初心者でも簡単なガーデニングテクニックを紹介
初心者の方にとって、庭や花壇の作り方はわからないことだらけです。まずは基本的な知識と考え方について、知っておきましょう。難しい専門知識はいりませんが、向こう見ずに花壇づくりを始めるより、スムーズに作業が進められるはずです。
ホームセンターを活用する
ホームセンターでは、手作り花壇に必要な材料が何でも揃います。比較的安価なうえ迷ったらアドバイスもしてくれるので、花壇づくり初心者の心強い味方です。大型のガーデンセンターでは、かわいい寄せ植えアレンジや手作り花壇などもあって、とても参考になります。
ご近所の庭や花壇を参考にする
花壇づくりが好きな方のお庭は一目で分かります。お庭のデザインは、パーツで見るよりも全体で見た方がイメージがわきやすいです。ご近所を散歩しながら、かわいい花壇や素敵なお庭を探してみましょう。寄せ植えアレンジやレンガのデザインなど、手作り花壇のヒントが見つかるはずです。
初心者でも簡単なガーデニングのポイント:1
お庭と花壇の設計図を描く
簡単でよいので、お庭の設計図を手作りしましょう。まずはお庭の大きさをメジャーで計測します。シンボルツリーや花壇、寄せ植えを置く場所など、大体のイメージでかまわないのでデザイン画を作るのです。描き進めるうちに、花壇づくりに必要なものがピックアップされていきます。
ガーデニンググッズを用意する
スコップ
スコップは、花壇づくりに必要な道具のひとつです。土を掘り返すのに便利な大型のシャベルと、寄せ植えづくりや花苗の植え付けに活躍する小さいスコップがあればじゅうぶんなので、この二つはぜひ用意しておきましょう。小さいスコップなら100均でも手軽に買えますし、デザインも豊富です。
剪定ばさみ
剪定ばさみは、寄せ植えの花がら(咲き終わった花)などを摘む用のものと、太い枝でも切断できる庭木用のものと2種類あると便利です。前者は100均のものでじゅうぶんですが、後者はホームセンターなどで専用のものを揃えましょう。実際に握ってみて、使いやすいものを選ぶとよいです。
ガーデニング用手袋
ガーデニング用手袋は、土汚れや虫、または植物のトゲや毒から手を守ってくれます。軍手でも代用できますが、軍手は糸の編目から細いトゲが貫通することがあるため、扱う植物の種類によっては厚手のガーデニング専用手袋を用意した方がよいです。バラには鋭いトゲがあるため、バラ専用手袋というのもあります。
初心者でも簡単なガーデニングのポイント:2
花壇に良い土を入れておく
設計図が完成し、花壇を作りたい場所が決まったら、庭土を一旦掘り返して大きな石を排除し、花壇用の土を入れていきます。寄せ植えなどの鉢植えの場合も同様です。良い土は植物の根付きをよくしますので、この下準備はとても大切な工程になります。
花壇の良い土とは?
もともとある庭土に、養分・保水力に優れた腐葉土と、水はけのよい赤玉土を混ぜこみます。ホームセンターなどで販売されているもので結構です。比率は、腐葉土6に対して赤玉土4が基本ですが、あまり神経質になる必要はありません。やや腐葉土が多くなっても大丈夫です。
初心者でも簡単なガーデニングのポイント:3
手入れの楽な植物を花壇に選ぶ
初心者の方は、なるべく手入れの楽な、頑強な植物を選んで植えると、あとあとが楽です。乾燥に強い植物なら水やりも少なくて済みますし、寒い地域に住んでいるなら耐寒性を、暑さの厳しい地域なら耐暑性のある植物を選びます。
手入れの楽な植物とは?
樹木なら、落葉樹よりは常緑樹を選びます。落葉樹は、季節が終わると庭が落ち葉でいっぱいになり、しょっちゅう落ち葉拾いをしなければなりません。また、一年草とよばれる一度花が枯れたら終わる植物ではなく、毎年同じ時期に花が咲く多年草とよばれる植物を植えましょう。
初心者でも簡単なガーデニングのポイント:4
水やりのタイミング
花壇には毎日水やりが必要、と思っている初心者の方もいるでしょう。水やりは、基本は「土が乾いたら」で大丈夫です。初夏から晩秋まで、暑さの厳しいときは一日に二度、朝と晩の涼しい時間帯に水やりしますが、冬の水やりは2~3日に一度、土の表面が乾いたら与えます。
肥料について
肥料は大まかにいうと、植え付け時に土に混ぜ込んでおく元肥と、植物の成長に合わせて1週間に1度ぐらいの頻度で与えていく液肥の二種類があります。元肥の中には、最初にほどこしておけば、2年ほどの歳月をかけてゆっくりと効くタイプもあるので、初心者にはおすすめです。
初心者向きの庭と花壇のデザイン:1
ガーデニングテーマを決める
漠然と庭づくりを始めると、途中であれもいい、これもいい、となって庭デザインの軸がぶれてしまいます。まずは家の庭のテーマを決めましょう。こんな風なお庭にあこがれる!という理想の庭を探すのです。園芸雑誌や住宅展示場モデルハウスのお庭にも、素敵な庭づくりのヒントが見つかります。
ガーデニングテーマ:ナチュラルガーデン
綿密に設計され計算された庭ではなく、あるがままの自然の姿を再現したイギリスの農家の庭のようなスタイルを、ナチュラルガーデンといいます。農薬や肥料を使わずに、植物本来の美しさをひき出すのです。かわいい花壇や寄せ植えが自然に混在することで、居心地のいい庭になります。
ガーデニングテーマ:ハーブガーデン
お料理が好きな方やハーブの香りに癒されたい!という方は、小さな花壇でもできるハーブガーデンがおすすめです。ラベンダーやタイム、セージ、ローズマリーなどを中心に、爽やかな香りの庭をデザインします。ハーブは料理のほか、アロマグッズにも活用できる魅力的な植物です。
ガーデニング:ローズガーデン
バラは育てるのが難しい、とよく言われますが、品種改良により病気や害虫に強い強健種も出てきています。薬剤散布がほとんどいらない野生の強さを秘めたバラ、オベリスクやトレリスに誘引すると見ごたえのあるつるバラ、香水のような香りで魅了する強香種など、少しずつ増やしてバラの花壇を手作りしませんか?
ガーデニングテーマ:和風
京都の古寺にあるような苔庭や石庭、枯山水など、日本人の情緒豊かな感性を刺激する和風の庭は、かつては日本家屋の庭デザインとしては主流でした。今、若い人たちの間では「かっこいい」とされる和をモダンと調和させ、現代風にアレンジしたお庭を手作りしませんか。
初心者向きの庭と花壇のデザイン:2
シンボルツリーを植える
家を象徴する樹木をシンボルツリーといいます。新築や子供の誕生などの記念樹として植えられる傾向があるようです。若木の状態で植えた木が年々大きくなるのを見守りながら、子供たちの成長を感じたり、家への愛着が増したりするのでぜひ植えましょう。
シンボルツリーおすすめの種類
シマトネリコ
1メートルに満たないほどの若木を植えると、4~5年で3メートルほどに成長する、非常にそだてやすい木です。青々とした葉にはつやがあり、さらさらと風に揺れる様子がさわやかな印象をもたらします。
コニファー
ガーデニングにおける庭木の定番、コニファーです。葉の色や形によって種類も豊富にあります。クリスマスシーズンになると、ボール型のオーナメントを吊るしたり、電飾を巻きつけてクリスマスツリー代わりにして楽しむ方が多いです。
ユスラウメ
玄関に赤い実のなる木を植えることは、風水的にも幸運を招くとされています。ユスラウメは、赤い実のなる果樹です。3~4月頃に白い清楚な花が咲いたあと、若い緑の実がなり、5月末頃赤く熟して食べられます。甘酸っぱいのでジャムなどにすると美味しいですよ。
初心者向きの庭と花壇のデザイン:3
かわいい花壇の作り方
色とりどりの花が咲くかわいい花壇は、お庭で過ごす時間を彩り、季節を感じさせてくれます。土を入れ、花苗を植えるだけの花壇より、少しグレードアップさせるには、立体的に見せるのがコツです。背の高い木を囲むように低木を配し、岩や石、グラウンドカバーを利用し変化をもたせます。
かわいい花壇の種類
手作りレンガの花壇
レンガを花壇に使うとかわいい印象のコーナーができます。レンガの花壇はちょっとハードルが高いな、と思う方は、くだいたレンガをざっくりと積み上げるだけでも、ロックガーデンのような雰囲気が出るのでおすすめです。
手作りガラスブロックの花壇
花壇の境界線は、横へ横へとはうように広がるタイプの植物を、花壇からはみ出さないようにする役割もあります。レンガの代わりにガラスブロックをうめこんだ、こんな涼やかな花壇はいかがですか?穴を掘り、ブロックを埋め込むだけなので簡単にトライできます。
手作り枕木の花壇
枕木は、ホームセンターやガーデンセンターで買うことができます。大きなものを数本並べるだけで簡単に花壇の縁ができますので、初心者向けの材料です。木の朽ちた風合いが、イングリッシュガーデンやナチュラルガーデンの花壇に似合います。
初心者向きの庭と花壇のデザイン:4
かわいい寄せ植えを作る
寄せ植えを飾ることでガーデンのポイントにもなり、立体的に花を見せることができます。手作りの寄せ植えにはウェルカムの気持ちが表れていて、家の前を通る人はもちろん、住まう人の気持ちをやさしく和ませてくれるものです。
かわいい寄せ植えの作り方
基本の寄せ植えの作り方は、まず大きめの植木鉢を用意し鉢底石をしきます。そこに腐葉土や赤玉土(市販の培養土でもよい)を入れ、肥料をよく混ぜてから一旦水で湿らせるのがポイントです。濡らすと土が沈みますので再び土を足し、最後に花苗をアレンジしながら植えます。
初心者向きの庭と花壇のデザイン:5
庭のエントランスを作る
家に中庭がある場合、エントランスをデザインしましょう。作り方の一例として、泥落とし用のココヤシマットを敷いたりアーチ型のトレリスを設置して、そこをくぐって中庭に入るようにするのです。花壇のようにレンガで半円形をつくり、その内部に泥落とし効果もあるガーデンストーンを入れます。
ウェルカムマット
泥落としマットは必要に応じて敷きます。中庭からポーチへの入り口に敷いておくと、玄関に泥を持ち込まずに済むので掃除が楽になりますよ。デザインも豊富ですので、家の庭や花壇に合った雰囲気のものを選びます。
ウェルカムボード
ウェルカムボードは、“Welcome”の文字が描かれていて、家を訪れる人を温かく歓迎するガーデングッズです。庭の雰囲気に合ったデザインのものを選び、庭木や花壇に飾りましょう。こちらの写真では、立ち枯れしたミモザの枝にかけて、花壇の中にアレンジされています。
初心者向きの庭と花壇のデザイン:6
オベリスクやトレリスを使う
植物をより魅力的にアレンジするアイテムとして、オベリスクやトレリスといった道具があります。バラやクレマチスなどのつる性の植物を誘引し、その柱に巻き付けるように育てるのが目的です。家の庭にひとつあるだけでフォーカルポイントにもなり、お庭の雰囲気づくりにも役立ちます。
オベリスクとは?
オベリスクとは、先端が塔のようにとがった、植物を誘引して育てるための柱のことです。アイアンやスチール製のものが多く、植物の周囲に垂直に立てて使用します。地植えの場合は直接地面や花壇の中に差し込み、鉢植えの場合は鉢の中に差し込んで使いましょう。
トレリスとは?
トレリスも、オベリスク同様植物を誘引するためのものですが、オベリスクが円錐や三角錐なのに対し、トレリスの形状は平面です。大小さまざまな大きさがありますので、寄せ植えや花壇の背景に使ってもいいですし、簡単なものなら手作りすることもできます。
初心者向きの庭と花壇のデザイン:7
ガーデンオブジェを飾る
ガーデンオブジェを飾ると、ぐっと人の温もりが感じられる庭へと変化します。庭をつくった人の、庭への愛情が感じられるからです。かわいい小鳥や動物、サインプレートやガーデンピックを活用して、家の庭や花壇をさらにかわいい雰囲気にアレンジしていきましょう。
ガーデンオブジェの種類
動物オブジェ
動物をかたどったガーデンオブジェはさまざまな種類があります。イギリスの田園風景を連想させるニワトリやアヒルやウサギ、和風のお庭ならカメやカエルでもいいでしょう。洋風のお庭や花壇にはエンジェルやガーゴイルなども似合います。
ガーデンピック&サインプレート
ガーデンピックやサインプレートは、お庭の雰囲気づくりの大切なアイテムです。ジャンクガーデンやナチュラルガーデン、それぞれに合ったデザインのものがガーデンショップなどで販売されています。最初に決めた家の庭のテーマから外れないデザインものを花壇にアレンジしましょう。
初心者向きの庭と花壇のデザイン:8
光で花壇を演出
見落としがちな、夜の光の演出について考えてみましょう。電気代の要らないソーラーライトがおすすめです。ソーラータイプは若干光が弱いので、いくつか同じデザインを並べて玄関アプローチを演出したり、花壇を照らすと幻想的な夜のガーデンが楽しめます。
ソーラーランタン
ランタンタイプは、オベリスクやトレリス、またはシンボルツリーなどにかけて使うこともできるので便利です。まるで本物のロウソクがゆらめいているかのような、リアルな明かりの動きをするランタンもあります。
ソーラーライト
ソーラーライトは地面や花壇に差し込んで使います。配線不要なので寄せ植えの中やシンボルツリーの根元など、好きなところに設置できるのが魅力です。夜、ご近所を散歩しながら各家庭のソーラーライトを観察してみてください。光が夜の花壇をライトアップする様子が確認できます。
初心者向きの庭と花壇のデザイン:9
ガーデニングの仕上げ
テーマに沿った庭づくりも、いよいよ完成が近づいてきました。何枚か自宅の庭や花壇の写真を撮り客観的に眺めてみるのも、新たな発見があるのでおすすめです。さいごは仕上げのつもりで、足りない部分を補っていきます。
花壇に遊び心のあるアイテムを置く
庭や花壇のデザインが、あまりに王道をいきすぎて面白くないなと感じたら、遊び心のあるガーデングッズを加えてみましょう。例えばユニークなデザインの植木鉢を、さり気なく花壇の中にアレンジするのです。
フォーカルポイントを作る
花壇づくりのできる場所は、庭だけではありません。一番目がいく門柱前も、手を抜かずにかわいいアレンジを加えましょう。ミニトレリスやガーデンピックで花壇に手作り感をプラスするのも、温かみがあって素敵です。
初心者でも簡単なガーデニング!まとめ
土の作り方、花壇の作り方、寄せ植えの作り方など、ガーデニング初心者にはわからないことが多いものですが、簡単ガーデニングのポイントは、「設計図」「良い土」「適切な時期の水やりと肥料」そして何よりも大切なのは「植物を愛する心」です。理想のお庭と花壇を夢見て少しずつとりかかりましょう。
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