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吸音材とは?遮音・防音材との違いや種類ごとの効果、使い方を解説!

皆さんの日常の中でも防音材という言葉はよく耳にするかもしれません。しかし、吸音材や遮音材というものをご存知ですか? これは音に関係するという意味では同じですが違いがあります。 吸音材や遮音材や防音材について違いや種類ごとの効果をご紹介します。
更新: 2021年1月27日
ryuuryuu.rrr
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はじめに

Photo by hide10

みなさん防音材というものをよく耳にしたことがあるかもしれません。しかし防音材というものは具体的にはどんな材料で、効果がどんなものか、知っていますか?意外と防音というものは奥が深く、その用途や種類により、効果に違いが出てくるものなのです。 今回はそんな防音材についておすすめをご紹介します。

吸音材とは

音を吸収する比率が大きい物質または材料のことで、騒音を吸収してくれ、あまり音が響かないようにするほか、音の響きを調節する効果などもあり、建築の材料として天井や床、部屋の壁などに用いられることも多いです。

コンサートホールや音楽会場などでは、音の響きを完全に吸収してしまうと聞こえ方にもかなり影響が出てくるのでとても慎重に、使い方を考えなければなりません。例としては以下のような物質は吸音材としておすすめのものです。

グラスウール(ガラスウール)

こちらはガラス繊維を短くした材料のことで、素性は石灰、シリカ、ソーダ、フェノール樹脂で作られていて、吸音性はもちろんのこと断熱性や不燃性に優れている材料で、こちらの材料はそれ自体がとても軽いので建築用として利用されることが多いです。

その繊維の細かさで、届いた音を熱エネルギーに変えることで吸音しています。

ロックウール

これはその名の通り鉱物から生成する人口の繊維で作られた材料のことです。

こちらは玄武岩などの天然の岩石を高温にして融解し、遠心力で吹き飛ばすことにより繊維状に加工したもののことで、日本では昭和から建築の材料として保温や防火・耐火・吸音材として利用されてきました。

こちらも吸い込んだ音は中で熱エネルギーに変換され音が吸収される仕組みです。

フェルト

こちらの材料の名前は聞いたことがある人が多いかもしれません。羊などの獣毛繊維を縮絨して、シート状に加工した材料のことで、手芸などにも使われることが多く、接着剤を一切使用していなく、不織布です。

こちらも繊維が細かくされている方が音が熱エネルギーに変換されやすく吸音能力が変わってきます。

石綿板

こちらは石綿とセメントを主な原料とした、石綿セメント製品です。こちらは主に建築の材料として屋根や天井として使われることが多く、形や形状は様々あります。

製法はセメントと石綿を混ぜ合わせて水を加え、泥状にした上で、紙を作るときと同じようにすきとってロールに巻きます。その後重ね合わせて上から圧力をかけて圧縮すると完成です。不燃性で耐久度もあり、吸音能力もあります。

木毛板(木毛セメント板)

こちらは80年ほど前から利用されている歴史のある建築用の材料で、強くて軽いにも関わらず燃えにくいという特性から多くの用途があります。また、腐りにくいのでシロアリやネズミの対策として用いられることも多いのです。建築の材料として使用される際は外部の音を遮断し内部の音を吸音することができるので大変重宝します。

そもそも音について

吸音材や防音材・遮音材というものは音についてが重要になります。 まずは音の伝わり方や性質には違いがあることを知り、その特性を知ることが大切です。

空気伝播音

これは部屋の中などで空気の中を音が伝わってくることで、この空気伝播音は隙間が少しあっただけでも音が伝わるので、きめ細かい対策が必要とされます。

個体伝播音


これは部屋の中では壁や天井などの個体の中を音が伝わる現象のことで、一度壁などの個体に音が伝わるとそこからは対策や軽減はしにくいので、いかに個体に伝わる前に軽減できるかが重要です。

吸音材は防音材・遮音材とどう違うの?

よく世間でも耳にするのは防音材というものです。漢字から見ると防音材は音を防ぐもの、吸音材は音を吸収するもの、遮音材は音を遮断するものよいうイメージがありますが、実際はどのような違いがあるのでしょうか。

防音材とは

そもそも「防音」という言葉は部屋や建物の外から音が入ってきたり、逆に室内から部屋の外に音が漏れたりすることを防ぐという意味があり、この言葉はとても抽象的なのです。具体的にその防音の方法として他の二つである。吸音や遮音という方法がとられるのです。 つまり、防音材には吸音材と遮音材があるということです。

遮音材とは

では具体的な遮音材についてですが、遮音材は先ほど述べたように防音の方法の一つであり、空気中や個体の中を音が伝わらないように遮断するというものです。

先ほどの吸音材は音を吸収することで音にエネルギーを調整するという方法でしたが、こちらの遮音材は種類が違います。伝わってくる音をこの遮音材では寝かせすことにより、音を遮断するという方法をとっています。

欠点としては

この遮音材の欠点としては音を完全に遮るということは、向かってくる音を完全に全て跳ね返すということなので、室内などで、完全な遮音状態にすると、必要以上に音が跳ね返り結果として元の音が聞き取りにくくなったり、反響により音が変化してしまうこともあります。

吸音材の使い方

吸音材の使い方としてはその種類の度合い、多すぎず、少なすぎず、ということに注意して使用したり、設置することが大事なのです。理由は上記での述べた通り、吸音材は音を吸収し、音の響きを抑えたり、反響の調節の役割があるのです。

使い過ぎると音を吸収しすぎて逆に不自然に反響がなくなるので、自分がどのくらいの音を吸音したいのか、また、音の高さでも高い音か低い音にもよって吸音材を選ぶのが良いでしょう。

遮音材の使い方

遮音材も吸音材と同じく、その使い分けや、使う度数が重要なのです。吸音材とおなじく遮音材にもどの高さの音を遮断しやすいのか、どのくらいの割合で部屋に設置したら良いのかなど、その用途により創意工夫したものがたくさんありますので、自分の条件と商品を照らし合わせ、見合った種類のものを用いることをおすすめします。

繊維状の防音材の注意点

防音材としてよく使用されるグラスウールなどの繊維で構成されている防音材で注意しないといけない点が、湿度です。

この繊維状の防音材は安価で手に入り種類も豊富なのですが湿度を吸収しやすく、湿気を含んだ防音材は質量が大きくなり、音が伝わりやすくなるので、防音材としては逆効果になります。

かといって防音材を湿気から守るためにアルミやシートなどで覆ってしまうと、音がその外側に覆っているもので反射し、防音材としての役割がなくなります。ですので、湿度差の激しい環境や湿度が高くなりやすい位置での防音材の設置には注意がいるのです。

防音材の様々な使い方

ここからは実際に一般の人でも行える防音対策についておすすめで、簡単なものを材料と手順とともにご紹介します。

壁の防音対策について

住宅の中で最も面積が広く、定番の防音場所といえば壁です。隣の部屋や近所に音が漏れないようにしっかりと部屋の壁を防音対策することをおすすめします。 まずは長袖やゴム手袋やマスクなどの作業着をしっかりと着て、作業がしやすい服装になることをおすすめします。

材料の準備

材料は以下の通りです。 吸音材、遮音シート、メジャー、ノコギリ、強力両面テープ、スプレーのり、カッター、タッカー、画鋲やクギ、ピンボタンセット、接着剤、結合部分などのジョイナー


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遮音シートを壁に固定

まず最初に壁の大きさを天井の高さや横の広さなど、サイズを測り、その大きさに遮音シートをカットします。

その後、実際にカットした遮音シートを壁に固定していきます この時にシートを画鋲やクギで固定すると固定しやすいですが、あまり壁に傷をつけたくない人やマンションなどの人は両面テープや木ネジなどでも固定できれば大丈夫です。

ジョイナーの設置

購入したジョイナーを天井の高さに合わせてカットし、同様に両面テープなどで壁に固定します。 ジョイナーは壁の端に使うものと、連結部分とで種類が異なるので注意しましょう。また、ジョイナーが壁や天井、シートにきっちりとついていなくてものちに、吸音材をはさみこめば良いので大丈夫です。

吸音材の設置

先ほど壁に取り付けたジョイナーに吸音材を設置します。ジョイナー同士に挟み込むように吸音材を設置し、少しの隙間もないようにします。隙間には吸音材をカットし、挟み込みます。

ロックウールなどの吸音材はカットした際にカットした断面が少しチクチクとするので、テープなどで補強すると良いかもしれません。また、天井にも防音材を設置する際は壁とは違い落下してくる恐れがあるので遮音シート同様、吸音材もしっかりと固定する必要があります。

床の防音対策で足音対策

出典: https://www.amazon.co.jp/%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%81%AE%E3%82%B2%E3%83%B3-%E5%AE%89%E5%BF%83%E3%81%AE%E8%B6%85%E4%BD%8E%E3%83%9B%E3%83%AB-%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%88-%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%84%E4%BB%98%E3%81%8D-1870002400/dp/B00WBCZ83Y/ref=sr_1_1_sspa?ie=UTF8&qid=1519179153&sr=8-1-spons&keywords=%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%82%AF+%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%88&psc=1

集合住宅などで、よくトラブルになるのが、一個下の階に響く足音の問題です。シート状のものやクッション性のものもありますが、しっかりとしていて振動や音を軽減できる防音カーペットが、おすすめです。

防音カーペットの使い方

手順や使い方は簡単で、部屋の床の面積や敷きたい場所を選びサイズを測ります。カーペットの種類によって厚さなどに違いはありますが、自分の部屋に合ったものを選ぶのがおすすめです。そのあとサイズに合った大きさにカットし、床に引くだけです。

防音カーペットの注意点

防音のカーペットはとても設置が簡単ですが、欠点もあります。 防音カーペットは構造がしっかりしているので、通常のカーペットに比べ厚さが厚いことが特徴で、部屋の一部だけ敷くとその部分と通常の床の部分とに段差ができてしまいます。

またこれにより、部屋全体に敷き詰めた場合、部屋のドアがカーペットに引っかかり開けれなくなることもあるので、そこはチェックした上で設置しましょう。

湿気対策も重要!

また上記でも述べたように防音材は湿気に弱いので、湿気が強い部屋で防音カーペットを敷くと、湿気によりカーペットにカビができ、さらに防音効果も軽減される可能性がありますので、設置する環境も考慮しなければなりません。

シートを張って窓の防音

北海道では気温が低いので二重の窓も多いかと思いますが、通常の家は窓ガラスは一枚で、とても薄いです。ですので窓というのは外に音が漏れやすく、気をつけなければならない箇所の一つです。

また、シートを張ることで防音はできますが、シートを窓に貼ると窓をふさぐことになり、光が入ってこなくなってしまうこともあり、注意が必要です。

定番の内窓の設置で防音

内窓とは通常の窓の内側にもう一枚窓を増設して設置するという方法で、ガラスが1枚分増えますので当然防音性は上がります。 外窓に比べて設置が楽なので二重窓の工事では定番でおすすめです。 しかし、内側に窓が増えるということは、内側にすこし窓部分が飛び出すということなので、増設の際はスペースに注意しましょう。

外窓の設置で高い防音性を確保

外までとは上記が部屋の中だったのに比べ外での窓の二重工事の事で、こちらも窓が二重になりますので防音性が上がります。こちらの欠点としては外へ窓を設置しますので二重窓にしていることが家の外からバレバレになります。 また、二階の場合などは設置するのがとても大変で、苦労が増えます。


防音ガラス

上記二つは窓を二重にするという方法でしたが、これは窓自体の防音性を向上させるという方法です。 家の高い場所にある窓や、窓の構造的に二重窓に工事するには難しいところ、サッシがない窓などは二重窓にするのが難しいので窓のガラス自体を防音にすることをおすすめします。

上記の二重窓と同様工事する事に変わりはないのですが、施工が比較的楽です。しかし、二重窓に比べると防音性がやや劣るという欠点があります。

遮音カーテンでラクラク防音

上記の三つは工事費や工事時間が必要なのに対し、この遮音カーテンは一番お得で、一般の家庭でも楽に防音が行えるのでおすすめです。 今回はこちらのカーテンをご紹介します。

3柔構造防音カーテン コーズ

こちらは防音専門ピアリングさんで販売している防音カーテンで、防音機能に加え、遮光、断熱効果もあり、多機能なカーテンになっております。 1.音を柔らかくする吸音の層 2.音を遮断する遮音の層 3.より音を遮断するアクリル樹脂コーティングの層 この3つの層により防音性能を実現しています。

通常のカーテンと同様に使用可能

通常のカーテン同様カーテンレールに設置できますので、お手軽にカーテンをつけることができ、おすすめです。つけるときは隙間があると防音の効果が半減しますので、しっかり隙間が生じないように気を付けましょう。

カラーもベージュ、ブラック、ブラウン、グリーン、ピンクの展開があり、自分の部屋にあった色のものを選ぶことができます。

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防振材とは

ここではあまり具体的にご紹介しませんでしたが、防音の効果がある種類に防振材というものがあります。こちらは言葉の通り、空気の振動を抑える効果があり、材料はゴムやプラスチックなどの比較的柔らかく、柔軟性があるものが多いです。

こちらは他の防音材と違い、瞬発的に大きな音に強く、交通量が激しい道路沿いの家の壁などに用いられることが多いです。

防振材/使い方

普通は、遮音材の内側に設置することが多いですが、この防振材は柔軟性があるので、それを活かし、音が出るそのものに直接取り付けることもできます。

防音材にはこんな使い方も

屋内の吸音材の使い方の例ですが、こちらは海外の変わった例ですが、吸音材をインテリアの一部として利用している例です。反響が起こる音を空間の中央部に近い場所で吸音する方法で、色が付いているスポンジを天井からいくつか吊り下げることで、室内の反響を抑えているのです。

防音材/まとめ

このように防音材といっても吸音材・遮音材・防振材といういろいろな種類が見られ、種類ごとに効果や使い方にも違いがあるということがわかります。

これらをうまく組み合わせ、どんな空間で使用するのか、どの程度音を抑えるのか、どの高さの音を対象にして防音するのか、など様々な条件の違いにより、創意工夫をすることをおすすめします。