はじめに
冬瓜の美味しい食べ方は?皮むきや切り方を解説
冬瓜は大きさでいえば大きいものならラグビーボールくらいある長細い形をした野菜です。スーパーの棚にあってもその大きさに興味をひかれる人も多いでしょう。いったいどうやって料理をするのだろうかと関心はあっても慣れないうちは使うのをためらうことも。はじめてこの野菜を調理をする人へ向けて、切り方から皮むきの方法・下ごしらえとしておこなうとよいことなど食べ方のコツを紹介します。
冬瓜について
下ごしらえの方法や人気の簡単レシピをご紹介する前に、少しだけこの野菜についての基本情報や美味しい旬の時期について解説します。どんな国で生まれた野菜なのか、どんな季節が安く美味しく買えるのかなどがわかるでしょう。
冬瓜の基本情報
科・属:ウリ科トウガン属
原産地:東南アジア、インド
学名/英語名:Benincasa hispida/Winter melon
冬瓜が美味しい旬の時期
漢字では冬の瓜と書くことから冬の食べ物と勘違いされることもままある野菜ですが、日本で作るなら春に種まきして夏に収穫できる夏野菜です。冷暗所でなら2-3ヶ月は日持ちすることから長期保存ができるので冬まででも食べられるくらい長持ちする瓜という意味で冬瓜と名付けられたといわれていますが、実際は常温では冬まで保存するのは不可能。美味しい夏の時期に下ごしらえまでしたものを冷凍しておくのがおすすめです。
冬瓜の美味しい食べ方・下ごしらえ①
冬瓜は大きさは10kgにまでなる品種もあり1個買うとその切り方にこまることも多いでしょう。丸のまま購入してまずは適当な大きさに切り皮むきをしてください。皮むきの方法は大きく分けて2種類あるのでそのコツとともにまず紹介していきます。
冬瓜の下ごしらえ:切り方・皮むき1
実物に触ってみるとわかるのですが、一般的に冬瓜はとても分厚く硬い皮に包まれています。丸のまま皮むきをするのは難しい大きさですのでまずは4等分にするのが切り方です。そこから皮むきしていきますが、煮物などに使うのであればやわらかい果肉部分だけを残すように厚めに皮むきします。
冬瓜調理・皮むきのコツ2
皮むきしやすいようにある程度の大きさにしてから包丁を使って7ミリ程度の厚さに皮むきをする。これが冬瓜の一番ポピュラーな切り方・皮むきの方法で煮物にする場合はさらに食べやすい大きさに切り、煮崩れをふせぐために面取り(角を少しそぐように包丁で切っていく切り方)までしておきましょう。
冬瓜の美味しい食べ方・下ごしらえ②
冬瓜の下ごしらえ:切り方・皮むき2
冬瓜の皮むきにはもうひとつ方法があって、とろとろのやわらかい身よりも少し食感を残した方がお好みの方のための剥き方です。こちらも皮むきしやすい大きさに切るまではいっしょでそのあとピーラーなどを使って皮むきをします。
冬瓜調理・皮むきのコツ2
扱いやすい大きさにしてピーラーで薄く皮むきした冬瓜は、いくら硬い瓜が好きという方にとってもこのままでは少し食べにくいでしょう。食べやすく味の染み込みを良くするために皮の硬い部分に斜めに交わるように隠し包丁を入れておけば完璧でそのあと食べ方に合わせた大きさにカットして面取りをして準備完了です。
冬瓜の美味しい食べ方・下ごしらえ③
冬瓜の下ごしらえ:下茹で
皮むきはお好みにあわせて2通りありましたが、そのあとは同じ下ごしらえをします。そのまま煮汁などで煮ることは珍しく、まずは下茹でするのが一般的。これには瓜独特の苦味や青臭さを抜く理由もあるのでそれらが嫌いでない方は飛ばして煮たり炒めたりしてもかまいませんが、下茹でしていないので料理時間目安は多少多めに中まで火を通すようにしましょう。
冬瓜調理・ゆで方のコツ
冬瓜の下茹では根菜類と同じく水からです。野菜のゆで方基本をご存知の方ほど間違えやすいので注意してください。沸騰してから7分程度であまり長く茹でる必要はありません。
冬瓜料理のおすすめレシピ①
冬瓜の切り方は料理や人によってお好みのサイズがありますので、その切り方のひとつとしてクックパッドで紹介されているものをご紹介いたします。冬瓜の食べ方のイメージがつかない人はまず同じように切ってみて、その後食べやすいように自分なりのアレンジを加えるとよいでしょう。
冬瓜の切り方
とうがん1/4カット
冬瓜料理は煮物の他にもサラダなど薄切りにする場合もあります。どのような形にも対応できるような切りやすく危険が少ない方法ですので、はじめて扱う人はこのやり方からはじめると良いでしょう。使用するのは1/4サイズにカットされた冬瓜。
詳しい作り方レシピはこちら
冬瓜の扱い方のコツは、包丁で切るときに固定できるよう広い面をまな板につけるようにして安定させることです。通常食べるのは真ん中のワタ(種含む)の部分を切り取ったところ。メロンの切り方と同様と考えるとわかりやすいでしょう。詳しくは画像付きで解説されている下記リンクをご参照ください。
冬瓜料理のおすすめレシピ②
手軽に食べられる美味しい冬瓜の食べ方
冬瓜1/4個弱 ■ 調味料 ☆白だし 大さじ2 ☆水大さじ2 ☆醤油小さじ1/2 かつお節・ごまなど適量
少しだけ余った冬瓜の使用に気軽に作れる簡単なレシピを知っていると便利です。こちらは白だしやかつお節を使った和風だしでいただくおひたしだけれど、ビーフやチキンのコンソメでひたすことで洋食にも合うおひたしが作れます。良く冷やすと味が染み込んでより美味しくいただけますが、茹でたても食べてみてくださいね。
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素早く仕上げるには皮をむきワタをとってからごくごく薄切りにしてからゆでます。冬瓜のやわらかさを生かして少し厚めに切る方も多く見かけられます。お好みの大きさにカットし、柔らかく中まで火が通る湯で時間にするのがポイントです。
冬瓜料理のおすすめレシピ③
定番冬瓜スープの作り方
とうがん1/2個 チキン(ムネ肉)1枚 生姜 1cm 白だし 大3 水900g 酒大2
冬瓜は煮るととろとろと柔らかく美味しいのでスープも人気があります。そのベーシックな作り方は鶏肉といっしょに白だしや酒を入れて煮たもの。もちろん、チキンの他に色みの野菜を入れたりしても美味しいでしょう。ここからアレンジができる定番基本のスープのレシピです。
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鶏むね肉には臭みを取るために酒をふりかけ下ごしらえをして、お湯がわいてから材料を入れて冬瓜の色が透き通ってくるまで火を通してから味付けをします。冬瓜を下茹でしてから使う場合はこの時間が短縮できますが長く煮続けると煮崩れしやすいので先にチキンから入れて十分に火を通すようにしてください。
冬瓜料理のおすすめレシピ④
旨味がたっぷり含んだ冬瓜のあんかけ
冬瓜200g 鶏ひき肉50g 生姜 1かけ 酒大さじ2 茅乃舎めんつゆ大さじ1・1/2 片栗粉【A】大さじ1 水【A】大さじ1
冬瓜料理の中でもあんかけも作る方が多い定番メニューです。さっぱりとした野菜だしだけでなくエビやひき肉などを使ってだしただし汁にとろみをつけてまわしかけることでより旨味が味わえるる調理法だからでしょう。ここでは鶏ひき肉で作っていますがない場合はハムやカニカマ、エビなどをつかっても良いお出汁ができるでしょう。
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しょうがには肉の臭みを取るだけでなく体を温めてくれる効果があります。冬瓜の旬は夏なので食べられるのは温かい季節が多いですが、1日中冷房の部屋にいて体が冷えていることも。そんなときは生姜入りのあんかけで体の芯から暖かくすることで、冷えで弱っている体の機能が正常に働くでしょう。
冬瓜料理のおすすめレシピ⑤
冬瓜を生でいただく食べ方
冬瓜1/4個 ハム4枚 塩ひとつまみ ゴマドレッシング大さじ2~3
この野菜はスープや煮物、おひたしだけでなく生で食べることもできます。少し青臭さや苦味があるのでしっかり塩もみしてからアクなどを洗い流し、味付けがしっかりとしたドレッシングで和えることでそれらが苦手な方でも美味しくいただけるでしょう。
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作り方レシピではごまドレッシングを使っています。ハムやカニカマなど旨味がある加工食品と一緒に和えるならただのマヨネーズでも大丈夫。お好みにあわせてドレッシングかマヨネーズ和えにアレンジしてみるといいですね。一緒にサラダとして合わせる具材としてコーン(缶詰)やツナ缶・ゆで卵なども試してみてください。
冬瓜料理のおすすめレシピ⑥
冬瓜を手軽に味噌汁に
冬瓜適量(好みの量) 茄子1/2本 アゲ1/2枚 水300cc かつおだしの素(顆粒)小さじ1強 味噌適量(お好みの味に!) 貝割れ又は青ネギ彩りに少々
冬瓜が食べきれないとき、もういろいろな料理にしてしまって困ったらみそ汁の具にしてみてはいかがでしょうか。このときの下ごしらえはダイコンなどと同様の扱いで良いでしょう。これだけでは物足りなく感じたら同じく夏が旬のナスと一緒に。
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冬瓜だけでシンプルなみそ汁もさっぱりしていて美味しいですが、食べざかりのお子さんや体力を使う仕事をされている男性には少し物足りなく感じることも。そんなときはレシピにもあるようにお揚げを入れることでみそ汁にコクがでて食欲もアップするでしょう。
冬瓜料理のおすすめレシピ⑦
冬瓜の電子レンジ調理での食べ方
冬瓜(皮・種抜きの状態で)200g 豚バラ(しゃぶしゃぶ用)50g そばつゆ大さじ2 みりん 大さじ1 酒大さじ2 お好みで生姜汁小さじ1/2 しお ひとつまみ モロッコインゲンの千切り(あれば)
ゆでたり塩もみにして生で食べたりと、調理方法も数種類ご紹介しましたが電子レンジで手軽に仕上げることもできます。このレシピでは100均などでも売られているシリコン製の電子レンジ調理器を使った手順などを解説しています。
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このレシピでは豚バラやモロッコいんげんなども使用していますが、火の通り具合に差が出てきますのでまずは冬瓜だけで3分を目安に電子レンジ加熱してください。半分ほど火が入ったような状態であれば、残りの具材と調味料を一緒に入れて再度レンジへ。そうしないと中に芯が残ったような食感になってしまいますので気をつけましょう。
冬瓜料理のおすすめレシピ⑧
炊飯器で簡単調理!冬瓜と手羽先煮
■ < 具材 > 冬瓜150g 手羽先5本 長ネギの青い部分(臭み取り用)1本分 生姜(すりおろし) 小さじ1杯分 ■ < 調味料 > 塩小さじ1杯 酒大さじ1杯 砂糖小さじ1杯 醤油小さじ1杯 水400ml
とろとろで人気の野菜と安くて家計が助かる手羽先を使った料理レシピですが、夏は厚くて煮物を作るのがおっくうだという人のために炊飯器で作る方法を紹介しています。具材としては非常にシンプルで臭みとりの青ネギの青い部分やショウガを加えるだけ。調理実生も通常の煮物で使うものばかり。作りたいときにサッと作れる手軽さもおすすめポイント。
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この料理の下ごしらえとして下茹でと鶏肉の焼き目付けをおこなってから炊飯器に入れます。あとはすべての材料と調味料を炊飯器に入れて炊飯ボタンを押すだけ。炊きあがったら鶏肉の様子を見て火がしっかり通っていれば青ネギを取り除いて盛り付け完成です!調理にかかる時間は炊飯器やその時の気温・分量によって差が出てきます。
冬瓜料理のおすすめレシピ⑨
冬瓜の簡単美味しい調理方法
冬瓜800gくらい 人参(中)1本 豚もも肉(薄切り)150g 出汁 600cc A 塩小さじ1/2 A 薄口醤油小さじ1/2 A 砂糖小さじ1/2 オクラ5本 片栗粉 少々 塩(肉に振る用)少々
お鍋ひとつで調理ができる栄養満点な野菜と豚肉の煮物レシピです。夏バテぎみの疲れた胃腸や、体のほてりやむくみが気になる時に召し上がると良いでしょう。ここでは色味の良い人参も加えていますので、煮込むのに中火で15分程度の時間がかかります。それに合わせた大きさにすべての材料をカットすると良いでしょう。
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下ごしらえとして豚肉は余計なドリップをキッチンペーパーで拭き取ってから片栗粉を薄くまぶしてから鍋に入れます。野菜と時間差で入れるのが豚肉を煮すぎないコツ。片栗粉がまぶしてあるのでツルンとした食感が美味しいです。できるだけ脂身がなく薄切りの肉を使いヘルシーに仕上げましょう。
まとめ
いろいろな冬瓜料理の作り方・食べ方を試そう
名前から冬の野菜と思われがちな冬瓜は立派な夏を代表する野菜です。大きくて丸まる1個買うと余らせてしまいがちですが、多くの料理に使えるのでサラダやみそ汁など工夫をして食卓に並べてあげてください。もしも余ったときは下茹でまでして冷凍保存で長期保存が効くので無駄にせずしっかり食べきることができますね。
料理の下ごしらえが気になる方はこちらもチェック
今回のメイン食材のように独特の下ごしらえが必要な食材は結構あるもの。その中からえび芋・れんこん・セロリについて解説している記事をご紹介しましょう。この他にもいろいろなレシピや調理方法についてご用意しているので、是非検索窓をご活用の上お役に立てていただければ幸いです。
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