はじめに
大根の食べ方のコツ!料理別に部位を使い分けよう
大根を料理したことがある人なら、その部分によって食感や辛み・味が違うことにお気づきでしょう。大根1本をそれぞれ向いている料理にしてこそ美味しく調理できたといえますね。サラダやお漬物・煮物など大根の定番料理や少し変わった珍しいレシピを交え、料理別にそれぞれどの部位で調理すればよいのか解説します。
大根1本の部位の特徴は?料理別に紹介!
料理を紹介する前にまずは大根の部位分けとそれぞれの特徴。代表的な向いている料理を見ていきましょう。おおまかではありますが、大根はどこが甘くてどこが辛いかなどのイメージがつきやすく仕上がった料理の味が想像できるでしょう。
大根の部位の特徴1.青首
大根1本を買った時一番甘みがあり柔らかいながらシャキシャキした歯ごたえがあるのが青首部分。なぜ青いのか考えればその理由は明らか。太陽に当たることで白い大根が青くなり、熟した状態に。そのため甘みが増すというわけです。
青首部分が向いている料理は
大根を使ったサラダに向いているのがこの青首の部位です。この他おろしやお漬物などいろいろな料理に使えるのが青首部分の特徴。
大根の部位の特徴2.中間部
中間部の特徴は形が揃っており味は辛さと甘さの中間。そして一番柔らかいのもこの部位です。1本の大根の中では辛みが比較的少ないのと形を揃えやすいので、煮汁で煮込むとすべての具材が同時に柔らかい状態になり美味しく仕上がります。
中間部分が向いている料理は
中間部分はまだまだ甘みもありみずみずしく柔らかいのが特徴なのでサラダ・煮物・おろしや紅白なますなどを作るときにも使用できます。
大根の部位の特徴3.しっぽ部分
しっぽの部分はその大根の品種に関係なく1本の中で一番辛みを感じる部分です。辛い大根おろしがお好きな方は青首よりもできるだけ先の方を使うと良いでしょう。そばの薬味に使う辛い大根おろしにはこのしっぽの部分が向いています。
しっぽ部分が向いている料理は
少し筋が多く生では食感が気になる方も多い部位なので、細長くカットして炒めものなどに向いています。あまり水分が多い部分だと逆に炒めものがべちょべちょしがちですが、しっぽ部分を使うことでしっかりとして調味料の味も薄まらず炒めることができます。
【料理別】大根1本の部位による食べ方①
だいたいの部位の使い方がわかったところで、具体的な料理別に向いている部位とその作り方などを解説しましょう。紹介順は大根の葉に近い部分から下の細くなったしっぽ部分に向いている料理に並べています。
青首や中間部でサラダ
大根1/3本 シーチキン1缶 マヨネーズ大さじ4 塩大さじ1 黒胡椒適量 めんつゆ 大さじ2
甘くてシャキシャキとしたものが好まれる大根サラダ。使用する部位は青首部分と中間部が向いています。柔らかいものがお好きな方は中間部でシャキシャキ感を求める人は青首部分を使ってください。野菜に甘みはありますが旨味成分が物足りなく感じることも多いので、タンパク質の旨味を摂取できるハムやツナ缶などをあわせるとより美味しく仕上がるでしょう。
大根サラダの詳しい作り方レシピはこちら
味付けはマヨネーズ派とポン酢やレモン塩などでさっぱりいただく派に別れますが、サラダやお漬物など生の食感も楽しむ料理の場合は部位選びに失敗しなければ調味料の量も少なく済み塩分や脂分を減らしヘルシーに仕上がるでしょう。
【料理別】大根1本の部位による食べ方②
大根おろしはそのまま食べたり料理に使ったりと意外と使いみちが多い大根の調理法。大根の青首からしっぽまですべて大根おろしにすれば使えるといっても過言ではない利用範囲が広い野菜の使い方です。
辛いのが苦手な人におすすめの大根おろし
大根(きれいなもの)1/3本 梅ぼし適量 めんつゆ 適量 大葉あれば(きざむ)適量
大根を生でいただく食べ方として大根おろしもよく作られます。料理というほどのものではないと思われる方も多いでしょうが、ダイレクトに素材の味が出るおろしはお漬物よりもどの部位を使用するかで味が変わります。辛みの少ない甘いおろしなら青首を、逆に薬味にするような辛いものならしっぽの筋張った部分を使うのがおすすめ。
甘い大根おろしの詳しい作り方レシピはこちら
美味しい大根おろしが作れれば、いろいろなものに掛けたり混ぜたりして料理の幅が広がります。焼き魚に添えるだけでなく柔らかいお餅にからませてからみ餅にして食べるのも美味しいですよ。大根には消化酵素であるジアスターゼが豊富に入っていますので、胸焼けしがちな食材と併せて食べてみてください。
【料理別】大根1本の部位による食べ方③
青首や中間部でたっぷりおろし鍋
白だし 100ml 水600ml 大根10センチほど もやし1袋 しらたき1袋 小松菜2~3株 牡蠣1パック(10~12粒) あれば柚子1個
大根をたっぷり食べられるレシピとしておろし鍋があります。大根と相性の良い豚肉だけでなく牡蠣やたら・鮭などの魚介類と併せて食べても抜群に美味しい!ここでは大根だけでなくもやしや小松菜も一緒に入れて栄養バランスも考えているおろし鍋レシピを紹介しましょう。
大根おろしをたっぷり使った鍋レシピはこちら
大根おろしはどの部位を使っても良いでしょう。というのも煮物にしてしまうと大根の辛みが飛ぶためです。もし大根おろしを作ったけれど辛くてそのままでは食べられないという場合は、おろし鍋にしてみるのもひとつの方法です。白だしのみで作れるレシピですので、思い立ったらすぐ作ってみてくださいね。
【料理別】大根1本の部位による食べ方④
大根といえば煮物が好きという和食派の人も多いでしょう。特に魚介類と一緒に煮込んだ時に美味しいと感じる人が多いです。ここでは定番のイカを加えた美味しい煮物料理の作り方を紹介します。
中間部を使った美味しい大根とイカの煮物
ボイルいか2パック だいこん1/2本 めんつゆ 200cc みりん 100cc 水300cc おろししょうが小さじ1
味が中まで染み込んだ柔らかい大根の煮物は、冬野菜のごちそうといっても過言ではないでしょう。白いご飯との相性もよく体もぽかぽかとあたたまります。大根と合うイカを使ってしょうがを効かせた美味しい煮物を作ってみませんか?調味料もめんつゆとみりんを足しただけものでシンプル。料理がはじめてという方でも失敗なく作れるレシピです。
見た目も美しい大根の煮物レシピはこちら
大根に限らず煮物を作ったときは煮えてすぐよりもいったん温度が下がったときに中まで味がしみこみます。見た目も美しいきれいな色がついた煮物を作りたいならば、できたてすぐではなくいったん冷まして温め直して食べると良いでしょう。中間部が煮物向きです。
【料理別】大根1本の部位による食べ方⑤
柔らかい中間部で定番の大根なます
大根10 cm程度 人参7 cm程度 桜エビ大さじ 山盛り 1 米酢 大さじ 3 砂糖大さじ 1と1/2 塩小さじ 1/4 味醂 大さじ 2 醤油少々 柚子、レモンの皮あれば少々
サラダとお漬物の中間のようななます。おめでたい料理としてお正月のおせち料理にも入れられます。簡単に作ろうとすれば大根とニンジン・砂糖と酢で作ることもできるけれど、美味しく作ろうとするとなかなか難しい料理です。こちらのレシピでは桜えびを入れたり柚やレモンの皮でさわやかさを加えたりと工夫されています。部位的には柔らかい中間部を使ってみてください。
大根と人参のなます詳しい作り方レシピはこちら
大根やニンジンはできるだけ細い千切りに。このとき野菜の繊維に沿って切ると食感よく美味しく仕上がります。いったんひと塩をしてしんなりさせて水を切ってから甘酢調味料と合わせます。なますはお漬物の種類のひとつともいえるので、作りたてよりも少し味をしみさせて漬けこんだ方が美味しいもの。砂糖の量などお好みで調整して試してみてくださいね。
【料理別】大根1本の部位による食べ方⑥
辛くて使いみちにこまるという人も多い細くなった先(しっぽ)部分。この上手な使い方は炒めものにありました。
炒めものは大根のしっぽを使う
豚小間肉120g 大根1/2本 酒大さじ1 醤油大さじ1 豆板醤 小さじ1 香味ペースト小さじ1 酒(下味用)大さじ3 ごま油 適量 五香粉適量 花椒粉適量 塩適量
大根のしっぽ部分は繊維質で筋もあり、辛みも強いということで使う料理が限られますがここだから美味しいという調理法もあります。それが炒めもの。豆板醤や五香粉などを入れた中華風なピリ辛炒めレシピを紹介します。
大根の炒めもの詳しい作り方レシピはこちら
炒めものにする大根はあまり柔らかすぎると逆に美味しさが減ってしまいます。少しシャキシャキとした歯ごたえや筋が残るくらいがちょうどよいといわれています。大根の中でも使いみちにこまるしっぽ部分はこの炒めものにピッタリな部位。この他、しっぽは味噌汁に入れてもクタクタにならずに美味しく仕上がりますのでそちらもお試しください。
【料理別】大根1本の部位による食べ方⑦
洋風炒めも大根のしっぽを使って
大根200g たらこ(または明太子)小さめ1腹 オリーブオイル 大さじ1 バター10g 酒大さじ1 しょうゆ小さじ1〜2
大根の炒めものというと、ピリ辛なレシピが多いですが少し変わったたらこバターを使った洋風な作り方も意外とマッチします。ここでも炒めてもシャキシャキ感があるしっぽ部分が向いています。バターで炒めて最後に味をみながらしょうゆを入れて完成です。
大根のたらこバター炒めの詳しいレシピはこちら
使用するたらこの塩分によってレシピの分量どおりにするとしょっぱい場合もあります。塩漬けの魚卵などを使ったレシピでは、調味料は一度にすべて合わせて入れてしまわずに最後に味を見て足すくらいがちょうどよく失敗なく作るコツ。おかずだけでなく、簡単に作れるお酒のおつまみにもおすすめ!
まとめ
煮物やお漬物など料理にもっと大根を活用しよう
大根は1本あるといろいろな料理に活用できてとてもコスパの良い食材です。部位によって柔らかいところやシャキシャキしているところなどがあり、お漬物や炒めもの・サラダに煮物など調理法で使い分けるのが美味しく食べるためのポイント。おろしやサラダなど生食でいただく場合は食べる方のお好みもありますので、ひとつの場所にこだわらずいろいろな部位で試してみるとよいでしょう。
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