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グズマニアの育て方!株分けなどの増やし方や時期ごとの手入れをご紹介!

名前もユニークな「グズマニア」は、南国的でトロピカルな雰囲気を楽しませてくれます。色鮮やかな筒状の花苞が長い期間色褪せずに鑑賞できることから人気のある観葉植物です。管理もしやすいグズマニアの手入れの方法や増やし方、花言葉などをご紹介しましょう
2020年8月27日
Meigen Oka
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グズマニアとは

グズマニアは、パイナップル科グズマニア属で、お馴染みの果物パイナップルを含む、45属約2000種を擁すアナナス類に分類されています。その内パイナップル科120種が分布する中南米地域が原産で、熱帯雨林の樹木などに寄生する着生植物です。グズマニアの属名は18世紀の自然科学の学者「アナスタシオ・グズマン」の名を記念として命名されたのが由来とされています。また、アナナスとも呼称されますが、これはパイナップル科の植物を一律に総称して呼ぶことからです。増やし方、育て方も手入れも容易なことから人気のある観葉植物です。

グズマニアの特徴

グズマニアは、光沢のあるトゲなどもない細長い葉を幾重にも重ね合わせた筒状に形成して放射状に広がり、葉の付け根には水が溜まる様になって養分と共に吸収して光合成を行って生育します。花は茎の中心上部に咲きますが直ぐに終ってしまい、子種は約3cmほどの長さで幅約5mmほどの褐色の尖った「蒴果(さくか:種を覆う乾いた鞘の様な果皮)」の内に1.5~2mmの大きさの種子が出来ます。増やし方は主に株分けで行います。

グズマニアの花

茎が筒状に株の中心に直立させて立ち、複数の鮮やかな色合いの筒状の花苞の上部に黄色や赤色の花が付きますが直ぐに終ります。ですが花苞は枯れるまで数ヶ月の間そのままの姿を保ちますので、花言葉の意味にも通じます。彩りも華やかにトロピカルな雰囲気を楽しませてくれます。中国ではこのグズマニアのことを花苞の色と姿から伝説の鳥「鳳凰(ほうおう)」をイメージしたと思われる「鳳梨(ほうり)」と漢名で名付けて夏の季語とされ、また縁起の良い植物とされています。

グズマニアの種類(園芸品種)

グズマニアの名で流通されている品種には、一般的に大型、中型、小型の3種類に分類されています。大型種では、花苞が赤に近いオレンジ色の「チェリー」。同じ種で葉に白っぽい斑が入る「チェリー・バリエガタ」があります。赤紫色の「ルナ」、赤橙色の「オスタラ」、黄色の「ヒルダ」、基の部分が黄で花苞の先の部分がオレンジ色の「アパッチ」も大型種です。中型では、代表的なのが花苞の色が多彩な「マグニフィカ」、黄色の「ダイアナ」、小型種には、花苞が短く朱色の「エンパイア」や「リングラタ」など130種類ほどの園芸品種があります。

グズマニアの花言葉

グズマニアの花言葉には、花苞が枯れるまで長い期間その艶やかな花色を保つことから「いつまでも健康で幸せ」という花言葉を筆頭に、トロピカル風の花苞の色合いから「情熱」というそのものズバリの単語を冠した花言葉もあり、親茎が枯れる時に子種を数本作ることや、花苞が長く褪せないことから、「理想の夫婦」や「いつまでも健康で幸せ」といったグズマニアの特徴にちなんだ花言葉となっています。ですから「永く幸せに」や「子種も授かる様に」などの意味合いの花言葉を添えて結婚のお祝いや記念日の贈り物としても利用されます。

グズマニアは子種のシンボル

グズマニアは親株が枯れても子株、孫株をと子種を生成しますので、子種に恵まれるシンボルの植物として愛好されています。風水という環境の学問でもグズマニアの鉢を置く場所によって子種(子宝)や金運に恵まれるとされています。

グズマニアの育て方・その①


グズマニアの置き場所

グズマニア属は中南米の熱帯地域で樹木に着生して生育していますので、高温多湿を好む植物で耐暑性はありますが耐寒性はありません。温かくなる春から気温の下がる秋までは、直射日光に当てると葉焼けを起して枯れてしまう恐れがありますから、半日影になる場所で管理します。観葉植物として室内に置く場合が多いでしょうから、レースのカーテン越しに日光が当る場所がベストです。冬の時期は温度が3度以下にならない様な場所に置き、水やりもセーブします。室外で生育させている場合は寒さに当てると枯れてしまいますから、早霜が降りる前に室内に移しておくことが必要です。

グズマニアの育て方・その②

グズマニアの水やり

グズマニアは重なり合った葉の株元に水を溜めておく性質で光合成を行います。4月から10月頃までは筒状の株の上から水やりをして常に水が溜まった状態にしておきます。水は時間をおくと腐りますので水やりの際は溜まった水を綺麗な水に入れ替える様にします。冬季は水分の吸収が衰えますので、10月末頃には鉢をひっくり返して溜まった水を捨て、以降は水やりの頻度を少なくして溜めておく水も極僅かにしておきます。冬季は乾燥しやすいので、水変えの際に株全体に霧吹きやジョウロなどで葉水を与えると良いでしょう。葉についたホコリなども洗い流せます。

グズマニアの施肥

グズマニアに施肥する場合は、植え替えや株分け後の4月~10月の期間中に2ヶ月に1度程度に、マグアンプK(小粒)の様な緩効性の化成肥料をバラ蒔きしておきます。水を溜めておく性質ですので液体肥料を月1回程度水やり時に与える様にすると良いでしょう。気温の低い冬は成長が止まりますので肥料は不要です。

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グズマニアの育て方・その③

グズマニアの花が終ったら

グズマニアの花苞は長期間楽しませてくれますが、いずれは色が褪せてきて枯れてしまいます。枯れた親茎は二度と花苞の色を蘇らせることはありませんから、根元から切り取ってしまいます。切り取る際には、まず親株の根元の葉を1枚ずつむしり取っていきます。取りづらい時はハサミかカッターナイフを利用しても良いでしょう。親株の根元がすっきりしたら周りに出来ている子株を傷つけない様に元から切り取ります。そのまま子株が成長するまで植え替えなどもせずに通常の手入れをします。

子株が出来ていなかったら?

もしも、子株が出来ていない様でしたら、親株の花苞の付いている茎だけ切り取っておき、その後、子株が出来て、ある程度成長した段階で上記の要領で親株を切り取り、植え替えを行います。

グズマニアの育て方・その④

グズマニアの増やし方


グズマニアの増やし方は株分けによって行います。親株の根元に生成されている子株の葉が7~10枚程になったら切り離して根元に発根促進剤をつけてからしっかりと水苔で被い、鉢に植えつけます。その際に親株のすぐ近くで切り取ってしまい、子株の根元が筒状で葉数が少ない場合は根が出ない事がありますから注意が必要です。株分け後順調ならば2ヶ月程過ぎる頃に発根しますので、希釈した液体肥料を水やりと同時に与えます。子種が成長し開花するまでには3~4年ほど掛かります。

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グズマニアの植え替え

親株から株分けした子株が成長したら植え替えを行います。時期としては生育が活発となる5~6月末頃が適当です。植え替えの方法は、株の大きさに応じたバランスの良い鉢(プラスチック鉢では軽すぎて不安定なので陶器鉢が良い)を用意し、鉢底に大粒の軽石を4分の1程度入れ、予め水を含ませておいた水苔を株の根元に巻き付けて鉢に入れ、再度株が安定する様に水苔を詰めていき完了、通常の水やりを行って下さい。

カラフルな寄せ鉢

植え替えの際に色違いの子株があれば、3~4株を一つの鉢に植えカラフルな寄せ鉢にしても良いでしょう。その際はそれぞれの株毎にしっかりと水苔を付けて植え、隙間のない様にする事です。鉢の縁に沿って色つきのガラス玉か軽石を敷き詰めてもおしゃれな鉢になりますよ。水苔の他にヤシ殻チップを使用しても可能です。

グズマニアの育て方・その⑤

グズマニアの病気

グズマニアに発生する主な病気としては、湿度過多によって起こる「炭疽病(たんそびょう)」があります。高温時で梅雨時期や秋の長雨などの時期に糸状菌(カビ)によって発生します。最初は葉に円形で褐色の斑点が出始め、進行すると病葉の部分が広がり穴が開いたりして最悪枯れてしまいます。葉に灰白色や黒っぽい斑点を見つけたら直ぐに殺菌剤を散布し、病葉は早目に取り除き処分します。高温多湿の時期で風通しが悪いと発生しやすくなるので注意しましょう。前年に発生した場合は病菌が株に潜んでいることがありますから、春4月頃の早い時期に予防として薬剤を散布しておきましょう。

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グズマニアの育て方・その⑥

グズマニアの害虫・ハダニ

グズマニアに発生する害虫には、ハダニやカイガラムシが見られ、時期的には通年です。ハダニは気温が高く乾燥した状態の時に発生します。ハダニは体長約0.3mmから0.5mm程度のハダニ科の虫で、あらゆる植物に寄生します。風に乗って他の植物から移動したり、衣服などに付いて移ったりします。主に葉の裏などに寄生し、養分を吸汁して弱らせてしまい、気が付いた時には葉全体が葉緑素が抜けてカスリ状になり枯れてしまいます。
 

防除法

初期は葉裏に発生することと数が少ないので見落とすことが多い害虫です。初期に見つけたらガムテープなどの粘着テープで貼り付けて駆除できます。進行した葉は直ぐに切り取って処分し、薬剤を散布します。屋外に時々出してホースなどを使い勢い良く水を掛けて流し落とすのも予防の方法です。手入れ時に良く観察すると良いでしょう。


グズマニアの害虫・カイガラムシ

グズマニアだけではないのですが発生すると厄介なのがカイガラムシです。カイガラムシは葉や茎に貼りつく様に発生して植物の養分などを吸汁して弱らせます。分類はカメムシの仲間で綿状のものと硬い殻を被った状態のものがあり、気付かずに放置すると排泄物からスス病を誘引して、葉や茎が黒く覆われてしまうために光合成が出来なくなって、最悪の場合枯れてしまう恐れがあります。

駆除法

葉などにフワフワした白いものや、褐色や黒っぽい点の様なものが着いていたらカイガラムシを疑ってみましょう。初期の段階で見つけたら薬剤を散布し、使用済みの歯ブラシなどでこそぎ落としてしまいます。気付かずに大量発生してしまった場合は、残念ですが株を切り取り処分します。早目の発見が第一条件ですので、手入れ時や特に植え替えの時などには常に良く観察することが大切です。

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まとめ

トロピカルな雰囲気を持つグズマニアをご紹介致しましたが、鑑賞用にも色々な花苞の美しさを堪能できることと、長い期間楽しめ、手入れ自体も難しくなく、増やし方も株分けで行えて管理しやすいことからインテリアの装飾としても役立つ観葉植物です。また、親株の元に子株を作ることから、子種を授かるという感覚表現にちなむ縁起の良い植物であるとも言われています。

グズマニアについて気になる方はこちらもチェック!

グズマニアの増やし方や株分けなどについてご紹介しましたが、アナナス類や観葉植物についても、もっと詳しく知りたいという方は「暮らし~の」の数ある記事のなかにも色々ご紹介したい為になる記事がありますので、参考になさって下さい。