はじめに
ポピーの花言葉と意味・種類もご紹介!
ポピーというと園芸種であるひなげしの花をまず想像する方も多いかもしれません。しかしポピーはイコールひなげしなのではなく和名でいうならケシの花全般を指します。数多くあるあるケシの花の種類のひとつにひなげしという和名がついた花があるのが正解。そのためポピーの花言葉には種類による花言葉を含めてたいへんたくさんの意味があり、今回はそのいろいろなポピーの花言葉とその意味についてご紹介をしていきます。
ポピー(ケシの花)について
ポピーはヨーロッパでは季節になると野に咲くとても見慣れたポピュラーな花です。日本でも景観用の植物として日当たりの良い丘などにたくさん植えられることもあり、風にそよぐ姿に清々しさを感じ癒やされたことがある人も多いでしょう。まずはポピーの基本的な情報と見た目の特徴・開花時期をご紹介します。
ポピー(ケシの花)の基本情報
科・属:ケシ科ケシ属
原産地:ヨーロッパ南部
学名/英語名:Papaver/poppy
ポピー(ケシの花)の特徴
長く細い茎の先にその茎には不釣り合いな大きめの花を付けます。色は明るい物が多く赤や白・ピンクやオレンジ黄色など。花の季節は春先3月ころから初夏まで咲き続けます。
ポピー(ケシの花)の花言葉は「いたわり」
赤や白など色別の花言葉もありますが、まずは全体的でどの品種や色でも共通するものを最初に見ていきましょう。届けたいメッセージと花色の組み合わせがピンと来ない方は、これらの花につけられた言葉を使えないか探すと良いですね。
いたわりという花言葉の由来・意味
この花と同じ仲間のケシには阿片ケシという日本では栽培してはいけない種類の植物も含むのは多くの方も周知の事実でしょう。ニュースなどでも時々目にしますね。この種類の花が結実したての頃の実からモルヒネ(鎮痛鎮静剤)が摂れるために癒し系の言葉がたくさん付けられています。花を見て心を安らかにして欲しいという気持ちと、傷ついた人の痛みをやわらげてあげる花言葉があいまってお見舞いなどに向いている花といえますね。
ポピー(ケシの花)のその他の花言葉
ポピー(ケシの花)全体にはこの他思いやりや慰めという慈愛に満ちた言葉の他に、恋の予感・陽気という優しいもあります。後半ふたつにおいては花色である赤やピンク、または花の季節である春から初夏の明るい日差しからイメージされた花言葉でしょう。
ポピー(ケシの花)の種類とその花言葉①
全体の花言葉を見たところでここからは品種別の意味を紹介します。まずはカラフルな花が自生で咲くことから七色ポピーとも呼ばれるアイスランドポピーの特徴と花言葉から。この花は驚くような場所で発見されました。
アイスランドポピーの特徴と花言葉
アイスランドとは原産地シベリアのこと。このような寒い場所でもポピーが咲くのだろうかと思うような場所にあるのを北極探検隊の一員である植物学者が発見しました。この花の花言葉にもいたわりや思いやり・恋の予感・陽気で優しいという一般的なポピーのそれに加えて眠りや慰めというものがあります。
和名はシベリアヒナゲシ
この花にも和名が付けられており見つかったシベリアの地にちなんでシベリアヒナゲシという名前で呼ばれていましたが、近年この名前で表記されることはほとんどなく、アイスランドポピーが一般的な名称になっています。
ポピー(ケシの花)の種類とその花言葉②
日本語名はひなげし。ポピーといえばひなげしという人もいるくらい有名なケシの花といえばこの種類。花言葉も全体に付いたものと似たものとなっています。
ひなげしの特徴と花言葉
ひなげしの英語名はシャーリーポピー。シャーリーとは英語圏の女性の名前にもよく使われる単語で、その花言葉にはいたわりや思いやりという意味があります。名前からイメージされた女性的な花言葉と思われがちではあるけれど実は逆で花言葉の方が先。ケシの花の鎮静効果からきた意味というのが有力な説です。
フランス語ではコクリコ
ああ皐月仏蘭西の野は火の色す君も雛罌粟(コクリコ)われも雛罌粟(コクリコ)と与謝野晶子も短歌に歌っている花がひなげしのこと。この歌は皐月(5月)のフランスの野原は火のような赤いコクリコの花が咲いているという意味。昔からフランスの春の季節の花といえば野に咲く赤いコクリコだというのがよくわかりますね。
コクリコは文芸作品に多く登場する
与謝野晶子の短歌に限らずコクリコという単語は、新しいものではスタジオ・ジブリでアニメ映画にもなったコクリコ坂から(原作は少女漫画)やゲームキャラクターの名前など新旧含めたくさんの作品で地名・建物名としても登場して聞いたことがある方も多いでしょう。それはひなげしの花という意味だったのですね。
ポピー(ケシの花)の種類とその花言葉③
ケシの花は細い茎に大きな花でポッキリと折れてしまいそうなものも多いですが、比較的どっしりとした安定感がある花姿なのがこの種類の特徴です。よく似た姿を持つ種類の中には、日本では栽培できないものもありますので野生で咲いているものには少し注意が必要となることもないとは限りませんね。
オリエンタルポピーの特徴と花言葉
赤などのあざやかな花色の中心に黒っぽい点が入るのが特徴的なケシの花の仲間がオリエンタルポピーです。この花の花言葉には妄想や夢想家といった現実から少し逃避したい願望が入ったものから、繁栄や優しい愛などのポジティブなものがあります。ケシの花言葉に多い眠りや夢・妄想はこの花が古くから薬草として用いられてきたことに関係しています。
和名はオニゲシ
和名のオニゲシは鬼芥子と書きますが、鬼という字面があまり良いものとされないことから和名で呼ばれること(特に漢字で書かれること)はあまりない植物です。他のケシの花と比べて大輪で草丈もあることから体の大きい生き物としてこの名前がついたのかも知れませんね。
ポピー(ケシの花)の種類とその花言葉④
このカリファルニアポピーという花は名前こそポピーと付いていますが実は少し違う種類になります。育て方はポピーとほぼ同じで、園芸種にはピンクや八重咲きなど人気の高いものもあります。
カルフォルニアポピーの特徴と花言葉
花色はオレンジでよく見ると他のケシの花とは少し違うようで似ているようで微妙な姿をしています。似てはいるけれどどこかが違う。同じケシ科の花ですがこちらはハナビシソウ属の植物だからです。花言葉には富や成功・希望の持てる夢などととても良い意味が付けられている他、私の願いを叶えてや私を拒絶しないで・和解・希望という願望系の意味も持つのが特徴です。
和名は花菱草(はなびしそう)
この花には花菱草という別の和名があります。これは花菱という日本の家紋にも使われる図形とこの花がとても似ているために付けられた名前です。ちなみにこの花はカリファルニア州の花とされているためカリファルニアポピーと呼ばれるので、英語名も和名も名前が覚えやすい花といえますね。
ポピー(ケシの花)の花色による花言葉
種類による花言葉の他にも色別の意味もあるポピー。全体的な花言葉の意味をそのままなぞったものもありますが、少しネガティブなものやまったく別の花言葉が付けられたものもあります。もっと詳しくポピーの花言葉を知りたいという方は気になる花色ごとの意味もチェックしてみましょう。
赤色のポピー(ケシの花)の花言葉
フランスの春の野には赤いポピーがたくさん咲くそうです。その印象的な花には慰めという花言葉があります。感謝や喜びというのは寒い冬が終わって暖かく過ごしやすい季節になったことへの感謝や嬉しさの表現でしょうか。お礼の気持ちを込めた贈り物には赤いポピーがおすすめ!
黄色のポピー(ケシの花)の花言葉
風水でも黄色は金運を表しています。黄色の花言葉は"富"で財産に関するものになっているのは、ゴールドへのイメージが強いからではないでしょうか。その他には成功という意味もありますが、どちらも良い意味なので、自宅やオフィスに黄色いポピーを飾って金運アップをお願いしてみてはいかがでしょうか。
ピンク色のポピー(ケシの花)の花言葉
やさしいピンク色の花言葉はいたわり・思いやり・恋の予感・陽気で優しいというポピーの全般の花言葉が当てはまります。ピンク色には気持ちを落ち着かせたり、攻撃性を抑える働きがあるといわれています。最近ストレスがたまっているときに部屋に飾ると良いでしょう。
白色のポピー(ケシの花)の花言葉
白いポピーにはギリシャ神話に深い関わりがある花言葉があります。それが眠り。この眠りはこころを安らかに落ち着かせるという意味もありますので部屋に飾っておくと良いでしょう。白のケシには忘却や疑惑、推測、わが毒などという少々物騒な花言葉もあります。白いひなげしは贈り物にはせずに自室などに飾っておくのが良いでしょう。
ポピーの花言葉の元となったギリシャ神話の女神
日本でいわれている花言葉は西洋から伝わったものや日本で独自に付けられたものなどごちゃまぜであるといわれています。日本の花言葉がとても多いのはそのためですね。海外ではポピーの花言葉といえば眠り。それには以下のようなギリシャ神話のお話に基づく由来がありました。
豊穣の神デメテルとポピー
豊穣の女神であるデメテルはポピーがトレードマークです。デメテルの絵が書かれる場合は必ずどこかにポピーが書き加えられています。上の画像では中央の女性が髪飾りと手にもった花によってデメテルだとわかります。他の2人の女性は娘であるベルセポネーとエコーです。
デメテルがポピーを持っている理由
デメテルはゼウスの妹であり地上に恵みをもたらす女神。彼女が喜ぶと暖かく作物に溢れ、悲しむと気温が下がり季節は冬となります。そんなデメテルの美しい娘ベルセポネーに目を付けたのが冥王ハーデスで自分の妻にするためさらってしまいます。悲しんだデメテルは泣いてばかり。その悲しみを癒やすために眠りの神ヒュプノスから渡されたのがポピーで、それによって眠っている間だけでも癒やしの時間を持つようになれたという話です。
まとめ
赤白ピンクとカラフルな春の季節の花ポピー
赤をはじめとしてオレンジやピンク・白と非常にカラフルに咲くポピー。品種別や花の色別にも花言葉があり花言葉に心の寄りどころや癒やしを求める方には頼れる植物といえますね。贈り物にするときには自分の気持ちに合った花言葉を持ったお花を贈ることで、なかなか言葉にできない素直な思いを相手の方へと伝えてくれる愛らしいメッセンジャーとなってくれるでしょう。
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