はじめに
ネクタイの簡単な作り方をご紹介！
ネクタイの作り方は難しいと思っている方もいるでしょうが、型紙さえ手に入れば縫う場所も少なく生地もあまり使わないので低コストで簡単に作ることができます。
コスプレなどで自分で付けるフェイクネクタイから、なかなか気に入ったものが見つけにくい子供用や大切な方への贈り物のこだわりの品まで。いろいろなネクタイの作り方を解説します。
ネクタイについて
ネクタイの歴史
ネクタイの始まりは古く17世紀までさかのぼります。三十年戦争の時代傭兵としてフランスに雇われたクロアチア兵が首に巻いていた赤い装飾用のリボン。
おしゃれに目ざといフランス人の目にとまりあれは何だ？と質問したところ勘違いしてクロアチア人だと言ったものがクロバット(cravat：フランス語でネクタイのこと)になったというのが起源です。
ネクタイの目的とプレゼントに込められた意味
ネクタイはおしゃれな装飾品という他に、首を守る装備品として兵士の無事を祈るアイテムの歴史があります。昔のローマでは恋人や夫が出兵するときに女性が布を贈りそれを巻くという習慣があり、それが現在でも女性が男性にネクタイをプレゼントする意味「あなたに首ったけ」として残ったのです。
ネクタイの種類
ネクタイの種類は大きくわけて5つ。
①現代日本でもビジネスマンが締めているのがダービータイ。
②ボウタイとも呼ばれる蝶ネクタイはパーティーやカジュアル用のアイテム。
③スカーフのような薄く幅広の布をふわっと巻くスタイルのアスコットタイ。
④リボン状の布をブローチなどで首の前で留めるクロスタイ。
⑤きれいな装飾金具がついていて紐状のネクタイを留めて付けるループタイの5つです。今回は1と2の作り方を解説します。
手作りネクタイの生地
ネクタイの生地について
ネクタイの作り方。まずは使うものから。市販のネクタイ用の生地は絹が使われます。高級品やブランド品のダービータイはほぼ100%シルク製です。独特の光沢ややわらかな肌触り、シワになりにくいという利点がありますがとても高価な布地です。
100均ネクタイに使われている布
はじめて作る手作りネクタイで高級生地であるシルクを使って作るのは少し覚悟が必要ですね。そこで参考にしたいのが100均などで売られている、最近のカジュアルなネクタイ。こちらはポリエステル生地が使われていることがほとんどです。薄く軽く柔軟性もあり家庭での洗濯もしやすい生地でおすすめ。
裏布用生地は何がいい？
スカートなどに使用するのと同じ薄地で、すべりの良い生地が向いています。贈り物用で材料にも手を抜けない方は高級裏地であるキュプラ(ベンベルグ)がおすすめ。少し質は落ちますが自分用や一度しか使わないような子供用にはレーヨンや薄手の綿サテンなどで代用することも可能です。
子供用やコスプレのフェイクネクタイ用の生地
生地にこだわるとつけ心地のよいネクタイに仕上がりますが、子供用やコスプレ用のフェイクネクタイなど柄や色にこだわりたい場合思うような布が見つからなくてこまることも。そんな場合はシルクやポリエステルにこだわる必要はありません。
たくさんのプリント生地が販売されているコットンやニットで作ってもよいでしょう。ただしニットをミシンで縫う場合は専用に押さえや糸が必要になるので適宜用意してください。
手作りネクタイの道具
手作りネクタイの作り方はいろいろ
ポピュラーな縫い方はミシンを使ってスピードアップときれいさが求められます。もちろんミシンで縫うのが良いのですが、1度しか付けないようなフェイクネクタイなどはグルーガンやボンドなどの接着剤で手軽に工作感覚で作る作り方もあります。
あると良い道具①ミシン
子育てにちょうどいいミシン
出典:Amazonミシンがあると手早く簡単に作ることができます。縫い方は直線縫いだけできる安いファミリーミシンでも良いですが、できればジグザグ縫いくらいはできると布端の始末もできておすすめ。手縫いで仕上げればロックミシンは必要ありません。
あると良い道具②針と糸
ネクタイの縫い方は手縫いで仕上げる部分も多いので、ミシンで縫う場合でも手縫い針と糸は用意してください。
あると良い道具③ゴムやスナップ
フェイクネクタイや子供用の蝶ネクタイは形が出来上がった状態に仕上げてゴムやスナップで襟の裏を通して留める作り方をします。作るネクタイの種類によってはこちらも必要です。
その他の道具
クロバー(Clover) 方眼定規 50cm
出典:Amazonアイロンやチャコペン、ハサミも用意します。ネクタイ作りで意外と重要な道具がものさし。ネクタイ用の布はバイアス(生地の織り目に対して斜めにカットされた布)で作るのが正式な方法。正バイアスという45度の角度を作るためにものさしが必要になります。本格的なネクタイを作るなら必ず手元に置いてから作業をはじめましょう。
手作りネクタイの簡単な作り方①
本格的な手作りネクタイの縫い方・寸法や型紙動画
まずは本格的な総裏つきのダービータイの縫い方から。生地の用尺は普通幅で50cmでギリギリです。布合わせが必要なプリント生地やサイズが心配な方は多めに用意します。動画には型紙や布の寸法などが入っていませんので、後述の無料型紙サイトをご利用ください。
作り方ポイント
動画でもあるようにネクタイは正バイアス(斜め45度)で布を裁断して作ります。50cmのカットクロスを買った方は布幅(普通幅で92cmが一般的)の端から50cm測って正方形を作るように仮の線を引き対角線が45度の正バイアスの布目になります。
型紙をそこに合わせてカットしてください。ピッタリでなくても構いませんができるだけ45度に近い角度にするとチェックやストライプがきれいに出ます。
手作りネクタイの簡単な作り方②
子供用蝶ネクタイの縫い方・寸法や型紙動画
子供の正装用やアニメのコスプレ用に蝶ネクタイを作ってみましょう。リボン結びをしたような形に作って首のサイズに合わせた丸ゴムを付けたら完成。ソーイングがはじめてという方でも30分～1時間あれば作れます。
型紙不要！2枚のピースですぐ出来る
リボンの本体になる大きな長方形と真ん中の帯の部分の2枚のピースだけで出来ているので、小さなはぎれがあれば作ることができます。ズボンの共布で作ったり、探偵少年のコスプレなら目立つ真っ赤な生地で作ると良いですね。
寸法は動画内のものだと子供サイズの小さなもの。大人用にするなら倍の長さにしてください。
手作りネクタイの簡単な作り方③
子供用ネクタイの縫い方・寸法や型紙動画
バイアスではなくまっすぐにカットして作る簡単なフェイクネクタイの作り方。動画内の寸法では子供用のサイズとなります。ネクタイの結び目は三角に縫ったものにネクタイの長く下がる部分を通すだけで作れるので、リアルなのに結ぶ手間がかからずすぐに装着可能！
少しもじっとしたくない活発な子供さんにつけたり、現地で着替えるのに少しでも時間を節約したいコスプレイヤーさんにピッタリです。
ブログには幼児用の寸法と型紙あり
動画のフェイクネクタイは少し大きめの子供用。もっと小さな幼児用サイズの寸法と型紙が作者のサイトに掲載されています。サイトは以下のリンクより。海外サイトなのでインチ表示になっています。
最初に2.54をかけてセンチメートルに直すと作りやすいでしょう。ネクタイ本体には同じ大きさの裏布もつけます。結び目は筒に縫ったものを三角に折って本体に縫い付け。首への装着はゴムテープでおこないます。
手作りネクタイの簡単な作り方④
簡単フェイクネクタイの縫い方・寸法や型紙動画
先ほどのフェイクネクタイは子供用でしたが、こちらは大人のコスプレイヤーが付けることを意識した大人用の寸法になっています。こちらも海外の方のチュートリアル動画なのでサイズがインチ表示。前述と同じく2.54をかけてまずcmに直すと良いでしょう。首への付け方は共布で作ったリボンをスナップ留めにするやり方です。
作り方のポイント
裏布や接着芯不要で布端をジグザグミシンでほつれ止めにして作ります。フェイクネクタイなのでバイアスではなく縦横に織り目方向が走る省エネの型紙使用。剣先が太くなるような本格的デザインになるのが特徴です。
ネクタイの型紙を手に入れよう！無料型紙サイト
作り方動画だけではサイズが合わない。紙の型紙が欲しい。そんな方には無料配布のネクタイの型紙サイトの利用をおすすめします。pdfをダウンロードして印刷して貼り合わせて使いましょう。
コスプレ衣装 無料型紙 でぃあこす
大人用の略式のネクタイの作り方と型紙が①女性用フリーサイズ②男性用フリーサイズ③特大の3種類も用意されています。ダービータイで大きさを変えて作りたい人にはとても役立つサイトです。
那須香大阪天文台公式ページ
普段からご自分のネクタイを作っているという天文台職員さんがその作り方を公開しているサイトです。pdfでファイルダウンロード。紙に印刷して切り取って使う型紙がダウンロードできる他、詳しい画像入りで作り方の確認ができます。
用意する布のサイズや使用する道具などの説明も細かくされています。本格的なネクタイを作り方方におすすめ。
ハンドメイドの図書館
こちらは大人用のネクタイから蝶ネクタイをリメイクするやり方と寸法が載っているサイト。使わなくなったネクタイがあれば、本格的な蝶ネクタイにリサイクルして活用しましょう。付け方は裏にブローチピンを縫い付けています。
まとめ
ネクタイは自分で作れる！
自分用や子供用に。オリジナルネクタイを作って大切な方へのプレゼントにしたいというときにも役立つ手作りネクタイの縫い方と型紙、パーツの寸法などをご紹介してきました。いかがでしたでしょうか。
ネクタイの作り方はいろいろありますが、簡単なものばかりですのではじめての縫い物だという方でも気軽に挑戦してください。どうしても心配だという方は100均などの安い布ではじめは挑戦してみると良いですね。お好みの布で素敵なネクタイが作れます。
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