はじめに
初心者向けゴーヤ育て方！植え付けから追肥収穫まで
ゴーヤはプランターで種まきから簡単に育てることができ、ぐんぐんと上へと伸びるので夏の日除けとしての植物としても優秀です。少ない株数で効率よくグリーンカーテンを作り収穫するには一定間隔で摘芯していく剪定方法やネットへの誘引がポイント。水やりや追肥など日常管理から収穫後の食べ方レシピまで。日除けだけでなく夏の栄養野菜としても楽しめるゴーヤ栽培を解説します。
ゴーヤ育て方について
ゴーヤの植え方や育て方の解説の前にゴーヤの基本的な解説から御覧ください。どんなところで生まれた植物なのか、同じような仲間を見ることでどう扱ったらいいのかや好きな環境などを知ることができるでしょう。
ゴーヤの基本情報
科・属：ウリ科ツルレイシ属
原産地：熱帯アジア
英語名/学名：Bitter melon/Momordica charantia
別名：ニガウリ・ツルレイシ
ゴーヤの旬の時期や見た目の特徴
野菜として流通しているゴーヤの実は未熟であり、熟すとオレンジ色になります。長さ2-30センチくらいが食べごろでウリの外側にはイボのような突起物が目立ちます。緑色の物を食べるのが一般的なので開花後から収穫までの期間が短めなのも特徴的。つるを伸ばして大きく成長する植物で1株あたり1m近い株間を必要とします。
プランターでできるゴーヤ育て方1.準備
ゴーヤの植え方で特に変わったものといえば這わせる用のネットでしょう。家の窓を覆うように、中には2階まで届かせようとしているのであればこの支柱やネットも長いものを用意する必要があります。
ゴーヤ育て方時期
種まきから苗を作って植え付けする場合と直まきで種まきする場合で、同じ地域であっても植え方時期が大きく変わってきます。丁寧に苗作りからはじめるなら直まきよりも1ヶ月くらい早い3-4月ころの植え付けが必要。収穫は7-9月ころまで長い期間楽しめます。
栽培前に用意するもの
まずは用意するのはプランター。つるを這わせるネットと移植ごて・ジョウロ・肥料(元肥と追肥用)。環境によってはネットを固定する支柱も用意しましょう。
プランターでできるゴーヤ育て方2.土
土は植え方前に準備しておくのが一般的です。古い土を改良して作る方法もありますが、プランターで栽培するなら肥料などがあらかじめ入っている市販の野菜用培養土がおすすめ。追肥が必要になる時期までの土の中の肥料分には困りません。
ゴーヤ用の土づくり時期
苗づくりから始める場合土は種まき用の肥料の含まれないものを使用します。早い時期に種まきしますのでホットキャップ等温かい環境も用意してください。プランターに直まきして間引きで株を選ぶ場合は、十分気温が高くなってきたころに野菜用の培養土を使いましょう。
プランターにおすすめのゴーヤの土
グリーンカーテンつる植物の土 25L
出典:Amazon古い土を使う場合pHの調整をするために苦土石灰を混ぜ込んだり堆肥や化成肥料の元肥を事前にほどこしますが、ゴーヤはできるだけ新しい土で栽培するのがおすすめ。連作障害(続けて同じ種類の作物を作ると障害が出ること)が心配されるからです。初心者の方は市販の培養土を買ってプランターで育てるのが確実な方法でしょう。
プランターでできるゴーヤ育て方3.置き場所
ゴーヤの好みの置き場所もありますが、リビングやエアコンの室外機に影を落とすように植え付ける場合も多いでしょう。比較的日当たりが良い場所であればプランターで育てる場合は特に植え付け場所にこまることはありません。
ゴーヤが好む日当たりは
ゴーヤのプランターは一度置くと大きく成長するため移動が難しくなります。あらかじめ場所をしっかりと決めてから栽培をはじめると良いでしょう。置き場所に適したところは日当たりのよいところ。日かげになる時間が多いと花が咲きにくい・ひいては実の付き方や個数にも大きな影響が出るからです。
夏場のグリーンカーテンにゴーヤは活躍！
日当たりがよいところにプランターを置けば1本の株でとても広い範囲をカバーする緑のカーテンができあがります。夏には日当たりがよすぎて暑いリビングルームもエアコンの効きがよくなるのでエコな家庭菜園としてもおすすめ。
プランターでできるゴーヤ育て方4.種まき
特に気にしないなら種まきは直まきで構いません。発芽温度が高いのでそれほど数が必要でない場合は、苗を買ってきて植え付ける方が楽な場合も。
ゴーヤの種まき時期
種まき時期は先程も触れたとおり苗づくりと直まきでは大きく変わってきます。中間気温地域では3月ころが種まき適期。ただし発芽気温が25-30度となっているので保温できる環境が必要です。直まきの場合は5月ころ。暖かくなってきているので発芽率も上がるでしょう。
種の植え方と注意点
種は1cmほどの深さにまき水やりをして土が乾かないよう管理します。気温が低いときは温室やホットキャップをかぶせて地温を上げることで発芽の失敗を減らすことができるでしょう。どの場合でも霜が降りると種が駄目になってしまうので、霜の心配がなくなってからにするのがコツ。
第一ビニール 苗ドーム 5P大
出典:Amazonプランターでできるゴーヤ育て方5.植え方植え付け
ゴーヤの植え方植え付け時期
ゴーヤの苗から育てたり買ってきた苗の植え方の紹介です。苗の植え付けは5月から遅くても6月中旬ころまでに済ませてください。温かい地域では5月中の植え付けが好ましいでしょう。
植え方と注意点
今回プランターでの栽培をご紹介していますので、用意する土は市販の培養土がおすすめ。苗の本葉が2-3枚くらいが定植に向いた大きさです。あらかじめ元肥が配合されているので新たに買うのは追肥用の肥料のみ。堆肥などはすきこむ必要はないでしょう。長いプランターに複数本植え付ける場合は株間に十分注意してください。
プランターでできるゴーヤ育て方6.肥料水やり
植え付けが終わったら収穫が終わるまで水やりや肥料など日常的なお手入れを行います。追肥はあまり慎重になる必要はなく、忘れたとしても収穫や葉には大きな影響は出ないでしょう。あげても良いけれどあげなくても構わないというような考え方で十分です。
ゴーヤの水やり時期
ゴーヤは夏の植物。収穫時期となる真夏はとても水分を必要とする時期ですので朝だけでなく夕方にも水やりが必要な場合が多いです。土の様子をよく見て乾いているようであれば夕方涼しくなってからも水やりをしてください。
肥料追肥はどう与えるか
ゴーヤはあまり肥料の心配はありませんが、収穫時期は2週間を目安に追肥をあげても良いでしょう。あげはじめる時期は1番果が収穫できるようになった頃から。全体の勢いを見て黄色くなっていたら追肥をあげた方が良いでしょう。
水やり・肥料の注意点
BTW-36
出典:Amazonゴーヤの肥料(追肥)に関してはあげすぎないようにするのがポイント。水やりはプランターですとすぐに水分不足になりやすいのでこちらはこまめに。必要ならば1日2回の水やりも必要となってくるので、乾かしすぎないよう注意して栽培してください。
プランターでできるゴーヤ育て方7.ネット誘引
ゴーヤの誘引時期
ゴーヤは剪定と支柱やネットに誘引を並行しておこない、上へと伸ばしてあげる栽培方法が一般的です。生育が旺盛な植物で摘芯という剪定をおこなわなければ2階のまどまで届く高さまでグリーンカーテンで覆うことも可能でしょう。最初の誘引時期は植え付け直後です。この場合は割り箸など短い支柱で良いので倒れないよう麻ひもで誘引してあげてください。
ローヤル化成 麻ヒモ 長さ80m
出典:Amazon誘引のやり方と注意点
植え付け直後は倒れないように誘引したものが成長すると自発的にネットを伝って上へと伸び始めます。しかし広い範囲を平均的に覆うのであればその後もある程度の誘引は必要。こづるを誘引したい方向へと導き緩めに紐でくくりつけてあげましょう。誘引に使用するのは麻ひもが一般的で、8の字結びといって茎と支柱の間に一度クロスさせて緩みをもたせる方法がおすすめ。
プランターでできるゴーヤ育て方8.剪定
大きく伸びすぎることもあるゴーヤは剪定をしてあげるとスッキリとするだけでなく、株の風通しもよくなり病気や害虫の対策ともなります。
ゴーヤの剪定時期
ゴーヤは親づるよりも子や孫の方が収穫量も多いので、5節くらいまで伸びたら親づるは摘芯という剪定をしてあげ成長を止めてしまいましょう。親づるの剪定は必ず行うわけではなく、面倒だと感じる人は放置でも誘引さえしっかりしていれば成長にこまることはないでしょう。
剪定のやり方と注意点
ゴーヤの剪定の仕方にはこれ！といった決まりはありません。とにかく生育が旺盛なのでどんな方法でも伸びなくて困るということがないからです。しかし収穫は親づるよりも子や孫の方が数が多く付くこと、放置しすぎると伸びすぎてネットを超えてしまうということもありますので、様子を見ながら随時摘芯で成長を止めていくとよいでしょう。
CHIKAMASA B-500H
出典:Amazonプランターでできるゴーヤ育て方9.病気害虫
ゴーヤ栽培で気をつける病気
ゴーヤはとても強い植物なので多少病気になっても気づかないことも多い植物です。うどんこ病などがあらわれ、特に葉が重なった内側に潜んでいることが多いです。見つけ次第病気の葉は取り除きこれ以上広がらないようにしてあげてください。
ゴーヤの害虫被害は
ベニカマイルド スプレー 1000ml
出典:楽天虫被害はアブラムシ・ダニ類が発生します。農薬散布しても良いですが、ほとんどの場合見つけたら取り除くような形でも問題なく収穫までいくでしょう。気になる方はベニカなどアブラムシとうどんこ病両方に効果のあるスプレーを噴霧してあげると良いでしょう。
発生しやすい時期と注意点
アブラムシは盛んに活動しはじめるのが4月ころから。ゴーヤの植え付けと同時くらいから注意した方が良いですね。夏になると数が減りますがそれと入れ違いでダニ被害が目立つようになります。うどんこ病に関しては真夏を避ける温かい時期。じめじめした環境が好きなので梅雨時など特に注意しましょう。風通しをよくすることで両方ともある程度対策できます。
プランターでできるゴーヤ育て方10.収穫
ゴーヤの収穫時期
7月頃になるといよいよゴーヤの収穫がはじまります。どのくらいまで大きくしたら良いのか取り時にこまる野菜ですが、あまり大きくせず小さなうちに収穫するのがおすすめ。
収穫の仕方と注意点
野菜として食用にするには青いうちに収穫してしまいます。青い実を取らずに完熟させることで黄色くなり中に種ができます。この種を取っておいて翌年種まきに利用することもできます。完熟種のまわりのゼリー状の物質は食べることもでき、甘く感じるでしょう。種の保存にはこの部分は洗い落としてください。
ゴーヤを使ったおすすめレシピ1.
とにかく子づるなどをたくさん伸ばして収穫も多くなるゴーヤ。栄養も豊富で少し苦味を感じる味もお好きな方も多いようです。若い時期に収穫した緑のゴーヤの美味しい食べ方を2つご紹介しましょう。まずはシャキシャキとした食感とほろにがさを楽しむゴーヤサラダの作り方から。
シャキシャキゴーヤサラダ
ゴーヤ（大）１本 塩小さじ１ シーチキン１缶 マヨネーズ大さじ２
ゴーヤは半分にカットして綿を取り除いたあとに食べやすい大きさに薄切りにします。苦いのがお好きな人は厚めに切ると食感がより楽しめるでしょう。水に晒したあと塩もみして水分を手でしぼってツナ缶などの具材と一緒にマヨネーズで和えるだけ。ゴーヤとツナは相性バツグン。マヨネーズのおかげで苦味も多少緩和されるようです。
詳しいゴーヤレシピはこちらから
収穫時期になって食べきれないほどの量が採れたらたくさん消費できるサラダにすると良いですね。一般的にはゴーヤチャンプルなどの調理方法が有名ですが、ゴーヤの消費量が多い沖縄県の人々は生のままでもパリパリといただくそうです。なれないと苦味に苦労するでしょうが水に晒したり塩もみすることで和らげることができます。
ゴーヤを使ったおすすめレシピ2.
基本のゴーヤチャンプル
ゴーヤ1/2本 豚バラ（焼肉用）150g 木綿豆腐（しっかり水切りしたもの）1/2丁 卵1個 めんつゆ（ストレート）大さじ1 ごま油(炒め用)大さじ1
ゴーヤと共に一気にこの料理法も広まったといっても過言ではないチャンプルー。チャンプルとは沖縄の言葉で「ごちゃ混ぜにしたもの」という意味を持つそうです。長崎ちゃんぽんのちゃんぽんと似ている言葉です。島豆腐やポーク(缶詰豚ソーセージ)を使った作り方が沖縄風ですが材料が揃わないときは豚肉や木綿豆腐で作っても。
詳しいゴーヤレシピはこちらから
ゴーヤは綿を取り除いたあとに食べやすい大きさにカットして砂糖(分量外)小さじ1をまぶしておきます。豆腐は先に焼き色が付くまで炒めて取り出して最後に混ぜると美味しそうに仕上がります。肉やゴーヤを炒めてから豆腐を戻しめんつゆで味付けをしたら卵で軽くとじていただきましょう。味付けはめんつゆで良いので作り方はとても簡単ですよ。
まとめ
ゴーヤ育て方！植え方や追肥方法を覚えよう
ネットに誘引してあげることで夏の優秀なグリーンカーテン用の植物としても栽培されるゴーヤ。収穫した実はサラダやゴーヤチャンプルーなどの炒めものにも利用できて一石二鳥。追肥のやり方や上手な剪定がゴーヤ栽培のコツです。記事をヒントにして立派なゴーヤ栽培を楽しんでいただければ幸いです。
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