アスパラガスとは
アスパラのこと
アスパラガスはアスパラと省略されていることが多い野菜、観葉植物です。緑色をした鉛筆のような形状をしていて白や紫の種類があり、手の中指ほどの太さから親指ほど立派な太さのものまであります。白いアスパラは太陽に当てずに育てるとでき、緑の品種と同じものですが柔らかさが大きく異なりますよ。観葉植物としてのアスパラはオランダキジカクシといわれ、食べ物としてのアスパラガスのように柔らかくなく、食用に向きません。
アスパラガスは葉が退化している
家庭菜園でアスパラを育てたことがある方は知っていると思いますが、アスパラには葉っぱらしい葉っぱはありません。大きくなると写真のような細長く涼し気な葉らしきものを生やしますが、葉ではなく茎です。アスパラの葉はアスパラの可食部にある三角形の鱗片状の鱗みたいなものが葉となり、光合成で使う葉が退化してしまっている不思議な植物です。また日当たりや肥料などが適切だと成長し続け、何年も収穫できる特徴があります。
アスパラガスの育て方のポイント1
アスパラガスの畑は広めに確保
家庭菜園をレンタルする場合ならあまり心配は入りませんが、庭で育てる場合は小さなスペースで育てないように注意してくださいね。アスパラは前述してように日当たりや肥料などの世話が行き届いてると何年も収穫でき、成長し続けるためポットやプランターだと狭くなりやすいです。また小さな花壇だと、成長すると根が非常にながくなるので、植え替えしないと育ちにくくなることもあります。できるだけ広い場所で育てましょう。
アスパラガスは何年も居座る
法人税などに関する省令(減価償却資産の耐用年数等に関する省令)でアスパラの対応年数は10年となっています。これはアスパラは10年間も栽培可能と定めているのとほぼ同じです。つまり日当たりや風通し施肥に追肥など適切に世話をすると栽培できるのは10年以上となりますよ。これだけ長く栽培できるので一度植えると他の場所に移動させにくいということでもあり常に広めのスペースが必要になる野菜ということを覚えておきましょう。
アスパラガスの育て方のポイント2
種まきから収穫まで長い
一般的な野菜は種まきから1年以内に収穫を迎えるものが多いです。しかしアスパラガスは生育具合によりますが、収穫できるのは種まきから3年ほどかかります。栄養状態や成長度合いがよくないともっと時間がかかる場合もあり、栽培していくには根気が必要です。また最初の頃は成長しても茎がそうめんのように細いので風当たりが強い日は特に注意し、高く成長するため支柱がないと風に負けて折れてしまいやすいので注意してくださいね。
アスパラガスの可食部は新芽
アスパラを収穫するのは新芽になります。この点は春の味覚であるタラの芽と同じですが、アスパラはタラように大きな「木」ではなく、ユリの仲間に分類され小さな植物のため芽を大事にしないといけません。まだ根が十分に成長していないので、種まきした年は収穫できず、2年でも収穫すると無事アスパラが育つとは限らないので収穫せず3年目から収穫します。また芽は成長すると葉のような茎を広げ固くなるので新芽しか食べられません。
アスパラガスの肥料について
有機肥料がおすすめ
アスパラは根が非常に長く成長するので30cm~50cmほど深い土地が必要です。土は深くなるにつれて固くなりやすいので有機肥料を混ぜることで深くてもやわらかく、ふかふかした土になりますよ。また非常に成長しやすい植物なので追肥も必要です。追肥も有機肥料がミックスされた化成肥料がおすすめです。手軽な化学肥料だけでもいいですが、追肥のたびに化学肥料を与えてしまうと土の状態が悪くなりやすいので気をつけてくださいね。
有機肥料とは
有機肥料は科学的に成分を合成しておらず、牛ふん堆肥や鶏糞など自然由来の肥料です。自然にあるものなので微生物の餌となり、微生物の働きにより栄養になります。また有機肥料は水分を含んだり、土の間に空気を蓄えたりと土の水はけや通気性を改善する働きがあり、栄養として使えるだけではなく土壌改良材としても使える一石二鳥の効果があります。アスパラは前述したように根が長くなるのでふかふかした土というのは大切です。
アスパラガスの水やりについて
水を少なくする育て方が大事
アスパラは青々してみずみずしいですが、実は水分をあまり必要としない植物になります。真夏でも土が乾いたたら水を与えるようにしましょう。気温が5度以下になる冬は休眠状態なので乾かし気味にしておいて大丈夫です。乾燥に強いのでその反対の多湿には弱めとなり、梅雨で雨が酢酸振りやすい地域だと雨よけなどがあると育てやすいです。なくても土の水はけがいいと根が酸欠にならず枯れることは少ないでしょう。
アスパラガスのおおまかな育て方
種まきは小さなポットに
家庭菜園ということでいきなり大きな畑に種まきしてもいいのですが、基本は小さなポットに種まきをして、地上部分がある程度成長したら畑に植え付けていく方法が一般的です。肥料や水やりなどの世話をして1年目は根に栄養を与えるようにしますよ。2年目も同じように管理しながらどんどん肥料を与え根を大きく成長させてから、3年目の春~初夏ぐらいまで収穫を楽しみましょう。これが大まかな育て方になります。
アスパラガスのサイクル
気候によって多少異なりますが大まかな1年のライフサイクルは3月前後に種まきがあります。同じ年の冬になると茂っていた葉(茎)は枯れてしまいますが、休眠状態に入っているだけで根は生きていますよ。葉が黄色くなったら枯れてくる状態なので切り取って処分しましょう。翌年の4月~5月には再び芽が出てきます。アスパラは雄雌が別れているのでたくさん植えないと種の収穫は難しく増やし方は株分けとなりますよ。
家庭菜園でのアスパラガスの育て方1(1年目)
種まき
1年芽ということで種まきから育て方を紹介しますが、結論から言うと初心者は大苗(根)を買ったほうが、早く収穫でき栽培しやすくなります。アスパラの種は発芽までに時間がかかり、発芽する温度も25度以上30度以下という初心者には厳しい条件となり一晩25~30度程度の水温の水に浸しておく、あるいは毎日水を変えながら3日ほど水につけるなどしてから小さなポリポットに1~3粒ずつ撒いていきます。
温度管理が大切
種まきを成功させるには発芽にいたる高い温度を以下に保つかということです。薪時は3月となりポットに軽く穴を掘った種を入れて薄く土をかぶせた後に水やりをして冷えないように管理しましょう。一つのポットに複数発芽したら4cmほどぐらいになると、他の野菜と同じように間引いて、ポットに対し1株だけにしましょう。発芽するまでに時間が非常にかかるため気長に待つというのも初心者には大切ですよ。
初心者でも30度を越えなければ大丈夫
寒い時期に蒔くと発芽しにくいので気温は高いことに越したことはありませんが、多少低くても発芽する可能性が残っているので30度を越えなければ大丈夫です。家の中など暖かい場所で管理し、時間がかかるので3週間程度は諦めずに世話しましょう。
家庭菜園でのアスパラガスの育て方2(1年目)
植え付けへの下準備
種まきがうまくいくと発芽して、そうめんぐらいの太さの茎が出ます。10cmを超えてくる頃には、畑の準備にかかりましょう。まずは日当たりがよく風通しも適度にあり、みずはけのいい場所で、なおかつ10年以上植えておいてもじゃまにならない場所を選びます。アスパラは日当たりを好みますよ。酸性を嫌うのですがブルーベリーの土のように強い酸性でなければ大丈夫です。場所が確保できたら土作りを初めていきます。
植え付け時期について
植え付け時期は2~4月の春と10月頃の秋と二度あります。春に種を蒔いて小さなポリポットで秋まで育てて植えるという方法もありますが、初心者でも発芽すると簡単に成長して大きくなるので、植え付け時期にとらわれることなく少し早めに植え付け(定植)てもいいでしょう。大苗(根)を買った場合は適切な時期に植え付けほうがいいです。
家庭菜園でのアスパラガスの育て方3(1年目)
土作り
植え付け2週間ほど前から土作りを始めます。まずは深く耕しましょう。アスパラの根は1mを越えてくるので、できるだけ深く耕し根張りしやすくします。この際に苦土石灰や石灰を一緒に混ぜることで土の酸度を矯正しておくといいでしょう。酸度を矯正しない場合は植え付け1週間前に元肥として完熟堆肥や鶏糞などをまぜておきその後植え付けという順番になります。成長しやすい植物なので多少日当たりが悪くても土がいいとよく成長しますよ。
畝(うね)を作って通気性・排水性の確保
初心者でもできるだけ畝を作ったほうが通気性と排水性が確保できるので、アスパラを育てやすくなります。高い畝は必要なく15~20cmほど高くするだけでも効果的です。畝幅は80cm~1mあれば大丈夫です。2株以上植える場合は株間50cm程度を目安にするといいでしょう。あとは植え付け用の穴を掘って成長したアスパラ苗を植え付けていきます。もし畝が作れないという場合はそのまま植えてもいいですが、水はけに注意してくださいね。
家庭菜園でのアスパラガスの育て方4(1年目)
風からの保護
成長すると葉(正確には茎)を広げ光合成し、根に栄養を蓄えていきます。この栄養で翌年に芽を出すのでアスパラを育てていく上で茎が風で倒れないように保護しておく必要がありますよ。支柱をたてて、倒れないようにネットで囲んだり、紐で囲んだりしましょう。背が高くなりますが、そうめんほどの太さしかないので風に非常に弱いです。以降は秋~冬になるまでは特に管理らしい管理は必要ありません。
1年目は追肥は不要
前述してように水やりは土が乾いたらたっぷり与えるだけです。日当たり、風通しがいいとすぐに乾きますが、土が乾いていない状態で水を与えるとアスパラが弱ってきますよ。また1年は土作りの際に元肥を混ぜ込んでいるので追肥は不要です。追肥が必要になるのは2年目からになるので初心者には世話がしやすいです。ただし日当たりが悪いと光合成があまりできないので様子をみつつ追肥したほうがいい場合もあります。
家庭菜園でのアスパラガスの育て方5(1年目)
地上部分が枯れたら掃除
寒くなると茎に黄色みがかかって枯れてきます。地面から少し上を刈りとって家庭菜園に残さないように処分しましょう。初心者だから、農家じゃないからと掃除をあまりせずにほったらかしにしておくと病気が発生する原因になります。綺麗にするだけでも効果がありますが、可能であれば地上部分を刈りとってそのまま燃やしてしまったほうが病原菌を熱で殺菌できます。初心者には少しむずかしいので可能であればする程度で大丈夫です。
来春の準備
畑の掃除側終わると新芽が出る前に追肥をしましょう。このときも化成肥料より鶏糞などの有機肥料がおすすめです。今期は休眠状態に入っていますが来春になると新芽が映えてくるのでこの時期や来春の追肥は大切ですよ。これが1回目の追肥となります。1年目の作業はこれだけで収穫はできません。
家庭菜園でのアスパラガスの育て方4(2年目)
3~4月に芽が出る
越冬して春になると新芽が出てきますが、数本程度なら収穫できます。しかし本格的な収穫はできません。ここから一年目と同じように栽培していくのですが、追肥の世話が増えていくので追肥のタイミングを逃さないようにしてくださいね。また日当たりが悪いと温度が上がりにくく新芽が出るのが遅くなるので、もみ殻などで土をマルチングするといいでしょう。
追肥のタイミング
2度めの追肥のタイミングは6月頃になりますが、追肥のやり方は週種類あり2週間ごとに少量の肥料を与えていくという方法もあります。この場合は水やりを兼ねて液肥を与え方法がおすすめですが、初心者は時期を決め手与えたほうがわかりやすいでしょう。また日当たりが良くないという場合は、少し多めに与えておきましょう。そしてまた翌春に与えるという作業の繰り返しになっていき、冬は地上部分の掃除となります。
家庭菜園でのアスパラガスの育て方6(3年目)
収穫
3年目になるとようやく待ちに待った収穫ができます。初心者の方はアスパラの取り過ぎに注意してくださいね。新芽を収穫するので取りすぎると光合成できず、根に溜め込んだ栄養が尽きてしまうとまた1からやり直しになります。収穫もいろいろなやり方がありますが、5月までは取る方法と3~8本ほど残してほかは随時収穫する方法があります。また気候によりますが、真夏を過ぎて秋になるとまた新芽が伸びてくる場合もありますよ。
アスパラの太さについて
アスパラは徐々に太くなるので1年目は細いのですが、2年、3年となると人差し指ぐらいから親指ぐらいの太さになっていきます。ただし日当たりや土の状態や栄養状態が悪いと太くならず、細くなっていくので長く育てられますが、世話もちゃんとしないと太いアスパラは収穫できません。
家庭菜園での増やし方について(3年目以降)
増やし方は2つのパターン
増やし方は2つのパターンがあり、雌雄揃っていれば種も収穫できるので種で増やせます。そしてもう一つの増やし方は株分けになります。株分けという増やし方は、大きな株を裂いて増やすやり方になるので慣れないと戸惑いますが意外と簡単です。この増やし方は他の植物でも利用される方法になります。
株分けでの増やし方
4年目以降になると根が大きく育っているので、株分けによる増やし方ができます。まずアスパラの根を掘り起こし土の塊などを崩しながら古い根、細い根を取り除きます。次に芽が出る部分を2~3個程度残して手などで分けていく(裂いていく)だけです。あとは普通に植え付けて管理していくといいでしょう。種による増やし方よりも1株だけでもできる簡単な増やす仕方になります。
アスパラガスの育て方のまとめ
種からでも育てられ増やし方も簡単
大苗(根)から植え付けたほうがいいですが、広い畑で育てるなら種からのほうが育てやすいです。発芽までに時間はかかりますが、アスパラ自体の育て方は日当たり、風通しのいい場所で50cmほど深く耕して元肥を混ぜておくと栽培できますよ。増やし方は株分けのほうが簡単できます。雨に当たると茎枯病、斑点病になりやすいので気をつけてくださいね。異常がれば早めに刈り取るというのもポイントです。
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