ホテルのアメニティとは
ビジネスホテルに宿泊するときによく耳にする言葉「アメニティ」ですが、一般的に知られている意味としては髭剃りや綿棒、歯ブラシやクシなどの滞在に必要な使い捨てグッズでしょう。元々のアメニティの意味は、「快適な空間」「居心地のよさ」という意味があり、アメニティの中には何度も繰り返して使用する高級な備品も含まれます。
アメニティグッズの種類は豊富
国内外の宿泊施設のアメニティは種類豊富で、高級ホテルではブランドのシャンプーやボディーソープなど、価値の高いものが採用されていることもあります。またこれらのアメニティグッズは持ち帰り可能なケースもありますが、備品との区別がつかずに持ち帰りしてしまうと窃盗になってしまうこともあるので注意が必要です。
この記事では、アメニティと備品の種類の違いや、持ち帰り可能なアメニティについてご紹介しています。
ホテルのアメニティと備品の違いについて
アメニティグッズとは滞在客に快適に過ごしてもらうためのアイテムのことで、使い捨てのヘアゴムから備え付けのドライヤーまで幅広いものを指し、ビジネスホテルをはじめ多くの宿泊施設で提供されるサービスです。
一方備品とは、テーブル、イス、TV、ベッド、鏡、など長期間にわたって価値を持ち続ける品のことを指し、備品は基本的に頂戴できないものになります。
備品を持ちだしたら窃盗罪になる
ビジネスホテルの客室には持ち帰りできるアメニティグッズが沢山あるので、つい勢いづいてしまい判断を誤った客がホテルの備品を持ち帰ってしまうケースが少なくありません。
アメニティと備品の違いがあいまいな物では、食器やバスタオルなどが挙げられるでしょう。知らなかったでは済まされないので、予めホテルのアメニティグッズについて基本的な知識を知っておくことが大事です。
ホテルのアメニティで持ち帰りOKの物とは
持ち帰りすることができるアメニティグッズとは、基本的に使い捨てであり、補充したり洗って何度も使ったりしない物になります。
バスルームでは、歯ブラシ、髭剃り、綿棒、小分けパックのシャンプーや化粧品類、ボディタオルやボディスポンジ、などのアイテムが持ち帰ることが可能で、これらの品々は格安のビジネスホテルにも完備されていることがほとんどです。
使わなかったアメニティグッズは持ち帰ろう
無料のお茶や水、ウェルカムドリンクに供えつきの菓子などは、持ち帰ることは可能です。また使い捨てのスリッパも持ち帰りOKの対象です。
「飲み切らなかったティーパックは、次の宿泊客が使うのでは。」と遠慮してしまいがちですが。これらはホテルの宿泊料金に含まれていますし、使わなかったアメニティに関して捨てられてしまうこともあるので、遠慮せずに持ち帰っておきましょう。
ホテルのアメニティで持ち帰りNGの物とは
アメニティの中には備品扱いのように持ち帰ることができないアイテムも存在します。例えばドライヤーはアメニティですが、常識的に考えてくり返し使用するものなので、備品とも言いかえることができます。
このようなアメニティと備品の2つの顔をもつアイテムは、基本的に持ち出し厳禁です。バスタオル、フェイスタオル、リネン類、携帯充電器、マグカップやグラス、消臭スプレー、靴ベラ、などはアメニティグッズですが、備品とも言えるので持ち帰りはNGです。
再利用できるものは持ち帰らない
どう考えても次に訪れる客人が使うことになることが予想できるアメニティに関しては、頂戴できないものだと覚えておきましょう。
バックに入れれば持ち出したことに気づかれないような小さな灰皿であっても、チェックアウト後にはすぐ清掃が入るので、簡単にばれてしまいます。引き止められて赤っ恥をかかない為にも、最低限のモラルを持って宿泊する姿勢を持っていきたいですね。
ホテルのアメニティのタオルについて
客室に用意されたフェイスタオル、バスタオル、バスマット、などのタオルは基本的に持ち帰りNGです。しかし消耗品だと勘違いして持ち帰る方が多くおり、タオルは備品のなかで最も持ち出されやすいアイテムの1つです。
しかしタオルの中には頂戴できるものもありますので、その違いを把握しておけば旅先でおしゃれな可愛いタオルと出会ったとき、戸惑うことなく持ち帰ることができますよ。
ボディタオルは持ち帰ることができる
ホテルや旅館には、バスルームで使用するアメニティ一式をデザインの凝ったビニール袋や巾着袋に、1人分ずつまとめられていることがあります。この袋に中には入浴中に使用するタオルが含まれていることがあり、このボディタオル(ミニタオル)は持ち帰り用になっています。
高級ホテルでは、本当に持ち帰ってもいいのか迷ってしまうくらい高品質なタオルが入っていることがありますが、袋に入っているバスルーム関係のアメニティは原則持ち出しOKです。
ホテルのアメニティの石鹸やシャンプーについて
小さい石鹸は持ち帰ってもいいの?
固形石鹸は大浴場にある物は頂戴することができませんが、各部屋に用意された袋に入った小さな石鹸に関しては、アメニティ用の石鹸なので持ち帰っても大丈夫です。
格安ビジネスホテルでは客室にある石鹸でも、お客さんに何回か繰り返し使ってもらうように用意した石鹸もあるので、備品だと感じたらスタッフに確認するようにして下さい。固形石鹸に関しては、パッケージされているかがポイントになります。
持ち帰れるシャンプーの見分けがつかない
ホテルの宿泊料金が一泊2万円以上のリッチなクラスになってくると、シャンプー、リンス、ボディーソープが1人分に小分けにされて提供されます。この場合は持ち帰りOKなのですが、ホテルによっては1週間分以上もありそうな大きなボトルで置かれていたり、売店で販売されている商品がそのまま用意されていたりします。
持ち帰りの可否はホテルによってさまざま
シャンプーの持ち帰りの可否に関しては一概には言えません。100ml以下の小さい容器に入ったシャンプーはほぼ間違いなく頂戴できますが、それ以上の大きさのシャンプーは確認が必要です。
バスルームにオリジナル商品が置かれている高級ホテルがありますが、これは持ち帰れないのが普通です。しかし外資系のホテルでは融通が利くためか、問い合わせると意外と許可してくれることもあります。
宿泊プランによっては持ち帰りしていい備品も
冒頭でもお伝えしたように、備品は原則持ち出すことはできません。しかし宿泊プランによっては、記念品として特定のグッズを持ち帰ることができます。その内容の中には記念品としてマグカップの贈与や、パジャマや浴衣をプレゼントしてくれるプランまであります。
ホテルモントレ長崎のマグカップ付きプラン
ホテルモントレ長崎ではカップルプランの特典として、宿泊者にペアマグカップをプレゼントしています。宿泊しなければゲットできない限定品ですので、ファンにとって人気のプランになっています。
普段は持ち帰ることのできないホテルの備品ですが、このようなプランを利用したり、売店で客室に置いてある食器やリネンと同じものを購入することで入手することが出来ます。
高級ブランドアメニティを紹介
高級ホテルで取り扱うアメニティには、ブルガリ、ロクシタン、アルガン、イソップ、などのビジネスホテルでは見ることのできない、ブランド品のシャンプーや化粧品が用意されています。
ホテルオークラでは、化粧品メーカー「資生堂」のシャンプーや化粧品をアメニティグッズとして提供しており、高級ブランドのアメニティは宿泊客の楽しみの1つでもあります。ここからは、高級ブランドのアメニティを複数ご紹介します。
ロクシタン
ロクシタンはフランスの化粧品メーカーで、オーガニック素材で作られる化粧品は世界中で大人気です。
ロクシタンのアメニティは国内でも多くのホテルが取り入れており、東京ではANAインターコンチネンタル、大阪では三井ガーデンホテル大阪プレミア、福岡ではホテルマリノアリゾートなど、比較的多くの高級ホテルが採用しています。ただしラグジュアリーやスイートといった特別なお部屋にしか置かれていないことも。
ブルガリ
ご存知のようにブルガリとはイタリアのジュエリーブランドですが、香水やシャンプー、チョコレートなどの食品も手掛けているブランドです。
中でもシャンプーはアメニティとして高級ホテルが取り入れる人気ぶりで、日本でも有数のホテルがブルガリのシャンプー・コンディショナーを持ち帰りできるミニボトルで提供しています。リッツカールトン、ヒルトンのスイートルームで出会うことができるでしょう。
Aesop(イソップ)
イソップはオーストラリアのメルボルンにあるスキンケア化粧品ブランドで、確かな効果と使いやすい使用感が女性に人気で、日本でも高級ホテルのアメニティに抜擢されるようになりました。こちらは「パーク ハイアット 東京」で味わうことが出来ます。
気をつけたい!国内外のホテルの違い
海外のホテルでは、アメニティの考え方が日本のホテルと少し異なるケースがあることを覚えておきましょう。例えば歯ブラシですが、日本では歯ブラシが有料というホテルはビジネスホテルでもまず見ることはないでしょう。
しかし海外(とくに欧米諸国)では、なんと歯ブラシが有料扱いにとなるホテルも珍しくありません。歯ブラシが部屋に置かれていなければ分かりやすいのですが、客室にある歯ブラシを使用して後から請求されることもあるので注意してください。
海外では驚きの備品までくれることも
歯ブラシに関しては有料になることもある海外のホテルですが、価値観の違いから豪華なアメニティですら持ち帰っていい場合があります。試供品だと思って使っていたホテルのオリジナルシャンプーや化粧品でも、訪ねてみるとテイクアウト可能なことも。
大きなシャンプーを持ち帰るなんてことは日本では考えられませんが、外国では当たり前の場合もあるのです。この意識の違いからか、日本に訪れる外国人観光客がホテルの様々なアメニティを持ち帰ってしまうのも事実です。
まとめ
アメニティとはホテル滞在を豊かにしてくれる魅力的なアイテムです、使い捨ての品であれば余った分は持ち帰りもOK。最近では使い捨てのアメニティとはいえクオリティが高いものばかりなので、捨てるのがもったいないと感じた方は持ち帰って再利用してみてください。
ただしアメニティと備品の見境なしにバンバン持ち帰ろうとするのはモラルに欠けますので、常識をわきまえてスマートに宿泊滞在したいですね。
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