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フグの白子の毒には注意が必要?トラフグの白子は毒とは無縁で大丈夫!

ふぐの白子はおいしいと評判ですが、中には毒があるという噂もあります。一方では白子は毒とは無縁だという情報もあるのですが、二つの情報が飛び交い不明瞭な点が多いです。そこで今回は、ふぐの毒について解説すると共に、毒とは無縁なのかを明らかにしていきます!
更新: 2024年6月7日
Nov
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ふぐの白子は毒とは無縁?

フグの毒は危険!

Photo byEfraimstochter

ふぐは刺身にしても鍋にしてもおいしい美食ですが、毒があることでも有名で、調理には免許がいるほど危険な食材です。少し食べただけでも死に至るという噂もあり、毒のある部分をかじっただけでも症状が出るという始末です。しかし危険な食べ物ほどおいしいともいえるもので、中でもふぐの白子は最高級の食材として多くの人から愛されています。

白子は毒とは無縁?

ふぐといえば白子を挙げる人がいるほど絶品の食材ですが、毒がある噂や無いという話も時折耳にします。過去には、料亭の店主が誤って提供した白子を食したお客さんが食中毒に逢ったという報道もあり、安全かどうか怪しい白子です。しかし、ふぐの種類や調理方法をしっかりと理解すれば大丈夫なので、白子の毒について詳しく知っておきましょう。

ふぐの毒について

テトロドトキシン

ふぐにある毒の正体は「テトロドトキシン」と呼ばれるもので、他にもテトロドトキシンを保有している魚類が存在しています。海に存在する毒素やウィルスなどは加熱調理によって処理できますが、こちらの場合は加熱でも処理できないため、捨てる以外対策方法がありません。危険極まりない毒なので、くれぐれも素人の調理は控えるようにしてください!

テトロドトキシンの危険性

毒の強さに関しては、刑事ドラマなどでよく見かける青酸カリの約1000倍という破格の強さで、ごく少量でも死に至る危険な毒です。テトロドトキシンの致死量に関しては約1~2mgで、少しだけといってフグにかじりついたが最後、呼吸が止まってしまいます。また、ふぐは生態濃縮でテトロドトキシンを体内に溜め込んでいるため、自分自身が中毒死をするということはないようです。

ふぐの毒に当たるとどうなる?

呼吸の障害が発生

Photo by pappysoph1

テトロドトキシンが体内に入ると全身がマヒし、さらには呼吸器の機能が停止してしまい、最終的に死に至ります。毒素が直接体内の組織を破壊するわけではなく、呼吸困難が原因で命を落とすことになるため、人工呼吸などの処置が間に合えば一命をとりとめる可能性が残っています。人工呼吸で助かる可能性が上がるので、万が一の時に備えて知識だけでも身に付けておいてください!

有効な対策は無し

Photo by3dman_eu

現状(2019年現在)では有効な薬や対策などは見つかっておらず、危険な部位を食べない他対策はありません。前述の通り、中毒症状が起こった際は人工呼吸で酸素を送るのが対策なので、もしも目の前で当たった人がいる場合は迅速に処置しましょう。テトロドトキシンが体内から放出されてしまえば症状は治まるそうなので、救急車が到着するまでの間の行動を怠らないようにしてください!

ふぐの危険部位

種類によって異なる


可食部位は基本的に「筋肉(身)、皮、白子」などですが、種類によってはそれらの部位にも毒を持つ種類もいるので注意が必要です。高級食材として有名なとらふぐはここで挙げた部位も食べられるので、料亭などでもしばしば見かけられます。食中毒になるパターンは、種類を間違えて提供したことなどが原因でもあるので、白子が危険だというのは本当でもあり嘘でもあります。

特に危ない部分は?

危険な部分はさまざまですが、ほぼすべてのフグに共通していえるのは、内臓器官には大量の毒が含まれています。勿体ないかもしれませんが、内臓を食べてしまうと生存の可能性は限りなく低いので、個体それぞれに定められた可食部だけを食べるようにしてください。中には卵巣のように長い年月をかけて無毒化する技術もありますが、素人の方は絶対に真似しないで下さい。

ふぐの白子とは?

どこの部位?

魚の白子は濃厚でおいしいと評判ですが、実は白子とは精巣のことを指しています。卵はメスからしか収穫できませんが、精巣もオスにしかないので、レアな食材だともいえます。毒がある個体や無い個体が別れる部位ですが、種類によっては安全に食べられるので、料亭などで出されるものは安心して頂いて大丈夫です。

ふぐの卵巣には猛毒がある

白子には毒があるものがありますが、メスの卵巣には総じて猛毒があるので注意が必要です。石川県には「卵巣のぬか漬け」なるものがありますが、2年以上ぬかにつけることで無毒化をしています。しかし無毒化のプロセスは化学的に証明されておらず、いまだに謎に包まれた珍味だともいわれています。石川県を中心に販売されている名物なので、興味がある方は食べてみるのもおすすめです!

ふぐの白子に毒はあるの?

とらふぐは毒とは無縁?

とらふぐは最高級ともいえる食材で、白子の中には毒は含まれていません。とらふぐの可食部位は「皮、身、白子」なので、よく見かけるふぐ料理の部位全てが大丈夫です。免許を持っていない素人は捌けませんが、もし釣りで手に入った場合は魚市場などでさばいて頂ける可能性があるので、自分で処理せずに専門家に頼むようにしましょう。

他のふぐの白子には毒がある!

とらふぐの白子は毒と無縁ですが、ふぐの種類によっては毒があるので注意が必要です。皮や白子には毒がないといった噂もあるので勘違いされがちですが、毒を持つ個体もたくさんいるので、誤って調理しないように注意してください。免許を持っていても間違えたというケースもあるので、調理する際は細心の注意を払う必要があります。

毒のある白子を持つふぐ

サンサイフグ

市場で見かけることは稀なふぐですが、こちらの個体は白子や皮に毒がある種類です。食用に用いられるものは主に「とらふぐ」や「まふぐ」で、こちらの場合は身が食べられるものの、一般の方が口にすることはほとんどないともいわれています。


クサフグ

マフグなどとも似ている種類ですが、間違えて調理しないように注意してください。クサフグはもっとも多く見られる種類でもあり、釣り人であれば一度は釣ったことがある種類であるともいえます。また、比較的強靭な歯をしているため、釣り人から嫌われる存在でもあり、釣れてもあまりうれしくない魚の一種です。

ヒガンフグ

ヒガンフグにも強い毒性がありますが、身だけは食べられる個体です。場所によっては食べてはいけない地域もあるので、口にするケースは稀です。全身に毒があるわけではなく、筋肉だけは大丈夫な上に味も悪く無いようなので、機会があれば食べてみてください。

ふぐの白子の味

濃厚な味わいが最高!

危険な食材であるものの、ふぐの白子は何ともいえぬ濃厚さで、美食の極みともいえます。その他のお魚の白子も濃厚でおいしいですが、ふぐの白子はクリーミーな味わいが特徴で、クセのない香りが人気を呼んでいます。ふぐの中でもオスからしか取れず希少な部位なためかなり高価ですが、ぜひ一度は口にして欲しい絶品の食材です!

栄養価もたっぷり!

濃厚でプリプリな白子ですが、味だけでなく栄養価もばっちりです。主にビタミン類をたくさん含んでおり、特に「ビタミンB、D」などが豊富に含まれています。一方で、コレステロールも比較的高いため、いくらおいしいからといっても食べ過ぎには注意です。中でもとらふぐの白子は栄養・味共に最高級なので、海の味を極めたい方には外せない逸品です。

ふぐの白子の食べ方

てっちり

「てっちり」と聞くと分かりづらいですが、フグ鍋の別名でもあります。てっちりはふぐが禁止されていた時代の呼び名で、隠語としてふぐの呼び名である「鉄砲」と「ちり(鍋料理)」を掛け合わせて呼ばれていました。味に関しては言うまでもなく、ふぐのダシが絶品で白子だけでなく野菜までもおいしく食べられます。シメの雑炊もとてもおいしいので、だべる機会があればぜひどうぞ!

白子ポン酢

いわずと知れた白子の有名な調理方法ですが、淡泊な味わいを引き立てられるおすすめの料理です。白子は味が濃厚なのに加えてプリプリな食感が魅力なので、それらの味を生かす調理法が鍵だといえます。サッと茹でた白子に酸味のあるポン酢を振りかけることで、変に味を加えることなく白子の味わいを引き立てられます。調理方法の中ではかなりシンプルですが、味に関しては抜群なのでお試しの価値ありです!

白子の天ぷら

鼻から突き抜ける濃厚な香りと、淡泊な味わいを楽しむのもおすすめですが、てんぷらにしてサクサクな食感を楽しむのも乙です。プリプリな食感だけでなく、口に運んだ時に感じる「サクッ」という食感が加わり、香ばしさと白子の味が口の中に広がります。ダシにつけて食べたり、しんぷるに塩で食べるのもおすすめなので、手に入った際は天ぷらも視野に入れてみてください!

ふぐのトリビア


天然ふぐと養殖ふぐの違い

養殖フグと天然フグの大きな違いは見た目の違いがあります。天然のものは自然で泳いでいることからヒレが比較的大きな個体が多く、天然フグと養殖物を見分けられます。また、歯に関しては養殖のものは歯が綺麗に整っているため、天然のものとは異なっています。市場に出回る天然フグの多くは処理されているものが多いので見分けるのが難しいですが、天然の個体と養殖にはこのような違いがあります。

白子は生でも大丈夫?

毒がある白子も存在しますが、食べられる白子は生でも大丈夫です。生の白子はとてもおいしいと評判で、旨味が凝縮された濃厚さが人気の秘訣です。生の白子は新鮮なものを食べるのがおすすめで、中にはサッと湯通しして食べるという方法もあります。湯通しするだけで身が引き締まって旨味が引き立つため、生や刺身よりも湯引きの方が好きという方もいらっしゃいます。

毒のある部分の処理方法

ふぐの有毒部位は危険極まりなく、放っておけば最悪の事態になりかねません。ふぐの内臓類は、普通のゴミとしては処分ができず、各都道府県の条例に従い専門の容器にしまって処分しなければなりません。また、処分する容器は施錠する必要があり、毒の悪用や盗難を防止しなければならないというルールがあります。ルールが厳しいですが、人の命を守るためなので、厳しく取り締まる必要があるともいえます。

まとめ

新鮮なふぐを食べよう!

とらふぐの白子は毒とは無縁の存在だと判明しましたが、素人の調理は大変危険なので、調理や処理はプロに頼みましょう。ふぐの中でも天然のふぐは絶品なので、機会があれば養殖物だけでなく天然のふぐの白子を食べてみてください。しかし調理次第で大丈夫になるので、ふぐ毒が怖い方もプロが処理したものを手に入れておいしくふぐを楽しんでみましょう!

魚の毒が気になる方はこちらもチェック!

当サイトでは、ふぐの毒以外にもさまざまな種類の毒やウィルスの情報を掲載しています。中には危険な種類などもありますので、知識を身に付けて症状を未然に防いでください。