部屋の防音はDIYできる?
お部屋の防音、と聞くと業者に頼むことが思い浮かぶかもしれません。ですが業者に頼むとなると数十万円というお金がかかることに…。では手軽にと、ダンボールで作ってしまっても効果はありません。
外の騒音を軽減したり、音楽を楽しんだり、最近ではYouTube用の動画を撮るために防音壁を作りたいと考えている人は、自作で防音壁を作るのが一番。ここでは防音壁のDIY方法をまとめていきます。
音はどこから漏れる?
音は部屋の壁から漏れる
そもそも、部屋の中の音や外の音はどこから漏れているのでしょうか。その一つ目は壁。賃貸のお家で安い物件だと木造である場合も多いです。
木造は特に音漏れがしやすく、鉄筋コンクリート造の作りよりも音が漏れやすい傾向があるようです。もちろん鉄筋コンクリートだからといって全く漏れないといえばそんなこともありません。音が壁を通り抜けて内外に音が漏れてしまうんです。
窓から漏れる
壁も原因の一つですが、さらに窓も大きな原因の一つになっています。窓は閉めてもやはりガラス一枚で部屋と外を隔てているだけですし、窓と壁の間には微妙な隙間が空いていたりします。防音を考える時は、壁だけでなく窓の対策も合わせて考えてみるとさらに防音効果を上げることができます。
ドアから漏れる
部屋のドアも音が漏れる原因の一つです。ドアはきちきちに閉められる構造にしてしまうと、床やドアを傷つける可能性もあるため、若干隙間が空いています。よく見てみると、実はドア下などは1cmほどの隙間が空いているのが分かります。また、ドア下だけでなくドア周り全体に隙間があるのでそこからも音が漏れていくんです。
床から漏れる
これは特に、賃貸の方や二階以上の防音対策に必要になってくるのですが、それは床です。アパートやマンションの二階以上に住んでいる方だと、下に生活音が聞こえていないかというのが気になるのではないでしょうか。床にできる対策もありますので、こちらも気になる方は最後まで読んでみてくださいね。
防音壁をDIYする場合に使う防音材は?
防音・遮音シート
防音壁を簡易にDIYするには、防音効果のある防音材を壁に取り付ける必要があります。防音・遮音対策で利用できる防音材の一つが、防音・遮音シートです。
このシートは中で発生した音を反射させ、外に漏れないようにしてくれる製品。これを壁に貼りつけることで防音効果を高めてくれます。シートは重いものがあるので、切って貼るなど加工したうえで使うといいですよ。
防音パネル
防音シートの他にある防音材がパネル状になった製品です。パネル状になっているので、部屋の壁にパネルを一つ一つはめていくことで防音壁を作ることができます。防音シートやパネルは、すでに防音加工がなされたものを壁に取り付けていくだけなので、自分で手軽に防音壁を作っていくことができます。
パーテーション
ちょっとした会話を遮断したい。そいう場合は、パーテーションを使う方法もあります。例えば会社内のスペースを区切るだとか、リビングとダイニングにパーテーションを置くことで隣の音を軽減してくれる効果があります。
これは壁全体を防音するということではなく、音がなる一部分を少し遮断するためだけのものなので、壁全体を考えている方には向きません。
簡易的な防音壁をDIYする方法!
ではさっそく、お部屋や個室の簡易防音壁の作り方をご紹介していきます。パネルを使った作り方から、防音シートを使う方法、本格的な防音材を使用する方法などいろんな方法が見つかりました。自分でできそうな作り方を見つけて、実際に防音壁を作っていきましょう!
簡易的な防音壁をDIYする方法①パネル
パネルを使った簡易防音壁を自作
始めは防音効果のあるパネルを壁に取り付ける方法です。実際に取り付ける前と取り付けた後の音の大きさを測っており、パネルを使う前と使ったあとでは7dbほど下がったという結果が。
自分でパネルを貼り付けていくだけですが、十分効果があるというのが分かりました。取り付け方も簡単にできるので、パネルを使って壁を作りたい方は参考にしてみてください。
パネルを使った簡易防音壁の作り方
防音・遮音パネルを使った簡易防音壁の作り方ですが、届いたパネルを壁に貼りつけて行くだけ。そのために、この方はタッカーを利用して壁に一つずつ貼りつけていきます。
壁にタッカーや両面テープをそのまま貼ってしまうと、取り外したときに壁がはがれてしまう可能性があるので、賃貸の方は特にマスキングテープを併用して取り付けるといいですね。簡単にカットできるものであれば、壁の端はサイズを加工して貼りつけてください。
簡易的な防音壁をDIYする方法②防音シート
遮音・防音シートで簡易防音壁を自作する
次は遮音シートと防音シートを併用して作った防音壁の作り方を紹介しています。遮音シートと防音シート二重で使っているので、効果がさらに高まります。遮音シートは重いので、動画にもありますが切ったりと加工したほうがいいようです。
遮音は発生した音を反射し、外に漏らさない効果があり、防音は内外の音を通さないようにすること。自分の音も、外からの音も同時に防げる部屋が作れます。
遮音・防音シートを使った防音壁の作り方
防音シートを使った作り方ですが、両面テープを利用して、まずは遮音シートを壁に貼りつけていきます。遮音シートは重みがあるので、動画のように少しずつ切って加工してから貼りつける方が壁から落ちてしまう心配が少なくなります。遮音シートを貼った上から壁の色合いのある防音シートを貼り付けていきます。
簡易的な防音壁をDIYする方法③ワンタッチ防音壁
加工済みワンタッチ防音壁を使って自作する方法は?
次はワンタッチ防音壁を利用した自作方法です。注文時に詳細な壁のサイズを伝えるので、お部屋の壁にぴったりサイズに加工されたキットを送ってくれます。この商品自体が分厚い壁のようなものなので、それを壁に貼りつけるというのではなく重ねて取り付けていきます。壁に貼りつけないので賃貸の方でも安心して使えます。
加工済みワンタッチ防音壁の作り方
ワンタッチ防音壁は、突っ張り棒を利用して壁に固定しています。通販サイトでは、専用のジョイナーがあるのでそれを壁の長さに加工して取り付ける方法もありますし、ラブリコを利用してもいいそうです。
壁に沿って防音壁を置き、突っ張り棒やラブリコを張ってどんどん積み重ねていきます。特に壁に貼りつける作業は必要ないので、壁に沿って並べていくだけで完成します。
簡易的な防音壁をDIYする方法④ガラスウール
本格的な防音材を利用して防音壁を自作する!
最後は一級建築士の方がしっかりと計算して作っている防音壁の作り方を紹介している動画です。作るのは大変ですが、しっかりした本格的な防音壁を作り上げたい!という人はこの動画を見て作ってみるのもいいかもしれません。防音材にはガラスウールや遮音シートを二重に取り付けたりして、計算上40dbほど減音できるそうです。
本格的な防音壁の作り方
ツーバイフォー木材をカットし、木枠を作ります。木枠を壁に取り付けてガラスウールを敷き詰めていきます。ベニヤ板をさらに上にかぶせて固定し、遮音シートを二重に取り付けています。
石膏ボードをしきネットテープ、パテで埋め、やすり掛け。ペンキで壁の塗装をして完成です。一級建築士の方が設計した方法なので、完璧なものが作りたいという人は大変ですがこの作り方で作ってみるのもいいのではないでしょうか。
さらに防音するためのDIY方法は?
壁を防音したけれど、音が漏れる場所は壁以外にも窓やドアがあります。さらなる防音を行い、できるだけ外に漏れる音を軽減したい。音楽を楽しみたい。動画撮影がしたい!という方は窓やドア、床の防音対策についてまとめていくので、こちらも合わせてDIYしてみてください。
さらに防音するためのDIY方法①防音カーテン
簡易にできるけど効果アリ!防音カーテン
窓の防音を考えたとき、一番簡単にできる対策というのが防音カーテンを取り付けることです。ニトリや通販サイトでも、防音カーテンという名でカーテンが販売されています。特に加工や作業が必要なく、すでに付いているカーテンと付け替えるだけでできるので、とても簡単に防音することができます。
防音カーテンの効果は?
防音カーテンはそもそも、効果があるの?というのが気になる方もいるでしょう。まずは防音カーテンの作りについてご紹介します。
カーテンは布でできていますが、その布の密度が高いことで外に漏れる音を軽減することができるというのは、イメージすると分かっていただけるのでは?防音カーテンは音が通りにくい折り方、さらに素材を使って作られたものなので十分防音の効果が期待できるんです。
さらに防音するためのDIY方法②防音ボード
防音ボードを利用する
窓を通しての音の影響を軽減したい場合は、ワンタッチ防音壁を利用するのもいいでしょう。ワンタッチ防音壁というのがありましたが、それと同じメーカーの商品です。窓のサイズを測り、特注でお家の窓にぴったり合った防音壁を送ってくれます。取り付け方も窓枠にはめるだけなので特に加工や大変な作業は全く必要ありません。
窓用ワンタッチ防音ボードの取り付け方
窓から音が漏れるのを防ぐために使うのが窓用ワンタッチボード。取り付け方もいたって簡単。取っ手がついているのでそれをもって壁に取り付ければ完成です。
この方は上下で取り付けていますが、本来は左右で取り付ける製品だそうです。窓を開けた状態と防音壁を取り付けた状態で音の比較をしているのですが、ワンタッチ防音壁を付けると全く聞こえなくなっています。
さらに防音するためのDIY方法③二重窓
二重窓を自作で取り付ける方法も
窓の防音には二重窓を取り付ける人もいます。窓の内側にもう一つ窓を取り付け、音を出すときだけ閉めることができます。単純に窓が二重になるので、その分部屋の中の音が外に漏れにくくなります。こちらも、業者に頼むのではなく自作でも十分作れる方法があるので、防音を考えている人は検討してみてもいいかもしれませんね。
二重窓の作り方
この方は傷を付けたくなかったということで、ディアウォールで窓枠を内側に自作して作業しています。まずは2×4材を加工し、窓の周りに枠を作っておきます。枠ができたら、窓枠を木枠に取り付け、ねじを止めていきます。
窓枠ができたら、窓を入れれば完成です。窓を開けた状態、外窓を閉めた状態、内窓をさらに閉めた状態で防音テストもしていますが、30dbの軽減に成功しています。
二重窓の自作方法が気になる方はこちらもチェック!
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さらに防音するためのDIY方法④ドア枠
ドア枠に防音材を入れることで音の漏れを防ぐ
ドアの防音対策については、通販サイトなどを探してみると防音テープといった商品が見つかります。防音テープはドアの周りに貼ることで外に音が漏れるのを防いだり、隙間が減るので保温効果も上がります。ドアの周りに貼り付けるだけでできるので、こちらも簡単に自作できます。
防音テープを窓の周りに取り付ける
防音テープを使う場合、どこに貼り付けるのかというと開き戸の場合はしっかりと扉が閉まるか確認したうえで、ドアとドア枠の周囲に貼り付けていきます。引き戸の場合は、ドアが当たる部分の窓枠に貼り付けていきます。
この場合、埃などが付いているとはがれてしまうので、しっかり拭いてから作業を行いましょう。また、両面テープが気になる方はマスキングテープを貼った上から貼りつけると安心です。
ドア下には何を使う?
防音テープをドア枠に貼っていったけれど、ドアの下は1cmほど空いているので防音テープでは防ぎきれません。そんな方はこのような、ドア下用の隙間テープを張るのがいいでしょう。ゴムでできているタイプなので、引きずっても床を傷つける心配もなく、防音、そして隙間風も防いでくれます。
実体験!どれだけ効果があった?
ピアノを置く関係で、私の自宅でも防音対策を行うことになりました。本格的にピアノを弾く、というわけではなく趣味程度なのでドアの対策のみ行うことに。
写真のようにドア枠に防音テープ、ドア下にはドア下用の隙間テープ、さらにドア上は左右の隙間よりも大きめに隙間が空いていたのでドアの戸部分とドア枠二重に貼り付けました。実際に音量チェックをしてみたところ、付けないのと付けたのでは約10dbほど下がりました。
さらに防音するためのDIY方法⑤床
ジョイントマットで床の防音対策!
最後は床の防音対策です。床にも、防音加工がなされた絨毯が売っていたり、ジョイントマットが売っていたりします。それを床に敷けばある程度下の階への音漏れを軽減することができます。壁に貼りつける場合は両面テープなどを利用しましたが、床は置いていくだけで簡単に取り付けができます。
ジョイントマットを利用した防音対策の仕方
この方は防音材にニトリのジョイントマットを利用しています。ニトリには防音加工されたジョイントマットや、絨毯の下に敷くシートも売っているようです。
ジョイントマットを利用する場合は、しっかりと床のサイズを測り、計算して購入するようにしましょう。ジョイントマットはジョイントしていくだけで簡単に作れるので、手軽に床の防音対策をしたい方は利用してみてください。
防音壁をDIYして快適な環境を作ろう!
何を使って防音する?
防音壁をDIYする方法をさまざま挙げてきましたがどんな対策が気になりましたか?使う防音材によっても、値段や作業割合、防音効果も変わってきます。
また、ピアノやギターなどの楽器の対策なのか、生活音の軽減なのかによっても、どれだけ対策がしたいのかが変わってきます。もちろん、かけられるお金もあるので、十分いろんな方法を検討したうえで対策を考えてください。
防音壁をDIYして快適な生活を!
防音対策をしていないお部屋だと、びくびくしながら音を鳴らさなければいけません。でも、しっかり防音対策をしたのであれば、何も気にせず音楽を奏でたり、動画撮影をすることができるのではないでしょうか。外の音が気になる方もできる対策なので、快適な生活のためにもDIYで防音壁を作ってみてください。
まとめ
今回は自分でできる防音壁の作り方をまとめてきましたがいかがだったでしょうか。防音シートを使って防音壁を作る方法や、パネルを使った方法、さらにガラスウールを使った本格的な方法もありました。防音材にはさまざまあるので、通販サイトの口コミを見てみるのも一つ。納得できる商品で、お部屋の防音対策をしてみてください。
防音が気になる方はこちらもチェック!
他にも防音対策について気になる方は、防音シートの効果や吸音材についてまとめた記事があるのでこちらも合わせて読んでみてください。
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