ウルイとは
ウルイはオオバギボウシの若葉
ウルイとはリュウゼツラン亜科ギボウシ属に属する多年草です。日本全国、広い地域に分布しています。正式名称はオオバギボウシ(大葉擬宝珠)と呼ばれており、ウルイはオオバギボウシの若葉を指しています。元々は湿度の高い山地に自生し、昔から山菜として食べられていましたがウルイは大変丈夫で株分けがし易く紫色の花は見た目にも美しい為、人の手で観賞用や食用に栽培されてきました。
ウルイの語源
ウルイの語源はウルイの葉の色がウリの皮の色に似ていた為、瓜菜(ウリナ)が呼び換えられてウルイと呼ばれるようになったと言われています。他にもウルイは山かんぴょう、ギンボなどと呼ばれる事もあります。
ウルイの花
前述したウルイの花は大変美しいので参考画像をぜひご覧になって下さい。観賞用のオオバギボウシの育て方も株の生命力がとても強いので園芸初心者でも挑戦しやすい種類の品種となっています。花の色や形で様々な種類があります。
ウルイの花言葉
ウルイの花言葉は落ち着き、静寂、静かな人や心の落ち着きなどウルイの少し俯き加減で可憐な花を表現したような花言葉ですね。また7月9日の誕生花でもあります。
ウルイの食味と雪ウルイとは
ウルイの食味と雪ウルイという山形県で特産品として作られている雪ウルイを紹介します。雪ウルイは山菜なのに生でも食べられるというのには驚きですね。山菜の独特の癖が苦手な方もまずはウルイから挑戦してみてもいいかもしれませんね。
ウルイの食味
ウルイの食味は癖や苦味がなく、山菜にしては灰汁がとても少ないのでサッと湯がくだけで食べる事ができます。シャキシャキとした歯触りでねぎに似たぬめりがあります。ウルイは食卓のいいアクセントとして食事に花を添えてくれる春の時期に1度は食べておきたい山菜、野菜です。
山形県特産の雪ウルイ
山形県の特産品である雪ウルイはホワイトアスパラガスを作る時と同じように徹底して光を当てないように生育されている為、露地栽培のウルイが緑色の葉をしているのに対し、雪ウルイの葉先は黄色く、茎は真っ白な見た目となっています。露地栽培のウルイより食感が柔らかく、ヌメリが抑えられています。下茹でをせずに生のままサラダとして食べる事ができるウルイです。
ウルイの栄養素とは
ウルイは健康成分がたくさん!
ウルイにはビタミンCが豊富に含まれています。その他にはカリウムやサポニンが含まれており、皮膚の健康維持や免疫力の向上、疲労回復に効果があります。春の新生活で忙しく弱った体をサポートしてくれる種類の栄養成分がウルイにはたくさん含まれていますので旬の時期を逃さずに頂きましょう。また食物繊維もたくさん含まれているので腸内環境を整えてくれます。
栄養の種類1:ビタミンC
ビタミンCはコラーゲンの生成を助ける栄養素です。身体を酸化から守り、血液中の白血球の免疫力を強くし風邪をひきにくくしたり、病気のもとに対する抵抗力を上げる働きをします。肌のくすみの元となるメラニン生成を抑えてくれる作用もあります。ビタミンCが不足すると壊血病や貧血になります。
栄養の種類2:カリウム
カリウムは細胞の中の水分を調整してくれる働きをしてくれる栄養素です。むくみや高血圧に効果的です。筋肉の収縮にも関係しているのでカリウムが不足すると脱力感や食欲不振、筋肉の痙攣を引き起こす事もあります。
栄養の種類3:サポニン
サポニンは身体を酸化から守ってくれる抗酸化作用があります。免疫力の向上や余分な脂肪を燃焼する働きもありますので肥満予防にも効果的です。血流を良くしてくれますので血栓予防や冷え症の対策になります。
栄養の種類4:食物繊維
身体に吸収される事はありませんが糖の吸収を緩やかにしたり腸の働きを整えてくれる働きをしますので腸内環境の改善に役立ちます。食物繊維が不足すると便秘になりやすくなりますので意識して摂取したいですね。
ウルイの選び方とは
新鮮なウルイの特徴と見分け方選び方
新鮮なウルイを上手に選ぶ見分け方と選び方を紹介します。ウルイの茎の色が白く、手触りがふっくらとしているもの、葉の先っぽまで澄んだ緑色の物が新鮮でおいしいウルイです。ただし、店頭に並んでいるウルイはビニールハウスで栽培された物がほとんどを占めています。日光に当たらないまま収穫された物は葉先が黄色くなりますので新鮮かどうかの見分け方は茎の白さと葉先がピンと瑞々しさを保っているかをよく見るようにして下さい。長ネギや青梗菜の見分け方に近いイメージですね。
ウルイの旬の時期とは
ウルイの旬は春
ウルイの旬は4月から5月にかけての時期に旬を迎えます。ビニールハウスなどで栽培されているウルイは2月頃から出荷され市場に出回ります。ウルイは東北地方では昔から山菜として食用にされており、有名な産地としては山形県や秋田県などです。また山菜狩りにおいても4月から5月にオオバギボウシの若葉が生育しますので生産されているウルイと同じ時期が旬となっています。
山菜狩りの時には注意!
山菜狩りの時には注意する事があります。ウルイと見た目が良く似たバイケイソウという毒草が生えています。バイケイソウにはアルカロイド系の毒成分が含まれており誤って食べてしまうと最悪死に至りますので、判断に迷う場合は採集しない方が無難です。ニラと水仙を見誤って誤食してしまう事例などと似たケースですね。以下に見分け方のリンクを貼っておきましたので気になる方は参考にしてみて下さい。
ウルイの食べ方とは
ウルイの特徴ぬめりの出し方とは
ウルイはネギに似た独特のぬめりが特徴です。しかし包丁でウルイを切っただけではこのぬめりが出る事はありません。茹でるか軽く叩くとぬめりがでます。山菜にしては珍しく灰汁が少なくシャキシャキした食感を活かすには軽く茎を叩くようにしてから使うようにしましょう。
ウルイの下茹での仕方とは
ウルイは早く火が通るのでまず葉と茎に切り分けます。お湯を沸かして塩を少し加えます。火が通りにくい茎から先にお湯の中へ入れ、茎を入れて5秒程経ってから葉を入れましょう。葉を入れて更に5秒待ってザルに上げて冷ますか氷水に落とし熱をとります。茹で過ぎると風味が落ちてしまいます。あっという間に火が通りますのでウルイを下茹でする時には茹で過ぎには気をつけましょう。
ウルイの保存方法とは
できれば当日に食べましょう
ウルイはあまり日持ちがする野菜ではないのでできれば買った当日に食べるようにしましょう。ウルイは乾燥しやすいので手に入れた当日に食べる事ができなければキッチンペーパーを水で濡らし、軽く絞ってからウルイを覆い、その上からラップかビニール袋に入れて葉が上を向くように立てて野菜室に入れるようにして下さい。新鮮さは少しづつ落ちてしまいますが2~3日保存する事ができます。
食べ切れない量がある時は
貰い物やたくさん買い過ぎてしまった時にはまず前述した要領で下茹でをし、キッチンペーパーで水分を良く切ります。水を切ったらジップロックなどの密封できる袋に薄く、平に広げて空気を抜きましょう。薄く広げるのはできるだけ早く凍結させる為です。冷凍したウルイを使う時は自然解凍して和え物やおひたしにするか凍ったままのウルイをフライパンでさっと短時間炒めて食べましょう。
ウルイおすすめの食べ方レシピ:1
ウルイの特徴を引き出した食べ方:和物
ウルイの特徴を引き出した食べ方でまず上げたいのは和物です。ウルイの特徴は独特のヌメリにあります。サッと茹でて和物にしたウルイを旬の時期には1度は食べたいですね。味付けはお好みで麺つゆや出汁を使うと美味しく仕上がります。
材料 (2人分) うるい1束 すりごま大さじ1 麺つゆ(ストレート)大さじ1
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サッと茹でてお好みの味付けにしましょう。クセの少ないウルイの風味を楽しみ、ウルイの栄養を逃さず頂きましょう。栄養素と風味がが逃げてしまいますので茹で過ぎには気をつけましょう。ゴマや鰹節をまぶすと風味が上がります。
ウルイおすすめの食べ方レシピ:2
ウルイの特徴を引き出した食べ方:酢味噌がけ
ウルイの特徴を引き出した食べ方で次にあげたいのが酢味噌がけです。こちらもウルイのヌメリとシャキシャキした食感を楽しめますのでおすすめです。
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酢味噌の味の加減はお好みで調整しましょう。カラシやラー油を入れてピリッとさせても美味しそうですね。家にある調味料でたくさんの味変を楽しめます。
ウルイおすすめの食べ方レシピ:3
ウルイの特徴を引き出した食べ方:天ぷら
山菜といえば採れたてを天ぷらにして食べるととてもおいしいですね。ウルイだけでなく採れた旬の山菜や季節の野菜を天ぷらにする事で衣の中に風味と栄養を閉じ込めて美味しく頂きましょう。山菜の定番のフキノトウなどと比べると苦味がありませんので山菜が苦手な方にもおすすめです。
材料 (一人分) うるい1本 インゲン豆2本 大葉1枚 牛蒡20g 人参5g 天ぷら粉適量 小麦粉適量 塩適量 天つゆ適量
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春の時期の風物詩山菜狩りで採れた採りたての山菜を食べると体に良いたくさんの種類の栄養を丸ごと頂く事ができますね。もちろんお店でお好みの春野菜を買ってきて天ぷらにしても大丈夫です。揚げたてのウルイの天ぷらに塩を少しつけて食べるのがおすすめです。
ウルイおすすめの食べ方レシピ:4
ウルイの特徴を引き出した食べ方:炒め物
下茹でせずにサッとフライパンで火を通したウルイもおいしいですね。短時間で炒めてウルイの栄養と風味を逃さないように調理して頂きましょう。
材料 (中皿ひとつ分) うるい1束 豚肉100g オリーブ油大さじ2 生姜(すりおろし)小さじ1 塩胡椒各少々 酒大さじ1 醤油大さじ1
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ウルイと豚肉は好相性でご飯が進みます。ご飯と一緒にウルイをたくさん食べましょう。新生活の疲れも吹き飛びます。
ウルイの特徴と見分け方選び方のまとめ
ウルイの特徴と見分け方、選び方はいかがでしたか。ウルイは食感にぬめりがあり風味豊かな春野菜です。新鮮なウルイの見分け方と選び方は茎の部分が白く、柔らかさを帯びたものを選ぶようにしましょう。春の時期に是非食べたいウルイはたくさんの種類の栄養素が詰まっていますので新生活の疲れがでる時期の体に心強い野菜です。
ウルイ以外の野菜も気になる方はこちらもチェック!
当サイトではウルイ以外にもたくさんの種類の野菜の食べ方や選び方の記事を掲載しています。気になる方は是非チェックしてみて下さい。
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