なす(茄子)のレシピを作ろう!
今では一年中スーパーで手に入るなす(茄子)、旬は夏から秋にかけてです。体の熱を下げる働きがあることはあまりにも有名です。暑い夏を乗り切るために、簡単にできておいしいレシピをご紹介します。さっぱりからこってりまで、和風、中華、洋風と色々な料理が楽しめるなすのレシピをお楽しみください。
なす(茄子)について
なすは油と相性の良い野菜です。グリルやオーブントースター、網などで「焼きなす」ももちろんおいしいですが、上手に適量の油を使うことで色もきれいに仕上がります。茄子の主成分は水分でミネラル類は少ないそうです。日本では奈良時代には栽培が始まったとされている、古くから日本人に食されてきた野菜です。
平城京の長屋王邸宅跡から出土した木簡に『進物 加須津毛瓜 加須津韓奈須比』との記述があり、高位の者への進物にナスの粕漬けが使われていたことが判明した。また、正倉院文書には「天平六年(734年)茄子十一斛、直一貫三百五十六文」をはじめとして多数の「茄子」の記述がみられる。これらのことから、日本では奈良時代すでにナスの栽培が行われていたことがわかる。
なすは種類も豊富な野菜で、地方によって様々なご当地茄子があるようです。茄子の食べ方も地方色豊かで、興味深い食材と言えます。旬の時期に近くや旅先の直売所に行ってみると面白いです。
なす(茄子)のレシピ①
フライパン焼きなす
揚げ物よりも手軽にできて、しっとりとした食感に仕上がります。一般的な焼きナスは熱々のうちに皮をむかなければいけませんが、この作り方だととても簡単です。茄子そのものに味付けしていないので、お好みの味を食卓でアレンジしていただけます。肉みそや甘味噌はもちろん、味ぽんや醤油をかけてもおいしいです。
材料
なす1パック(4~5本くらい)、サラダ油大さじ1
作り方
へたとおしりの部分を切り落とした茄子を縦半分に切り、斜めに細く切り込みを入れます。下まで切ってしまいそうな方は、上下に菜箸などを置いてストッパーにするとよいようです。切込みを入れることで味の含みと、火の通りがよくなり、見た目も美しくなります。
さっと水にさらして水気を切った茄子をボールに入れ、サラダ油を入れてさっと混ぜ合わせます。
フライパンに並べ入れ、両面を焼きます。火加減は中火で片面3~5分くらいずつです。
これくらい焼き色がついたら出来上がりです。
肉みその作り方
小鍋にひき肉(鶏でも豚でも)200gと酒大さじ1、しょうがのすりおろし小さじ1を入れて中火で炒ります。
肉に火が通ってきたら、味噌大さじ2、砂糖大さじ1を入れて水気が飛ぶまで炒ります。(甘いのが好きな方は砂糖を足してみてください。逆に苦手な方はみりんに変えてみてください。)
なす(茄子)のレシピ②
蒸しなすの和え物
ここでは胡麻ドレッシング、ツナ缶で作りましたが、なすだけにお醤油でもおいしいです。熱々を食べても、1晩冷蔵庫で冷やしたものでもおいしいです。とても簡単であっという間に作れるので、台所に立ち続けるのがつらい暑い日に嬉しいレシピです。サラダチキンやシーフードともよく合います。そうめんの具にするとボリュームアップします。
材料
なす3本、ツナ缶1個、胡麻ドレッシング大さじ1
作り方
なすはへたとおしりを切り、縦半分に切ってから、薄切りにします。水にさらして水気を切っておきます。
湯気のあがった蒸し器で3~5分蒸します。
汁気を切ったツナ缶とドレッシングを入れて和えたら出来上がりです。
なす(茄子)のレシピ③
なすの権現味噌炒め
いわゆるなすの味噌炒めです。山形県の郷土料理で「なすごんげん」「なすごんげ」と言われるものです。甘い味噌の味と青じその風味が効いたほっとするおいしさです。基本、炒めるだけなのでとても簡単に作れます。甘味噌は作っておくと様々な料理に重宝します。旬の時期、たくさんいただいた時の大量消費にもおすすめです。
材料
なす2~3本、味噌大さじ1、砂糖大さじ1、みりんか酒大さじ1、青しそ2~3枚
作り方
なすはへたとおしりを切って、縦に4等分します。さっと水にさらしてあくを取り、水気を切っておきます。
青しそは洗って軸を切り取り、数枚まとめてくるくると巻いてから、千切りにします。夏場など旬の頃は葉が大きいので長すぎるときは、さらに半分に切っておくとよいでしょう。
味噌、砂糖、みりんか酒を混ぜ合わせておきます。多めに作って保存しておくときは小鍋にかけてアルコール分を飛ばしておくとよいでしょう。
多めに油を引いたフライパンになすを入れて炒めます。
なすに火が通ったら、甘味噌を入れて絡めます。火が強すぎると焦げて苦くなるのでさっと炒めるくらいにします。はねやすいのでやけどに気をつけましょう。
火を止めて、青じそを散らし絡めたら出来上がりです。
なす(茄子)のレシピ④
マーボー茄子
片栗粉を使わない、ちょっと和風の味付けにしています。こちらも簡単にできてお弁当にも夕飯にもなるボリューム満点のおかずです。豆板醤の代わりに山椒を、オイスターソースの代わりにお醤油を使ってもおいしいです。
材料
なす2~3本、玉ねぎ1/2個、ひき肉200g、酒大さじ1、にんにく・しょうがのすりおろし各小さじ1、豆板醤小さじ1、オイスターソース大さじ2、塩・こしょう少々、ごま油適量
作り方
なすは乱切り(茄子をくるくると回しながら切る切り方です)にして、水にさらし、水気を切っておきます。
みじん切りにした玉ねぎを少量の油を引いたフライパンで炒めます。
ひき肉と酒、にんにく、しょうが、豆板醤を入れて色が変わるまで炒めます。
肉をボールに一度取り出し、クッキングペーパーなどで汚れをふき取ってから、油を少量引いてなすを入れて炒めます。
なすに火が通ったら、ひき肉を戻してさっと混ぜ合わせます。
オイスターソース、塩・こしょうで味付けをし、火を止めてからごま油を回しかけます。器によそって出来上がりです。
なす(茄子)のレシピ⑤
南蛮漬け
ちょっと時間を置いた方がよく味がしみておいしいです。ほかの夏野菜を入れてももちろんおいしいメニューです。使うなすの種類で食感や味が変わります。そうめんにつゆごとかけてもおいしい旬のごちそうです。お好みでしょうがのすりおろしを加えてもおいしいです。
材料
なす2~3本、酢と砂糖としょうゆを2:1:1で合わせたもの
作り方
なすはへたとおしりを切って、縦半分に切り、切れ目を入れてから2㎝幅くらいに切ります。水にさらして水気を切っておきます。
ボールに酢としょうゆと砂糖を合わせておきます。
クッキングペーパーに挟んで水気をよくとります。
180度の油でからりと揚げ、油をよく切ります。
熱いうちにたれに混ぜ合わせます。30分以上置いた方がおいしいです。もちろん、冷蔵庫でしっかり冷やしてもおいしいです。
揚げ物をしたくないときは
電子レンジに4~5分かけたなすを熱いうちにたれに絡め、最後に好みの油をたらします。暑い日に揚げ物をしたくないときや、時間がないときにおすすめの作り方です。上記の作り方よりずっとあっさりした味わいになります。
なす(茄子)のレシピ⑥
ラタトゥイユ
フランス南部の郷土料理です。ここでは手に入りやすい材料と簡単な作り方でご紹介します。夏野菜の旬の頃は簡単にすべての材料が大量に手に入ります。いろんな野菜で試してみてください。ここではトマト缶を使っていますが、旬のトマトを使ってもおいしく作れます。
材料
なす3~4本、ズッキーニ1本(ここでは色違いを1/2本ずつ)、玉ねぎ1/2個、にんにく1かけ、ベーコン5枚、オリーブオイル大さじ2、トマト缶1個、塩小さじ1、こしょう少々、ローリエ1枚
作り方
なすは、へたとおしりを取って縦4等分し、1~2㎝幅に切ります。水にさらして水気を切っておきます。
ズッキーニはなすと同じくらいの大きさに切り、玉ねぎとにんにくはみじん切りにします。ベーコンは大きめのみじん切りにします。
オリーブオイルを入れた鍋ににんにくと玉ねぎ、ベーコンを入れて炒めます。
玉ねぎに火が通ってきたら、なすとズッキーニを入れてさらに炒めます。
トマト缶と塩・こしょう、ローリエを入れてふたをし、火を弱めて10分ほどコトコトと煮ます。味を見て塩気が足りなければ少し足して調整します。器によそって出来上がりです。
なす(茄子)のレシピ⑦
ムサカ
代表的なギリシャ料理です。マッシュポテトを一番下に引くとボリューム満点のムサカになります。ここでは簡単にできるよう、レトルトのミートソース、ホワイトソースを使っています。ホワイトソースのレトルトはミートソースよりも手に入りにくいようです。ホワイトソースのレトルトが手に入らないときは、下記の作り方を参考にしてください。もちろん、どちらも手作りしてもよいでしょう。
材料
なす2~3本、市販のミートソース1袋、市販のホワイトソース1袋(簡単に作る方法を下にのせておきます)、とろけるチーズ適量、オリーブオイル大さじ2、塩・こしょう少々
作り方
なすは輪切りにして水にさらして水気を切っておきます。耐熱容器に並べ入れてオリーブオイルと塩・こしょうを振って混ぜ合わせておきます。ふわっとラップをかけて電子レンジで4~5分加熱します。こってりが好きな方はフライパンでソテーするか、油で揚げるとよいでしょう。
なすのうえに、ミートソース、ホワイトソース、チーズと順番に重ね、余熱したオーブン(200度)で10~15分焼きます。トースターやグリルでも同じように作れます。
シチューの素で簡単ホワイトソース
生クリーム100㏄、牛乳100㏄を耐熱容器に入れ、電子レンジで1分30秒加熱します。一度取り出してかき混ぜながら、シチューの素(ルー)1/4箱分(2かけ分)を入れてよく混ぜます。
再び電子レンジで1分半加熱したらかき混ぜ、さらに1分加熱します。取り出してかき混ぜ、とろみがついていたら出来上がりです。お好みでこしょうを振ります。
なす(茄子)のレシピ!まとめ
なすのレシピ!夏が旬の茄子を使った簡単でおいしいレシピをご紹介!いかがでしたでしょうか。夏野菜の代表、なすを使っておいしい簡単な旬のごちそうを楽しんでいただけたらと思います。今回は味付けをアレンジしやすいものを選びました。家庭の好みがあると思いますので、ぜひいろいろお試しください。
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