モーリアンヒートパック 加熱セット Lサイズ 加熱袋L×1、発熱剤L×3回分
モーリアンヒートパック 発熱剤L 10個セット
モーリアンヒートパック 加熱袋 L
モーリアンヒートパック 湯沸しBOX
携帯おかん器
バロクック 加熱式弁当箱 角型 Mサイズ
モーリアンヒートパックとは
水を注ぐだけの便利な調理グッズ
モーリアンヒートパックは、加熱袋と呼ばれる専用のプラスチックバッグに発熱材と食品を入れ、そこへ少量の水を注ぐだけで、食品を温められる便利なアイテムです。非常時はもちろん、登山などのアウトドアにも活躍が期待できます。(当記事は2019年6月11日時点の情報をもとに作成されています。)
「使い方」を考えるのが楽しいニューアイテム
モーリアンヒートパックはバーナーに比べて軽量なので、荷物を少しでも軽くしたいという登山者にもおすすめです。また、火を使わないアイテムなので、火気厳禁の場所でも使用が可能という利点もあります。「新しいアイテムは積極的に試してみたい」という方にとっても、面白いアイテムです。
モーリアンヒートパックの使い方
①加熱袋と呼ばれる専用のプラスチックバッグの底を広げ、発熱材を入れる。
②発熱材の上に食品を置く。
③発熱材が入っていた袋で水を計量して加熱袋の中へ注ぎ、加熱袋の口をしっかり閉じる。
④15~20分ほどして食品が温まったら、やけどに注意して食品を取り出す。
使用の際は事前に試しておくのがおすすめ
モーリアンヒートパックの使い方は、上記のポイントを押さえればとても簡単です。しかし、登山などのアウトドア本番では失敗ができないため、一度時間のある時にでも家庭などで事前に試しておくことがおすすめです。
モーリアンヒートパックの仕組み
化学反応による反応熱を利用した化学技術製品
モーリアンヒートパックは、発熱材に水を加えて、化学反応を起こすことによって発熱(反応熱)が起こります。具体的には、発熱材の成分の1つである酸化カルシウムと水が反応して、水酸化カルシウムが生成されます。さらに、この水酸化カルシウムと発熱材のもう1つの成分であるアルミニウムが反応して、アルミン酸カルシウムが生成され、反応熱が発生するという仕組みになっています。
無毒無害の安全なアイテム
モーリアンヒートパック 加熱セット Lサイズ 加熱袋L×1、発熱剤L×3回分
説明書やモーリアンヒートパックを製造販売している株式会社協同のホームページによると、モーリアンヒートパックの発熱材とその化学反応によって生成される物質には毒性もなく無害であるとのことなので、安心安全なアイテムとして使用できます。また、加熱時の温度は約100℃になります。
モーリアンヒートパックの活用例・レベル1
レトルト食品や缶詰を温める
レトルト食品やパックライス、缶詰を蒸気の力で温められます。モーリアンヒートパックのオーソドックスな使い方の1つです。食品の入れ方については、後述の「モーリアンヒートパック使用時の注意点」をご覧ください。
ゆで卵を作る
モーリアンヒートパックでレトルト食品などを温める際に、加熱袋の隙間のスペースに卵を入れておくだけで、簡単にゆで卵を作れます。画像は、モーリアンヒートパックでレトルトカレーを温めた際に一緒に作ったゆで卵です。固ゆでに近い半熟卵になりました。
飲み物を温める・熱燗をつける
コーヒーなど缶入りの飲み物を温められます。もちろん水を温めてお湯(80℃)を作れます。瓶入りのカップ酒を温められるので、モーリアンヒートパックを使ってアウトドアで熱燗をつけてみるのもおつですね。モーリアンヒートパックを使った温かい飲み物や熱燗は、お花見にもおすすめです。
モーリアンヒートパックの活用例・レベル2
カップラーメンを作る
活用例③のようにお湯を作り、そのお湯でカップラーメンを作れます。ただし、出来上がるお湯の温度は約80℃なので、調理時間を既定の時間よりも少し長めに調整する必要があります。
袋ラーメンを作る
袋ラーメンも作れます。プラスチックバックなどに麺とスープと水を入れて調理します。注意する点としては、プラスチックバックを使った調理では水分の蒸発が起こらないので、規定の水の量を入れてしまうと出来上がりの味が薄くなってしまいます。既定の量500mlを400ml弱にして丁度よい味の濃さになりました。カップラーメン同様、調理時間を調整する必要があります。
モーリアンヒートパックの活用例・レベル3
スープを作る
火が通りにくい具を避けることでスープを作れます。おすすめの具はウインナー・マカロニ・玉ねぎ・コーンなどです。火の通りにくい根菜類はおすすめできません。具はなるべく薄くスライスすることと事前にカットしてから持って行くことがポイントです。プラスチックバッグなどに、具と水300ml・コンソメ(顆粒)小さじ1強・塩こしょう少々を入れ、モーリアンヒートパックで加熱します。こちらも水分が蒸発しませんので、水の量を少なめにするか調味料を少し多めに入れる必要があります。「山ごはんは自作したい」という方におすすめのメニューです。
モーリアンヒートパック使用のポイント
火の近くで使用しない
モーリアンヒートパックは、化学反応の過程で微量の水素ガスが発生するため、火の近くでの使用は厳禁です。水素自体は人体に無害な物質ですが、可燃性の気体であるため火気には注意が必要です。
温めるものを入れる位置に気をつける
温める食品が複数の場合には、温めるものを入れる位置にも注意が必要です。パックライスや簡単な料理など他の食品よりも加熱する必要があるものは、発熱材に接する面積を多くするように配置するなどの工夫が必要です。
容器の耐熱温度に気をつける
温める食品や飲み物を入れる容器は、耐熱120℃以上のものが使用可能です。そのため、ペットボトルはそのままでは温められず、アルミボトルなどに入れ替える必要があります。やむを得ず耐熱120℃以下のプラスチックバッグなどを使用する場合は、プラスチックバッグと発熱材の間に布をはさむと、プラスチックバッグが溶けるのを防いでくれます。布は、耐熱に優れた綿の布が望ましく、タオルなど厚みがあって吸水性が高いものは発熱材が反応するための水を吸い取ってしまうので避け、なるべく薄いものを選ぶのがベターです。(自己責任においてお試しください。)
モーリアンヒートパック商品のラインナップ
モーリアンヒートパック発熱材各サイズ
モーリアンヒートパック 発熱剤L 10個セット
サイズ | 発熱材 | 水量 | 蒸気発生時間 | 加熱持続時間 |
S | 20g | 50ml | 6分 | 10分 |
M | 28g | 80ml | 8分 | 25分 |
L | 45g | 130ml | 14分 | 30分以上 |
SL | 60g | 180ml | 17分 | 30分以上 |
モーリアンヒートパックは、Amazonや楽天などのインターネット通販やホームセンターなどで手軽に購入できます。ヨドバシや東急ハンズのインターネット通販、100均では取り扱いを確認できませんでした。モーリアンヒートパックの発熱材はS~SLの4サイズがあります。しっかり加熱できるLサイズがおすすめです。使用は1回限りで、6年間の保存が可能です。インターネット通販での価格は、Lサイズ10個入りが2200円ほどでした。
モーリアンヒートパック加熱袋各サイズ
モーリアンヒートパック 加熱袋 L
サイズ | 大きさ |
M | 約20cm×26cm |
L | 約23cm×28cm |
モーリアンヒートパックの加熱袋はMとLの2サイズがあります。発熱材はLがおすすめなので、加熱袋もLサイズがおすすめです。数回の使用が可能です。インターネット通販での価格は、Lサイズ1枚が400円ほどでした。
その他のモーリアンヒートパック商品①
モーリアンヒートパック 湯沸しBOX
15分で500mlのお湯(80℃)が作れます。外箱の中にアルミ袋を入れ、その中に発熱材を置き、その上に飲料水用のキャップ付きポリ袋を入れて加熱する仕組みになっています。温かい飲み物やカップ麺、赤ちゃんのミルク作りにも活躍します。インターネット通販での価格は、1回分が950円ほどでした。
その他のモーリアンヒートパック商品②
携帯おかん器
熱燗や様々な飲み物はもちろん、缶詰も温められます。仕組みがシンプルで、使い方も簡単です。インターネット通販での価格は、1回分が200円ほどでした。
モーリアンヒートパック以外の発熱材商品
バロクック 加熱式弁当箱 角型 Mサイズ
こちらはモーリアンヒートパック以外の発熱材商品になりますが、発熱材を使ってお弁当を温められる商品です。料理を入れるお弁当箱のスペースの底面に、発熱材を入れるスペースがあるという仕組みになっています。自作の温かい料理をいろいろな場所で食べられるアイテムです。インターネット通販での価格は、Mサイズの本体1セットが4000円ほどでした。
モーリアンヒートパックの使用のメリット
軽くて小さい
モーリアンヒートパックは、バーナーに比べて軽くて小さいということが利点の1つです。バーナーは軽量のものでも300gの重さがあり、CB缶のバーナーでは缶自体の重さも含めると600g以上あるものも少なくありませんし、クッカーも必要になります。それに対して、モーリアンヒートパックは、Lサイズの発熱材が45g、その加熱に必要な水の130gを合わせてもたったの175gです。それ以外に必要なのは軽くて薄いプラスチックバッグの加熱袋なので、軽くて小さい調理グッズと言えるでしょう。
火気厳禁の場所でも使える
モーリアンヒートパックは火を使わないアイテムなので、火気厳禁の場所での使用も可能です。テント内での火の使用は、一酸化炭素中毒や火災といった恐ろしい危険があるため、なるべくなら行わない方がよい行為です。しかし、火を使わないモーリアンヒートパックであれば、テント内の使用も安心です。また、最近では、火気厳禁の山や公園も増えているため(バーナーの使用については是非がいろいろ言われていますが)、モーリアンヒートパックを選択肢の1つにするのもアイデアです。
非常時のローリングストックとしても使える
モーリアンヒートパックは、電気やガスが使えないといった非常時にも役立つアイテムです。そういった非常時のローリングストックのために、普段から使用しておくのもよいでしょう。
まだバーナーを持っていない人におすすめ
「まだバーナーを持っていなくて、金銭的にバーナーを買うには勇気がいるけれど、山ごはんを楽しみたい」という方は、モーリアンヒートパックの1回セットを購入するのも手軽でおすすめです。
使い方次第で面白いアイテムにできる
「ここに書いた活用例以外にもモーリアンヒートパックでできることはないか」を自分自身で実験してみるのも楽しみ方の1つです。モーリアンヒートパックを使った自作の山料理を考えてみるのも楽しそうです。
モーリアンヒートパックの使用時の注意点
使用が1回限りである
モーリアンヒートパックの発熱材の使用は1回限りで、繰り返しの使用ができません。複数回の使用が想定されるような状況では、バーナーなど他の調理グッズの使用を考えた方がよいでしょう。
コストはやや高め
モーリアンヒートパックの調理では、加熱分としてのコストだけでも1回につき300円前後の費用がかかります。モーリアンヒートパックのメリットよりもコストを重視する場合には不向きです。
調理にやや時間がかかる
モーリアンヒートパックでの調理は、15~20分以上の時間がかかります。のんびりした日程の時に使用するのがよいでしょう。また、調理後もしばらくは発熱材が温かい(熱い)ので、食事後すぐに移動する場合は、水が垂れないようにプラスチックバッグなどに入れ、さらにタオルで包むなどの工夫が必要です。
できることの幅は狭め
「しっかりした山料理を自作したい!」といった方には、モーリアンヒートパックだけの調理ではレパートリーが物足りないかもしれません。モーリアンヒートパックでの生米からの炊飯などはかなり難易度が高めです。
モーリアンヒートパックのまとめ
モーリアンヒートパックは、いろいろな山料理を自作することや複数回の調理が想定される登山での使用には不向きですが、モーリアンヒートパックを使ってテント内で熱燗をつけたり、自分なりのモーリアンヒートパック料理を自作したりといった楽しみ方があります。通販などで気軽に手に入れられる面白い仕組みのアイテムです。最大の魅力は、自分の使い方次第で面白い道具になるところです。今夜はモーリアンヒートパックでつけた熱燗を飲みながら月見でもいかがでしょうか。
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