はじめに
ハーブティーや香りづけに
レモングラスはハーブティーや料理の香りづけ、アロマテラピーなどに使われる香りのとても良い植物となっています。自宅の庭でも室内でも虫がつきにくいため比較的簡単に大きく育ちますので初心者にもおすすめのハーブとなっています。
レモングラスの育て方を解説!
そんなレモングラスの育て方を苗からの育て方や種まきの方法、鉢植え・地植えの方法に分けて解説します。レモングラスは冬に弱い植物ですので冬越しの方法も鉢植えと地植えに分けておすすめの冬越しのしかたを紹介しますのでレモングラスを自宅で育てて収穫してみましょう!
レモングラスとは
レモングラスはイネ科の植物
レモングラスはイネ科の多年草植物で原産地が東南アジアとなっています。大きくなると草丈が150cmほどにまで成長します。ハーブティーや料理の香りづけにも使われ、精製した精油は香料として化粧品・香水に添加されることもあります。
虫が苦手とする匂い
レモングラスは虫が嫌う芳香成分を持っているので虫がつきにくく、ガーデニング初心者でも簡単に育てることができる植物となっています。生命力が強いので「枯れた?」と思っても切り戻してやると復活する可能性が高い植物です。アロマテラピーや虫除けスプレーなど幅広く利用されている植物となっています。
株分けでの増やし方がおすすめ
レモングラスは日本の気候では花が咲くまでには至りませんので、種を取ってからの増やし方ができません。その代わりに株分けでの増やし方となりますので解説します。収穫したレモングラスをハーブティーや料理に使ってみましょう。
レモングラスの育て方:1
レモングラスを苗から育てる
レモングラスを育てるときは苗から育てるのが一般的です。初心者のうちは種まきから発芽させるまでの管理がなかなか上手くいかないことがよくあります。苗を植え付けるのに適した時期は5月の気温が安定してきた頃となっています。
レモングラスの土作り
レモングラスは生命力が強いので痩せた土でもよく育ちますが、自分で土を作るときは赤玉土:腐葉土:川砂を7:2:1の割合で混ぜた土を使いましょう。水捌けが良く、アルカリ性の土がレモングラスの栽培には適しています。もちろん市販されているハーブ用の土を使っても良いでしょう。
レモングラスの育て方:2
レモングラスの種まき方法
レモングラスを種まきしてから育てる場合はいきなり鉢植えにしたり、地植えにするのではなく、育苗ポットを使ってある程度の大きさになってから定植するようにしましょう。土は苗からの育て方で紹介したのと同じ作り方で大丈夫です。
レモングラス種まき①
育苗ポットに種まきように使う土を入れて湿らします。ポットに1cm程の穴を掘り、ひとつの穴につき2・3粒の種まきをします。軽く土を被せて水やりをします。
レモングラス種まき②
種まきしたあとは日差しが強すぎない日陰になる場所に置きます。草丈が5cm程度になるまで大きくなったら間引きをします。見分け方は一番元気な芽を残して他の芽を抜きます。10cm以上の大きさになったら鉢植え・地植えなど状況に合わせて定植しましょう。
レモングラスの育て方:3
レモングラス:鉢植えの方法
レモングラスを鉢植えするときは最初から少し大きめの鉢を選ぶことをおすすめします。レモングラスはすぐに草丈が大きくなり、他の植物よりも根が詰まるのが速いからです。苗よりもひとまわり大きい程度の鉢から育て始めると半年程でもう一度植え替えをしなければならなくなります。
レモングラス鉢植え①
ハーブ用の土か先にも紹介した比率で作った土を鉢から1〜2cmほどの高さにまで入れて苗を植える穴を掘り、植え付けをしてからたっぷりと水やりをします。レモングラスを定植してからは土の表面が乾燥したら水をあげるようにしましょう。
レモングラス鉢植え②
レモングラスを植え付けてから気温が高い10月までの間がレモングラスの生育がもっとも盛んな時期となります。植え付けをしてから月に一回程度は速効性の液体肥料を与えるようにするとグングンと大きく育ってくれます。
レモングラス鉢植え③
レモングラスの葉が15枚以上、丈が30cm以上になったらレモングラスを収穫して使うことができます。根元から刈り取ってしまうのではなく、料理やハーブティーとして使いたい分だけを収穫して使うようにしましょう。
レモングラスの育て方:4
レモングラス:地植えの方法
レモングラスを地植えするときには周りの植物やスペースを配慮する必要があります。レモングラスを地植えするのに適した場所は日当たりが良いことと、レモングラスは葉が密集する、大きくなるということを考慮して風通しが良い場所、スペースを取れるところを選ぶようにしましょう。
レモングラス地植え①
レモングラスは酸性の土に弱いため地植えを始める2週間前に苦土石灰を鋤き混んでおきましょう。複数のレモングラスを植える場合はある程度の間隔を開けて植え付けるようにしましょう。根付くまでは土の表面が乾燥したら水やりをしてください。
レモングラス地植え②
レモングラスの根がしっかりと張ったら地植えの場合は基本的には雨が降るにまかせて大丈夫です。夏のカンカン照りが続くような時はレモングラスの様子を見ながら極端に乾燥しているようであれば適宜水をやるようにしましょう。
レモングラス地植え③
鉢植えのときと同じく、月に一回は液肥を与えるようにすると大きく育ってくれます。暑い時期に葉が大きくなりますので肥料切れを起こすと色付きが悪くなったり、細い葉になったりと健康に育ってくれませんので様子を見ながら水やりと肥料を与えるようにしましょう。
レモングラスの育て方:5
日常の栽培まとめ
レモングラスは鉢植えにしろ、地植えにしろポイントさえ押さえればどんどんと草丈を伸ばし大きく生長してくれる植物となっていますのでレモングラスの栽培方法をまとめておきます。基本的には外での育て方となっていますが、日当たりの良い室内でも同じように注意すれば順調に育ってくれます。
植え付け環境
レモングラスは日当たりが良く、風通しが良い場所を選ぶようにしましょう。種まきから育てる場合は苗として大きく育つまでは明るめの日陰で栽培するようにしましょう。土は共通して極端な酸性に傾かないように気を配るようにしましょう。
水やり頻度
レモングラスが根付くまでは土の表面が乾燥したら水やりをしましょう。鉢植えの場合は乾燥の度に、地植えの場合は基本的には天気任せ、夏の雨が少ない時はレモングラスの様子を見ながらみずやりをします。
追肥
暑い時期にレモングラスはどんどん大きく育っていきますので肥料を月に一度希釈式の速効性肥料を与えるようにすると肥料切れを起こさずに順調に育っていきます。
おすすめの肥料
野菜・ハーブに速く効果の現われるタイプの液肥がおすすめです。ハイポネックスの液体肥料は薄めて水やりと同じ要領でレモングラスに与えるだけの簡単な追肥となりますのでおすすめです。薄める割合だけ気をつけるようにしましょう。
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レモングラスの育て方:6
鉢植え:冬越しのしかた
レモングラスを鉢植えにした場合の冬越しは比較的簡単です。気温が下がり始める11月頃から暖かい日中は外へ出しておき、夕方から朝に掛けては室内に入れるようにすると良いでしょう。室内と外への出し入れが手間だという人には室内でも日当たりの良い場所を選んで置いておくことをおすすめします。
冬越し:気温の目安
冬越しをするときの気温の目安は5度となっています。5度を下回る寒さになるとレモングラスは枯れてしまいますので日々の気温を気にしながら寒くなり始めた時期を見計って冬越しの準備をしていきましょう。
レモングラスの育て方:7
地植え:冬越しのしかた
地植えにしたレモングラスの冬越しは大きく分けて2つの方法があります。根を残して収穫し、保温する方法と根から掘り起こし、鉢植えにして暖かい室内に入れる方法がありますのでそれぞれ解説します。
冬越し①
根を残した冬越しの方法は11月頃までにレモングラスを収穫し終え、根元から10cmほどまで刈り込みを行い、上から敷きわらや腐葉土、マルチングで霜が当たらないように寒さ対策をしましょう。
冬越し②
冬越し①と同じように収穫を済ませたレモングラスの根を傷つけないように堀起こし、鉢植えや水挿しにして室内に入れることで冬越しをする方法です。株の大きさによって冬越しの方法を使い分けることをおすすめします。大きな株の場合は庭でマルチング、小さめの株の場合は鉢上げとすると良いでしょう。
レモングラスの育て方:8
レモングラスの増やし方
苗から育て始めたレモングラスは株分けをすることで数を増やすことができます。日本の生育環境では花が咲くことがあまりありません。種取りでの増やし方が困難なため、基本的には株分けでの増やし方となります。
株分けでの増やし方①
株分けでの増やし方に適した時期は冬越しをして、気温が安定してきた5月〜9月の間に株分けをします。元気で生育状況の良い株を選ぶようにしましょう。
株分けでの増やし方②
株分けでの増やし方①で選んだ株を1つの株に根が5本程度つくように株分けをしていきます。株分けをしたら植え付けと同じ手順でそれぞれの株を植えていき、根がしっかりと張るまで水を欠かさずにあげるようにしましょう。
レモングラスの育て方:9
レモングラスが枯れた時は
レモングラスは根が張れば放っておいてもグングンと大きくなる生命力の強い植物となっていますので初心者でも比較的簡単に栽培することができます。しかし増えすぎると風通しが悪くなってしまいますので葉を収穫しながら育てて行くことをおすすめします。もしも枯れてしまったときの対策法を解説します。
刈り込み・切り戻し
もしもレモングラスが枯れてしまったときは根元から10cm程度まで刈り込み・切り戻しをしてみましょう。その後に肥料を与えて新しい新芽が出るまで待ってみましょう。
新芽が出た後は栽培方法の見直し
レモングラスを枯らしてしまったときは栽培方法に間違えがあったかもしれません。日当たり・水やり・風通しなどがレモングラスに適した環境を作れていたかを見直してふたたび枯らさないように育て方を見直してみましょう。
レモングラスの育て方:10
忙しい人には室内栽培がおすすめ
植え替えや冬越しをする手間を掛けたくないが、レモングラスを育てたいという人には栽培に必要な物が揃ったキットを使って室内栽培することがおすすめです。日当たりと水切れをしないようにするだけで手軽にレモングラスがある生活を送ることができます。
おすすめのプランター
おすすめのプランターを使えば水やりは週に1回行うだけでレモングラスを簡単に室内栽培することができます。他の種類のハーブもポット苗のまま置くだけで簡単に寄せ植えすることができますので「忙しいけどガーデニングに挑戦してみたい」という人におすすめです。
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レモングラスの育て方:11
収穫したレモングラスの保存方法
冬越しをする前に収穫した大量のレモングラスは生のまま保存する方法と乾燥保存する方法があります。株分けでの増やし方をした2年目以降はたくさん収穫することができるので保存方法を覚えておくと無駄なく使うことができます。
生のまま保存
生のまま保存する時は冷蔵庫で保管して数日で使い切るようにしましょう。茎に関しては密閉できるジップロックで小分けにすれば冷凍保存で1年は香りを逃すことなく利用することができます。
乾燥保存
乾燥保存するときは収穫した葉を洗って、水気をしっかりと切ってから室内で逆さ吊りにして乾燥させましょう。レモングラスが乾燥した後は密閉容器に乾燥剤と一緒に入れて冷暗所に保管しておくようにしましょう。
レモングラスの育て方:12
収穫したレモングラスの利用法
収穫したレモングラスはお湯で煮出してハーブティーや料理の香りづけとして使うことができますのでそれぞれの利用法を紹介します。収穫したての香りは栽培して作った人だけの楽しみと言えます。
ハーブティー
レモングラスを使ったハーブティーの作り方は収穫したレモングラス3本が1回に作るのに適した量となっています。ハサミで3cmほどの大きさにカットしてポットに入れて、5分蒸らしてからカップに注いで香りを楽しみましょう。
料理
レモングラスが使われている料理と言えばトムヤンクンが思い浮かびますが、爽やかなレモングラスの香りはグリルする料理・煮込む料理に非常に良く合います。
レモングラスを使うときの注意
レモングラスは良い香りで様々な利用法がありますが、注意点もあります。レモングラスはイネ科の植物となっていますので使う人がイネ科アレルギーかどうかを確認しておくと安心して利用することができます。またレモングラスには子宮収縮作用があるといわれていますので妊娠している人の利用は避けるようにしましょう。
まとめ
レモングラスを育ててみよう!
レモングラスは生命力が強く、初心者にもおすすめのハーブとなっています。室内でも育てることができますし、増やし方も株分けをすることで冬越しごとに数を増やすことができます。育てたレモングラスをハーブティーや料理に取り入れてレモングラスのある生活を過ごしてみましょう!
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