深海魚って!?
そもそもどこからが深海魚なのか、簡単にご紹介いたします。呼び名の通り深海にすんでいる魚を「深海魚」と呼びます。一般的に、水深が200mより深いところに住んでいる魚や生物を「深海魚」と呼んでいます。
ただし、捕食時や成長の中で、移動する魚もいるので、明確な「定義」と呼べる水深はないようですね。そんな深海魚ですが、よく見かける一般的な魚よりも不思議で変な個性的な見た目の魚が多く存在します。
深海魚の代表例
今では、水族館でも深海魚をよく見かけるようになりました。深海魚専門の水族館もあるようですね。そんな不思議で変な魚たちの魅力に惹かれ水族館へ足を運ぶ方も少なくないと思います。
また、普段食べている魚が深海魚だったなんてことも多いんです。高級魚が多くおいしい魚が多いんです!!意外と身近なところで深海魚に触れていたりしいます。まずは、身近で有名で代表的な深海魚から紹介していきたいと思います。
冬の鍋料理の代表深海魚「アンコウ」
アンコウ目アンコウ科アンコウ属。水深30m~500mに生息することが確認されています。さすがに30mで見かけることはほとんどないようです。見た目は、口が大きく歯がするどく、お恐ろしい姿をしています。噛まれたら痛そうですね。
アンコウと言えば、鍋料理が有名ですよね。こんな恐ろしい見た目でも身はとっても美味!!冬の季節はアンコウ鍋で温まりたいものです!
煮つけの王様「キンメダイ」
キンメダイ目キンメダイ科キンメダイ属。身近な深海魚の代表的存在といったらキンメダイ!水深200m~800mの深海に生息します。見た目は、深海魚というより一般的に見る魚の形に近いですね。
個人的には、「カッコイイ」見た目の部類に入ると思っています。こちらも高級魚として有名ですね。キンメダイの煮つけや、皮付きの刺身は絶品です!
THE高級魚「アカムツ」
スズキ目ホタルジャコ科アカムツ属。通称ノドグロ。言わずと知れた超高級魚代表です。水深100m~200mで生息が確認されています。
見た目は、どことなくキンメダイに似ている気がしますね。スマートな形で「THE魚」らしい型をしています。ノドグロもとってもおいしい魚です。皮付きで湯引きや炙り、シンプルに塩焼きも絶品です。脂が乗っていて身にうま味の多い魚です。
深海魚にかわいい魚っているの?
ここまではかなり身近で有名な深海魚を三種類紹介させて頂きました。ここまでの魚たちは「変な見た目」「怖い」「気持ち悪い」「厳つくカッコイイ」といった見た目ばかりでしたが、深海魚はまだまだ奥が深いんです!
深海魚と聞くとあまり見た目に良いイメージは無いと思います。ところが、意外にも「かわいい」深海魚がたくさん存在するんです!!ちょっぴり変な、かわいい、そして面白い生物たちをここからご紹介い致します!!
かわいい深海魚10選!
それではここからは、「かわいい」深海魚や深海生物たち10種類をプロフィール(生態)とかわいさの特徴に分けてご紹介させて頂きます!ちょっぴり気持ち悪い魚もいますが、変な特徴や不思議なところがまたかわいいんです!
1:ミドリフサアンコウ
プロフィール
名前:ミドリフサアンンコウ
分類:アンコウ目フサアンコウ亜目フサアンコウ科フサアンコウ属
生息水深:水深30〜590メートル
食味:アンコウと同じ種類で非常に美味
基本情報:駿河湾以南の底曳き網漁で混ざることがあるうようです。あまり市場では出回りませんが、丘に上がるとパッと見気持ち悪い魚ですが、秋から春が旬でおいしい魚です。
膨らんだ姿がかわいい!!
丘に上がったばかりは厳つくて気持ち悪いと感じることも!でも水中では普段は海底でじっとしています。その姿はなんとも言えない可愛さです。ボケっとしている姿ですが、憎めない愛らしい目がたまらないです。
面白いのがここから!このアンコウはフグのように膨らむ特徴があります!も~かわいすぎる!膨らむ前の姿も何とも言えない可愛さですが、これは反則です。これでおいしいなんて、この姿を見たら食べにくいですね。
2:メンダコ
プロフィール
名前:メンダコ
分類:軟体動物門頭足綱八腕類メンダコ科
生息水深:水深200〜1000メートル
食味:食べられはするが、海水を飲んでいるような味や薬品のように臭く、匂いでだけで気持ち悪いほど不味いらしい。
基本情報:よく見られるタコにくらべ足が短く全体的に小さいのが特徴です。泳いでいる姿はまるでUFOのようです。
不思議で変な形の「メンダコ」は人気者!
深海魚のタコの種類では有名な「メンダコ」。最初はちょっと「気持ち悪い」と思う方も多いですが、見ていると不思議な魅力に引き込まれます。泳いでいる姿はなんとも不思議で幻想的です。良く見ると目がちっちゃくてかわいいんです。
そんなメンダコですが、ぬいぐるみになるほど人気なんです!インスタグラムでもたくさんのメンダコグッズの投稿があるようです。こうやってキャラクターとして見るとよりかわいく見えますね!
3:ボウズカジカ
プロフィール
名前:ボウズカジカ
分類:スズキ目カジカ亜目ウラナイカジカ科アカドンコ属
生息水深:水深234~740メートル
食味:一般的に食用としては認知されていない。
基本情報:最大でも20cmになる小さな深海魚です。普段は海底でじっとしていることが多いです。
超かわいい。水族館のアイドル「ボウズカジカ」
写真を見ての通り、第一印象からかわいいですよね!!知る人ぞ知る水族館の深海部門の有名アイドルといえば「ボウズカジカ」です。見た目はフグにも似たような特徴で、基本的にはじっとしているおとなしい魚です。
水族館ではボウズカジカ単体でケースに入っていることも多く、じっくり観察できます。たまに口を開けることがあります。本当に愛らしいです!シャッターちゃんですのでカメラは常に構えておくことをおすすめします!
4:アカグツ
プロフィール
名前:アカグツ
分類:アンコウ目アカグツ亜目アカグツ科アカグツ属
生息水深:水深50〜400メートル
食味:一般的に食用としては認知されていないようです。丘に上がると厳つく気持ち悪いことと捌きづらい
点で嫌われているが、身は非常においしいらしい。
基本情報:棘が多く、ごつごつした見た目の魚です。泳ぐのが苦手で、鰭を使い地を這うように移動します。
ごついけどかわいい!面白い泳ぎが魅力!
見た目はアンコウほど気持ち悪い印象は無く棘が多い少しゴツい魚です。かわいさのポイントはなんといっても泳ぎ方!泳ぐのが苦手なため鰭を上手に使い移動します。その姿はまるで手足を使い歩いているような不思議な光景です。
歩いているように見えますが一応泳いでいるんです!面白い特徴をもってますよね。ゆっくり移動する姿は、見た目とのギャップもありなんとも愛らしい姿です!この動画を見たらアカグツの虜になります!
5:ホテイウオ
プロフィール
名前:ホテイウオ
分類:スズキ目カジカ亜目ダンゴウオ科ホテイウオ属
生息水深:浅場~水深1700メートル
食味:あまり認知されていないが美味。うま味が強く、白子、胃や腸まで食べれる。
基本情報:成魚は正直、気持ち悪い見た目。12月から4月にかけて産卵のため浅場にきます。3年ほどで成熟し産卵後に一生を終えるようです。
幼魚がかわいい!ホテイウオ半端ないって!
成熟すると、アンコウに似たような姿でちょっと気持ち悪いですね。「じゃあかわいくないじゃん」と思うかもしれませんが、ホテイウオがかわいいのは幼魚なんです。成魚とはまったく色も違いなんとも不思議でかわいい見た目です。
オタマジャクシをさらに小さくし、明るい鮮やかな色合いです。幼魚と成魚でここまでかわいさが変わるなんて、魚って本当に面白いですね!是非「ホテイウオ 幼魚」で画像検索してみてください!
6:ヒメコンニャクウオ
プロフィール
名前:ヒメコンニャクウオ
分類:スズキ目カジカ亜目クサウオ科コンニャクウオ属
生息水深:水深521~1100メートル
食味:食用としては認知されていない。
基本情報:体に鱗はありません。全体的にぶよぶよした質感が特徴です。エゾイバラガニというカニの甲羅の部分にに卵を産むという、少し変わった面白い習性を持っています。
かわいい変な特徴!水槽に張り付く!?
この魚も見た目通り、シンプルにかわいい深海魚です。鱗もなくつるつるしてるけどなんだかぶよぶよ質感の変な魚です。水族館でも見ることが出来るようですが、少し変わった特徴があります。
習性なのか、までは情報はありませんでしたが、水族館の水槽の壁に張り付くようにじっとしていることが多いようです。変わった生物ですね。この姿がまた愛らしいので是非動画を再生してみてください。
7:ニュウドウカジカ
プロフィール
名前:ニュウドウカジカ
分類:スズキ目ウラナイカジカ科
生息水深:水深480~2800メートル
食味:カニに近い味がするらしい。
基本情報:深海で生きていくため、筋肉がほとんどなく、体全体がゼラチン質なのが特徴です。そのため海から引き上げるとどろどろとした気持ち悪い感触になるようです。
かわいいとはいえない!でもキャラクターとしては大人気!
世界で一番ひどい顔の生物としても有名ニュウドウカジカ。実際に、画像検索をしてみるとお世辞でもかわいいとは言えません。海底で生きている姿は少しはマシ、が良いところです。
こんな気持ち悪いニュウドウカジカですが、気持ち悪すぎるがゆえ、逆に愛らしさが認められ、キャラクターとしては大人気なんです!美化されたキャラクターが有名になりすぎて、ぶさかわいい深海魚として認知されています。
8:ベニカワムキ
プロフィール
名前:ベニカワムキ
分類:フグ目ベニカワムキ亜目ベニカワムキ科ベニカワムキ属
生息水深:水深70〜330メートル
食味:食用として認知されていない。食べられなくはないよう。
基本情報:体調10cmほどのとても小さな魚です。深海に暮らすカワハギと同じ種類の魚で、生きた姿であまり展示されていない珍しい魚です。
まるでペットのような、小さくかわいい魚
カワハギと同じ種類の仲間ということもあり、特徴的な口をしています。体調は10cmほどととても小さく、まるでペットとして飼育されることの多い熱帯魚のようです。
上の動画は葛西臨海水族園で展示されているベニカワムキを撮影した動画のようです。水槽でゆらゆらと泳いでいる姿は、とても可愛らしいですね。観賞用に飼育したいくたいですが、深海魚ということもあり個体も少なく、貴重な魚のようですね。
9:ナツシマチョウジャゲンゲ
プロフィール
名前:ナツシマチョウジャゲンゲ
分類:諸説あり。
生息水深:水深800~900メートル
食味:不明
基本情報:捕獲例がかなり少なく謎多き深海魚です。何の種類だろう!?と調べてみましたが、まだ謎が多いこともあり、あまり情報が見つかりませんでした。
かわいい+超希少生物!
ナツシマチョウジャゲンゲは2009年に新種登録されたばかりの深海魚のようです。生きたまま展示されているのも静岡県の沼津港深海水族館だけというのは有名な話です。
沼津港深海水族館では希少生物の代表的存在となっています。個体数もまだほとんど上がっていないことから生態については謎だらけ、明らかなになっているのは見た目だけです。これが、意外とかわいい。希少アイドル的な位置になりそうです。
10:キホウボウ
プロフィール
名前:キホウボウ
分類:スズキ目カサゴ亜目キホウボウ科キホウボウ属
生息水深:水深110〜500メートル
食味:食用としての認知は少ない。小さく固いためから揚げ等で食べられることあり。
基本情報:8cmほどの小さな魚です。見た目はホウボウと似ていますが、体の質感や味はまったく違うようです。
歩く姿が面白い!そしてかわいい!
名前の通りホウボウに見た目は似ています。目がパッチリで愛らしい深海魚ですね。このキホウボウは他の魚とは違い、面白い特徴があります。それは、「海底を歩く」ことです!鰭の下にある足をつかい、海底を歩きます。
魚が海底を歩いてるなんてなんとも不思議な光景です。このなんともいえない変な姿は、見ていると愛らしくなってきます。動いている姿がかわいさの特徴なんです。
深海魚はかわいいたくさんの種類の魚が多い!
ここまで10種類ほど「かわいい」と言われる代表的な深海魚たちをご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?それぞれ、不思議で変な面白い特徴を持ち合わせていますが、皆「かわいい」「愛らしい」一面が存在します。
きっと個性的な特徴があるからこその印象なんでしょうね。筆者もこの記事を筆頭することでさらに深海魚に興味が湧きました。もし少しでも深海魚たちの魅力が伝われば幸いでござまいます。
不思議で面白い、変な深海魚に会える水族館をご紹介!
深海魚は、ふつうの魚と違い、個体数も少なく謎も多いことから水族館の中でも飼育されている数は多くはありません。今回の記事で不思議で面白い、変な深海魚たちに会いたい!と思ったかたのために、深海魚が飼育されている代表的な水族館をご紹介させて頂きます。今回は有名な水族館を2つほど紹介いたします!
1:沼津港深海水族館
沼津港深海水族館詳細
・住所:静岡県沼津市千本港町83番地
・料金:大人 (高校生以上)1600円、こども(小・中学生)800円、幼児 (4歳以上)400円
※他シニア割、障害者割、団体割、年間パスポートなど有
・営業時間:10:00〜18:00
※最終入館は閉館30分前となります。夏期・冬期・繁忙期により変更する場合がございます。
・休園日:年中無休(1月メンテナンス休業あり)※2019年は1月15~18日
深海水族館の代表「沼津港深海水族館」
深海魚や不思議な海の生物を見たいと思ったらここ!深海水族館の代表とも言われるのが「沼津港深海水族館」です。深海魚マニアの中ではかなり有名な水族館のようです。
今回ご紹介させて頂いた10種類の深海魚ですが、ほとんどがこの水族館で見ることが出来ます。他にもかなり多くの種類の深海魚や生物を楽しむことが出来るので、是非足を運んでみてはいかがでしょうか。あのシーラカンスにも会えるかも!?
2:葛西臨海公園水族園
葛西臨海水族園詳細
・住所:東京都江戸川区臨海町6-2-3
・料金:一般(高校生以上)700円、中学生250円、65歳以上350円
※都内在住の中学生は無料(生徒手帳必須)、小学生以下無料。
・営業時間:9:30~17:00
※開園時間を変更する場合があります。
・休園日:水曜日(水曜日が国民の祝日や振替休日、都民の日の場合は、その翌日が休園日)年末年始(12月29日~翌年1月1日)
都心の代表的な水族館!深海魚も楽しめる!
葛西臨海水族園といえば、都内からもアクセスしやすい代表的な水族館です。マグロやイルカといったような一般的な水族館で楽しめる海の生物がたくさん飼育されています。
迫力あるクロマグロの遊泳するアクアシアターは有名ですね。また、深海魚や深海生物のコーナーもあるようで、たくさんの種類の生物を楽しめるようです。電車でもアクセス可能ですので是非足を運んでみて下さい。
深海魚をもっと知ろう!
ここまで、ちょっと気持ち悪いけど不思議でかわいい深海魚だちをご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?深海魚は不思議な見た目に合わせ魅力がいっぱいあふれています。もし少しでも興味もっていただけたら幸いです。
Googleの画像検索やInstagramで「深海魚」と検索するだけで「なんだこれ!?」と思う画像がたくさん出てきます。お気に入りの深海魚「推し深海魚」を探すのも面白いですね。