日本の芝は暖地型!
日本の芝は全て暖地型芝の種類!
芝には大きく分けて、暖地型芝と寒地型芝に分類されます。古来から我が国にある芝で、日本芝と呼ばれている芝つまりはノシバや高麗芝、そしてビロード芝など、これら日本芝は全て暖地型芝の種類に分類されます。
日本芝の種類と特質
ノシバは適応力が強い芝生
ノシバの特徴は葉にあって、葉の幅が4mm以上も広く葉そのものが硬いといった特徴のため密生度合いが粗くなります。そして成長の速度は日本芝の中でも一番遅く、日陰に弱いのですが、環境には最も適応する能力が高い特性を持っている芝で、一般的に良く見受けられる芝生です。
手入れが簡単なノシバ
手入れも簡単で踏まれても強いため公園の広場や、各地にあるゴルフ場のラフ、または法面などにも多く使われています。かっては天然の自生していたものを利用していましたが、最近では天然芝より栽培繁殖した苗が使われています。
高麗芝は適応力に劣る
高麗芝は、その葉の幅が1mm~4mmの細く柔らかいという特徴を持っており、また簡単に密生するため家庭や公園などで数多く植えられており、比較的容易に見分ける事ができます。この種類に属するヒメコウライ芝は、さらに葉は柔らかい細い葉が特徴です。
高麗芝は成長速度が速い
成長速度も速い特性をもっており、刈込の回数や、施肥を行う回数が増えたりと比較的手間がかかります。しかし密生させるととても柔らかい、綺麗な芝生になるため家庭向きと言えるでしょう。一般的には葉が狭くなると適応力が落ちる傾向があります。
西洋芝は寒地型と暖地型が!
西洋芝には2種類ある!
日本芝とは別に西洋芝がありますが、西洋芝は2つに分類され、暖地型芝と寒地型芝の2種類です。暖地型芝は欧米で牧草として改良された西洋芝の1種であるバミューダグラス類の芝があります。これとは反対の寒地型の芝はベントグラス類、ブルーグラス型の芝、フェスク類芝、そしてライグラスといった芝です。つまり日本芝が暖地型の芝の対して、西洋芝は暖地型と寒地型と2種類があるという事です。
西洋芝の暖地型種類!
バミューダグラス芝は暖地型
バミューダグラス類の特徴は、生育温度が高い上に、葉が柔らかく繊細なため、高麗芝に比べ寒さには弱いという面を持っていますが、成長が早く摩耗からの回復も早く綺麗で、手入れや見分けも楽なため、競技場や球技場の芝生としてよく使われています。
ウイービングラブグラスは暖地型
ウイーピングラブグラスは、見分けが簡単で葉の長さは25cmから50cmに達する株状の多年草です。暖地型ですが比較的低温にも強く、東北地方以南の日陰湿地なら場所を選ばずに簡単に育ちます。葉は柔らかい細長い葉で、先が垂れ下がる特徴があるので見分けるのは簡単です。家庭の庭などで使われることはなく、法面緑化など土壌侵食防止用におすすめです。
ティフトン芝は西洋芝の代表格で暖地型
西洋芝のティフトン芝は踏圧に強く、繁殖力旺盛な特徴を持っていて西洋芝の代表格的な芝です。天然の葉は繊細で美しい色合いをしているため見分けるのは容易です。繁殖は種ではなく、茎を切断しそれをまきます。まき方は茎が重ならないようにして、上から2cmほど目土を入れ均一にならし、転圧して水やりを行います。
西洋芝の寒地型種類は!
ベントグラスは寒冷地型
西洋芝のベントグラスが持っている特徴といえば、柔らかい、そして細い葉をしているため短い刈込にも耐える事です。そのため冷涼な気候の欧米では緻密で美しい天然のような芝生を作ることができます。しかし肥料を多く必要とするなど特徴と、管理する上で大変手間がかかり手入れが大変です。また、高温多湿や乾燥に弱いことから日本の気候には不向きです。
ベントグラス類は緻密な芝
長い地上匍匐茎を持ち、緻密な天然のような芝地を作ることができます。寒さや芝刈りに強い特徴を持っていますが、芽の深さは浅く、また乾燥に弱いという欠点があります。土中温度が高くなる時期には適切な排水や水やり、そして病害虫対策が必要となり手入れが必要です。株立ち性のコロニアル系と匍匐系のクリーピング系があります。
ブルーグラス類は寒冷地型
ケンタッキーブルーグラスという芝は、ブルーグラス類の芝の種類の中でもっとも有名です。大きな特徴は寒さに特に強く、半日陰地でも簡単で綺麗に育つという事です。しかしさび病に弱いため、さび病が発生しやすくなる短い刈り込みは避けた方が無難です。また種子の発芽と成長が遅いため、レッドフェスクと言う成長が早い芝と混ぜて育てると、綺麗に育てる事ができるのでおすすめです。
フェスク類は寒冷地型
フェスク類の芝は、なんといっても暑さに弱いことでしょう。ただ、乾燥や日陰に強い特徴を持っているために、ゴルフコースではよく使われます。種類には匍匐茎をもつレッドフェスクと匍匐茎のないチューイングフェスクがあります。
ライングラス類は寒冷地型
ライングラス類は低温に強く成長も早い特徴がありますが、ただし寿命が短いので夏芝の冬季緑化のための方法であるオーバーシーディングなどに用いられます。種類にはペレニアルストイタリアン種があり、冬の間でも鮮やかな緑色の、柔らかな芝庭にするにはうってつけのおすすめの芝生です。
芝生種苗の種類と選択方法
温暖型芝の適性地は関東より南
温暖地型芝が生育するに適した温度は24度から35度、生育が停止するのは10度以下です。そのため、日本では北日本に比較して、関東より南の温暖な地域がこの適温に達しているため高麗芝を使う事がおすすめと言えます。高麗芝特有の特徴に、夏の暑い時期に旺盛な生育を見る事ですが、冬の間は生育が停止するため、見分けやすい枯葉色になります。日本芝を増やすには、匍匐茎で繁殖させる方法が取られます。なぜなら日本芝は捻実性が低く種子で増やすことが出来ないため、こういった繁殖の方法が行われているのです。
高麗芝は日本芝の種類で管理が簡単
高麗芝の特性は熱い夏の時期に育つため、関東以西で家庭で使われる最も一般的な芝です。葉が硬いので比較的踏まれることに強いといった天然の性質を持っています。乾燥にもある程度耐えられ、肥料も少なく済むので育てるのは比較的簡単です。夏の旺盛な生育期でも、春の西洋芝ほど背丈は伸びないため、芝刈り回数はそれほど多くなく手入れも簡単です。オーバーシーディングのベースに利用するのがおすすめです。ただし種で増やすことができないため、マット上になった切り芝を貼ることが必要です。
西洋芝は日本芝より成長が早い!
早い成長の西洋芝生
日本芝より早く成長するため、春に茎を撒いておきますと、夏になれば目も鮮やかな綺麗な芝生になります。最近では一般家庭で子供が遊ぶ庭に使われることが多くなりおすすめです。ただこの芝の欠点として日当たりの良くない、つまり日陰に弱いこと、芝の成長が早いため芝刈り回数が多くなることです。
日当たりの良い場所ほど芝生の生育が早い
芝生の生育には最も大切なのは日照です。もちろん1日中当たるのが理想です。特に午前中の柔らかい日光が5時間当たるのが重要で、少なくとも半日以上は日照が必要ですが、西日は出来るだけ避けることです。密生した状態の芝は美しく、日当たりが悪い環境では芽数が増えなく、全体的にまばらな芝生になります。特に庭の一部に植え込みがあれば陰ができるため、その部分は特に注意しなければなりません。
芝生生育のポイント
芝生生育のポイントとは
また芝の生育の妨げになる原因の一つとして加温があります。雨が降ると水が溜まったり、水はけの悪い場所では芝の生育は困難となり、これを解決する方法として、排水を良くするために傾斜をつけるとか、雨水枡を設けるとか、水はけの良い土壌に変えたりすることなどの処理を行うことです。このことが柔らかい芝生を育てるポイントなのです。
芝根は20cm以上の深さに
芝の根は案外深い場所まで伸び、およそ20cm~30cmの深さにまで根が張ります、そのため土は最低でも20cmの深さに入れる事が大切です。また砂やピートモス、バーミキュライトといった土壌改良剤を混ぜるだけでも効果があります。芝を植え終わったら、排水効果の向上のため芝生面に傾斜をつけたり、地中に排水管を埋るなどして、手間をかけて土の改良をしてあげると、柔らかなまるで天然のような綺麗な芝生の庭になります。
芝生の種類別手入れ方法
日本芝は敷石を置き根を守る
日本芝の特徴として、踏圧に比較的強い事があげられますが、だからと言って激しすぎると葉や茎が擦り切れ枯れてしまいます。それを防止するためよく利用する通路には、予め敷石や飛び石を使って通路を作って、芝面との見分けがつくようにしておく必要があります。頻繁に通ることが予想される箇所には、十分な肥料を施し踏圧に耐えれる芝にしておく必要があります。ただし痛みが激しく、再生が見込めない場合は張り替える事をおすすめします。
寒冷地型は温度が大切
西洋芝は寒冷地型に分類され、その生育適温は10度~24度、生育が停止するのは5度以下と25度以上です。北海道や東北の一部がこれに該当する季節なので、寒冷地型であるこれら西洋芝がおすすめですが、反対の高温多湿な地方には不向きな芝で生育が困難です。ペレニアルライグラスの葉は艶のある濃い緑色で見分けでき、踏圧や擦り切れからの再生力にも優れており、種まきをしてから4~5日で発芽して、天然のような綺麗な芝生が出来上がります。耐暑性は比較的弱く、夏場の裸になってしまった箇所は、秋に再度種を撒くようにします。
西洋芝の弱点『高温・多湿・乾燥』
寒冷地型の西洋芝を使い、芝庭を作るときは、日本芝で作る場合と同様、日当たりや風通しが良く、水はけの良い土地を選ぶこと必須条件となります。日本芝との違った点とは、関東以南の夏の暑さや湿気や、乾燥に弱いことや成長の速度が速いということです。そのため芝刈りや水やりをこまめにすると、柔らかい、美しい芝生になります。
管理は大変!増やすのは簡単!
芝生の管理は天然芝と違って手間が大変です。冬の間も美しい緑色を保ち、誰で増やすことができるため経済的で、最近では家庭でも人気が出てきました。品種改良も進み、暖地でも夏を除けば美しい緑を楽しむことができます。暖地型日本芝の上に寒地型西洋芝の種を撒くと、一年中緑を維持することができるオーバーシーディングが可能になります。日本芝と同様マットで出回るようになることで、柔らかな張り芝が楽しめる為おすすめです。
まとめ
人の目に柔らかな光と安心を届けてくれる緑の芝について書きました。芝にはいろんな種類があることがお分かりになった事と思います。住む人の心を柔らかくさせてくれる芝をみんなで大切にしましょう。
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