お稲荷さんとは?きつねが神様の使いとされる意味や由来もご紹介!のイメージ

お稲荷さんとは?きつねが神様の使いとされる意味や由来もご紹介!

街を歩けば時々見かけるのが、きつねの狛犬がでんと構えるお稲荷さん。日本に数ある神社の中でも、信仰には特殊性が見られ、見るからに謎が多い神社です。あまり知られていない信仰の始まりや、きつねがどうして神様の使いなのかなど、お稲荷さんの気になる話をまとめました。

2019年06月11日更新

はぐれ猫
はぐれ猫
都会から離れた田舎で暮らす、はぐれ猫です。幼少時から地理が好きという特徴も活かしつつ、キャンプやトラベルスポットの紹介が得意分野です。しかし身近なDIY等含め、興味深い話題の紹介も怠りません。
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目次

  1. お稲荷さんの始まりは伏見稲荷
  2. お稲荷さんに特有なもの
  3. お稲荷さんの名の由来
  4. お稲荷さんの信仰の広がり
  5. たくさんある「日本〇大稲荷」の称号?
  6. お稲荷さんの神様
  7. お稲荷さんのきつねも神様
  8. お稲荷さんのきつねは神の使い
  9. お稲荷さんのきつねは妖怪?
  10. お稲荷さんと食べ物
  11. お稲荷さんに参拝してみよう

お稲荷さんの始まりは伏見稲荷

欽明天皇の夢のおつげと秦氏

「日本書紀」にもあるように古来より貴人の夢の内容を占い、政治や行動に活かしたとの記録がいくつもあります。その昔、欽明天皇が幼い頃、秦大津父(はたのおおつち)なる人物を登用すれば、天下を治めるのに役立つとの夢を見ました。実際に方々捜索し、大津父を発見したこと、これがお稲荷さんを創始するキッカケとなりました。

秦氏による伏見稲荷の建設

記録によると史上初めてお稲荷さんの社殿が建てられたのは、山城国の稲荷山での出来事でした。和銅4年(711年)、秦大津父の子孫である秦伊呂具(はたのいろぐ)が伊奈利(いなり)社を建設、これが今の伏見稲荷神社の原型となります。この伏見稲荷は全国のお稲荷さんの総本山となりました。

秦氏とは

今の日本人が想像する以上に、奈良時代より前の倭国は大陸より渡来して帰化する人で溢れていました。その中の1つの氏族が秦氏で、4世紀~5世紀にかけ、弓月君らが1万~数万の民を率いて倭国に入ったと伝わります。秦氏が全国に拡散すると共に、各地に主要なお稲荷さんが進出したと考えられます。

伏見稲荷神社の情報

【神社所在地】京都府京都市伏見区深草藪之内町68
【稲荷山所在地】京都府京都市伏見区稲荷山官有地15
【電話】075-641-7331

お稲荷さんに特有なもの

きつねの狛犬

他の神社とまるで違っている、お稲荷さんだけの特徴の代表はきつねの狛犬です。普通の神社では獅子や一角獣が1対の関係で置かれているのですが、お稲荷さんだけはきつねがどっかり居座るのが普通です。このきつねの守護が何に由来しているのか、このあたりは参拝する人の誰もが気になるところです。

稲荷鳥居

街の小さな稲荷でも、時々無数の鳥居の羅列を見かけることがあります。稲荷鳥居と呼ばれるもので、お稲荷さんのシンボルの一つになっています。規模が大きくなると千本鳥居と称し、異世界的な情景を見せてくれます。京都では伏見稲荷、東京の根津神社乙女稲荷、山口の元乃隅稲成神社などが有名です。

狐面

他では決して扱わない特徴の一つには、きつねのお面の存在もあります。本来はお稲荷さんの能楽の祭事に用いられていた能面でしたが、いつしか各地の稲荷神社の祭りで、お面として一般に売られる名物になりました。白、赤、黒など色も各種があり、地域により狐の表情も違いがあります。

お稲荷さんの名の由来

稲荷とは「稲成り」の意味が定説

イナリという名の語源はあまり知られていませんが、この由来は伏見稲荷の創建時に遡ります。裕福だった秦伊呂具はモチを的にして矢を放っていました。するとモチが白い鳥になって稲荷山の山頂へ飛び、そこに稲が成ったとの奇妙な伝説があります。これがお稲荷さんの語源とされているのです。

稲荷の別の表記

当初はイナリという言葉に、伊奈利の漢字が当てられていました。この意味は稲が成ることでしたが、稲を荷なうと書いて、稲荷とする名称のほうが各地の神社で一般化します。しかし稲が成るという語源のほうを重視して、稲成や稲生を用いるお稲荷さんもよく見かけられます。

お稲荷さんの語源の奇説

その昔に秦氏が大陸から導入した信仰だった、そんな稲荷の由来の仮説も存在します。「イナリ信仰=キリスト教説」です。話によると稲荷の語源はキリスト磔刑時の名札「INRI」で「ユダヤ人の王、ナザレのイエス」の意味だそう。トンデモ説ではありますが、探してみればお稲荷さんには他にもキリスト教的な特徴があるのかもしれませんね。

お稲荷さんの信仰の広がり

全国に広まったお稲荷さん

分布を確かめる時、グーグルの地図検索をよく利用しますが、それを見てもお稲荷さんの分布はかなりのものと分かります。平安時代には全国の津々浦々へと稲荷信仰が拡散します。特に江戸時代には商都江戸を中心とする東日本で、稲荷神社の信仰と建設があとを絶ちませんでした。

お稲荷さんの数

いま各地で稲荷神を主祭神としている神社は、2,970社を数えるほどです。これが各神社の境内社や合祀するものまで含むと、32,000社に達します。全国の神社総数が約8万1千社とされるので、お稲荷さんは全神社の1/3以上を占めます。個人所有や道端の小祠を含むと、さらに膨大な数とも言われます。

全国のお稲荷さんデータ

【主祭神とする稲荷】2,970社
【境内社・合祀する神社含む】32,000社

たくさんある「日本〇大稲荷」の称号?

立派なお稲荷さんの称号

信仰があつく数も膨大となったお稲荷さんなので、江戸時代の頃からランク付けもされていたようです。称号として日本◯大稲荷と呼ばれる稲荷神社が、全国にあるのはそのためです。日本三大、五大、十大など各種あり、関東、東海などエリアごと、県ごとにも三大稲荷などがあり立派さを誇っています。

日本三大稲荷

枠がたった3つだけしかない三大稲荷ですが、実は日本各地にその称号を持つお稲荷さんが10社以上もあって困惑必至です。信仰の始まりと語源の地である伏見稲荷は不動の筆頭格とし、他に愛知の豊川稲荷、茨城の笠間稲荷、佐賀の祐徳稲荷、宮城の竹駒稲荷などがよく日本三大稲荷に数えられています。

お稲荷さんの神様

一般的には食物の女神

いつもお稲荷さんと呼ぶこの場所で、実際にどんな神を祀っているのかご存知ですか?この神社では稲に関係して食物と農業の女神を祀っているのが普通です。宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)、倉稲魂神(うのかみたま)は主祭神の代表で、豊受大神や保食神(うけもちのかみ)などの場合もあります。

田の神

昔秦氏が入ってくるより前、稲の守護と言ったら田の神でした。この田の神の見た目は老人や真っ白い顔など地域で異なっていますが、田んぼのねずみを捕るきつねを信仰したことに由来すると言われます。食物神と田の神はきつね繋がりの意味で、お稲荷さんと一体化して祀られることもありました。

荼枳尼天

じわじわと仏教が入ってきた6世紀以降、神道との融合も始まっていました。今各地の寺院の境内に神社があったり、神道の神様と仏教の菩薩などが同一視されるのもそのためです。お稲荷さんは羅刹(鬼)の荼枳尼天(だきにてん)と習合し、豊川稲荷ではきつねに乗る女神の姿となって祀られています。

お稲荷さんのきつねも神様

各地で主祭神となったきつね

本来は農耕を司る食物神だったのですが、きつね自体を神様として祀っているお稲荷さんもありました。ねずみを捕食するきつねの生態が、穀物の守護神に相応しかったからです。宇迦之御魂神は別名を御饌津神(みけつのかみ)と言いますが、「けつ」はきつねで、きつね神と考えられていたようです。

江戸時代には商売の神となった

きつねの神様は、江戸時代の頃には爆発的なほどの人気を呼びます。それは農耕や穀物の神を飛び越えて、商売の神様の意味で考えられるようになったからです。当時お稲荷さんはお狐さまとも呼ばれ、白狐の姿で描写されることが多くなりました。これは古代中国発祥で、幸福をもたらすという霊獣です。

お稲荷さんのきつねは神の使い

神様の使いとされる意味

そんなお稲荷さんでは、きつねは神そのものとする解釈がある一方、神様の使い(眷属)であるといった考えも浸透していました。それは主祭神である穀物の女神ときつねは全くの別物であり、きつねはあくまでも神様に従う存在だったという意味で、当然の解釈でした。

神様の使いになった理由あれこれ

明白に神様の使いだとする理由は幾つかありました。きつねがねずみを捕る行動は、お稲荷さんの神様がきつねに命じているからだとの解釈がまず1つ。狛犬とは本来神社の守護神で神の眷属であることも、説得力を与えています。同じく荼枳尼天がきつねに乗った姿なのも、お使いとしての現れです。

お稲荷さんのきつねは妖怪?

祟り神としてのイメージの確立

信仰対象の神様、お使いとしてのイメージが確立される中、恐いお稲荷さんの話も拡散しました。きつねが荼枳尼天という鬼に付き従う霊獣で、妖術で人を惑わすイメージが影響したのです。きつねを手厚く信仰すれば恩恵がある一方、ないがしろにすれば祟り神となって身を滅ぼすとされました。

妖怪の一種としてのきつね

物の怪とは、いつの時代にも世間を騒がせている意外とありふれた存在で、そこにはお稲荷さんも深く関わりがありました。東京の王子稲荷は妖狐が集まって松明を焚く、狐火の名所として知られました。きつねが人に化けて狐の嫁入りを見せたり、人を化かす舞台の多くに地域の稲荷神社が関わっています。

九尾の狐

きつねの妖怪の一種と言えば、九尾の狐が知られています。これは元は中国神話の霊獣で、平安時代の頃には既に日本でも一般に知られていたようです。鳥羽上皇に従った玉藻前(たまものまえ)が九尾の狐で、退治した伝承があります。日本のお稲荷さんには九尾の狐を祭神とする場所も存在します。

きつね憑き

精神が錯乱するような症状の原因は、今ではストレスの溜めすぎと言われますが、昔は狐憑きと呼ばれて恐れられました。これはお稲荷さんの呪い、妖狐の仕業、呪いをかけられたなどとされ、狐憑きの患者は密室に閉じ込められたり、その家は地域で忌避されたり散々な目にあったと伝わっています。

お稲荷さんと食べ物

稲荷ときつねにまつわる食べ物

食物の神様であるお稲荷さんは、稲とお米の他にも象徴的な人気グルメを誕生させていました。それがきつね色した油揚げです。民間伝承では、きつねの大好物がねずみの油揚げだった代用に、豆腐の油揚げをお供えするようになったとも言います。稲荷にお供えすることが。きつねと呼ぶ語源です。

稲荷寿司

きつねにお供えする油揚げを使った代表的なグルメでは、稲荷寿司が代表格です。これは別名をお稲荷さんとも呼びますが、米俵の形をしているのも稲荷に関係してのことです。場所によっては三角形の稲荷寿司も登場しますが、これはきつねの耳の形を模したのが由来であると言われています。

きつねうどん

じゅわっと出汁を吸ったお揚げを乗せているのが、きつねうどんです。その発祥は江戸時代の大阪だ、江戸だと幾つか候補がありますが明確ではありません。甘辛く煮付けた油揚げをうどんに乗せるのが基本です。東京都心の豊川稲荷のように、境内の商店できつねうどんを提供している神社も存在します。

お稲荷さんに参拝してみよう

各地のお稲荷さんへ

今まで今ひとつ分からなかったお稲荷さんの由来や語源も、はっきりと見えてきました。伏見稲荷を始めとする各地にある有名なお稲荷さんは、境内の鳥居など見どころも異なっています。気になる稲荷神社を探して、商売繁盛のご利益を求めに参拝してみませんか。

神社が気になる方はこちらもチェック!

当サイトではお稲荷さんの他にも、由来が気になる全国の神社の情報も掲載中です。観光とご利益を希望する方は、チェックしてみてください。

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