秋色アジサイとは?
秋色アジサイはその名の通り、秋らしいシックな色合いのアジサイのことです。そもそも秋色アジサイという品種が植物学的にあるのではなく、みなさんご存知のよく見かけるアジサイと、基本的には何ら変わりはありません。アジサイが季節の変化で深い色合いに変色した状態になったものを秋色アジサイと言います。最近では品種改良されて、咲き始めから青色や紫色、褐色などアンティークな色彩を持つ品種も出てきました。
秋色アジサイの特徴
秋色アジサイの特徴①色合いが豊富にある
秋色アジサイは、青色、紫色、ピンク色のほかに、赤色、褐色、緑色まで、さまざまな色合いがあります。色彩も秋らしく濃くて深みがある色なので、一般的なアジサイとはまた違った雰囲気を持っています。色が豊富にあるので、フラワーアレンジメントなどにも利用されています。最近では切り花として花屋さんでも売られているのをよく見かけるようになりました。
秋色アジサイの特徴②色が変化する
秋色アジサイの深い色合いは咲き始めの色だけでなく、その色がどんどん変化するのが大きな特徴です。様々な色合いが混ざり合って、なんとも言えないような微妙な色になって、私たちの目を楽しませてくれます。花の色の変化は光の当たり具合や気温などが影響するので、同じ品種でも場所によって違う色合いになることもあります。
秋色アジサイの特徴②開花時期が長い
秋色アジサイはどんどん色合いを変えながら春から秋まで咲き続け、開花時期がとても長いという特徴もあります。季節によって少しずつ変わる色を長い間楽しめるのが嬉しいですね。
秋色アジサイの特徴③ドライフラワーとして鑑賞できる
秋色アジサイは枯れても花びらが落ちないので、ドライフラワーに向いています。しかももともとシックな色合いの秋色アジサイは、ドライフラワーにするとまた違った味わいや色合いを楽しむことができます。切り取った花をそのまま花瓶などに入れておくだけで、簡単に秋色アジサイのドライフラワーを作ることができますよ。
秋色アジサイの育て方①栽培環境
秋色アジサイの育て方の中で、置き場所は大きなポイントです。秋色アジサイは色の変化が大きな特徴なので、その特徴を生かすためには、屋外よりも室内に置いた方がいいでしょう。強い日差しが当たったり、梅雨時期の雨に当たったりすると、花の色が変化しにくくなります。室内の窓際などで、直射日光が当らない明るい場所に置きましょう。庭植えにする場合は、夏の季節に強い日が当たらない、半日陰の涼しい場所を選んでください。
秋色アジサイの育て方②用土と肥料
秋色アジサイに適した用土
秋色アジサイはたくさんの水分を必要とするので、保水性がいい土が適しています。また、通気性や排水性がよければ、梅雨時期の多湿な季節は、苗が腐る心配もなく安心です。こういう点から、秋色アジサイに適した用土としては、赤玉土7割、腐葉土3割の比率で配合したものが適しています。
秋色アジサイに適した肥料
秋色アジサイの美しい色合いをキープするためには、適度な肥料が必要です。まず、冬の寒肥と、花後のお礼肥を与えるのは、一般的なアジサイと同じです。肥料としては有機肥料や緩効性の化学肥料を与えましょう。秋色アジサイは肥料の成分によっては、せっかくの色合いが変化してしまうこともあるので、開花時期には肥料を与えない方が賢明です。
秋色アジサイの育て方③水やり
秋色アジサイに限らず、一般的にアジサイは乾燥が嫌いでたくさんの水分を必要とするので水切れしないように気をつけて、こまめな水やりが大切です。特に鉢植えにしたものは土が乾きやすいので注意が必要です。鉢植えは夏の季節には朝夕の2回、涼しい時間帯にたっぷり水やりをしましょう。花が咲いているときは特にしっかりと水やりしてあげないと、せっかくの美しい花がすぐにチリチリになってしまいます。
秋色アジサイの育て方④剪定
夏の剪定
アジサイはそのまま放っておくとどんどん背が高くなってしまうので、夏の季節に剪定をします。花が咲き終わった後、花の下2節ほど下で茎を切るのが剪定のコツです。そこに翌年の花芽が付きます。ただ、秋色アジサイの場合は、晩秋から冬の訪れが来る頃まで楽しむ場合もあるので、夏の季節にせっかくの花を切ってしまうのはもったいないですね。そういう時は来年の花は諦めて、夏の季節の剪定は見送った方がいいかもしれません。
冬の剪定
冬はアジサイの休眠時期です。それ以上は伸びないので、夏の季節に剪定を済ましている場合は、冬の剪定は特にしなくても大丈夫です。もし枯れている枝や混み合っている枝があれば、切り落として風通しをよくしてやるといいでしょう。
秋色アジサイの育て方⑤病気・害虫
秋色アジサイの病気
うどんこ病
うどん粉病は葉に白いうどん粉のような白い粉が付いて、そのうち葉が縮れたように変形してしまいます。うどんこ病を防ぐためには、重なり合った葉を間引きしてやって、風通しをよくしましょう。もし発生してしまったら病気にかかった葉を取り除いて、ひどくなるようであればサプロールやミネラシンを散布してください。
炭疽病
炭疽病は葉に丸い黒っぽい斑点ができる病気です。雨などで次々と伝染していくので、炭疽病にかかった葉は早めに取り除きましょう。病気がひどくなってどんどん広がっていくようであれば、ダコニールやトップジンを散布してください。
秋色アジサイの害虫
テッポウムシ
テッポウムシはカミキリムシの幼虫です。樹の幹に産み付けられた卵がふ化して幹を食い荒らしていきます。株元におがくずのような粉がたくさん落ちていたら、テッポウムシの糞なので中に入っている証拠です。虫が入り込んでいる穴を見つけて、専用のスプレー式薬剤で駆除しましょう。
ハダニ
ハダニは1mm以下のとても小さい虫で、肉眼で見ることは困難です。春から夏にかけて葉に付いて吸汁し、吸われた跡は白い斑点になります。被害がひどくなると葉緑素が無くなって、葉が白っぽく変色してしまうので、早めに薬剤を噴霧しましょう。
秋色アジサイを鉢植えで育てるときのコツとポイント
鉢植えで育てるコツとポイント①植え付け
秋色アジサイを園芸店などで買ってきた場合は、プラスチックの鉢に入っていることが多いので、できれば通気性のいい素焼き鉢に植えることをおすすめします。また根詰まりしていることもあるので、元の鉢より一回り大きな鉢に植えた方が、新しい根が出て成長を促すことができます。
鉢植えで育てるコツとポイント②水やり
鉢植えの場合、特に夏の暑い時期にはすぐ水切れしてしまうので、水やりは重要なポイントです。表が乾いていたらこまめに水やりをしてください。水やりの後で鉢の下から出てきた余分な水はその都度捨てましょう。そのままにしておくと根腐れしてしまうことがあります。
鉢植えで育てるコツとポイント③剪定
鉢植えの場合は、鉢の大きさと株の高さのバランスがうまく取れていないと、風の強い日には鉢ごと倒れてしまうので気をつけましょう。大きく伸びたものは、開花時期が終わったらできるだけコンパクトに、少し強めに剪定することをおすすめします。
鉢植えで育てるコツとポイント④植え替え
アジサイは繁殖力が強いのですぐ大きくなってしまいます。鉢植えの場合は、冬の休眠時期にあたる11月~3月頃に、一回り大きな鉢に植え替えましょう。その時に冬の元肥を混ぜ込んでおくと、また春には元気に花を咲かせてくれます。
秋色アジサイの増やし方
秋色アジサイの増やし方①挿し木で増やす
秋色アジサイは挿し木での増やし方がおすすめです。お気に入りの秋色アジサイがあれば、挿し木でどんどん株を増やして楽しみましょう。秋色アジサイは繁殖力があって容易に発根するので、時期や方法を間違わないようにすれば大丈夫です。
秋色アジサイの増やし方②挿し木の時期
アジサイを挿し木するのに適した時期は、5月~7月、または夏の暑さが収まった9月頃が適しています。特に梅雨時期の6月は気温や湿度が高いので、挿し木するのに最適と言えます。
秋色アジサイの増やし方③挿し木の方法
先端の15~20cmの茎を切り口斜めに切ります。葉は3~4枚程度残して後は落とし、葉も半分ほどの大きさに切っておくのが水分蒸発を抑えるコツです。しばらく水にさした後、清潔な新しい土を入れたビニールポットなどに挿しましょう。このとき、ルートンなどの発根促進剤を使うと根が出やすくなります。
秋色アジサイの増やし方④挿し木後の管理
挿し木した苗は風通しのいい半日陰に置きます。水分もたっぷり与えましょう。根が出るまでしばらくの間は苗に触らないようしてください。しっかり根が出たら、少し大きい鉢に植え替えてそのまま冬越しもできます。
秋色アジサイの品種と販売価格
秋色アジサイにはたくさんの品種があり、年々その数も増えて行っています。その中でも特に人気があるものを取り上げてみました。価格は鉢植えでも5千円近くするので安くはありませんが、開花時期も長く、うまく育てれば毎年咲くので、値段の価値はあると言えますね。
西安(シーアン)
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秋色アジサイの中で一番人気があるのが西安(シーアン)です。七色の虹のように色合いがどんどん変わっていきます。真夏には緑色になるものもあって、ほかのアジサイには見られない独特な色彩が楽しめます。一つ一つの花がこんもりと大玉で、株もしっかり直立して大きく育ちます。性質もとても強いので育てやすい品種です。
マジカルアメジスト
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マジカルアメジストは花びらに細かいフリルのような切れ込みが入っていて、ブルーからグリーンのグラデーションが美しい秋色アジサイです。ふんわりと優しい色合いで部屋を明るく演出してくれます。
マジカルレボリューション
アジサイ(紫陽花・アジサイ) マジカルレボリューション(ブルー) 5号苗【19年入荷株】
マジカルレボリューションは花びらが筒のように丸まっているのが特徴です。とても強い性質なので、庭植えにしても大丈夫です。耐寒性があって、半日陰、または多少日当たりがあっても栽培できます。咲き始めはブルー系のグラデーションで変化して、秋ごろにはシックな花色になるので、長い間花を観賞することができます。
まとめ
いかがでしたか?秋色アジサイの特徴や育て方をおわかりいただけたでしょうか。年々品種改良されて、今まで見たことがないような色合いの秋色アジサイが売り出されています。色合いが次々と変色していくので、育てていても楽しみがありますね。しかも咲き終わった後でもシックな色合いのドライフラワーとして飾ることもできます。みなさんもぜひ秋色アジサイを育ててみてください!
秋色アジサイが気になる方はこちらをチェック!
秋色アジサイについてご紹介させていただきましたが、このほかにもアジサイについて詳しく説明している記事がたくさんあります。気になる方はぜひこちらも参考にしてみてください!

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