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VTR250はツーリングに向いている?その魅力やデメリットもご紹介!

VTR250は上質なライディングフィールがツーリングで楽しい250ccネイキッドバイクです。ここではVTR250のツアラーとしての資質を量り、魅力やデメリットを徹底検証!楽しいツーリング仕様にするカスタムについても提案します。何といってもデザインがかっこいい!
更新: 2021年12月10日
hosokawa_taka
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VTR250はツーリング向き?はじめに

ホンダのVTR250は1998年の1月に新型として販売が開始され、2017年モデルまで生産されたネイキッドスポーツバイクです。ボリューム感のあるセクシーなシルエットと安心感のあるデザイン、名車VT250F(1982年~型式:MC08)を起源とする90度Vツインエンジンに魅力があります。ホンダ車ならではの汎用性の高さも人気です。中古車在庫数も多いので、注目しているバイクファンは多いことでしょう。

VTRのツアラーとしての素質を検証する!

ここではVTR250のツアラーとしての素質を検証します。スペックシートの数値をもとに魅力やデメリットを解説し、後半ではかっこいいツアラー仕様にするカスタムについても紹介しますね。基本的には最終型のスペックを検証しますが、再後半では年式の解説や新型が発売される可能性についても考えます。

VTR250はツーリングでかっこいい?:サイズ

サイズはツアラーに相応しい?

VTR250のサイズを250ccロードスポーツと比較すると、全長やホイールベースが長いですね。これは前後に長くなってしまう90°Vツインエンジンを搭載しているためです。ハンドル幅は短く、ライディングポジションもややスポーティ。しかし、シート高は思いのほか低いので、手強さを感じることはありません。

【VTR250の車体サイズ】

  VTR250
2017年モデル
2020現行
250cc平均値
全長 2080mm 2060.0mm
全幅 725mm 766.9mm
全高 1055mm 1113.1mm
ホイールベース 1405mm 1387.5mm
シート高 755mm 790.6mm
車両重量 160kg 167.8mm

サイズの楽しい魅力とデメリット

VTR250の長い全長やホイールベースはハンドリングに安定感をもたらします。また、低いシート高から得られる安心感はツーリング先での路地裏散策を楽しいものにしてくれますね。しかし、ひと世代前にスタンダードとされた車体サイズは新鮮さに欠けるのがデメリット。親しみやすいサイズなものの、最新バイクと並べると古さを感じるかもしれません。

VTR250はツーリングでかっこいい?:エンジン

エンジンはツアラーに相応しい?

VTR250のエンジンを250ccロードスポーツの平均値と比較すると、最高速度はわずかながら下回っています。しかし、車両重量を最大トルクで割ったトルクウエイトレシオはニンジャ250やYZF-R25に匹敵するレベルです。並列2気筒エンジンと比較するとトップエンドでパワー不足を感じるかもですが、ツーリングではちょうどいいスペックだといえます。

【VTR250のエンジン】

  VTR250
2017年モデル
2020現行
250cc平均値
最高速度1 148.9km/h 151.02km/h
最高速度2 120.5km/h 126.65km/h
TWR 72.727kg/kgf・m 73.841kg/kgf・m

現行250cc平均値:前後17インチホイールのロードスポーツモデル
※最高速度1:最高出力を発生するエンジン回転数での理論上の速度(トップギヤ)
※最高速度2:最大トルクを発生させるエンジン回転数での理論上の速度(トップギヤ)
※TWR:トルクウエイトレシオ

エンジンの楽しい魅力とデメリット

VT250に搭載されている水冷4ストロークDOHC4バルブの90°V型2気筒エンジンは高回転までスムーズに回るのが魅力です。90°V型エンジンは理論上の振動をゼロにできますので、ツアラーとしての資質にあふれています。その反面、現行モデルの多くは6速MTなのに対し、VTR250は5速MT。ツーリングではラフなシフトチェンジで済ませられるものの、スポーティなライディングポジションとのギャップはデメリットです。

VTR250はツーリングでかっこいい?:足回り


足回りはツアラーに相応しい?

VTR250の足回りを250ccロードスポーツと比較すると、匹敵するスペックを備えていることがわかります。正立フォークやリンクレスのモノサスは構造がシンプルですので、メンテナンス性も良好です。なお、ラジアルタイヤが装着されたのは2014年のマイナーチェンジ以降。それまではバイアスタイヤを装着し、リヤのタイヤサイズは140/70-17でした。

【VTR250の足回り】

  VTR250
2017年モデル
フレーム ダイヤモンド
スチール製トラス構造
F サス インナーチューブ径Φ41mm
正立フォーク
タイヤ 110/70-17(ラジアル)
R サス モノサス(リンクレス)
プリロード調整:無段
タイヤ 140/60-17(ラジアル)

足回りの楽しい魅力とデメリット

剛性感の高いフレームによく動くサスペンションの組み合わせがVTRの魅力で、上質で素直なハンドリングを生み出します。楽しい一面と疲れにくい一面を持ち合わせた足回りはツーリングでも活躍します。その反面、キャンプ道具などを積載した状態でプリロード調整ができないリヤサスペンションはデメリット。無段調整タイプなのも面倒です。

VTR250はツーリングでかっこいい?:高速

高速ツアラーに相応しい?

VTR250の高速道路走行を想定したエンジン回転数を250ccロードスポーツと比較すると、平均値に限りなく近いことがわかります。高速道路を走行するうえで古さは全く感じないといっていいですね。排気量なりのパワー不足は感じるかもですが、法定速度内での巡航や追い越し加速は十分だといえます。

【VTR250での高速道路走行】

  VTR250
2017年モデル
2020現行
250cc平均値
100km/h 7124rpm
(84%)
7162rpm
(82.3%)
80km/h 5643rpm
(66%)
5729rpm
(65.8%)

※2020現行250cc平均値:前後17インチホイールのロードスポーツモデル
※高速道路走行を想定した理論上のエンジン回転数(トップギヤ)
※()内は最大トルクを発生させるエンジン回転数との割合

高速での楽しい魅力とデメリット

VTR250での高速道路走行は、剛性感の高いフレームとよく動くサスペンションが快適さを生み出します。エンジンのスペックも申し分ありません。しかし、ネイキッドバイクの宿命である防風性のなさにデメリットを感じる場面は多いといえます。高速道路で長距離移動するツーリングが多いなら、ビキニカウルやスクリーンの追加を検討したり、VTR-Fを選択したりするのもありです。

VTR250を楽しい長距離ツアラー仕様へ!

VTR250は振動が少ない90°Vツインエンジンが長距離ツーリングを快適にしてくれます。ここではVTR250を長距離ツーリング仕様にカスタムするパーツを紹介しますね。

長距離ツーリングに!U-KANAYA アルミレバーセット

U-KANAYA アルミレバーセット Type-GP

出典:楽天
出典:Amazon
出典:楽天
出典:楽天

VTR250のレバーを調整可能なパーツに換装して長距離ツーリングを楽しいものにしましょう。U-KANAYAのアルミレバーセットは精度の高さに評価が高く、レバー8色×アジャスター8色=64通りにカラーの組み合わせができるのでかっこいいですね。レバーが根元から折れにくくするスリットが付いていますので、長距離ツーリングでの立ちごけで立ち往生する心配がありません。

長距離ツーリングに!マジカルレーシング リアフェンダー

マジカルレーシング VTR250 03

出典:楽天
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon

VTR250を長距離ツーリング仕様にするなら、マジカルレーシングのリヤフェンダーがおすすめです。長距離ツーリングでタイヤが跳ね上げる泥水がフェンダー内を汚れにくくしてくれます。長距離ツーリングは汚れて当たり前?いえいえ、VTR250の美しいデザインを保って長距離ツーリングを楽しみたいですね。


VTR250を楽しいキャンプツアラー仕様へ!

VTR250は扱いやすい車体サイズがキャンプツーリング向きだといえます。しかし、やや小さめのリヤシートはキャンプツーリングで気になるところ。キャンプ道具を積載してもかっこいいキャンプツーリング仕様を目指しましょう。

キャンプツーリングに!キジマ リアキャリア

VTR250はボリューム感あふれるシルエットがかっこいいスポーツネイキッドバイクですので、キャンプ道具はスマートに積載したいですね。キジマのリヤキャリアはVTR250のFI車に標準装備されている荷掛フックに取り付けるタイプですので、簡単に取り付けできます。なお、FI車とキャブ車ではリヤカウルの形状が違いますので、リヤキャリアは年式を確かめて購入しましょう。

キャンプツーリングに!イニシャルアジャスター

VTR250 CBR400 ブロス CB400SF NC31

出典:楽天
出典:Amazon

VTR250にキャンプ道具を積載すると、サスペンションの前後のバランスが崩れます。しかし、VTR250のリヤサスペンションはシートを外さないと調整できないのがデメリット。キャンプ場をベースに周辺ツーリングを楽しむスタイルにはフロントにイニシャルアジャスターを追加してキャンプツーリング仕様にしましょう。前後とも硬めになってしまいますが、フロントだけ柔らかいよりはましです。

VTR250を楽しいスポーツツアラー仕様へ!

VTR250のライディングポジションに不満を持つユーザーは少なくありません。ユーザーレビューを確認すると、バックステップ気味で膝の曲がり角度がきついとのこと。これは2002年12月のマイナーチェンジでハンドルの高さが変更されたためです。しかし、ステップ位置を変更するのは大変です。ハンドルの位置を変更し、さらにスポーティなライディングポジションにすればバランスが良くなります。

乗って違和感を感じるのがステップの位置。明らかにバックステップです。(思ったよりも後方に高い位置にある。)明らかに不自然な姿勢で、足の膝を曲げて乗る姿勢になってしまいます。

スポーツツーリングに!エフェックス イージーフィットバーLow

エフェックスのイージーフィットバーLowは2003年モデル以降のVTR250を最適なライディングポジションに変更できるカスタムハンドルです。VTR250のハンドルを少しだけ低く、少しだけ遠くできます。足回りが優秀なVTR250はスポーツツーリング仕様にカスタムするのが正解です。

スポーツツーリングに!スワローハンドル

スワローハンドル

出典:楽天
出典:Amazon
出典:楽天
出典:楽天
出典:楽天
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon

スワローハンドルでVTR250をさらにスポーティなツーリング仕様にカスタムするのも検討しましょう。セパレートハンドルもありですが、スワローハンドルに換装するVTR250ユーザーは多いですね。スワローハンドルのほうが簡単にスポーツツーリング仕様にカスタムできるからです。タンクに干渉しないかを確認してから購入しましょう。

VTR250を楽しい高速ツアラー仕様へ!

VTR250を高速ツーリング仕様にするなら、走行風による疲労を軽減する方向でカスタムしましょう。小さなビキニカウルやメーターバイザーを追加するだけでも、高速道路では効果的に走行風を軽減できます。また、VTR250はスポーティな雰囲気がかっこいいので、大きすぎるビキニカウルやメーターバイザーはシルエットを崩します。

高速ツーリングに!シックデザイン ロードコメット2

シックデザイン ロードコメット2

出典:楽天
出典:Amazon
出典:楽天

VTR250にビキニカウルを追加して高速ツーリング仕様にカスタムするのは定番だといっていいですね。効果的に走行風を軽減してくれますので、スマホホルダーを保護するのにも役立ちます。VTR250のライトはクラシカルなネイキッドバイクに比べて少し位置が低いので、ライトの位置をDIYで変更するのもかっこいいかもです。


高速ツーリングに!デイトナ ブラストバリアー

デイトナのブラストバリアーは大きすぎず小さすぎないサイズがかっこいいですね。メーターバイザーは小さすぎると効果が得られませんし、大きすぎるとVTR250のシルエットを崩してしまいます。汎用のメーターバイザーをDIYするのもありです。なお、デイトナのブラストバリアーは別途車種専用ステーを購入しなければなりません。

VTR250の系譜と新型について

出典: https://www.goobike.com/catalog/detail/photo/1010224_00_2014_07.jpg

VTR250には新型として登場した1998年モデルから2017年モデルまであり、大まかには2007年モデルまでのキャブ車と2009年モデルからのFI車に分けられます。モデルイヤー別に大まかな違いをまとめますので、中古車購入時の参考にしてください。

【VTR250のモデルイヤー】

モデル   違いや変更点
1998年モデル 新規 新型として発売開始。
2000年モデル MMC 二次空気導入装置の追加
2002年モデル MMC シート高が20mm低くなる。タコメーターの追加。
2009年モデル FMC FI化されて、全体的にシャープなデザインとなる。
2013年モデル MMC 乗りやすい快適な方向へ変更。VTR-Fが追加される。
2014年モデル MMC リヤのタイヤサイズが変更されてローレシオ化。ローダウン仕様のtypeLDが追加される。

MMC:マイナーモデルチェンジ
FMC:フルモデルチェンジ

新型90°Vツインは発売されるか?

出典: https://www.goobike.com/catalog/detail/photo/1010224_00_2007_01.jpg

90°Vツインエンジンを搭載したバイクがホンダから発売される可能性は低いといえます。90°Vツインエンジンはコストがかかるので、VTR250以上のクオリティを出そうとすると価格が追いつけなくなるからです。VTR250の実質上の後継機種はCB250Rだと捉えましょう。VTR250が搭載する名機MC15Eのスムーズな回転フィールを堪能したいなら、コンディションのいい個体があるうちに購入を検討すべきです。

VTR250はツーリング向き?まとめ

ホンダのVTR250がツーリング向きかどうかを徹底検証し、後半ではツーリング仕様にするカスタムパーツを紹介しました。VTR250は約20年にわたって販売され、排出ガス規制と闘いながら熟成された名車です。最新モデルは価格が高かったりコストダウンの形跡が目立ったりします。しかし、VTR250は全年式国内生産。国内生産の250ccバイクに乗れるチャンスは今しかないかもしれません。

250ccが気になる人はこちらをチェック!

ツーリングバイクに求めるものは人によって違います。250ccのバイクは小排気量車に属するものの、楽しい一面と実用的な一面を兼ね備えているので、バイク乗りの欲張りな要求に応えてくれます。汎用性が高いので「一つのお尻に何台もバイクは必要ない」というバイク乗りに最適!VTR250以外のバイクの記事もチェックしてみましょう。