クロバー チャコペル<短3本セット>
YKKコンシールファスナー
YKK ビスロン ファスナー 30cm
Y.K.K 金属ファスナー 4LFG30-580
Y.K.K フラットニットファスナー FN20-580
はじめに
ハンドメイドのファスナー付けをマスターしよう
ハンドメイド好きなら避けて通れないのがファスナー付け。ですがあまり得意という人はいないくらい、きれいに付けるのが難しい作業です。
付け方自体は難しいことはないのですが、きれいとなると話はまた別。最初の初歩的な付け方をマスターして、何度も工夫をしながら練習していくのが上達のコツでしょう。最初にチャレンジしたい簡単な付け方を紹介します。
ファスナーについて
ファスナーが作られた理由
ファスナーはどこのだれが考えたの?その理由は?というと紐を結ぶ手間を省くために、アメリカ人ホイットコム・ジャドソン氏が開発したのがファスナー。合理主義なお国柄から生まれた、現代では欠かすことができない便利グッズというわけです。
日本のファスナーの歴史
紐を結ぶ必要を大幅に軽減してくれ、持ち手をあげさげするだけできちんと2つの布を簡単にくっつけることができる便利な服飾アイテムであるファスナー。日本に入ってきたのは昭和も初期の話です。
はじめは手作業でひとつひとつ作業員さんが作っていたそうですが、機械化も進み戦後には日本を支える一大商業マーケットに。今では本場アメリカにも輸出されるほどになりました。
ファスナーはなぜチャックというの?
ハンドメイド小物や服を作るのにも、必要になることが多いパーツ。ファスナーと呼ぶ人もいますが、チャックと呼んでいるという人もいるでしょう。このふたつは特に物に違いはなく、まったく同じものを差すことば。なぜこう呼ぶようになったのかには次のような理由があります。
外来語ではなく和製単語だった!
このチャック、言葉から受けるイメージは人名?かも知れませんが実はこれ巾着(きんちゃく)のチャクを取った和製のカタカナ新語なのです。新しいものを日本人に受け入れやすくするためにつけた名前。
まさか英語のように感じるこの単語は、日本に古くからある袋物が名前の由来であるというのは意外なお話ですね。
初心者向け難しくないファスナーの付け方1
ファスナー取り付けに必要な材料・道具
まず用意するのは作るものに合わせたファスナー。例えばスカートやワンピースなら、できるだけ目立たずゴロゴロしないようなコンシールファスナーを用意します。
ポーチなど小さな袋物の場合は一般的で安価なエフロンファスナーや、おしゃれなスライダー飾りになっている金属ファスナーなどもいいですね。パーカーの前開きならオープンファスナーを用意します。
ミシンの場合
ミシン縫いも手縫いもそれぞれ糸と針を用意しますが、ミシンの場合はここでファスナー付けのおさえもあるととても縫いやすくなるのです。
熟練した方なら通常のおさえでも縫えるでしょうが、はじめは便利な道具に頼った方が何倍も楽にきれいに付けられます。専用のおさえは取り付け方も簡単、値段も安価なのであって損することはないでしょう。
ファスナーおさえはミシンに合ったものを
ファスナーおさえとひとくちにいってもいくつか種類があり、またミシンメーカーで個別に販売しています。ミシンにあったものを付けた方が間違いなく縫いやすいです。
画像はジャノメミシン用のファスナーおさえ。もっとおさえ部分が細くシンプルなもの、右側左側とおさえを調整できるものなどありますので、ミシンメーカーのカタログ・実店舗で購入しましょう。
手縫いの場合
手縫いの場合も針と糸、まち針を用意。糸は通常の手縫い糸でかまいませんが、筆者は丈夫にしたいので細く丈夫ですべりがよい蝋引きのパッチワーク糸を使用しています。
よくミシン用の糸で代用する方がいますが、手縫い糸とミシン糸は糸のよってある方向が違っていて縫っているうちによりがとけて糸が切れてしまうのです。必ず手縫い用の糸を使ってください。
道具選びのコツ・ポイント
ミシン縫いと手縫いの道具・材料選びのポイントは、ある程度の手間と費用は惜しまないことです。買いに行くのが面倒だからと、家にあるミシン糸で代用で手縫いをして、糸がプチプチ切れて縫うときも使うときもストレスでは、ハンドメイドも嫌になって二度とやらない!となってしまうでしょう。
道具にこだわりハンドメイドの楽しさを知ろう
ハンドメイドはきれいに使いやすくできてこその、市販品にはない楽しみです。おさえを買うのがもったいないと普通のおさえで縫って、ファスナーがガタガタではとても使い物になりません。
初心者向け難しくないファスナーの付け方2
ファスナーの付け方のうち、まずは比較的手間がかからない、小さな袋物(ペンケースや小物入れなど)への付け方をご紹介しましょう。
使用するファスナーはエフロンか金属製のもので、袋の口の大きさになるべく合った長さのものを用意します。大手手芸店であれば有料(金具代と手数料)でちょうど良い長さ調節をしてくれるでしょう。
簡単ファスナーの取り付け手順1.
まずは、ファスナーのきれいな付け方のための下準備ともいえる作業から。ファスナーの両端にあまっている布部分がありますね。これを三角に折って手縫いでまつりつけてください。
こうすることで見た目がきれいなだけでなく、ファスナーの開け締めもしやすくなりしっかりします。あえてこの処理をせず、袋ものの外側に出してバイアステープなどでくるみ、ファスナー開け締めのときに片手で持つタブにするやり方もあるのです。
付け方・縫い方のコツ・ポイント
この準備的な手縫い作業はミシン縫いの場合も手縫いでおこなってください。コツ・ポイントは外側に向けて三角に折ること。表からは見えない部分ですので少しくらい不格好でもかまいません。しかし、しっかりつけた方があとあとの作業はしやすいのでおすすめです!
初心者向け難しくないファスナーの付け方3
付け方の前準備もできたところで、いよいよファスナー付けです。ミシン縫いの方はここでおさえをファスナーつけに交換してください。
簡単ファスナーの取り付け手順2.
ファスナーは片側ずつ付けていきます。中表に合わせて縫い付けるのですが、ファスナーの方を見ながら縫った方が初心者の方には縫いやすいでしょう。
テープ部分に線が入っているのでそれをガイドにしてその上を縫うようにすると、まっすぐきれいに縫えます。布とテープがずれないよう、まち針でしっかり抑えておくことも大切です。
付け方・縫い方のコツ・ポイント
クロバー チャコペル<短3本セット>
袋物の布とテープをあわせるときに、真ん中に印をつけておくと出来上がりがきれいです。チャコペンシルなどがあると良いですが、見えなくなる部分なので芯の太い鉛筆でも代用可能。そのときは、鉛筆の芯で布が汚れないようほんの少し印を付けるだけにとどめてください。
初心者向け難しくないファスナーの付け方4
布とファスナーが縫い留められたといってもこのままでは布がぶかぶかでファスナーの開け締め時に噛んでしまいます。おさえの端ミシンをかけましょう。手縫いの人は細かい目の並縫いで縫ってください。
簡単ファスナーの取り付け手順3.
布がぶかぶか余って邪魔にならないように、きわに近いところ(1-2ミリ程度)におさえ縫いをします。これは表を見ながら縫ってください。縫い代は袋がわに全部倒して縫いましょう。
1本縫えば良いですが、もっとしっかりさせたい場合はそこから0.5-0.7ミリ外側にずらして2本縫うと良いですよ。
付け方・縫い方のコツ・ポイント
このおさえ縫いは布がぶかぶかになるのを防ぐため、縫い代がファスナー側にくるのを防ぐ・飾りといった3つの目的のためにやる付け方です。布とテープの縫い代両方に縫い目が掛かっている必要があります。
大抵のファスナーであればこの寸法で外れることはないでしょうが、最初の縫う位置によって多少このおさえの位置も調整してくださいね。
初心者向け難しくないファスナーの付け方5
簡単ファスナーの取り付け手順4.
片側が縫えたらもう片側も同様にして縫い付けていきます。やり方は同じですがミシンの場合はおさえの位置を変えたり、変更できないような場合は布の上下を入れ替えるなどして対応していくと、きれいに縫いやすく作れるでしょう。
付け方・縫い方のコツ・ポイント
この前の手順まででしっかりおさえミシンをかけているので、片側が邪魔になることはありません。逆に前のおさえミシンをかけていないと扱いが大変になるので、片側を仕上げてからもう片方の作業に入るのがコツです。
初心者向け難しくないファスナーの付け方6
ここまででごくごく簡単な初歩的な付け方は完成しています。ここで少しおまけ程度に衣類に使うファスナーが見えない付け方についても軽くご紹介します。ここではコンシールという薄くて目立ちにくいものを使用します。
簡単ファスナーの取り付け手順5.
スカートなどに使われる表から見えない付け方は、まず布をあき止まりまで縫う作業からはじめます。そしてその縫い代を両側に割ってアイロンかけ。
あとはここまでの付け方と同様ですが、三角に折る下準備が不要なことと、あき止まりまでいったら直角に縫う向きを変えてファスナー幅分縫い、折り返して往復1回で付け方を終了します。
付け方・縫い方のコツ・ポイント
できるだけ縫い目やファスナーを見せないように縫うコンシールのきれいな付け方のコツは、一度縫いしろを割ってから片側を(具体的には正面から見て右側の表布)を2ミリ程度だしてアイロンをかけ直すこと。
こうすることで最初に縫った縫い代がこの2ミリに隠れ、さらに表からもパーツがほぼ見えない状態になります。服を作る場合の付け方参考にしてください。
ハンドメイドに用いるファスナーの種類
ファスナーの種類1.金属ファスナー
Y.K.K 金属ファスナー 4LFG30-580
組み合わせられるパーツの部分が、金属でできているゴツいデザインになっているもの。ハンドメイドではかばん類などに用いられることが多いです。
ファスナーの種類2.樹脂ファスナー
樹脂ファスナーは、組み合わせられる部分のパーツ(ムシ)がコイル状になっているものをいいます。金属製と違ってこのムシの色も周りの布と合わせて染められており、目立ちにくくなっているのが特徴。用いるハンドメイドの用途に合わせて、更に目立たないように加工されたものもあります。
コンシールファスナー
YKKコンシールファスナー
服飾パーツをできるだけ目立たせないために開発された樹脂製の中のひとつ。女性用のスカート用に用いられているのでその効果はよくおわかりでしょう。ハンドメイドで服づくりをする方には利用頻度も高いものとなります。
エフロンファスナー
Y.K.K フラットニットファスナー FN20-580
金属製よりも目立たずコンシールほどではないのがエフロン。組み合わされる部分(ムシと呼ぶ)が周りの布に巻き込まれているのが目立たない理由です。
価格も安めでバッグや服など広い範囲のハンドメイドで利用でされています。100均などで数本でセットになって安く売られているのはこのエフロンが多いです。
ファスナーの種類3.ビスロンファスナー
YKK ビスロン ファスナー 30cm
ビスロンは樹脂のムシが付いていますが、それがコイルではなく鋳型形成されているというのが特徴です。そのデザインを活かして、ハンドメイドではパーカーなどのフロントジッパーに用いられることが多いものとなっています。
番外・オープンファスナー
ファスナーはジーパンやパーカー、バッグやポーチなどハンドメイドには欠かせないもの。パーカーなどは前が全て開いた方が絶対に着用しやいですよね。
そのために作られたのがオープンファスナーというもの。止め金具がなくそのかわりに蝶棒という部品が付いており、それを差し込み左右を合わせます。
まとめ
ファスナーは付け方のコツをおさえ美しい作品を
難しくない初心者のためのファスナー付け方手順のご紹介でしたがいかがでしたか?付け方にはコツが必要で、いろいろな方が簡単できれいに付ける付け方を工夫されています。
方法にも色々ありますがここでは初歩の簡単なやり方を見ていただきました。この手法をマスターしたら、もっと別の付け方へと少しずつステップアップしていってくださいね。
縫い方が気になる方はこちらもチェック
その他自作ネクタイの作り方や、コスプレや子供の衣裳づくりに便利なパニエの作り方、便利なバイアステープの使用方法と縫い方もご紹介しています。ハンドメイドにご興味がある方は是非こちらも見てみてはいかがでしょう。
ネクタイの簡単な作り方は?ミシンや手縫いで手作りする方法をご紹介!
ネクタイは首元を飾ってくれるアイテム。市販のブランド品のネクタイも良いですが気に入った布で手作りすることもできます。本格的なネクタイからコス...
バイアステープの縫い付け方は?簡単なふちどり処理の縫い方をご紹介!
布の端の処理方法として便利なバイアステープ。一見難しそうなバイアステープの付け方ですが、コツを掴んで縫い慣れると簡単に付けられます。簡単な使...
パニエの簡単な作り方をご紹介!ボリュームを出す縫い方や材料の選び方は?
パニエはドレスのボリュームを出してくれるスカート。パニエの縫い方・作り方は意外と簡単!子供用大人用のパニエの材料選びや簡単な作り方のコツをご...