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御朱印とは?意味や歴史などの基本知識と御朱印集めの始め方をご紹介!

神社仏閣の新しい巡り方、御朱印集めとは?ここ数年非常にブームが過熱しています。どうせ行くならしっかり御朱印の意味や歴史、御朱印集めの始め方、いただき方などの基礎知識を身につけたいものです。この稿では御朱印とは何なのか詳しくご紹介します。
2020年8月27日
ふらわ
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御朱印とは何なのかを総合的に解説

21世紀の新しい神社仏閣の巡り方、今やすっかりブームとなったご朱印集めは国内旅行の良い刺激になっているようです。神社仏閣といえば、ご高齢の方や一部の歴史ファンなどが訪ねる渋い観光地と思われるかもしれませんが、今では「御朱印ガール」という若い女性もおり、観光そのものよりも、御朱印や御朱印帳の芸術美に惹かれて御朱印集めをする若い女性も増えています。この稿では御朱印集めの度を始めるにあたって御朱印とは何かという基礎知識、始め方、必要なものやいただき方、マナーなどを詳しくご紹介していきます。

御朱印とは何か

御朱印とは神社仏閣の印鑑のこと

御朱印(読み方:ごしゅいん)は通常は朱印と言います。神社仏閣でいただく神仏に関係するものですから尊敬の意味の接頭辞”御”を付けて御朱印となります。御朱印とは読んで字のごとく朱(あか)い印の意味ですので、この場合各神社仏閣の印鑑の様なものとお考え下さい。また御朱印は印鑑そのものを意味することもありますが、御朱印集めの場合、押印してもらった印影のことを御朱印といいます。印鑑そのものはもらえませんからね。また御朱印を集めることを”集印(読み方:しゅういん”とも呼びます。

御朱印は印鑑の押印だけではない

御朱印はどこの神社仏閣を巡り歩いても多くの場合、直筆の墨書で寺社名、奉拝(読み方:ほうはい)日付、祀っている神仏名、お経の句などが書かれ、更に版画が押されたりや直筆の絵が描かれる場合もあります。朱印と墨書だけの素朴なものもあれば、色とりどりの版画でカラフルなものもあります。このように、各寺社によって、御朱印のデザインは多種多様であり、また同じ寺社でも御朱印を押印し、墨書してくれる人によって字体も大きく変わり、この辺が御朱印の芸術的な魅力といっていいでしょう。

御朱印の基礎知識①:御朱印の歴史とは?

御朱印とは400年の歴史があるもの

次に御朱印の歴史と意味について少し書きたいと思います。御朱印集めを始める前の重要な知識と考えましょう。御朱印集めは現在のブームが初めてのことですが、神社仏閣の御朱印は、街道が整備され商業や物流が発達し、豊かな中流階級以上の商人や武家などの旅行がレジャーとして定着していた安土桃山時代(1600年前後)には成立していたといいます。お陰参り(伊勢参り)、熊野詣、愛宕参りなどは平安時代から鎌倉時代にかけて貴族や武家の風習となりやがて神社仏閣への参拝は江戸時代には広く庶民にも浸透した歴史があります。

御朱印とは神社仏閣に奉納をした証明

では、御朱印とはどういう意味のものだったかというと、御朱印は印鑑ですので何かの照明として授与されたものなのですが、現在の神社仏閣への参拝は観光のついでに手を合わせる人が多いですが、昔は当然、神社に願いごとを祈願することが目的だったわけです。神社では誓詞(読み方:せいし)や願文、お寺では写経(読経)を奉納した証明として御朱印が授与された歴史的経緯があります。ご朱印を始めたのが神社なのか寺院なのか、実際のところは不明です。現在では参拝をすれば御朱印をいただけるという神社仏閣がほとんどです。

御朱印の基礎知識②:御朱印の代金

現在の御朱印は参拝+お金を払って授与される

現在はほとんどの御朱印を授与される寺社の両方において、御朱印は参拝し、お金を納めることによっていただくことができます。当然、全国すべての寺社に御朱印がある訳でもありません。また一部、特に寺院においては、現在もちゃんとした納経(読み方:のうきょう)を求められます。納経の方法など事前にその寺院での御朱印のいただき方がどのように行われるのか調べておきましょう。ちなみに神社で納めるお金を初穂料(読み方:はつほりょう)、寺院に納めるお金をお布施(読み方:おふせ)といいます。

初穂料・お布施はいくら?


御朱印の代金として寺社に初穂料・お布施を収めるわけですが、有名観光地となっているほとんどの神社仏閣では300円です。一部500円のところもあります。また1000円以上になる寺社もあるようです。逆にごくまれに、「お代はいりません」とか、「お気持ちで結構です」(志納という)といわれる場合があるようですが、こちらで額を決めてという意味ですが、その場合は他の寺社の相場と同額でよいでしょう。お気持ちとは無料でよいという意味ではありません。また御朱印帳を寺社で購入すると、御朱印代が無料になるところもあります。

御朱印の基礎知識③:寺院での納経について

寺院の納経とは写経・読経のこと

寺院で御朱印をいただく場合、納経(参拝でよい)をしたうえでお布施、納経金、お志(読み方:おこころざし)、志納金(読み方:しのうきん)を収めます。「御朱印をください」というと、「納経は済まされましたか?」と聞かれる場合があります。この場合の納経の仕方は寺院によって違いがありますが、多くの場合、昔とは違い写経ではなく読経による納経になります。例えば霊場巡りなどの霊場巡りは写経を奉納する方もいますが、多くは読経で済ませます。※一般人はお経を知りませんので納経=参拝でいいのです。

多くの寺院では納経とは御朱印の意味

一口に御朱印といっても寺社によってもらい方のルールや用語が違います。特に神社と寺院では大きく違う部分もあります。ですので最初の御朱印集めで神社に行っていただき方を知っているつもりになると次に寺院に行ったときにその知識では戸惑うこともあります。寺院では御朱印という言葉を使わないところもあり、御朱印は納経をしたことの証明なので、御朱印をもらうこと自体を”納経”と呼び、御朱印をいただく所も納経所といったりしますし、朱印帳も納経帳となります。

宗派によっては御朱印がない

寺院での納経とは単に参拝ではなく実際に写経か読経による納経に挑戦してもよいでしょう。ただし、浄土真宗本願寺派、大谷派では教義上の理由によりそもそも御朱印がありません。それ以外の御朱印(納経印)がいただける宗派の寺院で写経、読経をする場合、お経は般若心経となります。また日蓮宗の寺院では他の寺院でいうところの御朱印はなく、それに代わるものとして御首題(読み方:ごしゅだい)があり、南無妙法蓮華経という題目とお寺の印や月日、寺院の名称などが書かれます。寺院巡りでは宗派を知ることがポイントです。

御朱印の基礎知識④:御朱印は一つではない

一寺社一御朱印(納経印)ではない場合も

御朱印がない寺社があることはすでに書きましたが、実は寺社によっては御朱印は1種類だけではありません。大きな寺社では、神社の場合、摂社(読み方:せっしゃ)・末社(読み方:まっしゃ)、寺院だと本堂以外のお堂が複数あり、祀られている神仏もその数だけいらっしゃいます。当然、御朱印も神仏の数だけあり、せっかくの御朱印集めも知らなければ損をします。また特別な祭事や御開帳、季節、期間限定の通常とはデザインの違う、またはその時期だけしかいただけない御朱印もあるので事前に調べておきましょう。

御朱印集めの始め方①御朱印帳・納経帳とは?

御朱印帳とは御朱印の台帳のこと

御朱印集めの始め方、第一歩はまず御朱印帳を用意しましょう。御朱印帳とはいただいた御朱印を貼る、もしくは御朱印を直接押印していただくための台帳になります。神社で御朱印をいただく場合、それを御朱印帳と呼び、寺院では納経をするため納経帳、また同じ寺院でも日蓮宗では御首題帳といい、それぞれいただき方や意味も違ってきます。ここでは統一して御朱印帳といいます。御朱印帳には綴じ方のタイプやサイズもありますのでよく考えて購入しましょう。

御朱印集めの始め方②御朱印帳を準備する

御朱印帳の購入と選び方

御朱印帳・納経帳はどこで購入するのでしょうか?観光地となっている歴史的に有名な寺社では御朱印目当ての寺社巡り客が多いので必然的にオリジナルの御朱印帳を販売しています。それ以外では書店、文房具店、ネットショップでも売っていますのでご自分のお好みのものを購入しましょう。また御朱印帳には文庫本サイズとB6版サイズがあり、B6版の方が一回り大きくなっています。さらに御朱印帳には和綴じ型(右から開く本型)と屏風折り型(じゃばら式)の2方式があります。


御朱印集めの始め方③御朱印帳・納経帳は必需品

御朱印帳は御朱印集めの重要なマナー

御朱印集めで神社仏閣巡りをする時は必ず御朱印帳を用意しましょう。原則、御朱印をいただく場合、御朱印帳が必要となります。御朱印帳がない、忘れた、自前のノート帳などでは御朱印はいただけないものと考えましょう。寺社や寺院の宗派によっては御朱印帳でないと押印しない、納経帳・御首題帳でないと押印しないというケースもありますので、行き当たりばったりではなく御朱印集めで寺社巡りをする時は事前に神社なのか寺院なのか、宗派何なのか調べて御朱印帳、納経帳、御首題帳を使い分けるのが無難でしょう。

御朱印集めの始め方④事前に情報収集をする

失敗しない御朱印集めとは?情報収集をすること

ここまで御朱印集めの始め方について述べてきました。始め方といっても実際は御朱印帳だけが必需品であり、後はお目当ての神社仏閣巡りをするだけです。しかし今までお話したなかでも事前に調べておくことがいくつかありました。御朱印ブームの昨今、目的の寺社の情報はインターネットで収集できます。その寺社にはいくつ御朱印があるのか、どこでいただけるのか、初穂料・お布施はいくらなのか、いただき方に特別な条件やマナーはないか、寺院であれば宗派はどこかなど失敗しないための始め方として情報収集は重要です。

御朱印のいただき方①寺社の入口から参拝まで

神社の鳥居から参拝まで

まず御朱印のいただき方より先に参拝をすることになりますので、神社での参拝の仕方は知識としてお持ちください。まず神社には入り口として鳥居があります。当然、鳥居をくぐる前に一礼(お辞儀)をしてから進みます。参道ではなるべく中央を歩かず、本殿に着くまでに手水舎(読み方:ちょうずや)という手洗い場がありますよね。そこでは右手に柄杓(読み方:ひしゃく)を持ち左手に水をかけ、次に左手に持ち替えて右手に水をかけます。また右手に持ち替えて、左手に水を受けて口に含みすすいでから参拝に進みます。

寺院の山門から参拝まで

寺院での参拝も神社とほぼ変わりませんが、若干、作法や建物の呼び方などが異なります。寺社を一度に巡る際は気を付けましょう。寺院の入り口は山門といいます。神社の鳥居に当たるところですので山門をくぐる前に一礼しましょう。帽子などかぶっているものがあればここで脱ぎます。続いて寺院でも本堂までに神社同様の手水舎があり、作法は神社の場合と全く一緒です。柄杓に口をつけるのは作法ではありませんし、衛生的にも大変よろしくありません。手と口を清めたら本堂に向かいましょう。

御朱印のいただき方②参拝の仕方

神社での正しい参拝の仕方とは?

手水舎で手を洗い口をすすぐことには身を清める意味があります。次にいよいよ参拝ですが、拝殿に着いたらまずお賽銭を賽銭箱に入れますが、金額に決まりはありません。賽銭の歴史は意外と浅いようです。次に身を清め、魔よけの意味がある鈴を鳴らします。そして二拝二拍手一拝、つまり2回礼をし、2回手を打ち、御祈願をし、終わったら再度礼をしてから去ります。正しい作法については「神社本庁」のサイトなどで確認してもよいでしょう。ただし、やはり作法よりも神様への敬う気持ちが重要です。

寺院での正しい参拝の仕方とは?

大抵は本堂(本殿)前にろうそくを立てる台と線香を上げる台があります。ある場合は火をつけて台に刺します。ろうそくと線香は近くにあるはずです。本堂の前に立ったらまずはお賽銭を賽銭箱に入れましょう。こちらも額には特に決まりはありません。次に鈴がある場合は鈴を、鰐口(読み方:わにぐち)という金属製のドラのようなものがあればそれを鳴らします。そして仏様に向かって一礼し手を合わせて拝み祈ります。お祈りが終わったら再度一礼して終了です。


御朱印のいただき方③御朱印をいただく

神社での御朱印のいただき方

参拝が終わったらいよいよお待ちかねの御朱印の授与ですね。通常、御朱印の授与所は参拝をした拝殿の近くにあります。小さな神社では多くは社務所にあり、大きく参拝客が多い神社では授与所が別建てであることもあります。「御朱印」という札もあるかと思いますので「御朱印をいただきたいのですが」というような声をかけましょう。そして御朱印帳の押印してほしいページを開けて渡します。その後はその神社の指示に従ってください。そのまま待つ場合もあれば、番号札をもらいしばらく散策したりして待つことになります。

御朱印のいただき方④御朱印をいただいた後

御朱印をいただいた後

御朱印(納経印)を御朱印帳(納経帳)にいただき返却していただいたら初穂料・納経料をお渡しし寺社関係なく「ありがとうございます」と感謝を述べてお辞儀を添えましょう。ほとんどの寺社では押印した御朱印を一緒に確認してくれますが、閉じて返される場合もあります。その場合は自分で押印されたページを確認しましょう。寺社側で用意した用紙に押印しいただけるケースや、書き置き(無人の摂社やお堂ですでに書いたものが置かれていること)の場合、自分で御朱印帳に貼ります。

マナーを守って気持ちよく神社仏閣巡りをする

御朱印集めとは知識とマナーが大切な神事・仏事

昨今の御朱印ブームでよく御朱印の集印は「スタンプラリーではない」という苦言があります。御朱印の授与とは正しい知識とマナーが必要な歴史ある神事であり仏事だということを忘れてはいけません。神社仏閣でお金を払い御朱印やお守り、その他をいただくことはただの購入ではなく、神仏からいただいたその物への感謝の気持ちなのです。この記事が皆様が御朱印集めをするにあたってその歴史や始め方、いただき方の知識やマナーを守って楽しく神社仏閣を巡り、少しでも御朱印を集めるお手伝いになればと願っています。

御朱印が気になる方はこちらもチェック!

夏が過ぎたら秋の気配、秋の観光シーズンは神社仏閣巡りに最適な気候ですね。食欲の秋とも言いますし、御朱印をいただいたついでにその土地のご当地グルメもいいですね。