寒天の簡単おいしいレシピを作ろう!
寒天を使ったお菓子やお料理を作りましょう。植物性の寒天は、食物繊維が豊富で健康的な食品です。涼しげな見た目と食感が魅力の寒天を、上手に調理するコツをここではご紹介しています。寒天はみつ豆に代表されるゼリーのようなお菓子としてももちろん、癖のない味わいで料理にも使えて便利です。
寒天のこと
寒天はテングサやオゴノリなどの海藻を乾燥させて(凍らせて乾燥させます)作った天然の食品です。350年前からあり、日本で生まれた食品だそうです。海藻から作られるのでゼラチン(豚など動物の皮が原料となる膠などから作られます)と違って植物性です。日本には各地に寒天を使った料理やお菓子があります。新潟の色天や東北の卵寒天などお正月のお料理として残っているものも多いです。つるりとしたのど越しが魅力で、ゼラチンよりも高い温度で固まるため、お弁当など持ち歩きたいものにも適しています。
寒天の原料はテングサやオゴノリなどの海藻類。 これらを煮溶かしてろ過して凍結乾燥させたものが寒天です。 寒天の最大の特徴は、なんといっても食物繊維の豊富さ。 乾燥状態では80%も食物繊維を含み、あらゆる食材の中でも抜群の含有量です。 食物繊維は水溶性と不溶性の2種類ありますが、寒天は両方の特徴を併せ持っています。
寒天の栄養とダイエット効果について
よく知られている通り、寒天そのものにはカロリーがありません。そのためダイエット目的で取り入れる方も多いですが、お砂糖やほかの材料にはカロリーも栄養素もあります。寒天に多く含まれる食物繊維は腸の働きを活発にしてくれるので、便通がよくなったり、結果としてダイエットにつながることが期待されます。健康のためにはバランスよく食べ、体を維持するための必要カロリーはしっかりとり、適度に運動をしたいものですね。
寒天の簡単おいしいレシピ①
寒天の使い方
寒天には棒寒天と粉寒天、糸寒天などの種類があります。いずれも同じように使えるのですが、基本の使い方を押さえておくと迷いません。分量さえ間違えなければ簡単に使えますので、ご参考になさってください。ここでは棒寒天1本分を目安とする作り方をご紹介しています。(上の画像の棒寒天は1/2サイズのものです。)
棒寒天の使い方
棒寒天はさっと洗って水気を絞ってから水に10分ほどさらしてまた水気を絞ります。手で細かくちぎって鍋に入れ、水500㏄を入れて鍋を中火にかけます。木べらなどで混ぜながら沸騰させて完全に寒天が溶けて液体が透明になり、とろりとするまで火を弱くして1~2分煮ます。砂糖類は寒天が完全に溶けてから入れ、さらにしっかりと煮溶かしましょう。
粉寒天の使い方
鍋に粉寒天4gと水500㏄を入れて木べらなどでよくかき混ぜてから中火にかけます。軽く混ぜながら沸騰させて、火を弱めて2分ほどゆっくりとかき混ぜながら煮ます。砂糖類を入れる時はこの後で入れ、やはりしっかりと煮溶かします。
糸寒天の使い方
糸寒天はそのままお味噌汁やスープの具に春雨のように使えます。さっと洗って、サラダの具としても使えます。
ゼラチンとの違い
寒天はゼラチンと違い、常温(13度前後)で固まります。ゼラチンは一度固めていても、夏場に外に出して温かくなると溶けてしまいますが、寒天は溶けにくいのが特徴です。冷たく冷やした方がおいしいですが、持ち歩くことができるのは寒天を使った菓子のほうが向いています。ゼラチンは動物性、寒天は上述の通り植物性(海藻が主原料)です。
寒天の簡単おいしいレシピ②
みつ豆用の寒天
寒天と言えばこれを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。優しい甘味とつるりとした食感が魅力です。えんどう豆やあんこのほかに、フルーツやバニラアイスとも相性が良いのでお好みの組み合わせを色々試してみてください。
材料
棒寒天1/2本または粉寒天2g、水250㏄、砂糖25g
作り方
上の「寒天の使い方」を参考に寒天を溶かします。寒天液を作ったら砂糖を入れて手早く混ぜ合わせしっかりと溶かします。さっと水をくぐらせ型に流し入れて冷蔵庫で冷やし固めます。
固まったら包丁などで切り、盛り付けます。すりごまやきな粉に黒蜜をかけてシンプルに食べるのもおすすめです。ゼリーとはまた違った食感とほっとする味わいは誰にも好まれるお菓子です。
型から外れにくい場合は、写真のように包丁の先を型との隙間に入れてぐるりとまわしてみましょう。
寒天の簡単おいしいレシピ③
牛乳寒天
いわゆるミルク寒天です。簡単にできますので覚えておくとお子さんのおやつにも喜ばれます。みかんの缶詰などを入れて彩りよく、ゼリーのようにしてもおいしいです。
材料
棒寒天1本または粉寒天4g、水200㏄、牛乳400㏄、砂糖100g(半分くらい減らしてもOK)
作り方
水を入れた鍋に寒天を入れてよくかき混ぜてから火にかけて煮溶かします。さらに2分加熱します。寒天が完全に溶けてから砂糖を入れてよく煮溶かします。牛乳を人肌に温めて鍋の寒天液と混ぜ合わせます。
牛乳と寒天液の温度差が激しいと寒天がだまになりやすくなります。どちらもある程度の温度が必要です。茶こしなどを使って牛乳の塊が入らないようにするとさらに口当たりの良い寒天を作れます。冷蔵庫で冷やし固めて完成です。
寒天の簡単おいしいレシピ④
コーヒー寒天
コーヒーゼリーとはまた違った味わいのコーヒー寒天です。濃い目に入れるのがおいしく作るコツです。甘味はあっさりとつけて、あとでガムシロップやミルクでアクセントをつけるのが、食べる人の好みに合わせられるのでおすすめです。
材料
棒寒天1/2本または粉寒天2g、水250㏄、砂糖25g、インスタントコーヒー大さじ2
作り方
鍋に水を入れます。鍋の水から大さじ2分の水をすくいだし、小さい容器に入れ、電子レンジで30秒ほど温めます。温めた水にコーヒーを入れて溶かします。鍋に寒天を入れて煮溶かし、砂糖を溶かします。火を止めてコーヒーを溶かした水を入れ、良くかき混ぜます。
冷蔵庫で冷やし固めて出来上がりです。食べやすい大きさに切っていただきます。コーヒーミルクやガムシロップを添えて出します。バニラアイスを添えてパフェのようにいただくのもおいしいです。
寒天の簡単おいしいレシピ⑤
フルーツ寒天
ここではももの缶詰を使った、簡単なフルーツ寒天ゼリーの作り方をご紹介します。まるままの缶詰がごろりとしている食べ応え十分のお菓子です。小さいお子様用にはサイコロ状にカットして入れると食べやすいでしょう。
材料
棒寒天1/2本または粉寒天2g、ももの缶詰1缶、水適量(缶詰のシロップと合わせて250㏄)
※ほかの果物の缶詰でも同様に作れます。また、市販のジュースでも同様に作れます。水の量をあと50㏄くらい増やすと少し緩めの固まり方になります。
作り方
缶詰は身とシロップとに分けます。シロップに水を加えて250㏄にします。シロップを鍋に入れて寒天を入れて煮溶かします。
器に缶詰の実の部分を入れて、粗熱を取った寒天液を流し入れ、冷蔵庫で冷やし固めます。
ピューレ寒天にアレンジ
材料は上の作り方と同じです。缶詰をシロップごとミキサーに入れてピューレ状にします。水100㏄に寒天を入れて煮溶かします。ピューレを入れて、軽く温めながらよく混ぜます。型に流し入れて冷蔵庫で冷やし固めます。材料は一緒ですが、食感が変わり、こちらもおいしいです。
寒天の簡単おいしいレシピ⑥
寒天のサラダ
水に浸してちぎっただけの棒寒天は、海藻と一緒に酢のものやサラダにすると健康的でおいしい一品になります。見た目も食感が面白いので、ぜひ作ってみてください。ここでは棒寒天を使っていますが、糸寒天を使うとさらに手軽に作れます。食感が少し違うので食べ比べてみるのも楽しいですね。
材料
棒寒天1本、わかめひとつかみ、きゅうり1本、野菜は好みのものでOKです。
作り方
棒寒天は洗って水にさらした後、両手でぎゅっと絞り、手でちぎってざるなどにあげて水気を切ります。わかめは塩気を切って水にさらし、食べやすい大きさに切ります。きゅうりは外側のぶつぶつを包丁の背で削った後で薄切りにします。ボールに入れてドレッシングで和えて出来上がりです。ドレッシングは何でも合います。写真は胡麻ドレッシングです。
簡単ドレッシングの作り方
家にありそうな材料ですぐに作れるドレッシングです。なじみのある味で箸が進みます。ドレッシングを切らしてしまったときにもおすすめです。
■和風胡麻ドレッシング
すりごま大さじ1、味ぽん大さじ1、ごま油大さじ1/2
■和風イタリアンドレッシング
味ぽんかめんつゆ大さじ1、オリーブオイル大さじ1、こしょう少々
酢の物用の合わせ酢
酢大さじ3、塩小さじ1/2、砂糖大さじ2をよく混ぜます。30~40秒ほどラップをせずに電子レンジで温めて砂糖をしっかり溶かすとよいでしょう。加熱することで酢の角が取れて丸い味になります。お好みでしょうがのすりおろしや針しょうがなどを添えると味が締まります。酢は黒酢やフルーツ酢などお好みのもので大丈夫です。
寒天の簡単おいしいレシピ⑦
寒天入りご飯
粉寒天を入れてご飯を炊くと、お米がつやつや、もっちりした食感になります。手軽に食物繊維も取れて、一石二鳥です。ちょっと古いお米を炊く時にもおすすめです。寒天のにおいや味がつくことはないので、普通のご飯として頂けます。
材料と作り方
米3合に対して、粉寒天を3gが目安です。
いつも通りの水加減で研いだお米と水を炊飯器に入れます。粉寒天を入れます。
入れたらすぐによく混ぜます。1か所に固まっているとそこだけ色が変わったりするのを防ぐためです。溶けてなくなるまでしっかり混ぜてください。
あとはいつも通りに炊くだけです。レシピと言えるほどのものでもありませんが、一度お試しになる価値はあると思います。
寒天の簡単おいしいレシピ!まとめ
寒天の簡単おいしいレシピ!ゼリー菓子はもちろん寒天使いで健康的に!いかがでしたでしょうか。寒天の使い方はとても簡単なので、日々の食卓に少しずつ取り入れて無理なく健康的な食生活を送りましょう。健康のためには、なんでもバランスよく、少しずつが基本です。旬のものを取り入れてお料理をお楽しみください。
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