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じゃがいもの病気の対策は?病気の種類と合わせて害虫の駆除方法もご紹介!

じゃがいもは葉や実に病気があらわれます。病気や害虫被害は夏を中心としてあらわれるので春植えのじゃがいもには特に注意が必要。葉の表面に斑点が現れたら病気や害虫を疑って駆除のために農薬散布などの対策をしていきましょう。病気と害虫一覧・効果のある農薬を紹介します。
2020年8月27日
佐藤3
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はじめに

夏疫病やモザイク病じゃがいもの病気と農薬

種いもを植え付けると3ヶ月後くらいにはたくさんの収穫ができる楽しいじゃがいも栽培。春植えと秋植えの年に2回の植え付け時期がありますが病気や害虫に注意するのは夏が収穫期となる春植えのいも。寒い時期には病気も害虫も出にくいからです。春からじゃがいも栽培をする方に向けて葉や茎の表面に現れる斑点等の症状などから見る病気の判別方法や害虫対策をお伝えします。

じゃがいもについて

じゃがいもの基本情報

科・属:ナス科ナス属(ソラヌム属)
原産地:南米アンデス高地
学名/英語名:Solanum tuberosum L./potato
栽培難易度:初心者でも作りやすい
病気・害虫に気を付ける時期:4月から11月ころ

じゃがいも栽培の特徴

じゃがいもは種いもと呼ばれる種を植えることで芽が出て根に小芋がたくさん付く野菜です。植え付けから収穫まで3ヶ月ほどでいも類の中では栽培期間が短い方なので初心者でも比較的育てやすい農作物といわれています。

じゃがいもの病気の原因

じゃがいもが病気になるのは多くは土中の菌や植物の汁を吸うアブラムシなど害虫を介しての感染です。また栽培中でなくてもいもを保存中にもごくまれに病気が発生することも。実や葉の表面に現れる症状から病気の種類や対策法・効果のある農薬を紹介しましょう。

じゃがいも栽培で気になる病気対策と害虫駆除1

病気の種類:じゃがいもモザイク病

アブラムシや病気のいもの汁からも感染するのがモザイク病の恐ろしいところです。症状としては葉の表面や茎の色が薄く抜けてくること。さらに進行すると黒く斑点が出てきて、ひどくなると株そのものがそのまま枯れてきてしまいます。対策方法はいくつか存在します。

モザイク病に効果のある農薬はある?

残念ながらモザイク病に一度かかってしまったものは駆除することはできません。予防策・対策は感染したものに触れさせないこと。植えられている芋であれば葉の表面に斑点が見えその後モザイク状に色が抜けてきたら、株をすべて抜き取り畑に一切残さないこと。アブラムシから感染することもありますのでアブラムシの害虫対策も効果があらわれるでしょう。

じゃがいも栽培で気になる病気対策と害虫駆除2

病気の種類:じゃがいも夏疫病

夏疫病は葉の表面・実の両方に発生する病気です。夏と付くのは気温が25度以上のところで発生するため。寒い季節には発生せず夏にでる病気なので似たような症状との違いがわかりやすいですね。見た目は黒っぽい斑点が同心円状に広がっていき必ず中心があるということ。ただの斑点だけである場合は夏疫病ではなく別の病気の可能性もあります。

じゃがいも夏疫病に効果のある農薬


ホライズンドライフロアブル 200g

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病気対策にはかかる前の農薬散布が効果的ですが、このホライズンについては夏疫病などにかかってすぐの状態でも散布が有効なのが大きな特徴。使用回数や使用時期などが決められている農薬ですので、しっかり守って使わなくてはいけないので注意しましょう。希釈濃度は1500倍。収穫2週間前までの散布と使用限度は4回までとなっています。

じゃがいも栽培で気になる病気対策と害虫駆除3

病気の種類:じゃがいも軟腐病

軟腐病はハクサイなどの葉物野菜に特に多く懸念される病気ですが、じゃがいもの実にも発生して作物をダメにします。原因は傷口から入った菌。これにかかると①とにかく臭い匂いがする。②グズグズと溶けるように腐っていく。③触ると柔らかく崩れる。などの症状があげられます。(画像はダイコンの軟腐病)

じゃがいも軟腐病に効果のある農薬

Zボルドー銅水和剤 500g

出典:Amazon
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じゃがいもを含む野菜全般の軟腐病に効果があります。日本農作物規格のにおいてZボルドーを散布した野菜は有機農産物栽培として認められるくらい安全性が証明されている農薬です。1回の使用につき500倍に希釈して使ってください。そのた使い方についてはパッケージをよく読み散布間隔など守って使用しなくてはいけません。

じゃがいも栽培で気になる病気対策と害虫駆除4

病気の種類:じゃがいも乾腐病

乾腐病は収穫した後のじゃがいもにあらわれる病気で株には関係ありません。保存しておくじゃがいもに芽が出てきたときなどにもこの病気に感染することがありますので保存方法が重要。軟腐病と似ていますが症状が進行すると中身がスカスカになることなど違いがあり見分けることができるでしょう。病気にかかった実の表面にカビのようなものが生えることもあります。

じゃがいも乾腐病に効果のある農薬はある?

じゃがいもの乾腐病に効果があると登録されている農薬はありません。じゃがいもの傷から発生するので大切に扱うこと。また芽が出ないように保存することも有効な対策となるでしょう。それ以外にも病気のいもに触れさせない。病気を持ったものは種いもには絶対にしないということも大切です。

じゃがいも栽培で気になる病気対策と害虫駆除5

病気の種類:じゃがいも青枯病

青枯病は名前からも想像できるように青々としているのに枯れてしまうという非常に急速に病状が進行する病気のひとつです。発病したら治療などできずにすぐ枯れるので対策が重要となります。症状としては斑点などは現れず葉が上の方からしぼんで縮こまってきます。(画像は青枯病被害にあったトマト)

じゃがいも青枯病に効果のある農薬

バリダシン液剤5 500ml

出典:Amazon

じゃがいもへの青枯病対策の農薬にはバリダシンを用います。種いもの状態で1回、株に散布6回まで使用できます。また収穫3日前まで散布できるのも良いところ。500倍に薄めて使用しましょう。それ以外に防ぐ方法として種いもを無病種いもにするなども有効な方法です。見つけてからでは遅いので早めの対策と予防を心がけてください。

じゃがいも栽培で気になる病気対策と害虫駆除6

害虫の種類:アブラムシ


アブラムシはほとんどのどんな植物にも付く可能性がある害虫です。じゃがいもの病気を気にするのであれば菌を持った汁を吸い媒介役となる非常にやっかいな害虫。病気の予防や対策としてもぜひ駆除しておきたい害虫のひとつとなるでしょう。

アブラムシ対策に効果のある農薬

住友化学 粘着くん液剤 1L 殺虫・殺ダニ剤 農薬 デンプン液剤殺虫剤

出典:Amazon
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農薬というと作業をする人や採れた作物への害が心配という方もいるでしょうが、この農薬は食品としても使用されるデンプンを原料としているのでその点では非常に安心して使うことができます。また散布して10分程度でアブラムシを殺処理することができるので、逃げた虫が他の株に被害を及ぼす心配もありません。

農薬を使わずアブラムシ対策

出典: https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61miVJWRzYL.jpg

農業を大規模にしている人にとっては銀マルチ(シルバーマルチ)はコストがかかって高いものとされますが、家庭菜園で少し使うだけならそれほど費用もかからず無農薬でアブラムシにも効果的。畑に敷くだけで害虫対策ができるので最初からこれを敷いて植え付けすると良いでしょう。

じゃがいも栽培で気になる病気対策と害虫駆除7

害虫の種類:ジャガイモガなどの幼虫

秋植えのじゃがいもは害虫被害が少ないのですが、このジャガイモガなどの幼虫に関しては注意が必要です。年に数サイクルの成長をするなか、幼虫の形で越冬する場合この土中のじゃがいもが標的になります。春、成虫になって葉に卵を産み付けると葉を食害します。表面の繊維だけ残して中をきれいに食べるので網のようになるのが特徴。

ガの幼虫対策に効果のある農薬

オルトラン粒剤 3kg

出典:Amazon
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農薬を使うのであればオルトランが効果的です。回数制限がありますので、複数回使えないことから①他のまわりの取り残しのいもをなくす。②いもが地表に見えてこないように土寄せをまめにおこなう。③収穫後はすみやかに保管場所に収納する。など栽培においても対策をこころがけると被害が減ります。

じゃがいも栽培で気になる病気対策と害虫駆除8

害虫の種類:ハリガネムシ

地中にいて新しくできたいもを食害します。食われたあとが針金を刺したように見えることからこの名前が付けられました。受け付けるときに種いもに防除薬を塗ることで予防・対策することができます。

ハリガネムシ対策に効果のある農薬

クロールピクリンというくん煙剤がじゃがいものハリガネムシに効果のある農薬として登録されています。またJAのホームページにはジャガイモのハリガネムシ対策に用いる農薬としてダイジストン3gを植え付けときに種いもの穴に施用すると良いとも書かれておりこのふたつの農薬は効果が期待できるものです。土の中に潜んでいる虫ですので家庭菜園では土をまるごと新しいものと変えるのをおすすめします。

じゃがいも栽培で気になる病気対策と害虫駆除9

害虫の種類:ジャガイモシストセンチュウ

センチュウの中でもじゃがいもの根にだけつくもので、根に黄色い粒が付くことで見分けることができます。養分を吸って枯らしてしまうことや虫が死んでもその中にある卵は生き続けて近くに栄養となる根が来たら寄生するため根絶やしにするのが難しいとされている害虫です。くん煙剤を使う方法もありますが、家庭菜園であれば古い土を捨てて新しい土に入れ替えた方がおすすめ。


センチュウ対策に効果のある農薬

殺虫剤 ビーラム粒剤 10kg

ジャガイモシストセンチュウ対策に登録されている農薬はビーラム粒剤があります。使用は種いもの植え付け前の土におこないますが、散布後すぐに植え付けることもできる薬剤です。センチュウも土の中に卵があり根が育つことにより誘発されて孵化するようになっています。そのためこのセンチュウ対策も卵が存在しないような新しい土に植えることで解決できるでしょう。

じゃがいも栽培で気になる病気対策と害虫駆除10

害虫の種類:ヨトウムシ

ヨトウムシはヨトウガともいわれるガの幼虫の仲間でジャガイモガと同じように葉に対する食害被害が大きい害虫です。非常に食欲が旺盛な虫でさらに群生するので一晩で葉がまるはだかということもあります。葉に付くタイプの虫はまず寄せ付けないことで予防しましょう。

ヨトウムシ対策に効果のある農薬

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ヨトウムシは成虫であるガが卵を産み付けて発生するので春から秋くらいまでの活動時期にじゃがいも畑にガが飛んでいないか、葉の裏に卵を産み付けられていないかチェックすることで防ぐことができます。遮光ネットをかけたりすることでも防げます。農薬を散布するならGFオルトラン粒剤がじゃがいものヨトウムシ駆除に効果を発揮するでしょう。

まとめ

葉や芋に出たサインで病気害虫を駆除しよう

葉や実の表面の斑点や虫食い跡やなどから発見できる病気や害虫被害とその対策や効果的な農薬を紹介してきました。中にはかかってしまったら破棄するしかない病気もあり、かからないようにする予防の大切さを感じたのではないでしょうか。植え付けから収穫時期までが短いので健康な種いもを購入して土も購入した清潔で新しい土を使用することで病気の発生はかなり防げます。それでもアブラムシなど害虫を介した病気発生もありますので、害虫対策とともにしっかりと予防していきたいですね。

じゃがいも栽培が気になる方はこちらもチェック

病気・害虫以外でじゃがいも栽培についてもっと詳しく知りたい。育て方が気になるという方はこちらの記事もぜひ見てみてはいかがでしょうか。芽かきの方法や時期・収穫についてなどにも触れています。