はじめに
サンデリアーナと言う植物をご存じですか?丈夫でとても育てやすいサンデリアーナは、定番の観葉植物です。初心者の方でも育てやすい観葉植物ですし、置き場所も比較的幅が広いため、インテリアとしても最適です。今回はそんなサンデリアーナの育て方について、水やりや植え替えなどの普段のお手入れや、枯れる原因や害虫の駆除などまで詳しい育て方をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
サンデリアーナとは
サンデリアーナはドラセナの仲間
サンデリアーナは、リュウゼツラン科ドラセナ属に属する観葉植物です。観葉植物の定番である、ドラセナの仲間になります。もともとは西アフリカ原産ですが、戦前には日本に伝えられ、丈夫で育てやすいことから定番の観葉植物となっています。名前は知らなくても誰もが目にしたことのある植物でしょう。サンデリアーナは大きくなると2メートルほどに成長します。
サンデリアーナは縁起のいい観葉植物
サンデリアーナは「ミリオンバンブー」「ラッキーバンブー」「開運竹」などの別名でも呼ばれています。もしかすると、ミリオンバンブーの方が一般的に知れ渡っているかもしれません。名前からもわかるように、縁起のいい観葉植物としてしられ、中国では神棚に置く植物としても扱われています。ぜひ、縁起物としてサンデリアーナを育てるのもいいですね。
サンデリアーナの仲間
フラグランス マッサンゲアナ
葉っぱに斑が入るドラセナで、緑の黄色のコントラストが美しいです。「幸福の木」の名前で販売されることが多い種類です。非常に育てやすいため、観葉植物の中でも特に人気の種類です。名前の通り、縁起のいい植物としても知られています。
コンシンナ トリカラーレインボー
コンシンナと呼ばれるドラセナの改良された種類で、赤、緑、黄色を基調に様々な色が入る葉っぱをしています。ドラセラの中だけでなく、観葉植物全体の中でも派手な色合いをしています。存在感のある姿がお部屋のアクセントになります。
ドラセナ コンパクタ
名前の通り、小型の種類です。成長はゆっくりですが、耐陰性に優れ、それほど大きくならないため、お部屋のインテリアにも最適です。成長が遅い分、草姿が崩れにくく、美しい姿を長く楽しめるのも特徴です。
ドラセナ ゴールドコースト
波打つようにうねった葉っぱが特徴的な種類です。まだまだ流通量が少ないですが、サンデリアーナなど、ほかのドラセナとは違った雰囲気があるため人気があります。寒さに強く丈夫なため、育てやすい種類です。
スクローサ フロリダビューティー
サンデリアーナを含む、一般的なドラセナと違い、葉っぱが丸いのが特徴的な種類です。葉っぱに黄色い模様が入りコントラストが美しい種類です。寒さに弱いため、冬は加温などの管理が必要となります。
サンデリアーナの育て方①:鉢、用土
初心者は観葉植物用の用土を
サンデリアーナの栽培は、市販の観葉植物用の用土であれば、面倒な配合などもなく手軽に栽培することができます。製品によって、土の配合割合など特徴がありますが、サンデリアーナはそこまで神経質ではないので、入手しやすいものを使用して大丈夫です。
こだわり派は自分で配合を
サンデリアーナの栽培で、市販の用土を使用するのは手軽な反面、配合を調整することができません。水やりの頻度や、置く場所など、自分のスタイルに合った土の配合をするのもおすすめです。基本は赤玉土:腐葉土:ピートモスを5:3:2で配合します。そして水やりを頻繁にできる場合は水はけを良くするために軽石やパーライトを、水やりがあまりできない人はバーミキュライトを少し足すと良いでしょう。
サンデリアーナの育て方②:置き場所
サンデリアーナは明るい場所に置こう
丈夫なサンデリアーナは、明るい部屋であればそれほど置き場所を選ばず、インテリアとしても最適です。とは言え、サンデリアーナは、もともとは光が好きな植物ですので、きれいに育てるためには、ある程度置く場所を考えてあげましょう。暖かい時期は太陽の光が当たる場所に置きましょう。しかし、夏場の強すぎる光は葉焼けを起こしてしまうこともありますので、室内であれば、レースのカーテン越し、屋外であれば遮光するのがおすすめです。
冬場は暖かい場所へ
南国生まれのサンデリアーナは寒さが嫌いです。そのため、冬場は室内に取り込み、暖かい部屋に置くようにしましょう。もちろん、太陽の光にもしっかりと当てたいため、南向きの部屋の窓際がベストです。夜間、室温が下がりすぎてしまう場合はビニールや新聞を書けると保温になるため安心できます。
置き場所をローテーションする
サンデリアーナをお部屋のインテリアとして置く場合は、定期的に置き場所をローテーションしましょう。置く場所によって光の当たり方や風通しが違ってきます。時折環境を変えることでバランスの良い成長をしてくれます。もし、移動できる場所がないのであれば、定期的に鉢を回転させ、順番に株の全体に光が当たるようにしましょう。また、休日だけベランダに出して、光をたっぷり浴びさせる方法もおすすめです。
サンデリアーナの育て方③:水やり
水やりは土が乾いたらたっぷりと
サンデリアーナの水やりの仕方は、鉢の土が乾いたら、溢れるほどたっぷりと水をあげることです。常に土が湿っていると、根っこが呼吸できないためメリハリをつけてあげましょう。1回の水やりの量は鉢底から水が流れ出てくるくらいです。水やりの間隔は置き場所などの環境にもよりますが3日から1週間に1回程度です。
乾燥している時は葉水も与える
サンデリアーナに定期的な水やりをしていても、乾燥している時期は葉から水分が蒸散しやすく、葉が色あせ、元気がなくなる時があります。こんな時は、スプレーで葉っぱに水をかける「葉水」を行いましょう。葉水を行うことで葉っぱから水分を吸収してくれますし、葉っぱについた埃やハダニを落とすことができます。冬場はもちろん、夏場、エアコンが効いた部屋にサンデリアーナを置く場合は、1週間に1度程度行うと効果的です。
水のやりすぎは枯れる原因
サンデリアーナの枯れる原因の一番多くは水やりのし過ぎです。サンデリアーナを大切にしようとするあまり、頻繁に水をあげてしまう方が少なくありません。水をあげすぎてしまうと常に土が湿ってしまい、根っこが腐る根腐れ病になってしまいます。根腐れ病になってしまうと、水分の供給がうまくいかなくなり、やがて枯れる原因となってしまいます。サンデリアーナの顔色をうかがいながらうまく調整してあげましょう。
サンデリアーナの育て方④:肥料
生育期に緩効性肥料を
サンデリアーナを健康的かつ、きれいに成長させるために、4~9月頃の生育期に緩効性の肥料を与えましょう。市販の観葉植物用の肥料を月に1回を目安に土の上に置きます。この時、サンデリアーナの幹に触れさせないように、鉢の隅の方に置くようにしましょう。冬になり寒くなってくると、サンデリアーナの生育はほとんど止まるため、肥料分が逆効果になる場合もあるため、肥料を与えないようにしましょう。
液体肥料も効果的
サンデリアーナの肥料は、基本的には緩効性肥料だけで充分ですが、元気がないときは液体肥料も効果的です。液体肥料は即効性がある反面、濃度が濃すぎると根が萎れて枯れる原因となることがあります。そのため、必ず各製品の規定の濃度に薄めて与えるようにしましょう。また、長期間与え続けず、サンデリアーナが元気になり、葉艶が出て鮮やかになってきたら、通常の緩効性肥料のみにしましょう。
サンデリアーナの育て方⑤:病虫対策
注意したい害虫
サンデリアーナに寄生しやすい害虫としてカイガラムシやハダニが挙げられます。どちらの害虫もサンデリアーナの葉っぱや幹から汁を吸って生育を阻害します。最悪の場合はサンデリアーナが枯れる原因となってしまうため注意しましょう。被害を拡大させないためにも、早期発見、早期駆除が鉄則です。
害虫の駆除方法
サンデリアーナが、虫害にあってしまった場合、早めに駆除することが大切です。カイガラムシの場合はピンセットでつまむか、爪楊枝などとがった物でひっかいて駆除しましょう。ハダニの場合は葉水をかけることで水と一緒に流れていきます。どちらも大量に寄生されると駆除が追いつきません。最終手段として、市販の薬剤を散布して駆除しましょう。薬剤を使用する場合は、必ず用法容量を守りましょう。
害虫の予防方法
どちらの害虫も薄暗くて風通しの悪いジメっとした場所が好きです。そのため、日当たりがよく、風通しのいい場所にサンデリアーナを置くだけで予防に繋がります。もちろん、このような場所はサンデリアーナにとって最適な場所なので、植物自身が健康に育つことで害虫に対抗することができます。半面、薄暗い場所ではサンデリアーナも健康に育てないため、害虫に寄生されると余計に被害が拡大してしまいます。
サンデリアーナの育て方⑥:植え替え
サンデリアーナの植え替えのタイミング
鉢植えのサンデリアーナは、用土も限られやがて窮屈になってしまいます。鉢底から根っこが伸び出てしまったり、土の表面から根っこが出てきたら植え替えのサインです。そのままにしておくと、土が水を吸い込まなくなり、サンデリアーナの元気がなくなってしまいます。葉が萎れてきたり、葉先が枯れてきた場合も植え替えが必要なタイミングであることが多いです。
サンデリアーナの植え替えの時期
サンデリアーナの植え替えは寒い冬場を除いてできますが、最適なのは気温が20度を超える5~6月の時期です。春先は急に寒くなる日がありますし、夏場は高温多湿になるため、あまりおすすめできません。また、秋も適温にはなりますが、植え替え後の回復が冬までに間に合わないこともあるためリスクが高くなります。定期的に2年に1度、5~6月に行うのが一番適しています。
サンデリアーナの植え替えの方法
まず、サンデリアーナを丁寧に鉢から抜き、底部の土を1/3程度と、周囲の土を一回り小さくなるように土を落とし、露出した根っこを切り詰めます。新しい鉢の底に鉢底石を入れ、鉢の真ん中まで用土をいれましょう。サンデリアーナを仮置きし、周りに用土を足していきます。時折割りばしなどで根っこの隙間に用土をすき込むと効果的です。植え付け後は、鉢底から濁った水が出なくなるまでたっぷりと水やりをしましょう。
適期外の植え替えは?
サンデリアーナを育てていると、植え替えの適期ではない時期に植え替えのサインが出る場合があります。また、購入してきたサンデリアーナの苗がすでに根っこが詰まっている場合もあります。このような場合、植え替えをするとリスクが高いため、「鉢増し」をしましょう。元の鉢の一回り大きい鉢を用意し、抜き取った苗の土の形を崩さないように入れて、周りに用土を詰めます。土が増えることで一時的に危険を回避できますので、次の植え替え適期に植え替えを行いましょう。
サンデリアーナの育て方⑦:増やし方
サンデリアーナは挿し木で増やす
サンデリアーナは挿し木で簡単に増やすことができます。まず、よく切れる刃物で太い茎の先端から5~10cmの所で切りましょう。カットした穂に一度水を吸わせたら、鹿沼土を入れた鉢に挿してたっぷりと水やりをします。半日陰で管理し、土が乾燥しないように水やりをしましょう。1~2か月すると発根するので、サンデリアーナの通常の植え付けをして管理します。
サンデリアーナは茎伏せでも増やせる
サンデリアーナは「茎伏」と呼ばれる増やし方でも増やすことができます。茎伏せは葉のついていない茎から増やす方法です。挿し木をするときと同じ要領でカットした茎から葉を取るか、葉のついていない部分をカットします。茎を横向きにして、鹿沼土に半分程度埋めます。その後たっぷりと水やりをして、土が乾燥しないように注意して発根を待ちます。1~2か月して発根したら、通常の植え付けをして管理をします。
まとめ
以上、サンデリアーナの栽培方法を紹介しました。サンデリアーナをうまく育てるコツは水やりと置き場所です。ついついお水をたくさんあげたくなってしまいますが、グッと我慢しましょう。また、サンデリアーナは丈夫で育てやすい植物ですが、光が当たらなくてはきれいに育ちません。もちろん、お部屋のインテリアとして抜群ですので、お部屋に設置しつつ、きれいなサンデリアーナに育ててあげてくださいね。
サンデリアーナの育て方が気になる方はこちらもチェック!
今回はサンデリアーナの育て方についてご紹介しましたが、その他にも様々な植物の育て方関して、詳しく紹介した記事が沢山ありますので、気になる方はぜひチェックしてみて下さい。
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