ガーデニングの基本的な知識とは?
基本用語と一般的な育て方を学ぼう
ガーデニング初心者にとっては、聞くもの見るもの全てが初めての経験です。花を育てるにも最低限、ガーデニングに関する基本的な知識を知っておくことが必要になります。まずは、初心者が最初につまづく園芸用語や、植物を育てる基本的な知識を知ったうえで、育てやすいおすすめの花をご紹介しましょう。
ガーデニングの基本用語
一年草・多年草
簡単に説明すると、一年草は一年以内に枯れる草花で、多年草は数年に渡って栽培することができる草花を指します。一年草の特徴としては、開花期が長いものが多く、価格も安価で流通しています。多年草は苦手な季節を地上部を枯らして過ごすような特徴を持ち、開花期は一年草のようには長くありません。ガーデニング上級者は、多年草と一年草を上手に組み合わせて、一年を通して庭に花がいっぱいの植栽計画をたてます。
耐暑性・耐寒性
耐暑性と耐寒性は、共に暑さと寒さに対して耐性を持つかどうかということ。耐暑性が強い植物ということは、夏の暑い時期にも耐えることができるという意味になります。半耐寒性というような表記は、寒さにはある程度耐えるが、気温が大体5度以下になると栽培が難しいというような意味合いです。耐暑性と耐寒性があるかどうかは、植物を育てるうえでとても参考になる情報です。草花を購入する前に、栽培環境にあっているか確認するといいでしょう。
ガーデニング初心者が知るべき基本的な知識
花が咲く条件
草花の花を咲かせるためには、第一に日光に当てることが大切です。日当たりが悪く、日陰のような環境下では花がつきません。基本的には日光に当たる場所で栽培するように心がけます。第二に花が咲く養分が備わっているかどうかがポイントです。土質が悪いやせ地では、草花が生育するために必要な栄養素が足りません。いい土作りをしていくことが、花を咲かせるのに重要です。
基本的な土作り
多くの草花に使うことができる、基本的な土作りの割合があります。まずは赤玉土と腐葉土を用意しましょう。赤玉土は中粒がおすすめです。赤玉土7:腐葉土3の割合でブレンドします。ここからさらに水はけをよくしたい、保肥性を高めたいなど、土質を変えたい場合には割合を変えるか、他の種類の土を使って改良します。初心者には自ら土をブレンドするのは難しいので、市販の培養土を使用するのも手です。
枯れないコツ
草花を枯れさせないためには、水やりが肝心です。水やりはあげ過ぎても、やらな過ぎても枯れさせてしまう原因となります。ガーデニング初心者の方は、水やりのタイミングに戸惑う方が多いようですが、水やりは土を見ることでタイミングが分かります。土の表面が白く乾いた状態になったら水やりの合図。ジョウロやホースを使ってたっぷりと水やりをしましょう。鉢植えはそこから水が流れ出るまでが基本です。
ガーデニング初心者に人気・おすすめの花①
パンジー・ビオラ
耐寒性が強く、一年草の草花です。冬と春に庭や花壇を賑やかにさせる代表的なパンジーとビオラ。耐暑性がないので、本格的な夏迎える前に枯れていくでしょう。冬場に花を咲かせる草花は少ないので、冬は特に重宝します。育てやすく、初心者でも簡単に育てることができます。
育て方
ガーデニング初心者は、ポット苗を購入して植え付けましょう。一日を通して日光が当たる場所が適しています。春の終わり頃まで次々と花を咲かせるので、適宜肥料を追加していくといいでしょう。肥料は緩効性化成肥料がおすすめです。ゆっくりと長く肥料効果が続くので、株元にひとつまみ撒くようにします。2ヶ月に1回のペースで追加で肥料を与えると、開花が長く続くでしょう。
手入れ
花が咲いた後は、茎の根元から手で摘み取ります。花をつけてそのままにしておくと、種ができて株が弱ってしまいます。黄色くなった葉や茶色く枯れた葉も摘み取りましょう。アブラムシやその他の害虫の食害にあいやすいので、見つけたらなるべく早期に駆除するようにします。
栽培例
パンジーやビオラは庭植えがおすすめです。冬場に寂しくなりがちな庭もパンジーやビオラが賑やかに彩ってくれます。花色は非常に豊富で、組み合わせ次第ではとてもおしゃれな雰囲気になります。改良されたフリフリのビオラや、咲き方が面白い種類もたくさんあるので、お気に入りのパンジーとビオラを見つけてみましょう!
ガーデニング初心者に人気・おすすめの花②
ペチュニア
夏の花壇の王様と言っても過言ではない花です。夏場は暑さが厳しいので、花が咲きづらい傾向にあります。しかし、ペチュニアは耐暑性が強い一年草の草花。夏の暑さを物ともせず、こんもりと茂るように咲きます。ペチュニアは花色が豊富なので、好きな色味を選んで育ててみましょう。
育て方
ペチュニアを育てるのに注意点があります。ペチュニアはナス科の植物で、連鎖を嫌います。昨年ペチュニアを植えた場所で再び植え付けてしまうと、生長が悪く、綺麗な開花を望めません。鉢植えで育てるか、別の場所に植え付けるよう連鎖を避けて栽培しましょう。一日を通して日光が当たり、風通しがいい場所で栽培するようにします。
手入れ
日常の手入れは花柄摘みです。種をつける前に手で摘み取りましょう。一回りほど大きくなった時点で、ペチュニアを半分程度に切り戻しをします。切り戻しをしないでいると、中心がスカスカの状態になり、綺麗に咲かなくなるので必ず行うようにしましょう。水やりの際には花に水がかからないようにします。雨が降ったあとは、花が傷んで腐ってしまうので、適宜取り除くようにしましょう。
栽培例
ナス科の植物なので、鉢植えやプランターでの栽培がおすすめです。水やりの際に泥はねも少なく、雨が続くような時は軒下に移動させることができるのもメリット。ハンギングにして枝垂させるのもおすすめです。
ガーデニング初心者に人気・おすすめの花③
カリブラコア
カリブラコアはペチュニアよりも小さな花をつける同じナス科の草花です。こちらも連鎖を嫌うので、翌年には同じ場所に植え付けないように気をつけましょう。花色が豊富で、アンティークカラーが特に人気です。八重咲きのカリブラコアはボリュームがあり、とても綺麗です。湿気に気をつければ、育てるのも簡単な植物です。
育て方
耐暑性があるので、夏場でも日当たりのいい場所で育てましょう。湿気が苦手なので、水やりは株元にかけるようにし、風通しのいい場所を選ぶようにしましょう。乾燥には強い方ですが、夏場の高温期には毎日水やりをするようにします。夏の水やりは朝か夕方の涼しい時間帯に行うようにしましょう。
手入れ
枯れた花を摘み取りましょう。茎が伸びてきたら適宜剪定をしていきます。脇芽がすぐに出るので、全体がボリュームアップし、形も整うでしょう。アブラムシの被害にあいやすいので、殺虫剤を使って対策を取りましょう。
栽培例
鉢植えやプランターに植えて、寄せ植えをしてみましょう。生育が旺盛なので、土を覆ってナチュラルに全体を飾ってくれます。開花時期が長く、次々と花を咲かせるので、夏の寄せ植えには重宝する草花です。寄せ植えは比較的土の中の養分がなくなるのが早いので、定期的に液体肥料で補うようにするといいでしょう。
ガーデニング初心者に人気・おすすめの花④
マリーゴールド
マリーゴールドは種からでも簡単に育てることができ、夏から秋の終わりまで長い期間花を咲かせます。マリーゴールドを植え付けると、土の中のセンチュウと呼ばれる虫を減少させてくれる効果があると言われていて、土壌改良が期待できるのも嬉しいポイントです。
育て方
日当たりのいい場所で、水はけのいい土で育てましょう。葉色が黄色くなってきたら肥料切れの合図です。液体肥料を10日一度、開花期に与え続けるか、緩効性化成肥料を2ヶ月に1度与えるようにしましょう。庭植えの水やりは降雨だけで問題ありません。萎れてくるようなら水やりをしましょう。
手入れ
咲き終わった花を摘み取ります。ある程度花が咲き終わったら半分くらいに切り戻すと、形が整い再び綺麗に咲き出すでしょう。
栽培例
庭や花壇に植えるのがおすすめです。土壌の洗浄効果があるので、数年に一度マリーゴールドを植え付けるといいでしょう。オレンジや黄色の鮮やかな色味が元気を与えてくれます。
ガーデニング初心者に人気・おすすめの花⑤
マーガレット
一般的なマーガレットは一重咲きで白い花びらが特徴ですが、品種改良によりさまざまな咲き方のマーガレットが流通しています。耐暑性と耐寒性はあまり強くはありませんが、環境さえ合えば多年草のように毎年花を咲かせることができます。
育て方
夏と冬の管理が重要です。夏場は日差しが遮られるような半日陰で栽培し、冬場は霜除けの対策を行って軒下で育てるようにしましょう。適宜移動がしやすいので、鉢植えで育てるのがおすすめです。夏と冬以外の季節は、日当たりがよく風通しのいい場所で育てるようにしましょう。
手入れ
咲き終わった花は、茎を根元の方からハサミや手を使って切り取ります。黄色くなった葉は病気をもたらすこともあるので、見つけたら摘み取りましょう。
栽培例
栄養系マーガレットは一株でも大きく生長します。鉢植えやプランターで育てて、夏や冬場を上手に乗り切れば毎年綺麗な花を見ることができるでしょう。しかし、数年経ったマーガレットは木質化してしまうことがあるので、その場合には新しい苗を購入するか、挿し木という手法を使って新しく株を更新した方がいいでしょう。
ガーデニング初心者に人気・おすすめの花⑥
コレオプシス
大体7月〜11月ごろに開花するコレオプシスは多年草の仲間です。冬になると葉を落とし、根だけで越冬します。耐寒性と耐暑性が強く、初心者でも簡単に育てることができるでしょう。大きく生長すると背丈が80cmにもなります。
育て方
多湿にしすぎないように気をつけ、風通しがよく日当たりのいい場所で育てるようにしましょう。花付きがいいので、適度に肥料を与えるとよく開花します。庭植えや花壇なら降雨だけで問題なく育つでしょう。
手入れ
大きくなってくると草丈が伸び、重さで傾いてくることがあります。ある程度開花がひと段落したら半分程度に切り戻しをすると、形がコンパクトにまとまるでしょう。
栽培例
多年草なので、庭植えか花壇がおすすめです。冬は姿を消しますが暖かくなると芽が出始めます。冬の間は他の植物を近くに植え込むと、寂しげな印象をカバーできるでしょう。
ガーデニング初心者に人気・おすすめの花⑦
ネメシア
真夏を通して長い期間、花を楽しむことができるネメシア。本来は夏越しが難しく、冬の霜にも弱かったため一年草の扱いでした。しかし、宿根ネメシアと呼ばれる耐寒性が強く改良された品種が出回り、冬越しが簡単になりました。ガーデニング初心者は宿根ネメシアを選んで栽培してみましょう。
育て方
開花期が長いので、肥料を定期的にあげるようにします。緩効性化成肥料か液体肥料を与えましょう。湿気はあまり好ましくないので、梅雨の時期などは軒下に移動させるようにします。また、夏場は花が休むので涼しい場所に移動させて、水切れを起こさないように水やりをしましょう。
手入れ
春の終わり頃、花が一通り咲き終わったら半分くらいまで切り戻しをします。茎が長くのびて形が悪くなったら、脇芽が出ているところまで剪定するといいでしょう。
栽培例
鉢植えやプランターで寄せ植えをするのがおすすめです。ある程度高さが出てくるので、後方かサイドに植えてると他の花を引き立ててくれます。満開になれば花数が多いので賑やかな寄せ植えとなるでしょう。
ガーデニング初心者に人気・おすすめの花⑧
ハボタン
11月頃から春までの間、開花を楽しむことができます。耐寒性がとても強いので冬場の寂しげな花壇に重宝します。近年ではバラのように咲く美しい葉牡丹や、アンティーク調のものなど、さまざまな種類が流通するようになりました。放任していても育つので、初心者にとっては簡単に育てることができる花の一つです。
育て方
日当たりがよく風通しのいい場所で栽培しましょう。庭や花壇に植え付けた場合には、降雨だけで問題なく育ちます。霜に当たると株が痛むことがあるので、気になる方はマルチングするといいでしょう。
手入れ
下葉が黄色くなり、枯れていくので摘み取ります。気温が暖かくなってくるとハボタンが伸び始めて花をつけます。花を鑑賞したければそのままでも構いませんが、摘心すると脇芽が出て高さを抑えることができます。
栽培例
ハボタンは育てやすいので花壇やプランターなど、さまざまな栽培方法ができますが、中でもおすすめなのがハボタンのリースです。リースの容器に土を入れ込みハボタンを植え付けると、とても可愛らしい寄せ植えが完成します。壁や玄関を素敵に飾ってみてはいかがでしょうか?
ガーデニング初心者に人気・おすすめの花⑨
アンゲロニア
夏の高温期には多くの花が弱るものの、アンゲロニアは猛暑でもへっちゃら。夏の花壇を賑やかに彩り、育てるのも簡単です。霜が降りるまで栽培することができるので、秋にも活躍する花です。花いろは白、紫、青、ピンクがあります。
育て方
日当たりのいい場所で管理します。乾燥に強いので、降雨だけで十分に育つでしょう。鉢植えで育てている場合には、土が乾いてから水やりをするようにします。開花が長いので、追加で肥料を与えるようにするといいでしょう。
手入れ
手入れは特に必要ありません。花柄をつまなくてもよく開花してくれるでしょう。
栽培例
上に伸びて咲き、高さが30cmくらいになるので、花壇や庭に植えるのがおすすめです。後方に植えると奥行きがでます。ボーダーガーデンにもおすすめです。
ガーデニング初心者に人気・おすすめの花⑩
オステオスペルマム
多年草で、開花期は春から初夏にかけて咲きます。咲き方が豊富でバリエーションがあり、ダブル咲きや八重咲き、アネモネ咲などさまざまな花を楽しむことができる魅力があります。
育て方
日向の風通しのいい場所で育てるようにします。植え付け時に肥料を施し、月に一度緩効性化成肥料を与えるといいでしょう。水やりは土が乾いたらたっぷりと与えるようにします。夏の高温期と冬の厳寒期には室内か軒下などに移動させると、枯れることなく育てることができるでしょう。
手入れ
花柄詰みが基本です。長く伸びた茎の根元から切り取るようにしましょう。
栽培例
プランターや鉢植えなら管理が簡単です。オステオスペルマムと開花期が同じような植物を一緒に混植してみるのもおすすめです。
ガーデニング初心者に人気・おすすめの花⑪
ゼラニウム
開花期が長く、春から秋の終わり頃まで咲き続けます。育てやすいのでガーデニング初心者におすすめです。ビビットな色合いが鮮やか。大きく生長するので鉢植えやプランターに余裕を持って植え付けるといいでしょう。
育て方
加湿を特に嫌うので、日当たりがよく風通しのいい場所で育てます。長雨が続くような場合は軒下に移動させるようにしましょう。夏場は半日陰の涼しい場所で管理し、冬場には凍らないようにマルチングをすると翌年も開花を楽しむことができます。
手入れ
咲き終わった花を摘み取ります。まとまった花が全て咲き終わったら、根元から茎ごと切り取るようにしましょう。蒸れないよう、枯葉や黄色くなった葉を摘み取ります。
栽培例
鉢植えやプランターでの栽培なら、ゼラニウムを天候次第で移動させることができ、管理が簡単です。湿気が苦手なので、水受けがあるようなプランターに植え付けた場合は、溜まった水を必ず出すようにしましょう。なるべく底穴がしっかりと空いているようなタイプのプランターで植え付けることをおすすめします。
ガーデニング初心者でも簡単!
初心者でも簡単な植物を選ぼう
気になる花は見つかりましたか?ガーデニング初心者は、まず簡単に育てることができる植物を選びましょう。その上で、育て方のポイントや日々の手入れの仕方を覚えるようにします。また、庭植えや花壇、鉢植えやプランターなど、自分にとって育てやすく、植物にも適した栽培方法を選択するようにしましょう。今回の記事を参考に、簡単に育てることができる花を育ててガーデニングライフを楽しんでみてはいかがでしょうか?
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