オオグチボヤとは?なんだか可愛い深海生物の生態や展示している水族館を解説!のイメージ

オオグチボヤとは?なんだか可愛い深海生物の生態や展示している水族館を解説!

オオグチボヤは海のパイナップルともいわれるホヤの仲間。深海に棲む笑う口?ホヤなのに肉食?なんだか可愛い見た目で人気上昇中?!そんなオオグチボヤ、どんな生態をしているの?展示している水族館はあるの?謎めいた生態や最新情報を紹介します!

2019年06月12日更新

sakanakun
sakanakun
釣り、登山、スノボが趣味の30代の男です。自然の中でのんびり過ごすのが好きです。アウトドアの魅力や雑学を紹介できるような記事を書いています。
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目次

  1. オオグチボヤとは
  2. オオグチボヤの生態
  3. オオグチボヤの特徴
  4. オオグチボヤは食べられる?
  5. ホヤは人間と同じ脊索動物
  6. オオグチボヤの仲間
  7. オオグチボヤが展示されている水族館は?
  8. オオグチボヤのグッズはある?
  9. 番外編
  10. まとめ

オオグチボヤとは

オオグチボヤとは、ホヤ(海鞘)の仲間です。見た目は透明なパックンフラワーのような姿をしていて愛らしいです。そして、ホヤ類では珍しく深海性で、日本では唯一富山湾に群生していて相模湾や佐渡沖でも見つかっています。グロテスクな見た目の多い深海生物の中で、透明な体とどこかとぼけた姿で人気の深海生物です。

オオグチボヤの生態

オオグチボヤの生態

水深300~1000mの深海に棲んでいて、体長は10~25cmで大きなものでは30cm以上あるものもいるそうです。体色は乳白色の半透明でゼリーのような寒天状のボディをしています。海底からにょきっと生えていて、柄の先端に内臓が透けて見える丸い体がついています。その透明な体に特徴的ながまぐちのような大きな口がついています。

いつもは大笑い、ときにしょんぼり

オオグチボヤの特徴である、笑っているようにみえる大きな口は入水口で、この口に入り込んだ生物を食べて生活しています。そんなワイルドな一面をもつオオグチボヤですが、刺激を感じたときには口を閉じ、さらに体を丸めて小さくなってしまうそうです。まるで怒られてしょんぼりしているかのようで可愛らしいですね。

オオグチボヤの特徴

ホヤの中でも変わり者

上の写真のマボヤと比べても分かるように、オオグチボヤはホヤとしてはとても奇妙な形をしていて、他のホヤ類にはない特徴として大きな口をもっています。ホヤは普通、体内にある繊毛(せんもう)を動かして海水をとりこみます。しかし、オオグチボヤはそういった繊毛をもちません。そのため、体内に水をとりこむために流れに向かって大きな口を開けているんですね。

かわいい見た目で肉食系?

ホヤの仲間は出水口から水をはき出す際に鰓(えら)で海中の植物プランクトンやごく小さな生物のかけらをろ過するように濾して栄養をとって生きています。しかし、プランクトンさえ少ない深海にすむオオグチボヤは、より多くの栄養を得るために無脊椎動物や小型の甲殻類までも捕まえて食べる捕食性をもつようになったと考えられています。運よく小型のエビやヒトデなどが流れ込んできた際には、口を能動的に閉じて逃がさないようにする姿も確認されています。

大口で大食い?

オオグチボヤは深海では栄養となるプランクトンが少ないため肉食に進化したという意見があります。とはいえ、オオグチボヤの群れが見つかった富山湾は食べ物が乏しいとはとても思えません。探査機の映像を見る限りでは、富山湾の海底には有機物と思われるもやもやした泥が溜まっていて、水温1℃という非常に冷たい場所にもかかわらず、あちこちに小さな甲殻類やプランクトンがたくさん泳いでいます。栄養に乏しい環境で進化したオオグチボヤが栄養豊かな富山湾の海底で数を増やしてコロニーをつくったのでしょうか?それとももっと別な理由で肉食へと進化したのでしょうか?その生態は謎が深まるばかりです。

オオグチボヤは食べられる?

食用にされるマボヤは栄養価が高く珍味としても好まれていますが、オオグチボヤは食用にはなっていません。単に珍しくて食べる機会がないとうだけかもしれませんが。透明で栄養もなさそうですし、クラゲのような見た目ですが、地上にあげると水分が抜けてしまいしぼんでしまうそうです。ちなみに、クラゲもほとんどが水分で栄養価はあまり高くありませんが、コラーゲンは豊富なようなので、オオグチボヤにも美容によい栄養素が見つかれば食用として人気がでるかもしれません。

ホヤは人間と同じ脊索動物

ホヤは人類の祖先?

オオグチボヤの仲間で私たちに最も身近なのはパイナップルのような見た目で食用にもされるマボヤでしょう。およそその姿から私たちの親戚とは思えません。ところがこのような姿は成体のものであって、幼生の時期にはオタマジャクシのように尾を振って泳ぐことができるそうです。その時期には尾の部分に脊索という器官と筋肉をもつため尾索動物と呼ばれています。尾索動物は人類の属する脊椎動物と同じ脊索動物に分類されます。成体の姿から考えると驚きですが、祖先は結構近い親戚なんですね。

オオグチボヤの仲間

人とホヤの共通祖先ナメクジウオ

ナメクジウオはホヤと同じ無脊椎動物で、頭索動物という動物群に分類されます。以前までは脊索動物の中で地球上に一番最初に現れたのはホヤの仲間だと考えられていました。しかし、近年の研究でナメクジウオこそが人とホヤの共通祖先で、脊椎動物と尾索動物はそこから進化してきたと考えられるようになりました。

ホヤの仲間 オタマボヤ

オタマボヤはオオグチボヤと同じく変わった特徴をもつホヤの仲間です。ホヤの幼生はオタマジャクシのような姿をしていて、海中を浮遊したあと岩などにくっついて固着性のホヤに変態します。ところが、オタマボヤは成体になってもオタマジャクシ型のままで、生涯を過ごします。またオタマボヤはハウスと呼ばれる家のようなものをもちます。これは家というよりは餌をとるための道具で、このハウスは使い捨てのため、1日数回つくり直されます。

オオグチボヤが展示されている水族館は?

はるか深海にすんでいるオオグチボヤ。彼らの野生の姿を見ることはほとんど不可能ですが、水族館にいるならば、生きている姿を見られるかもしれません。ですが、残念ながら2019年6月現在、日本国内で展示している水族館はないようです。そこで、今後展示される可能性が高い水族館を3つ紹介します。

アクアマリンふくしま(福島県)

なんと!福島県の「アクアマリンふくしま」では、2019年のゴールデンウイークから5月末までの1か月間、オオグチボヤが展示されていたんです!北海道知床沖水深600~800mの深海カレイ刺し網漁で採集された個体で、2017年以来の展示だったそうです。

「アクアマリンふくしま」の基本情報

【住所】福島県いわき市小名浜字辰巳町50
【連絡先】0246-73-2525
【アクセス】車でのアクセス 常磐自動車道いわき湯本I.Cから約20分。徒歩でのアクセス 最寄りのバス停「イオンモールいわき小名浜」まで約15分。下車後徒歩約5分。
【備考】駐車場無料!混雑状況など公式Twitterでお知らせしています。

「環境水族館」アクアマリンふくしま|福島県いわき市観光

魚津水族館(富山県)

富山県にある「魚津水族館」で2018年4月に富山湾で捕獲されたものが展示されていたようです。この水族館、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と共同研究をしており、過去に数回の展示実績をもっています。また展示される日もそう遠くはないはずです!

「魚津水族館」の基本情報

【住所】富山県魚津市三ケ1390
【連絡先】0765-24-4100
【アクセス】車でのアクセス 北陸自動車道 滑川ICを降りて 約15分。徒歩でのアクセス 富山地方鉄道 西魚津駅より徒歩約20分。
【備考】駐車場無料です!

魚津水族館

新江ノ島水族館(神奈川県)

湘南にある「新江ノ島水族館」でも展示実績がありました。十数種類のクラゲの展示やコツメカワウソたちが人気の水族館です。過去に3度の展示実績があるようで、直近の展示があったのは、2009年の9月に無人探査機「ハイパードルフィン」によって採集されたもので、大変人気を集めたようです。

「新江ノ島水族館」の基本情報

【住所】神奈川県藤沢市片瀬海岸2-19-1
【連絡先】0466-29-9960
【アクセス】車でのアクセス 東名高速圏央道 茅ヶ崎海岸ICから約10km。徒歩でのアクセス 小田急江ノ島線「片瀬江ノ島駅」から徒歩3分。
【備考】各種電鉄乗車券提示での入場料金割引があります。お車の場合、駐車場は周辺の有料駐車場をご利用ください。

新江ノ島水族館

オオグチボヤは超激レア生物!

宇宙より行くのが難しいとされている深海。つまり、もし生きた姿を見る事が出来たなら、それだけで自慢ができるほどの激レア生物なんですね。さらにオオグチボヤの生態は未知の部分が多く、長期飼育は成功した事例がありません。ですので、生きている姿を直接見てみたい!という方は、水族館のホームページなどで展示情報をこまめにチェックしましょう。

こちらの動画は、アクアマリンふくしまで展示されていたオオグチボヤの映像です。

オオグチボヤのグッズはある?

オオグチボヤが好きだ!自宅で飼ってみたい!という方、当然飼うことは出来ませんが、せめて部屋で眺めていたいですよね。人気のオオグチボヤはぬいぐるみやラインスタンプがあるんです。

オオグチボヤのぬいぐるみ

透明なボディーをぬいぐるみにするのが難しそうなオオグチボヤですが、なんと、ぬいぐるみが商品化されていてネットショップで購入できます。価格は\1500~\2000程度(送料別)、サイズは高さ23cm、土台直径18cm程度です。

深海魚シリーズ オオグチボヤ Predatory tunicate サイズ:H25cm土台18cmφ
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オオグチボヤのぬいぐるみなんてよそではまずお目にかかれません(笑)ホヤの白い部分はシャリシャリっとした感触でラメのちょっと入ったような生地です。

水族館グッズで有名なA-SHOWのしんかいさんシリーズでは深海魚のぬいぐるみもたくさん出ています。深海生物のぬいぐるみは意外と人気があり、他にもメンダコのようなポピュラーな深海生物からゴエモンコシオリエビやガクガクギョのようなマニアックな深海生物のぬいぐるみまで、いろんな深海生物をぬいぐるみで愛らしくデザインして販売しています。深海生物好きのお子さんへのプレゼントにもしんかいさんシリーズのぬいぐるみはいいかもしれませんね。

ガラス雑貨も!

ガラス作家のoba:obaさんという方がガラスでオオグチボヤのランプを作成されています。現在販売されているか不明なんですが、オオグチボヤ好きにはたまらないグッズです。すりガラスのような半透明な感じがボディーの透明感を上手く表現していますね。暗闇で点けるともっと深海な感じがでてきてワクワクしそう!

ラインスタンプも!

人気のオオグチボヤはラインスタンプも出ています!ニヤリとした表情になんだか癒されますね。深海マニアな気になるあの人にプレゼントしたり、深海生物大好きなあの子に送ってみたりしてもいいかもしれませんね。

番外編

日常に潜むオオグチボヤ

余談になりますが、インスタグラムなどでは深海生物好きの方たちが日常に潜むオオグチボヤを見つけて楽しんでいます。上の写真は地下の換気口ですかね。他にも、オオグチボヤ風のお菓子や植物などもありました。単純で特徴的な顔をしているので、なんとなく見えるなーってことが多いのかもしれませんね。近所や旅行先でいろんなオオグチボヤを見つけて、写真に撮って集めたり、インスタグラムなどにあげたりするのも楽しい趣味になりそうです。

まとめ

まだまだ謎に包まれた部分が多いオオグチボヤですが、そんな彼の魅力を分かっていただけましたでしょうか。オオグチボヤは深海300~1000mに棲み、特異な進化を遂げ捕食できるようになったホヤで、激レアな生物であること。深海の真っ暗闇の中、じっと動かずに(動けずに)口を大きく開けて獲物を待ち続ける。一見怠け者のようで実は今季のある頑張り屋なのかもしれません。なんだか可愛い深海生物オオグチボヤについて紹介しましたが、これをきっかけに深海や深海生物に興味をもってもらえれば素晴らしいことだと思います。

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