回らなくなる時期に植え付けをしましょう。
ピーマンの育て方④苗の植え方・地植え
風通しの良い環境
苗の植え方ですが、ピーマンは過湿を嫌いますので風通しの良い場所を選ぶようにしましょう。また地植えの場合は畝を立ててからポリマルチを敷くことで水やりのときや雨が降った時の土の跳ね返りを最小にし、病気や汚れを防ぐことができます。
地植え:植え方の手順
ピーマンの植え方の手順は畝を立ててから保温のためのマルチを張り苗を植え付けする穴を開けます。ポットから苗を取り出す前にポットごと水に浸けておきます。次に苗を植える穴をマルチの穴に掘り、根を崩さないように植え付け支柱を立てて支柱にビニールタイでくくり水やりをします。
ピーマンの育て方⑤苗の植え方・プランター
プランターを置く場所に注意
プランターでピーマンを栽培する時はプランターをおく場所に注意しましょう。風通しが良い場所を好むと言っても室外機の近くでは強い熱風が苗に直撃してしまい、成長を阻害する原因になります。
プランター:植え方の手順
プランターにピーマンを植える時の植え方は水捌けを良くするために鉢底に軽石を敷いてから培養土を入れ、地植えの時と同じくポットごと水に浸けておきます。プランターの中央に穴を堀り、植え付けてから支柱を立ててビニールタイで誘引します。最後に水やりをして植え付けは完了です。
ピーマンの育て方⑥水やり
ピーマンの水やりは株元へ
ピーマンの水やりはなるべく茎や葉を濡らさないように優しく株元へ水やりをするようにしましょう。葉が濡れると病気や害虫がつく原因になってしまいます。乾燥すると生長が鈍化してしまいますが、湿気が強い状況も病気・害虫のもととなりますので適切な量の水やりをしましょう。
水やり頻度
水やりの頻度は土の表面が乾燥仕切る前にあげるようにしましょう。朝と夕の2回ピーマンの様子を見ながら土の状態を観察して適切な水分量を保てるようにしてください。乾燥すると花が落ちやすくなってしまいます。花が落ちるということは実がならないということに繋がります。
ピーマンの育て方⑦一番花が咲いたら
わき芽を剪定する
ピーマンの植え方で大切なのは支柱を立てて、仕立てることが大切です。一番花が咲く頃には苗も大きくなってきて、わき芽が伸びてくる時期となります。そのままわき芽を掘っておくと栄養が分散してしまい、生長がスローダウンしてしまいます。それを防ぐために主となる茎と一番花の下にある元気なわき芽を1本か2本選んで、それ以外のわき芽を剪定してしまいます。
3本仕立て
3本仕立てはピーマンの植え方でもっとも一般的な仕立て方となっています。主となる茎とわき芽を2本伸ばして栽培をします。
2本仕立て
2本仕立てはプランターでの栽培などでスペースを小さくまとめたい時におすすめの仕立て方です。主となる茎と一番元気で勢いのあるわき芽を1本だけ育てる植え方となります。
ピーマンの育て方⑧支柱の立て方
3本仕立ての支柱の立て方
3本仕立ての支柱の立て方は植え付けの時に立てた支柱を中心に残りの2本のわき芽を支えられるように支柱を斜めに立てます。左に伸びるわき芽を支えるためには右下から左にかけて、右にのびるわき芽は左下から右にかけてと交差するように支柱を立てます。支柱を立てる時は根を傷つけないように注意しましょう。
2本仕立ての支柱の立て方
一番勢いのあるわき芽は一番花のすぐしたにあるわき芽となります。主となる茎とわき芽の2本だけを残してあとのわき芽を剪定してしまいますので支柱は最初に植えた時に立てた1本とわき芽が伸びる方の反対側の下から斜め上に向けて支柱を立てましょう。
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ピーマンの育て方⑨追肥
植え付けてから
ピーマンの植え付けを終わらせて2週間後から肥料を追肥として与えていきましょう。その後はピーマンの様子を見ながら生長が止まらないように肥料を施します。肥料の与え方は根に直接当たらないようにピーマンの一番外側の葉よりも外に化成肥料を置くようにしてください。直接当たると肥料焼けを起こして根をダメにしてしまうかもしれません。
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摘花・肥料をする
最初に肥料を施す頃には一番花が咲いており、先に解説した通り支柱を立てますが、まだ苗が実をつけてそこから更に株自体を大きくする力がまだありません。肥料を施すと同時に花を摘み取ってしまうことを摘花と呼び、実が小さいうちに実を採ることを摘果と呼びます。最初の肥料を与えると同時にまずは株を大きくするために摘花・摘果するようにしましょう。
ピーマンの育て方⑩収穫
着花から2週間で収穫
ピーマンの花が咲いてから2週間程度で見慣れた緑色のピーマンを収穫することができます。できたピーマンをどんどん収穫していくと次のピーマンを作る方に栄養を傾けることができます。生長のバランスを良く見て収穫と肥料を与えて、風通しが良くなるように葉も適宜剪定していくようにすると健康に苗を生長させつづけることができます。
ピーマンの収穫の仕方
ピーマンの収穫をするときは手で引きちぎるのではなく、園芸用のハサミを使って切り取るように収穫しましょう。引きちぎろうとすると枝ごと折れてしまう可能性があります。
ピーマン収穫のタイミング
ピーマンは目安となる大きさになったらどんどん収穫をしていきましょう。実を成らせるには茎や葉、根と全てがバランスよく生長する必要がありますので基本的には早め早めの収穫が結果として収穫できる量を増やして、期間を伸ばすことに繋がります。
熟してから収穫しても
緑のピーマンはまだ熟していない状態となっています。自分で育てるときには実をつけて2ヶ月くらい待つと赤く熟したピーマンを収穫することができます。全てを収穫せず少しだけ熟すのを待ってから収穫してみてもいいかもしれません。長く茎に付けている分、熟したピーマンには栄養が詰まっていて甘みが増しています。
ピーマンの育て方注意点①連作障害
ナス科を育てた土を続けて使わない
ピーマンに限った話ではありませんが、同じ科の野菜を植えると育ちが悪くなることを連作障害と言います。連作障害は土の中の微生物や成分のバランスが崩れてしまい、他にも菌類や病害虫の密度が高くなってしまい、結果として病気や生育不良に繋がってしまいます。
ナス科の野菜
ピーマンでもナス科の野菜と言われてピンと来ない人も多いかと考えられますが、私たちの周りにはたくさんのナス科の野菜が出回っています。ピーマン以外にもなすは当然として、トマトやとうがらしもナス科の植物ですし、じゃがいももナス科の野菜いとなっています。これらの植物を栽培した翌年にはピーマンを植えないようにしましょう。
連作障害を防ぐには?
連作障害を防ぐためには栽培計画を立てる必要があります。例えば庭であれば植え付けする場所を区切って同じ科の植物を固めて栽培し、一年ごとに植える場所を変更していく「輪作」やコンパニオンプランツを植える事も有効な手段となっています。
ピーマンのコンパニオンプランツ
ピーマンと一緒の場所に植えるのに向くコンパニオンプランツは長ネギなどのネギ類やシソ科のハーブであるバジルはアブラムシを寄せ付けません。どちらともピーマンと併せて料理に使う事もできますのでおすすめです。
ピーマンの育て方注意点②病気・害虫
ピーマンの病気:モザイク病
モザイク病はアブラムシを媒介して感染してしまいます。症状としてはモザイク病の名の通り葉に黄色の模様がマダラにできてしまい蔓延して生育不良や果実の奇形に繋がります。初期段階であれば病変した葉を切除して消毒することで防ぐことができますが、蔓延すると株を抜く以外に対策のしようがありません。苗の様子をこまめに確認して、手入れをすることが病気を防ぐ手立てとなっています。
ピーマンの害虫:アブラムシ
病気のところでも触れましたが、アブラムシがモザイク病をもたらしてしまいますのでアブラムシを付けないことが対策となります。少ないうちは直接殺すことができますが、数が多くなると農薬を使う必要があります。
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ピーマンの害虫:タバコガ
タバコガは病気をもたらすことはありませんが、旺盛な食欲のため葉だけではなく実や蕾を食い荒らしてしまいます。茎の中を食い荒らされた場合は生長が止まるだけでなく枯れてしまうおそれがあります。タバコガを見つけたらすぐに駆除するようにしましょう。
まとめ
家庭菜園で育ててみよう!
ピーマンと言えば子供が苦手な野菜の代表格ですが、自分で水やりや世話をして収穫したピーマンなら喜んで食べてくれるかもしれません。ピーマンの育て方を覚え、プランターや庭でピーマン栽培に挑戦してみましょう!
野菜の栽培が気になる方はこちらもチェック!
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