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苔の種類の違いや見分け方まとめ!テラリウムにおすすめの種類もご紹介

苔の種類は日本国内だけでも1800種類もあるのだとか。そんな多くの苔の名前や種類の違いを把握するのは至難の業です。そこで苔の種類の違いの見分け方をまとめ、テラリウムにおすすめの苔の種類を合わせてご紹介したいと思います。テラリウムをはじめようという方必見です。
2020年8月27日
水木誠人
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苔の種類の違いや見分け方を知っておくと便利

Photo byadege

苔の種類は非常に多く、日本国内の苔の種類は1800種以上あると言われています。そんな苔を使ったテラリウムなどを楽しみたい方は、プロでも種類や名前の見分け方が難しい苔の種類を少しでも知っておくと、楽しみ方に幅が広がります。そこで今回は、苔の種類の違いや見分け方のほか、山や庭園といった生育場所による苔の種類の比較のほか、テラリウムでおすすめしたい種類などもご紹介したいと思います。

苔とはどんな種類の植物なのか

Photo byadege

苔と聞いてイメージするのは、岩や地面などに這うようにつく緑色の植物ではないでしょうか。実際に、広がるように成長する植物のことを苔と分類しますが、細かく分けるとゼニゴケ植物門、ツノゴケ植物門、マゴケ植物門に分類されます。日本には1800種類ほどあると言われていますが、世界的には2万種類もあると言われ、色も緑色のほか、赤や茶色の違いなどもあるほか、生息している場所なども異なります。

見分け方を知れば育て方もわかる

Photo bypineapplesupplyco

種類の多い苔ですが、細かい名前まではわからなくても、だいたいの種類の見分け方がわかれば、テラリウムなどで苔を育てる上で役立ちます。苔は湿っぽい場所に生えている印象がありますが、乾燥に強く、蒸れに弱い苔などもあります。こうした苔の種類による違いを知っておくと、山林や庭園などで苔を見つけるのに役立ちます。また、苔が生育する時期、花が咲くように成長していく苔の花の時期と呼ばれる時期などもそれぞれですので、種類の違いを知っておくと、苔の生長をより深く楽しむことができます。

苔の種類の違いの見分け方①ゼニゴケ植物門

最近の苔の分類方法では、苔は3種類に分類されますが、そのひとつがゼニゴケ植物門です。ゼニゴケは、地にベタっと張りついた葉状体のように見える苔の種類です。ただし、必ずしもこのような葉状体ではなく、まっすぐに茎が伸びていく茎状体の種類の方が多く、この場合、葉は丸みを帯び、葉の真ん中に葉脈がないけれど、吸盤のような穴があるのが特徴です。こうした葉の姿を好まない方も多く、苔テラリウムや苔盆栽などで利用する人はあまり多くありません。なお、ゼニゴケは世界に8000種類もあると言われ、国内でも600種以上が確認されています。

ゼニゴケの見分け方は葉の様子から

ゼニゴケの見分け方は葉の状態を確認することからはじめましょう。葉の形が丸く、中肋がないなどの特徴から推察することができます。ただし、種類が多いため、必ずしも名前や違いを特定するのは簡単ではありません。ゼニゴケの生息する場所は日本全国で、日当たりが悪く、湿気の多い場所などを好みます。庭の隅などに生えると、取ってもまた生えてくる嫌われ者です。

苔の種類の違いの見分け方②ツノゴケ植物門

ツノゴケ植物門の苔は、ゼニゴケに似た葉状体で、細胞の葉緑体が少なく、葉緑体にはピレノイドというたんぱく質性の器官があります。胞子体の先端が角のようにとがった姿をしたツノゴケ。テラリウムなどではほとんど使われることのない種類の苔です。ツノゴケは品種の数も少なく、国内で17種、世界中にも400種ほどしかないと言われています。

ツノゴケの見分け方のポイントはツノ

ツノゴケは、国内に17種類しかありません。生育する場所は、庭や公園、畑など、人間が生活する場所がほとんどです。ツノゴケの見分け方は、ツノがあるかどうかが大きなポイントとなりますが、ツノが出ていないと専門家でも見分けることが困難で、なかなか難しいと言われています。ほかの苔と比較して、ツノが生えている苔をみつけたら、それはツノゴケかもしれません。

苔の種類の違いの見分け方③マゴケ植物門

苔のガーデニングで使われる種類の苔が、このマゴケ植物門に分類されます。見た目がきれいな苔が多いことから、苔テラリウムをはじめ、苔盆栽などでも比較的利用されています。そのほとんどが茎と葉が分かれた茎葉体で、葉に中肋があるものが比較的多いのも特徴です。世界中には1万種ほど、国内でも1000種ほど確認されていて、茎がまっすぐに伸びるものや、横に広がるものなど、さまざまな種類があります。

マゴケの見分け方は見た目や葉の様子から


ほとんどのマゴケは陸上で生息していますが、水中に住んでいるものもあります。まずは苔の姿がどうなのかを確認し、葉の様子を観察しましょう。葉に中肋が見られたら、それはマゴケの種類です。ただ、マゴケには多くの種類があるため、さらに苔の様子を観察してその種類を特定する必要があります。

苔の種類を場所で特定する方法

Photo by Manel

苔はさまざまな場所に生息しています。道路の脇、庭や公園、山や岩場など、苔の生息場所は多用です。苔は、比較的、群れを作って生息していますが、道路や街中は、環境が変化しやすいことから、苔があまり成長しません。街中で苔を探す際、神社や公園など、環境が一定した場所のほうが見分け方がかんたんです。一方、山や岩場で苔を見つけた場合、大きく成長している苔が多いことから、苔の種類を見分けるのは比較的わかりやすいものですが、山野の苔の種類も非常に多いため、苔の名前を特定するのはさほど容易ではありません。何という名前の苔なのか、しっかりと観察して導き出してみましょう。

山林で見られる苔の種類とは

Photo by toxickore

山林で見つけることのできる苔の種類には、テラリウムなどでもよく使われるホソバオキナゴケ、スギゴケやヒノキゴケなどがあります。「山苔」といえばアラハシラガゴケやホソバオキナゴケで、山林には数多くの種類の苔が生息しています。山林では苔の種類が多いだけではなく、生育環境がよいため、生えている苔の量も豊富です。登山に出かけなくても、ちょっとした山林の岩陰や木の根元などに苔が生えていることもあります。もしも山林で苔を採取したい場合、管理者に相談してから採取することをおすすめします。

苔で有名な庭園とは

Photo by mako10

苔の種類を比較し、その違いを知るためにも、苔で有名な庭園などを訪れるのはおすすめです。日本全国に苔で有名な庭園が点在し、比較的、気軽に訪れることができますので、休日などを利用してぜひ足を延ばしてみましょう。青森県の奥入瀬渓流から鹿児島県屋久島の白谷雲水峡まで、実にさまざまな苔スポットが点在します。東北の苔の庭園といえば、岩手県の五百羅漢や宮城県の円通院、苔寺で知られる京都の西芳寺や、石川県にある苔の里も美しい庭園です。関東では鎌倉の妙法寺や杉本寺などの苔の庭園も有名です。

苔の花とは?

苔の花という花の名前を耳にしたことがあるという方、けっこういらっしゃるかと思います。しかし、苔の花は実在しない花で、苔の胞子体が伸びた姿のことを、まるで花が咲いているように見えることから、苔の花と呼んでいるのです。古の歌人はこの苔の花の姿を歌にちりばめ、美しい歌を作りました。苔の種類によって、この法死体が伸びる時期が異なります。その多くが春か秋に花の姿となりますが、苔の種類を知っておくことで、いつ胞子体が伸びてくるのかがわかり、苔の花の美しい姿と出会える確率も高くなるというわけです。

苔の花言葉とは?

苔の花は実在しませんが、苔には花言葉があります。母性愛、信頼、孤独、物思いなどです。孤独や物思いといった苔の花言葉は何となくイメージが湧きますが、母性愛や信頼という花言葉はいささか想像しがたいものです。ただ、日本人は苔生す庭の様子に何となく郷愁の念を抱いたり、懐かしい原風景のように感じることがあります。そんな思いから母性愛、その心情に対する信頼などという花言葉が生まれたのかもしれません。

テラリウムにおすすめの種類の苔の名前①

アラハシラガゴケ

粗葉白髪苔と書いてアラハシラガゴケと読み、山苔と呼ばれる種類の苔です。日本全国に生息し、密生して育ちます。草丈は数cmほどで、5cmぐらいまで大きくなります。この種類の苔は、山の急な斜面にあるスギの根元のあたりで見つかることが多いことからもわかるように、日陰を好みます。苔テラリウムとして利用される人気の種類です。

山に見立てたテラリウムもおすすめ

アラハシラガゴケは、その生育場所と同じように、半日陰の場所で管理し、湿気を保つために密閉したテラリウムの器を使って育てるのがおすすめです。飾り方も、生育環境に似たように、山林に這う苔に見立てるとステキです。背の高い植木の根元に這うように植えるほか、石や古木などと配置させてみるのもおすすめでしょう。

テラリウムにおすすめの種類の苔の名前②

コツボゴケ


ツボゴケは茎がまっすぐに伸びる種類と横に這う種類があり、個性ある姿に成長します。葉の色は明るい緑色で、立体的に這いながら成長していくことから、苔テラリウムや盆栽では、こんもりとしたレイアウトに飾るとオシャレです。

日本に多く自生する種類の苔

コツボゴケは、庭などにも自生する種類の苔であることからもわかるように、日当たりが苦手というわけではありません。苔テラリウムや苔玉として飾る場合、明るめの室内で管理することも可能です。比較的、湿気を好みますが、水のあげすぎはNG。根腐れすることもあります。蒸れに弱いので、苔テラリウムではときどき風を入れるように工夫しましょう。

テラリウムにおすすめの種類の苔の名前③

スナゴケ

日当たりの良すぎる場所であっても、適度な水分さえあれば十分に育つことができるスナゴケ。山林や河原、岩場や石垣など、さまざまな場所に群れを作って生長します。このため、苔テラリウムや盆栽だけではなく、屋上緑化としても利用されています。比較的育てやすく、管理も楽であることから、盆栽やテラリウム初心者にもおすすめです。

盆栽やテラリウムでも人気の苔

スナゴケは、茎がまっすぐに伸び、フサフサした小さな歯をたくさんつける姿がかわいく、盆栽でも人気の種類です。さまざまな飾り方ができ、岩に這わせて庭などで育てることも可能です。テラリウムなどでは、一面に這わせて笹原を作るほか、石づけにして岩場の雰囲気を作り上げるなど、さまざまな方法があります。

テラリウムにおすすめの種類の苔の名前④

タマゴケ

タマゴケは湿潤地を好み、半日陰を好みますので、蓋のある苔テラリウムに入れて部屋に飾るのに適しています。また、寒さには強く、涼しい環境では生長も早いですが、暑さや蒸れには弱いため、夏の時期だけは育成難易度が上がります。

人気の高い種類の苔

タマゴケは、その姿が愛らしく、人気の高い種類のひとつです。日が入らない室内で、乾燥させないように育てましょう。自然のかわいらしい姿を生かして苔を配し、元気よく育てることで、丸い朔も増えていきます。胞子体は2月~5月ごろにかけて見られるようになります。

テラリウムにおすすめの種類の苔の名前⑤

ハイゴケ

タマゴケは、その姿が愛らしく、人気の高い種類のひとつです。日が入らない室内で、乾燥させないように育てましょう。自然のかわいらしい姿を生かして苔を配し、元気よく育てることで、丸い朔も増えていきます。胞子体は2月~5月ごろにかけて見られるようになります。

苔玉でとしてもおすすめ

感想に強いというその性質から、苔玉に取り入れたい苔の種類です。山の緑に見立てて一面に這わせ、中心となる植木を利用して飾るほか、石につける、ほかの苔と合わせて風景を作り上げるなど、さまざまな楽しみがあります。

テラリウムにおすすめの種類の苔の名前⑥

ヒノキゴケ


山林の湿っぽい場所でよく見かけるヒノキゴケ。葉の姿がいたちのしっぽに似ているせいか、別名はイタチのシッポといいます。スギゴケに似ていますが、葉色の鮮やかさ、全体的な姿の柔らかさは、ヒノキゴケの方がすぐれています。日当たりのいい場所や乾燥した場所では育ちませんので、管理をしっかりとしたいです。

密集して塊を作る姿が人気

ヒノキゴケは、その独特な姿がおもしろく、テラリウムなどで人気の高い種類の苔です。また、日陰で湿気の多い庭などでも育ち、密生した姿がとてもユニークです。フサッとした葉の印象が風に吹かれた草を思わせますので、そんな姿を生かした作り込みをしていきたいです。

テラリウムにおすすめの種類の苔の名前⑦

ホソバオキナゴケ

この苔も山苔と呼ばれる種類の苔です。2~3cmほどの草丈でフサッとした緑色の葉が印象的で、山林などの半日陰で生長します。比較的乾燥に強いため、室内で管理する場合、明るめの日陰に置くとよいでしょう。乾燥してくると、葉の色が白っぽくなることから、ホソバシラガゴケという名前も持っています。

いろいろな飾り方ができる種類

ホソバオキナゴケは、苔テラリウムで人気の苔です。そのフサッとした葉が草原をイメージできることからさまざまなデコレーションができ、シンプルに飾るほか、小さなフィギュアなどといっしょにテーマパークのような世界を作るなど、楽しみ方がいろいろあります。ほかの苔と合わせるのも容易なので、気に入った種類の苔といっしょに、ぜひ苔テラリウムを作りましょう。

苔の種類を知ってテラリウムを楽しもう

Photo bypineapplesupplyco

苔の種類や見分け方を知っておくと、苔テラリウムがよりいっそう楽しくなります。苔の名前や生育場所などを知り、さまざまな苔の種類を比較し、その違いを生かした苔テラリウムを楽しみましょう。

苔テラリウムが気になる方はこちらもチェック!

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