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冬に咲く桜?意外に知らない冬桜の種類と見頃の時期を解説!どこで見れる?

冬の時期でも鮮やかな花を咲かせる桜があるのをご存知ですか。寒い時期でも花を咲かせる寒桜とも呼ばれる冬桜は、ほんわかと心温まる趣が感じられます。そんな馴染みが薄い冬桜は、どの様な地域で何時頃見ることが出来るのでしょうか?また、その種類などをご紹介してみます。
2020年8月27日
Meigen Oka
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冬桜とは?

寒い冬に咲く桜の種類には「十月桜」「寒緋桜(カンヒザクラ)」「四季桜」「子福桜」などがあって、総称して「冬桜」と呼んでいますが、冬桜は全く別の種で前述の桜とは交配した親種が違います。寒桜は山桜と緋寒桜若しくは大島桜との交配の品種とされていますが、冬桜は豆桜と山桜(大島桜)の交配によって生まれたものと推測がされています。品種で通常の桜より葉が小さいので別名「小葉桜」とも呼ばれています。本州が原産とされバラ科の落葉高木で、伊豆半島や房総半島では自生が確認されています。

花言葉

冬の冷たく寒い時期でも懸命に花を咲かせることからか、花言葉は「冷静」と付けられています。ちなみに桜本来の花言葉は「優美な女性」で、これは満開の花姿と花びらが散る様子からでしょうか。西洋の花言葉では、アメリカ合衆国の初代大統領ワシントンが幼い頃、桜の枝を折ってしまい、その事を正直に告げたことから大変褒められたという逸話からとされる「精神の美」です。

冬桜の花の特徴

寒桜の種類が年一度しか開花しないのに比べ、冬桜は10~1月と3~4月頃と二回花を咲かせます。花は11~12月の時期が一番の見頃です。花弁が5枚の一重咲の花は、咲き始めは淡いピンク色で徐々に白く変ります。冬季に咲かせる花は木全体の花芽のうち約3分の1ほどで、後の3分の2は春に花を咲かせますが、葉も同時に開きますので花が葉に隠れることもあって、ソメイヨシノの開花時の様子とは異なります。冬の花は2ヶ月ほどを掛けて徐々に開花していき、花自体も長く持ちます。春咲きは冬咲きほどでもありませんが、葉桜となるまで花が咲いています。

冬に咲く桜の種類

冬の寒い時期の早咲きの桜の種類を総称して冬桜と呼んでいる場合がありますが、先にも述べた様に各種類あるうちの冬桜とは別の品種になります。それでは冬桜の他にはどの様な桜があるのか主なものを挙げてみました。

河津桜

伊豆半島河津町に咲くことから命名された早咲きの桜です。大島桜と寒緋桜とによる自然交配で生まれたと推測されている種類です。開花時期は1月末~2月で一重咲きの濃いピンク色の花を咲かせます。

十月桜

冬桜と同じ年に2回晩秋と春に開花します。小彼岸桜と豆桜との交配種で、紅葉の時期である10月下旬頃から花を見る事ができます。小さいピンク色をした八重咲きの花を咲かせます。

四季桜

晩秋と春4月の二季に開花させますので四季桜と呼ばれます。江戸彼岸桜と豆桜との交配種です。淡いピンク色をした一重の花を咲かせ、寒い時期に入る11月が見頃となります。

寒緋桜

元日桜や緋寒桜などとも呼ばれる早咲きの桜で桜の原種の一つともされています。沖縄県では自生もしています。特徴的なのが、濃い紅色の華やかな花が下向きに咲くことで、花言葉も「あでやかな美人」と付けられています。

子福桜


小彼岸桜と唐実桜とによる交配種です。早咲き種で春にも開花する二季咲きの桜です。花後に複数の実を付けることからが命名の由来です。開花時期は10月下旬頃から12月下旬にかけてと、春4月始め頃で八重咲きの白い花を咲かせますが、花芯の部分が徐々に赤く変る特性があります。

冬桜の名所その①・群馬県立桜山森林公園

開花情報と特徴

群馬県藤岡市の県立桜山森林公園は、知る人ぞ知る全国屈指の冬桜の景勝地です。国指定の名勝・天然記念物にも指定されている約7,000本の冬桜が植栽されていて、見頃となる11月~12月には紅葉時期にも重なり、見事なコントラストが見られることから、カメラ片手の多くの見物客で賑わいます。

桜山公園の基本情報

【住所】藤岡市三波川2166-1
【連絡先】0274-52-3111(藤岡市鬼石総合支所にぎわい観光課)
【見頃時期】11月~12月末
【ライトアップ】なし
【アクセス】JR高崎線新町駅よりバス利用約40分
(車)関越自動車道本庄児玉ICより約40分 

冬桜の名所その②・抱湖園(千葉県)

開花情報と特徴

無霜地域であることから花の栽培でも有名な南房総で「ちば眺望100景」にも選ばれている寒桜の名所です。農業用の溜池の周りを石積みしたことから「抱湖園」と呼ばれています。秋の終わり頃から早咲きの緋寒桜を始めとして、山茶花(サザンカ)、椿、梅、水仙などの花々も鑑賞できます。旧暦の元旦に開花することから「元朝桜」とも呼ばれています。開花時期の2月には「抱湖園さくらまつり」が催されます。

抱湖園の基本情報

【住所】南房総市和田町花園
【連絡先】0470-28-5307(南房総市観光協会)
【見頃時期】1月下旬~2月下旬
【ライトアップ】なし
【アクセス】JR内房線和田浦駅より徒歩約25分
(車)館山自動車道君津ICより約60分

冬桜の名所その③・城峯公園(埼玉県)

開花情報と特徴

埼玉県神川町にある城峯公園は、500mほどの標高があり、そこから神流湖などの景観も楽しめる公園です。関東でも有数の紅葉の名所としても知られ、10月末頃から12月中頃には「冬桜」が見頃となって、紅葉の紅と冬桜の淡いピンクのコラボレーションが絶好のインスタ映えとなります。10月最後の日曜日から12月上旬にかけてはライトアップも催されます。

城峯公園の基本情報

【住所】児玉郡神川町大字矢納1277-3
【連絡先】0495-77-0703(神川町経済観光課)
【見頃時期】10月下旬~12月中旬
【ライトアップ】20時まで
【アクセス】JR高崎線本庄駅よりバス利用約70分
(車)関越自動車道本庄児玉ICより約40分

冬桜の名所その④・神代植物公園(東京都)

開花情報と特徴

調布市の神代植物公園は、梅や桜、シャクナゲ、ツツジなどの花木類やバラなどの植物公園として知られています。ソメイヨシノの後継種として神代曙の原木が育種されている事でも有名です。約65種750本もの桜が植栽されていますが、冬に咲く桜として「十月桜」「子福桜(こぶくざくら)」「寒緋桜」「河津桜」「冬桜」などがそれぞれ有り、11月から4月のソメイヨシノ、5月の八重咲きサトザクラまで桜を眺めることができます。

神代植物公園の基本情報


【住所】調布市深大寺元町5-31-10
【連絡先】042-483-2300
【見頃時期】11月~12月中旬
【ライトアップ】なし
【アクセス】JR中央線三鷹駅よりバス利用約20分
(車)中央自動車道調布ICより約10分

冬桜の名所その⑤・堀切菖蒲園(東京都)

開花情報と特徴

東京スカイツリーも望める葛飾区にある堀切菖蒲園は花菖蒲の名所としても良く知られていますが、冬の訪れとともに園内にある5本の冬桜が花を咲かせ、雪吊りなど冬支度をした庭園木などを背景に風情のある景色を見ることができます。観光客や都民の憩いの場でもあり、ちなみに6月に催される菖蒲まつりでは園内がライトアップされ幻想的な雰囲気も楽しめます。

堀切菖蒲園の基本情報

【住所】葛飾区堀切2-19-1
【連絡先】03-3694-2474(葛飾区公園管理所)
【見頃時期】10月末~12月中旬
【ライトアップ】なし
【アクセス】京成線堀切菖蒲駅より徒歩約15分
※駐車場は有りません。

冬桜の名所その⑥・小石川後楽園(東京都)

開花情報と特徴

水戸の黄門様でご存知、水戸徳川家の上屋敷に造成された7万平方メートルもの敷地を要する典型的な日本式回遊庭園で、国の文化財に指定されており、特別史跡、特別名勝とされています。四季折々の花木類も植栽されていますが、桜の名所としても有名です。見事な景観のなか、晩秋には冬桜が開花して、園内に植栽されている紅葉木とのコラボも楽しめます。

小石川後楽園の基本情報

【住所】文京区後楽1-6-6
【連絡先】03-3811-3015(小石川後楽園サービスセンター)
【見頃時期】10月末~12月中旬
【ライトアップ】なし
【アクセス】JR水道橋駅より徒歩約8分
※駐車場はありません。

冬桜の名所その⑦・瑞泉寺(神奈川県)

開花情報と特徴

花の寺としても有名な鎌倉「瑞泉寺」は、初春の梅、初夏のアジサイ、夏は芙蓉、秋は紅葉、初冬の冬桜、寒い冬の水仙といった四季折々に静かさのなかに花々を楽しめます。特に晩秋の錦絵の様な美しい紅葉に混じり、水戸光圀公がお手植えされたという「冬桜」も風情のある景色を彩っています。

瑞泉寺の基本情報

【住所】鎌倉市二階堂710
【連絡先】0467-22-1191
【見頃時期】10月末~12月中旬
【ライトアップ】なし
【アクセス】JR鎌倉駅より徒歩約35分

冬桜の名所その⑧・小原ふれあい公園(愛知県)

開花情報と特徴

豊田市にある「小原ふれあい公園」は、地域の人々の自然に触れて憩える場として整備されている公園です。秋の紅葉の名所でもあります。早咲きで秋と春にも花を咲かせる「四季桜」が小原地区には地区の木として制定されていて約1万本ほどがあります。ふれあい公園や近隣にも約300本ほどが植栽されていて、特に秋は紅葉とのコラボが見ものとなっています。11月1日から30日の期間に「四季桜まつり」が開催されます。

小原ふれあい公園の基本情報

【住所】豊田市孫八456
【連絡先】0565-65-3808(小原観光協会)
【見頃時期】(秋)10月末~12月中旬、(春)3月中旬~4月上旬
【ライトアップ】なし
【アクセス】名鉄豊田市駅よりバス利用約60分
(車)東海環状自動車道豊田藤岡ICより約30分

冬桜の名所その⑨・妙宣寺(広島県)


開花情報と特徴

坂の町、寺の町として落着いた雰囲気を醸しだす尾道市は映画のロケ地としても知られています。この尾道市のシンボル的寺院が日蓮宗のお寺「妙宣寺」です。「千光寺山」の山頂近くにあるので、ロープウェイで訪れます。食事処の駐車場に晩秋と春の2回花を咲かせる「冬桜」が植栽されていて、訪れる参拝客がその風情を楽しんでいます。

妙宣寺の基本情報

【住所】尾道市長江1丁目4-3
【連絡先】0848-37-3376
【見頃時期】11月~12月下旬
【ライトアップ】なし
【アクセス】山陽本線尾道駅より徒歩約15分
(車)山陽道福山西ICより約15分

冬桜の名所その⑩・今帰仁城跡(沖縄県)

開花情報と特徴

首里城に次いで規模面積を誇る「今帰仁城跡」は世界遺産に選定されている歴史のある史跡文化財です。日本100名城にも選ばれていて、大隈(ウーシミ)広場からは、東シナ海の紺碧の美しい海を望めます。圧巻なのが、寒緋桜の開花期間に催される「今帰仁グスク桜まつり」です。グスクライトアップとして城壁や桜並木をライトアップし、平朗門から城内への参道にはロウソクを灯して幻想的な光景を作り出しています。特設舞台では伝統芸能や太鼓の演奏なども行われます。

今帰仁城跡の基本情報

【住所】国頭郡今帰仁村字今泊5101
【連絡先】0980-56-4400(今帰仁グスク交流センター)
【見頃時期】1月中旬~2月中旬
【ライトアップ】ライトアップ18時より
※2019年度桜まつりを参考。
【アクセス】那覇空港より車利用約160分。

まとめ

桜の咲く時期といえば春、入学式などの門出を彩るソメイヨシノを思い浮かべますが、晩秋の紅葉の頃から寒い冬の季節に花を開花させる冬桜という種があるということをご紹介してみました。春の桜ほど華やかさはあまりないのですが、冬の寒い時期に静かに花を咲かせる姿を見るとホッと心を和ませるものがあります。

冬桜をもっと知りたい方はこちらもチェック!

冬桜について詳しく知りたい方や、見所なども他にないかとチェックされたい方は「暮らし~の」のウェブマガジンでもご紹介している記事がありますので、ぜひご覧になってみて下さい。