芝生の目土とは
芝生の手入れと言えば雑草むしりや水やり、ですが基本的な手入れと同じ位大事な役割を持っているのが「目土」です。目土は基本的な手入れに比べるとあんまり目立たず「芝生の管理」という観点で見るとついつい見落としがちなポイントですが、目土入れも同じ位重要な手入れ方法の1つです。
目土とはどんなもの?
【芝生日誌】写真からはまったく伝わらないが前回の追肥が効果を発揮している模様。緑の色が濃い。塀側の追肥はおざなりだった為、草取りと芝刈り(17ミリ)とキワの根切り後に追肥(隣家黒土多め、目土と鶏ふんと苦土石灰)。一年で一番キレイな状態。
— 尾野マテオ@4ドル81セント (@matheo26_ono) September 1, 2019
#順一の息子の家の芝生 pic.twitter.com/iUOFYQYRaj
目土は「めつち」と呼び、言ってしまえば「芝生に入れる、きめ細かい砂や土」の事を指し、目土の他目砂とも呼ばれます。目土を入れる意味は、芝生を保護し手入れしやすくなり、地面のでこぼこを直し踏み心地のいい芝生に形を整えたり、露出してしまった根っこ部分の保護を行ったりと「よりよい芝生」を作るための下地、と言っていいものです。
「より綺麗な芝生」の土台を作る他にも、目土には「地面の高さを上げる」効果があるので、今までより少し背丈の高い植物を植えたりできるようになります。また目土は「保護」する役割も持っているので、地面に直接種まきをする際も「目土」で被せるのが効果的。根っこや種は非常にデリケートな為、うっかり踏んでダメージを与える前に目土で保護し「事前に防ぐ」事も出来ます。
芝生と目土の役割
目土の役割は多岐にわたり「どの時期に、どんなやり方で撒くか」によっても役割や手入れ方法、目土をまく意味は変わってきます。目土の役割自体はシンプルな為、大きく分けて役割や意味は2つ。以下の2つの意味の中から「どういった役割を持たせたいか」で選んでいきましょう。
目土の役割①・芝生を保護する
目土の役割は「土」をかぶせる事で、芝生の上を歩き回っても根っこや種を踏みつけないよう、また芝生にダメージを与えないよう「保護」するという役割があります。芝生はガーデニングにおける土台となる場所、さらにガーデニング初心者でも始めやすい「ガーデニング」という目線で見れば欠かせない存在。さらに植物は思わぬ成長をすることも少なくない為「思わぬ出来事」を回避するためにも、目土は欠かせません。
目土の役割②・土台を作る
芝生全体の保護をする他にも「ガーデニング」の基盤となる土づくりを行い、時期やタイミングに備え「土台を固める」という役目も持っています。芝生自体は初心者でも、意識しなくても目が向くようなもので、その分ついつい手入れを怠りがち。なのであらかじめ目土を撒くことで「土台」を固め、初心者でも本格的なガーデニングのとりかかりやすい環境を作ることが出来ます。土台固めのやり方も目土をまくタイミングや量を覚えてしまえば、あとはタイミングに合わせ量を調節しつつまくだけと簡単。なんといっても「目土」は、目で見て覚えやすく、初心者でもとっつきやすいのが魅力です。
目土の種類と特徴
目土は大きく分けて3種類、どれもホームセンターで購入できるものばかりなので、ガーデニング初心者でも揃えやすい種類が揃っています。「どの目土をまくか」で、目土をまく意味や、目土自体の役割が大きく変わってくるため、それぞれの目土の名称や特徴、メリットとデメリットをしっかり把握しておきましょう。また、目土は単体で使用するほかにも「ほかの目土とブレンドできる」事も覚えておきましょう。
目土の種類①・芝生用土
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純粋に目土に「保護」としての役割を与えたい時や、目土の種類はよくわからないという初心者の方には、もっともオーソドックスな「芝生用土」がおすすめです。芝生用土は粒上になっていて量の調節がしやすく、粒状な分排水性もよく、水はけ用としての役割も果たす事が出来ます。また排水性の良さのほか、粒が水分をキャッチしてくれるため、保湿性も期待できます。
上を歩かないよう注意
1種類で様々な役割や意味を持つことが出来る芝生用土ですが、粒状ゆえに「上を歩くと潰れてしまう」というデメリットも持っており、また生育の良さ、水はけの良さなどではあとの2つに劣るところがあります。芝生用土は他目土とブレンドできるため、目土にどんな意味を持たせたいかに合わせ、量ややり方を調整してみましょう。
芝生用土の特徴
・もっともオーソドックスで、大体の役割を果たす事が出来る
・水はけが良いのみでなく、保湿性も十分
・上を歩くと土が潰れてしまう
目土の種類②・洗い砂
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「砂状目土」とも呼ばれる、非常にきめの細かい目土で「目土」ではなく「目砂」と呼ばれる場合もあります。洗い砂は非常にきめが細かいため、ほかの目土では埋めきれないような隙間もしっかり埋めることが出来、芝生全体を平らに整えることが出来ます。また目砂は海砂、川砂と様々な種類の砂がありますが、初心者が芝生にまく砂としておすすめなのは「川砂」です。
海砂は塩抜き必須
川砂が目土としておすすめな理由は、海砂は「海から採取した」性質の都合上どうしても「塩分」が芝生に混ざる可能性がある事、さらに海砂を目土に使うにはいったん塩抜きする必要があると「二度手間」がかかるのも難点。なのでガーデニング目線で目砂を選ぶ際は川砂にするようにしましょう。目土としての特徴はやはり、そのきめの細かさと、排水性の良さ、全体的に水はけを良くすることが出来ます。
洗い砂の特徴
・通気性がよく、種が混ざらない
・保水性はいまいち
・海砂の場合は塩抜きが必要
目土の種類③・黒ぼく土
名の通り「黒い」目土で、3つの目土の中で最も価格が安い、初心者でもとっつきやすい価格の目土です。黒ぼく土最大の特徴は目土自体が有機物をふんだんに含み、芝生の保護は勿論、今からガーデニングを始めよう!と言う時も「元気な芝生を作る」基盤になる目土です。黒ぼく土は「3つの目土」の中で最も「芝生を育てる事」に適した土で、新しく芝生を植えた際や、これからガーデニングを始めたいと言う初心者の方、やり方やまく量を覚えたいという方におすすめの目土です。
栄養は含むが排水性はいまいち
黒ぼく土のメリットは同時にデメリットにも繋がります、黒ぼく土は土自体が有機物を含む為、水はけが悪く、あんまりまく量が多すぎると、黒ぼく土が水を妨げてしまう場合があります。ただこれは「大量に撒いてしまった」場合のデメリットの為、時期やタイミングに合わせ、芝生用土や目砂など「ほかの目土」と量を調節しつつブレンドしていけば「芝生を育てつつ、かつ芝生全体を保護する」なんてことも可能です。
黒ぼく土の特徴
・土自体が栄養を含むため、生育に適している
・他目土とブレンドしやすく、量を調節しやすい
・長期的に見ると水はけが悪い
目土まきのやり方
芝生の状態に合わせ行う
目土をまくのに使用する道具は、土づくりに使用する道具と同じ、ガーデンレーキとトンボを使い、土全体をならし「目土をまくのに適した地面」を作ります。ガーデンレーキやトンボを使った土ならしのやり方は、まずは土の塊を叩くようにして砕き、細かく左右に動かして、粒を細かくしていきます。既に目土を混ぜている場合は、当然ながら芝生用土の場合は土が潰れてしまうので気をつけましょう。
土の表面をひっかくようにして平らにし、土全体を平らにしたら、今度は「枯れた芝生」がないかチェックします。枯れた芝生は目土づくりの妨げになるのみでなく、目土をまく時期やタイミングが把握しにくくなるので、見つけ次第引き抜きましょう。このさいはガーデンレーキで手入れする事をおすすめします。
目土の量は最大5ミリ
された芝生を引き抜いたら、目土をまきたい場所に目土を広げ、トンボでまんべんなく擦り込んでいきます。目土全体が芝生と混ざり合うまでならしたら、目土入れは完了。目土の種類によっては上を歩くとせっかくの目土が効果を失ってしまう場合もあるので、出来る限り優しく手入れをするのが重要です。目土をまく際は、いきなり大量にまくことは避け、1ミリずつ、最大でも5ミリ程度を目安にまいていきましょう。
目土をまくタイミング
目土まきは春がおすすめ
目土をまくのに最適なシーズンは暑すぎず寒すぎず、最も植物が生育するのに適した環境である4月~6月がおすすめです。一部分だけに土を混ぜ込み「補強」するように目土を混ぜ込むのであれば、時期を問わずいつでも行う事が出来ますが、一から芝生の土台を固め直したい場合は、春に行うことをおすすめします。夏は日差しで芝生が傷みやすく、冬は芝生が育ちにくいため、うまく目土が働いてくれない場合があります。
芝生の使用頻度に合わせ調節
目土をまく時期は、芝生をどんな目的で使用するかによっても変わってきます。基本的に目土をまく回数は2~3年に一度で十分ですが、スポーツで使用する場合は芝生の状態に合わせこまめな目土入れを行いましょう。っまた目土入れは言ってしまえば芝生自体をメンテナンスする行為の為、つねに美しい芝生を保ちたいのであれば、年に一度目土を入れ、大幅なメンテナンスを行う様にしましょう。
目土をまく際の注意点
芝生を保護し、芝生全体の見栄えを良くしてくれる目土ですが「デメリット」もあることに気をつけましょう。目土は芝生に土を混ぜ込み「土をかぶせる」事から、どうしても目土を混ぜる前より地面がすこし高くなってしまうという特徴があるからです。今までより背丈の高い植物を植えられるようにもなりますが、それに合わせ庭全体を作り直す必要がある為「今の芝生の高さ」を保ちたいなら、目土は混ぜないか、混ぜても1ミリ程度にするようにしましょう。時期はタイミングは勿論「高さ」も重要です。
目土をまき芝生を美しく
目土は「芝生の高さを上げてしまう」という注意点もありますが、芝生全体の水はけを良くしたり、保護したり、また芝生を整えることで庭全体の印象が変わると「土台作り」に欠かせない存在です。目土はまく時期や量のみでなく「どの目土をまくか」によっても、芝生に与える影響は大きく変化するため、まずは3つの性質を把握し、どの目土が今求められているか吟味しましょう。
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