じゃがいもの芽の毒素とは?毒の危険性や食べるときの皮むき・芽の取り方を解説!

じゃがいもの芽の毒素とは?毒の危険性や食べるときの皮むき・芽の取り方を解説!

じゃがいもの芽には毒性があるのは常識。古いじゃがいもの芽の毒は加熱しても消えない性質があり、食べすぎてしまうと最悪死に至る危険な毒です。毒の濃度が濃い部分や毒の致死量、毒の具体的な除去方法など、気になるポイントを解説します。

記事の目次

  1. 1.じゃがいもの芽の毒素とは
  2. 2.じゃがいもの芽(毒)を摂るとどうなるの?
  3. 3.じゃがいもの芽(毒)の致死量とは
  4. 4.じゃがいもの芽(毒)は加熱しても減らない?
  5. 5.芽(毒)を避けてじゃがいもを食べるコツ1
  6. 6.芽(毒)を避けてじゃがいもを食べるコツ2
  7. 7.芽(毒)を避けてじゃがいもを食べるコツ3
  8. 8.じゃがいもの正しい保管方法を紹介
  9. 9.じゃがいもを家庭菜園で作る注意点を紹介
  10. 10.まとめ

じゃがいもの芽の毒素とは

この世の生物には生まれながらにして毒素を持っている種がいます。昆虫類や爬虫類、きのこ類や草木に花など、敵から身を守るために天然毒素を構築するのです。じゃがいもに関しても例外ではなく、せっかく立派に育った実を天敵食べられてしまわないように、有毒な成分を自ら作りだしています。

ソラニン・チャコニンという毒

じゃがいもは、栽培中や収穫後、光にさらしたり傷をつけたりすることでストレスを受けます。そのストレスをきっかけに、天然毒素であるソラニン・チャコニン(ステロイドアルカロイド)を生成するのです。その毒の大半は、じゃがいもの皮や芽の根もとから発生し、およそ8割の毒は、じゃがいもの表面上に形成されます。

小さいじゃがいもは実の中まで毒がある

小さくて未熟なじゃがいもは、皮から実までの距離がさほどないため、毒の影響を実の部分まで受けやすいと言われています。半分にカットしたさい、中が青い色をしていたら、ソラニンやチャコニンの毒が奥深くまで浸透している状態です。皮や芽の根もとを剥いだのに、辛い、苦い、など味の変化を感じるのはこのためです。

じゃがいもの芽(毒)を摂るとどうなるの?

見た目が気持ち悪かったり、味が落ちたりする懸念点のほか、最も心配なのが毒がもたらす人体への害です。フグやヘビなど動物のもつ猛毒と比較すると、ソラニンの毒は小さなものですが、量をたくさん摂取してしまうと最悪死に至ることもあります。

軽症の場合

軽い症状では、腹痛、吐き気、下痢、めまい、などの症状に見舞われます。発症までにかかる時間は、早くて数時間後、遅くても12時間後には症状があらわれるでしょう。小さい子供では、わずかな濃度で発症してしまいますので注意が必要です。

重症の場合

じゃがいもの芽(毒)を致死量寸前まで摂取してしまった、重症のケースでは、次のような症状があらわれます。衰弱、眠気、脱力など、意識障害を引き起こし、さらに悪化すると死亡に至ってしまうこともあります。

じゃがいもの芽(毒)の致死量とは

それでは、どのくらいの量の毒を体内に取り入れたら、致死量となるのでしょうか。WHOが公開したデータでは、じゃがいもの毒は、体重が1kgにつき5mg前後の摂取で致死量になると紹介されています。つまり体重30kgの子供では、150mg程度のソラニンで致死量になってしまうのです。また免疫の弱い人では、さらに少ない量(1kgにつき3mgなど)でも致死量になってしまうと言われています。

致死量の具体的な目安について

ソラニンは、緑色になった皮10gに対して10mgの濃度をもつと言われています。平均的なじゃがいもの重さが300gとすると、皮の量は10%の30gになります。そのじゃがいもの皮全体が、まんべんなく緑色に変色していた場合、30mgのソラニンが表面についていることが分かります。このじゃがいもの毒に気づかず、3つ~5つほど皮ごと食べてしまった場合、子供の致死量に当たると言えるでしょう。芽の根もとを食べてしまった場合は、それ以上の確率になります。

じゃがいもの芽(毒)は加熱しても減らない?

やっかいなことに、じゃがいもの芽の毒は、加熱しても大きく減ることは期待できません。100度の沸騰した湯でグツグツ加熱しても、その濃度にはほとんど変化が見られないのです。オーブンなど170度以上の高温で加熱調理した場合は3割ほど減少しますが、それでも安全とは言えません。揚物にして200度以上で加熱すると、毒は4割ほど消滅しますが、それでもまだ濃度は半分以上も残ってしまいます。

加熱ではなく毒素部分を除去することが重要

じゃがいもの皮や芽にある毒で、食中毒にならないためには、加熱調理ではなく毒素のある部分を取り除くことが効果的です。一見すると芽だらけで皮も緑色に変色したじゃがいもであっても、毒のある部分を綺麗の除去することで、中の実は問題なく食べることが可能です。ここからは、芽(毒)部分を避けてじゃがいもを食べる方法について紹介していきます。

芽(毒)を避けてじゃがいもを食べるコツ1

芽の根もと深くから取り除く

古いじゃがいもからは、複数個所から長い芽が飛び出してしまうため、芽を除去して調理するのが常識とされています。芽を取り除くときに気をつけたいのは、どの程度まで除去するかどうかです。毒の濃度が強いのは、芽ではなく芽の根もと部分に当たります。よって、芽をかきとるさいは、根もとからえぐり取るような感じで、深く除去する必要があります。芽はもちろん、根もと周辺の実まで取り除くことがポイントです。

芽の出始めが見落としがち

古いじゃがいもから、ニョキニョキと大きく芽が成長していると、目視することは容易です。しかし成長段階で、これから伸びようとしている芽は見落としがち。発芽していなければ、毒は発生しないので心配無用ですが、大量の古いじゃがいもを料理に使う際は注意しましょう。小さな要因が積み重なることで、食中毒のリスクも高まりますので、見落としがちな芽の出始めも徹底して取ってください。

芽(毒)を避けてじゃがいもを食べるコツ2

緑色の皮は厚めに剥く

芽以外に毒の濃度が高く危険な部分とは、緑色に変色した皮です。太陽の光を直接大量に浴びてしまったじゃがいもは、そのストレスから皮の表面にソラニンを分泌します。日のあたる目立つところにでは、天敵に狙われやすいので、毒を出す仕組みは合理的です。この毒は、皮はもちろん皮と密接した果肉にも微量に含まれているため、気持ち厚めに皮をむくことがポイントです。

じゃがいも本来の黄色が見えるまで剥く

ピーラーを使って皮だけを薄く剥いた場合、果肉が若干緑色になっているのが分かるはずです。この状態では、ソラニンが残っているので、完全にとり除くために深く剥いてください。緑色がなくなるまで剥いて、健康的な黄色い果肉の姿が見れたら、ほとんどの毒を除去したことになります。皮の色が通常の茶色い状態では、とくに気にする必要はありませんが、緑色に変色してしまったときは厚めに剥きましょう。

芽(毒)を避けてじゃがいもを食べるコツ3

実の青い部分は取り除く

芽の根もとをくりぬいて、緑色に変色した皮を厚めに剥いても、まだもう1つ気を付けなければならないことがあります。実の一部が青い色に変色しているじゃがいもを見たことはないでしょうか。これはじゃがいもが未熟に育った結果、毒の分泌を表面だけにとどめることが出来なくなり、実の中まで自分の毒を浸透させてしまっているのです。小さいじゃがいもは幾度がこの状態に陥っているので、輪切りにしたときに中が青い色になっていないかチェックしましょう。

青い部分が多いじゃがいもは食べない

実の半分以上が青い色に変色しているじゃがいもは、そもそも食べないことが賢明です。実の青い部分が多いじゃがいもとは、主に直径10cm未満の小さい芋で、家庭菜園など個人的に栽培されたじゃがいもに多くあります。小さいじゃがいもはたとえ緑色や青い色に変色していなくても、全体的にソラニンの濃度が高い傾向にあるため、未熟なじゃがいもは基本的に入手しない・食べないことが基本です。味が辛いこともあるので、食べるメリットは少ないでしょう。

辛い・苦いなど味の変化にも注目

じゃがいもを食べた時に「なんだか辛いし苦い、いつもの味と違うかも。」と感じたときは、すぐに食べるのをやめるべきでしょう。ソラニンは、芋の見た目は普通でも独特な苦みや辛い刺激を感じることあります。勘違いしがちなのは、生焼けのじゃがいもを食べたときに感じる辛い印象と間違えて、毒素を疑うことです。火が通っていないじゃがいもにも、辛い感覚を覚えることがあるので、毒素を疑うには苦味に注目すると分かりやすいでしょう。

じゃがいもの正しい保管方法を紹介

じゃがいもは、収穫後2ヶ月~3ヶ月ほどは休眠期間に入るため、その間は発芽しにくいと言われています。休眠期間を終えた古いじゃがいもでも、保管を正しく行えば、毒の根源である発芽の進行を抑えることは可能です。

暗いところで保管

食材を保管する上での、基本中の基本になりますが、日当たりの良いところに置くのは控えましょう。日光に当たると、皮が緑色に変色するだけではなく、じゃがいもの温度が上昇して発芽しやすい環境になってしまいます。なので、日のあたらない冷暗所で保管してください。また涼しいところで保管すれば、辛い味が抜けて、甘く変わるメリットもあるのでおすすめです。

乾燥させて保管

じゃがいもは光や高温以外に、湿気にも弱い食物ですので、できるだけ表面は乾燥させて保管することが好ましいでしょう。新聞紙にくるんで段ボールや紙袋に入れて、新聞紙が湿気を帯びてきたら、新しい紙に交換するといった方法でじゃがいもを長く保管できます。

夏は野菜室で保管

じゃがいもは、室内の温度が20度をこえると発芽しやすくなるので、30度近い猛暑が毎日続く夏場は、5度前後の野菜室で保管することをおすすめします。部屋の空調を常に稼働させている家庭では、通常通り常温保存で構いません。古いじゃがいもでも、保管方法に気を付ければ、4カ月以上保存しておくことが可能になります。また、仮に発芽してしまっても、しっかり毒素の部分を除去すれば、腐っていない限り古いじゃがいもでも食べることが出来ます。

じゃがいもを家庭菜園で作る注意点を紹介

冒頭でもお伝えしたように、毒の濃度が高いじゃがいもは、未熟で小さなじゃがいもに多くあります。もし家庭菜園でじゃがいもを栽培される方は、次に紹介する注意点をチェックしてみてください。

種芋をうえるときの注意点

じゃがいもの毒を広げないためには、芋を大きく育てることが肝心です。そのためには、種芋をうえるときに、芋と芋の間隔を30cm以上広くとり、深さも10cmほど深いところに植えましょう。また肥料を与えて、土に栄養を送ることも大切です。

栽培中の注意点

じゃがいもが大きくなってきたら、土を飛び出して実が外に姿を現すようになります。光に当たると毒を分泌してしまうので、数回に分けて土かけを行いましょう。また、芽かきを行って、効率よくじゃがいもに栄養を送ることも大切です。

収穫時の注意点

収穫時には、スコップなどでじゃがいもを傷つけないように注意します。傷がつくと、そこから毒素であるソラニン・チャコニンが分泌してしまいますので、丁寧に扱うことが大事。また日光にさらさないために、収穫日は、曇りの日をチョイスすると良いでしょう。

まとめ

じゃがいもの芽や皮につく毒(ソラニン・チャコニン)は、少量であれば摂取しても問題ありませんが、限度を越えると人体に多大な健康被害を与える有毒です。芽が出たり皮が変色しても、その部分さえ取り除けば、古いじゃがいもでも食べることは可能。保管方法や栽培方法など注意点をよく理解して、トラブルのないよう、美味しくじゃがいもを食べていきたいですね。

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ライター

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