セロリは筋の取り方や下処理が面倒!?
セロリはヨーロッパが原産でサラダやコンソメスープなどの洋食に使われます。しかし香りと歯ごたえの良さは生食、煮る、焼くなどの様々な食べ方に対応しているで和食の味付けにも問題無く使えます。
筋があると噛みづらい
そんなセロリですが嫌いな食べ物として挙げる人も少なくありません。その理由の一つが筋です。セロリは茎の部分の筋が硬くてそのまま食べると筋が噛み切れないのでとても食べづらいです。
香りが苦手な人もいる
他にも独特の香りを嫌いな理由に挙げる人もいます。セロリはハーブなどと同じ香草の一種として使われるので、セロリそのものの味を楽しむだけでなく料理の香り付けという使い方もあります。しかしこの香りを「青臭い」という意見で嫌う方も多数存在します。
苦手なセロリを克服しよう
そんなセロリですが筋を取ってしっかりと下処理をすれば一つ目の嫌われる理由は解消できます。今回は簡単に出来るセロリの筋の取り方・下ごしらえをご紹介しますので是非参考にしてみて下さい。後半ではセロリが嫌いな人でも食べられるセロリの食べ方もご紹介します。
セロリは栄養価が高い食材
香りが高くて噛み応えが良いのでハーブやサラダとして食べられるセロリですが、栄養価がとても高い食材として知られています。
カリウムが豊富
セロリにはカリウムと呼ばれる栄養価が豊富に含まれています。カリウムは体内のミネラルバランスを整えるので、心肺機能と筋肉機能を正常に保ち血圧を下げてくれます。またセロリには筋肉や血液を作る栄養素であるビタミンB6も豊富に含まれています。
アピイン・βカロテンも豊富
セロリの特徴的な香りの正体はアピインと呼ばれる栄養素です。アピインは神経鎮静作用と食欲増進効果があります。葉の部分にはβカロテンがたくさん含まれており、抗酸化作用があるのでシミやしわを予防する効果があります。このβカロテンは葉の部分に茎の約2倍も含まれいるため普段セロリを調理する際に葉の部分を捨ててしまっている人は捨てずに調理することをお勧めします。
食物繊維はそれほどでもない
ちなみにセロリは食物繊維がたくさん含まれているという話をよく聞きますが。実はセロリ100gに含まれている食物繊維はわずか1.5gしかないので、その他の食物繊維が豊富な食材に比べるとそこまで多くありません。参考までにほうれん草の食物繊維は100g中2.8g、食物繊維豊富で有名なゴボウは100g中5.7g、モロヘイヤの食物繊維は100g中5.9gあります。
結論:セロリは健康に良い
それでもセロリには普段の食生活で乱れがちな体調を整えることに適した栄養素が多く含まれています。そのため毎日の食生活に積極的に取り入れていきたい食材と言えるでしょう。
セロリの食べる部分は葉と茎に分けられる
セロリは食べられない部分がほとんどありません。葉の先端から茎の根本まで全部美味しく食べられます。ただし葉と茎ではそれぞれの部分の特徴が違ってくるので調理方法も異なります。
茎は野菜スティック・サラダなど
茎は太くて肉厚なので食べ応えがあります。野菜スティックの様に棒状のセロリをそのまま食べるならシャキシャキとした歯ごたえのある食感を楽しめます。その場合茎の表面を硬い筋が覆っているので下処理をする必要があります。しかし薄切りにすれば筋の方さはそこまで気になりません。サラダ・漬物・ピクルスなどに使用する際は食べやすい薄さにスライスすれば簡単に調理出来ます。
葉はスープ類・臭み取り
葉の部分は少なくて厚みも無いので単体で食べることはありまりしません。しかし葉は茎に比べて香りが強いので煮物やスープ類に使用することで香りを存分に引き出すことが出来ます。また肉や魚の臭みを取る効果もあるので、それらの食材の下ごしらえの時に使うことが出来ます。
セロリの鮮度を保つ下処理の仕方
セロリは生の状態で食べることが多いのでなるべく鮮度が高い状態で食べることをお勧めします。放置しておくと鮮度が下がるのでお店で買ってきたら下処理をして鮮度を保ちましょう。
根本を水に漬ける
お店で買ってきたセロリを当日に食べるならその日に食べるための下処理を施します。まず茎の根本に付いている泥や汚れを綺麗に洗い流します。その後グラスに氷水を入れて根っこの部分を浸します。これである程度は鮮度を保てます。
筋をむいたセロリの下処理
あるいはセロリの筋を取り除いて(後ほど紹介)食べやすい大きさに切った状態で氷水に付けておくと、みずみずしさが増して食感が良くなります。ただし長時間漬けておくと風味が消えてしまうので注意してください。
冷蔵庫に保存する方法
もし当日に食べない場合は茎と葉を切り分けてラップに包んで冷蔵庫の野菜室で保存します。この状態で2~3日は鮮度を保てます。とはいえセロリはあまり日持ちするタイプの食材ではないのでなるべく早い段階で使用しましょう。
簡単なセロリの下ごしらえの仕方と切り方
セロリは生のままでも食べられる食材ですが硬い筋が厄介なので下ごしらえをする必要があります。ここではセロリの筋を取る前の下ごしらえの方法をご紹介します。
葉と茎を切り分ける
まず最初に全体を水洗いします。特に根っこの部分は泥や汚れが溜まっていることがあるので隅々までしっかりと水洗いしてください。次に葉と茎の間にある節の部分を切って、葉と茎を分けます。新鮮なセロリは筋が硬いですが、そこまで力を入れなくても簡単に切れます。むしろ物によっては包丁を使わずに手でそのままちぎることも出来ます。
薄く切れば筋取りは不要
切り方この状態で茎を食べやすい薄さに切るならば皮むきは必要ありません。セロリの茎を縦方向に4~5㎝間隔で切ります。その後薄切りや千切りにすれば筋はそこまで気にならないでしょう。あるいは茹でる場合は葉と茎をみじん切りもしくはそれと同程度に小さく切って投入します。
簡単なセロリの筋の取り方を動画で紹介
それではとても面倒だと言われているセオリの筋の取り方を動画と共にご紹介します。今回は包丁を使う向き方とフリーハンドでやる筋の取り方の2種類をご紹介します。どちらの取り方も簡単なので是非試してみてください。
とても簡単なセオリの筋の取り方&下処理
まず葉の部分を取り除きます。次に茎の下方向に少し包丁を入れます。少し切った筋を持ってそのまま下方向へ引きます。筋は真っすぐに伸びているのでそのまま反対側まで綺麗に向けます。これを茎の表面全体にやります。もし包丁の使い方に不安がある方はピーラー(皮むき器)を使用しても構いません。
包丁を使わないセロリの筋の取り方
こちらは包丁を使わずに手でセロリの筋をむく方法です。まずセロリ全体を水洗いします。その後茎の根本の部分の掴みやすい場所を握って外方向に向かって折ります。握った根本の部分を持ってそのままセロリ本体の上まで真っすぐ引っ張ります。するとセロリの皮が一気に向けていきます。
同じ要領で全方向の筋を取る
葉の部分にまで到達したらちぎって、今度は葉の部分の掴みやすい場所を握って今度は逆方向(筋が向けていない方向)へ下ります。その後はさっきと同じ要領で真っすぐに引っ張ると内側の皮も向きとれます。最初に握っていた根本の部分にまだ筋が付いたままなので筋の向きとは逆方法へ引っ張ると完全に筋を取り除けます。
セロリは皮むきしなくても食べられる?
セロリは筋が付いた状態だと硬くて噛み切ることが出来ません。そのため下処理の段階で皮むきをする必要があります。しかしどうしてもセロリの筋は取らないとダメなのでしょうか?
薄切りすれば問題無い
実はセロリを調整する際に絶対に皮むきをしなければならないというわけではありません。皮むきが必要なのは茎の部分の厚みを残した状態で食べる時だけです。つまり薄切りやみじん切りなどセロリの繊維が気にならないくらいに細く切れば皮むきの必要はないということになります。
内側の筋は向かなくても大丈夫
セロリは弧を描いている外側とへこんでいる内側の両方に筋があります。そのうちの外側の筋は繊維が硬いので、筋引きしないと食べられません。しかし内側の筋はそこまで硬くないので皮むきしなくても食べることは可能です。つまりもしセロリの皮むきが面倒で極力無駄な作業を減らしたい場合には外側の筋だけを向くという方法もあります。
セロリの万能な使い方
セロリはいろいろな使い方が出来るので万能な食材と言っても過言ではありません。日本で最も有名なセロリの使い方はサラダの様に生のまま食べる方法です。歯ごたえはしっかりしているので筋を取り除けば野菜スティックの定番品として重宝します。
茹でてスープ料理に使う
茹でるセロリの産地であるヨーロッパでは他の野菜と一緒に茹でてスープ料理として食されています。特に葉の部分は香りが強いのでスープに入れるとセロリの味をしっかりと感じることが出来ます。
肉・魚の臭み消しに使う
肉料理の下ごしらえセロリは調理を補助する食材としても使われます。セロリの香り高さは肉や魚の臭み取りとして優秀なので煮込み料理の添え物として使われます。セロリと似たような香草を複数取り入れて袋にまとめたブーケガルニを臭み消しとして使用することもあります。
食用以外の使い方
セロリは食用以外の使い方もあります。セロリの葉を布の袋に入れて風呂に入れると冷え性に効果があります。冬の季節に試してみてはいかがでしょうか。
苦手な人でも食べられるセロリの食べ方
セロリは栄養価も高く万能な使い方が出来ますが筋や香りが苦手という方がたくさんいます。筋に関してはちゃんと下処理すれば問題ありませんが、香りが苦手な人は食べ方を変える必要があるでしょう。そこでセロリが苦手な人でも食べられる調理方法をご紹介します。
カレー
煮込み料理によく使われるセロリはカレーの香り付けとしても役に立ってくれます。その場合飴色玉ねぎを作っている段階で薄くスライスしたセロリを投入し、弱火で香りが出るまで炒めます。カレーにセロリの香ばしい香りが加わるのと、肉の臭みを消してくれる2つの効果を味わえます。
ハンバーグ
セロリの臭み消しとしての役割はハンバーグにも使えます。セロリの葉と茎をみじん切りにしてひき肉に混ぜると肉の臭みを消してくれます。ハンバーグ4人分でセロリを2本ほど使用できるので、冷蔵庫内の余ったセロリの消費したい時にピッタリです。
佃煮
セロリをみじん切りにしてごま油で炒めます。火が通ったら鰹節としらすを混ぜて、酒・みりん・しょうゆで味付けします。炒めていたセロリから汁気がなくなったら完成です。ごま油としょうゆで和風の味付けになっているので、セロリの独特の香りを消すことが出来ます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。一見下処理が面倒くさそうなセロリですが筋の取り方を覚えてしまえばそれほど難しくありません。独特の香りも調理方法次第で消せるので苦手な方もセロリを積極的に食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
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