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ショウガとは?原産地や殺菌作用など、ショウガの気になる疑問について解説!

風邪に効くことや、食べると体が温まることで知られるショウガですが、ショウガ自体がどんな植物かはあまり知らないと言う方も多いのではないでしょうか?ショウガの特徴やその魅力、原産地や殺菌作用などをご紹介します。ショウガの気になる疑問にお答えしましょう!
2020年8月27日
咲良09
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目次

ショウガとは

「ジンジャー」とも呼ばれ、辛味づけや料理のスパイスとして使われる「ショウガ」ですが、そもそもショウガはどんな野菜なのか知っていきましょう。使用する野菜を「まずどんな植物で、どんな種類の野菜か」知ることでもっと、その野菜の持つ魅力に気付くことが出来ます。

ショウガの分類

ショウガはそのまま「ショウガ科」に分類される多年草で、ショウガ科は至る所に分布する植物の仲間で、とくにアフリカやアジア、アメリカ州のいたるところで「ショウガの仲間」を見ることが出来ます。あまりにも幅広く分布しているため「原産地」は確定しきっておらず、熱帯アジアが原産地と言う説もありましたが、現在その原産地説は「野生種が発見されていない」ため、不確定とされ、原産地は未だ判明していません。

ショウガ科の仲間

ショウガ科の多くは辛味付けなどの香辛料や調味料に使用されますが、中には毒性のある植物もあり、毒性のある種類は観賞用として用いられます。所謂「ショウガ」のほかに、ショウガ科に分類される植物として「キフゲットウ」や「クルクマ・シャローム」「ガランガル」等があり、同じく辛味成分と殺菌作用を持つことで知られる、ウコンやミョウガもショウガ科に分類されます。

ショウガの特徴

ショウガの特徴は何と言っても、その特徴的な姿と強い殺菌作用にあります。ショウガはその非常に高い殺菌効果と主成分から「薬」としても有名な野菜であり、ショウガと言えば「風邪に効く野菜」の代表種と考える方も多いようです。

植物としてのショウガ

ショウガは地下に根茎を持ち、地上には葉っぱだけが露出します。いわゆる「野菜としてのショウガ」は地下にある根っこ部分と言われています。ショウガの葉は一見楕円形に見えますが、じつはこの葉っぱは非常に細い葉茎が集まり「楕円形に見える」というもの、ショウガの花は根茎から別の茎として咲き、地上に鱗片の重なった姿として見せますが、花に向ける栄養の多くを根茎の成長へ向ける為「花の咲いたショウガ」が見られることは滅多にありません。

ショウガのおもな産地


原産地はいまだ謎のショウガですが、その高い殺菌作用から多くの場所で栽培されており、世界で見ればインドや中国などのアジア圏で、日本では主に高知県で栽培され、ショウガと言えば高知!と考えても良いほどです。高知県の他にも、熊本県八代市のショウガなどが有名です。また栽培される県により「ショウガの種類」が違うのも特徴であり、高知県では土ショウガが、熊本では新ショウガがメインとなっています。

ショウガの種類

同じショウガでも名前が変わる

ショウガの「根っこ」部分を食べる品種は、品種名を問わず根ショウガに分類されます。

根ショウガ

根ショウガはショウガの分類の中でも最もポピュラーな分類であり「ショウガ」と聞いて思い浮かべるものは大体根ショウガと覚えても問題ありません。根ショウガは独特の辛味から、風味付けにも用いられます。

葉ショウガ

ショウガの根っこ部分ではなく「葉っぱ」を食べる事をメインにしたショウガを葉ショウガと言います。葉ショウガは、まだ根っこ部分が成長しきっていないうちに収穫するという特徴があり、通常のショウガより早く収穫する事から「新ショウガ」とも言われます。

土ショウガ

土ショウガは、水分の多い土地で栽培したショウガの仲間であり、こちらは根か葉ではなく「どのような土地で育てたか」によって決まります。栽培する土地自体が水をふんだんに含んでいるため、収穫後水抜きするという特徴があり、通常のショウガより辛味が強いという特徴があります。この「土ショウガ」が古くなると「ひねショウガ」と名称が変わり、あの独特の形状となります。

ショウガの歴史

古くは紀元前インドから


ショウガは紀元前から野菜として食べられたという記述があり、紀元前300~500年の時点ですでに保存食として食べられていた記録が残されています。その保存性の高さと薬効はインドの他にも、他国でも知れ渡り、古代中国では「孔子」が食べていたという記述もあると、少なくとも650年にはショウガが食べられていたと言う、数ある野菜の中でも特に古い歴史を持つ野菜です。ヨーロッパでは1世紀ころからその豊富な種類などが注目され、栽培向きの土壌でないことから「輸入」されていました。

日本では奈良時代から

日本では2~3世紀ごろに中国より伝来したと言われ、奈良時代の時点でショウガと思わしき品種の植物が確認されています。日本の歴史の中で見るショウガは『古事記』にもショウガに近しい品種に関する記述が行われ、古くはサンショウと同一視され「はじかみ」と呼ばれていました。また、はじかみの他にも同じく強い香りと薬効を持つ「ミョウガ」との区別の為、香りが強い方を「せのか」と呼び、弱い方を「めのか」と呼び、今日の「ショウガ」と「ミョウガ」を分ける基盤になったと言われています。

大航海時代とショウガ

大航海時代と言えば「コショウ」が有名ですが、ショウガもコショウに並ぶ歴史的にも重要な調味料だったと言われています。船の上と言う隔絶された環境に様々な「毒」への対策をしなくてはいけなかったなか、保存が効き、毒にも効くショウガは船乗りに珍重され、14世紀ではショウガ1ポンド(450グラム)は羊一頭に相当するとされ、15世紀末にはすぐ栽培が始まったと言われ、船乗りたちをその殺菌作用で毒から救ったと言われています。

ショウガの薬効

ショウガの薬効

ショウガの主な成分には非常に強い殺菌効果があり、根茎はそのまま生薬として用いられ、またショウガのしぼり汁はたんぱく質を固める作用があります。ショウガの成分で期待できる薬効は、発散作用や胃のむかつきを抑える作用、吐き気を抑える作用など、どれも風邪の初期症状に効果的な成分が揃っています。風邪に有効な他にも、他の生薬と合わせることで「生薬同士を合わせた際の副作用」を和らげるという作用もあり、風味付けや辛味づけのみでなく「風味を抑える」効果も期待できます。ショウガは特に胃の不調に効くと言われ、食べる胃薬と言っても過言ではありません。

ショウガに合う食べ物


ショウガはそのままでも効果的な食べ物ですが、他食材と合わせ食べる事で更に成分の効果を引き出す事ができます。ショウガは紀元前から食べられていた歴史的記録がある通り、調理の幅が非常に数広く、薬としてでなく、調味料としても様々な効果を期待できます。水洗いしたショウガをそのまま甘酢につけたものを甘酢漬けやお寿司の「ガリ」と呼び、着色料で赤く染めたものを「紅しょうが」と呼び、焼きそばやたこ焼き、ちらし寿司などの彩りになってくれます。

数ある「ショウガを使うレシピ」の中でも特にポピュラーで有名なレシピが、豚肉と合わせる「ショウガ焼き」でしょう。今や大衆料理の定番化したショウガ焼きですが、もともとショウガ焼きはショウガに肉の臭みをとる作用があることから作り上げられた「豚肉の臭み消し」のための料理であり、意外にも最初はゲテモノ扱いだったと言われています。豚のショウガ焼きの他にも、ショウガをお湯で煮だしてショウガ湯にしたり、ジンジャーエールにしたり、さらにクッキーに混ぜジンジャークッキーにしたりと、色んな食べ方をすることが出来ます。

ショウガを知る

そのままで美味しく、風邪を治す友となってくれるショウガですが、ショウガ自体がどんな野菜か知ることで更に薬効を引き立てやすくなります。ショウガは風邪の他にもいろんな病に効く「食べる風邪薬」といってもいい野菜です、ショウガを毎日の食事に取り入れ風邪知らずになりましょう。

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