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段ボールコンポストって何?生ごみを堆肥に変える便利アイテムの作り方をご紹介!

生ごみの量を減らして、趣味のガーデニングに便利な堆肥を作る、それを可能にしてくれる道具が段ボールコンポスト、生ごみを米ぬかなどの基材と酸性の土に還すことで肥料として再利用することが可能なんです。そんな段ボールコンポストの作り方について解説したいと思います。
2020年8月27日
sakakibara-tetuji
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段ボールコンポストとは

毎日のように大量に出る生ごみを減らし、さらに畑仕事やガーデニングで使える堆肥としても生ごみを再利用することができる装置をコンポストと言います。微生物の働きを利用して、不要となった生ごみ(有機物)を植物や野菜を育てるサポートとなる堆肥に変えることができます。もともとコンポストは屋外に設置される陶器やプラスチック製のものが主流でしたが、段ボールでも簡単に作れることから、段ボールコンポストが広まりました。

段ボールコンポストの利点

通常の家庭用コンポストをネット通販などで購入すると、価格は平均3,000円~4,000円ほどします。高い商品ですと10,000円近くする高級コンポストも中にはあります。段ボールで作るコンポストは、寄せ集めの基材次第では数百円から1,000円ていどの予算で製作することが可能です。肝心な機能面ですが、完成品として販売されているコンポストと比べても見劣りしない活躍を見せてくれます。

段ボールコンポストの便利ポイント

ゴミ処理の技術が現在よりも発展していなかった昔は、このコンポストの仕組みはとても便利でした。しかしこの便利さは今でさえも感じることができます。地域指定のゴミ袋を買う回数が減ったり、庭いじりが好きな人は肥料にあてたり、便利な機能だけではなくエコ活動になっていることが嬉しいポイントです。

段ボールコンポストの作り方を紹介

段ボールコンポストの作り方は簡単で、身近で容易く手に入る材料でサクッと作ることが出来てしまいます。基盤となるダンボール、堆肥を構成する元となる基材、熟成を手助けする環境づくりや虫除け対策など、簡単なルールを守っていけば誰でも成功できるでしょう。置き場所に困る生ごみを衛生的に捨てることはもちろん、捨てたあとも堆肥として有効活用できるので、趣味を庭いじりを良くされる方は必見です。

使用するダンボールのサイズはコレ

まずはメインの入れ物となる段ボール選びからです。使用する段ボールは100サイズが好ましいでしょう、小さすぎるとゴミがすぐに満杯になってしまいますし、大きすぎれば持ち運びやメンテナンスに苦労します。扱いやすいのは3辺の合計が100cmになる段ボールです。100サイズの段ボールですと、3人から5人家族が出すゴミの2ヶ月~3ヶ月分を目安に取り込んで肥料にすることができます。段ボールはホームセンター1個150円前後で購入可能です。

段ボールコンポストの組み立て方法を紹介

段ボールは通常の梱包どおり底面と四隅をガムテープで補強していきます、土が漏れないことと、隙間から虫が侵入しないことを考えながらしっかり固定してください。生ごみを入れるので口は開いたままで構いませんが、余分な開閉部分がヒラヒラしてしまい作業の邪魔になるので、上部の不要な部分は中に折り込んでおくと便利です。強度を高めるために底に新聞紙を重ねてしくか、同じサイズの段ボールをもう一段敷き詰めておくことをおすすめします。


ダンボールの置き場所について

置き場所は屋内でも屋外でもどちらでも構いませんが、換気と日当たりが重要なので空気の流れが良く日の光が当たるところを置き場所にしましょう。無論雨が直であたってしまう所は置き場所には適していません。冬は置き場所を外にすると、寒すぎて熟成が遅れてしまうので南向きの窓辺を置き場所にするのも良いでしょう。置き場所に明確な決まりはないので、日当たりと通気性を考慮して決めていけば問題ありません。

段ボールの下に空気の通り道を作る

微生物の働きを高めるには通気性が大事です。段ボール自体は風が吹き抜ける性質を持っているのですが、床に密着した底の部分には空気が入り込めません、なので段ボールの下に段々となる物を敷いておきましょう。「すのこ」「2~3本横に寝かせたペットボトル」「プランターを逆さにしたもの」など風を通すものなら何でも構いませんので、底に忍ばせてあげてください。

段ボールコンポストの基材を紹介

基材とは生ごみを堆肥に分解していくために必要な土台としての役割を担うので、コンポストには必要不可欠な材料の1つになります。一般的に有名な基材は「ピートモス」と「モミガラクン炭」の2種類で、分量はピートモスをやや多めに入れて、段ボールの半分より上の高さまで敷き詰めます。これだけでも十分な発酵が期待できますが、その他に「腐葉土」「落ち葉」「おがくず」「米ぬか」などを併せて混ぜるとより効果的です。

米ぬかを混ぜると分解スピードに好影響

米ぬかは普段人々が食している白米の何倍もの栄養素があり、米ぬかを摂取すれば健康に良いですしジェル状にして肌にパックすれば美容効果もありますので、基材にするのも勿体ないくらいの有機物なのです。そんな米ぬかを基材にすれば、段ボール内の微生物が活発化してより良い肥料づくりが見込めるようになりまうす。わざわざ購入してまで調達することはありませんが、米ぬかを大量にストックされているご家庭であれば、是非基材に使ってみましょう。

段ボールコンポストに生ごみを入れていく

ここまで準備が整いましたら、さっそく料理で出た生ごみを捨ててみましょう。効率よく分解を促すコツとしてはゴミが見えなくなるまでしっかり土に埋めることです、ニンジンの皮や卵の殻など、空気に触れる部分の飛び出ていると分解が遅れてしまう原因につながります。翌日は、次のゴミを入れる前に前日のゴミをスコップや料理ベラでかき混ぜることで、空気が入り込み食物の分解が促されます。

生ごみの水気について

食事で出たゴミというのは、そのほとんどがベチャついており、たっぷりと水分を含んでいます。水気を摂ってから捨てるのか、そのまま捨ててよいのか迷うところですが、土の状態によってはどちらとも正解です。必要最低限の水がなければ堆肥は構成されませんし、水が多すぎてもスムーズな分解ができず虫や嫌な臭いが発生する原因になってしまいます。指のはらでで触れたときしっとりしており、土が少し肌に付着する位の水分量が理想的です。

段ボールコンポストの虫除け対策


管理を怠たることなく行っていても、どうしても虫は近寄ってしまいます。隙間をテープで埋める、ゴミは土に埋める、水気は多すぎないように調節する、などの対応をしても虫は発生しやすいものです。虫が寄ってきてもコンポストの中に侵入させなければ、堆肥作りは進行できます。なので段ボールには蓋をすることが大事です、風の通りを考えてカバーは使用済みのバスタオルや衣服など、綿で作られた生地を覆いかぶせるのが適切でしょう。

もしも虫に卵を産み付けられたら?

カバーをしていても、ごくわずかな隙間から侵入した虫によって卵を産み付けられることもあります。そうなっても諦めないでください、卵や幼虫は簡単な方法で死滅させることが出来るのです。まず段ボールコンポストが丸々1個入る大きめのビニール袋を用意します、なければ中身の土が入るだけの大きさで構いません。袋に入れて天気の良いに直射日光を当てれば、ほとんどの害虫を駆除することが可能です。

段ボールコンポストの臭い対策

気になるのはやはり臭いです。生ごみなので放置すれば臭いがきつくなるのは当然ですが、ちょっと手を加えてあげれば、臭いを抑えることは不可能ではありません。まずはじめに気にしていきたいところは、水分の調節です。臭いがきつくなるのは水分が多すぎることが考えられます、生ごみは基本的に水切りせずそのまま捨てて構いませんが、あまりにも土がベチャっとした水気の多い状態になると臭いも虫も発生しやすくなります。

臭いを抑える食物を入れる

ドリップコーヒーのカス、米ぬか、使用済み茶葉、ミカンなどの柑橘系の皮、梅干し、などアルカリ性が強い食べ物は酸化を抑えて臭いを防止します。同時に堆肥になるまでのスピードも遅れるので入れ過ぎには注意しましょう。臭いが強くなる食べ物は、肉類、チーズ、使用済みの油、などの動物性タンパク質が主な食物です、こちらは良い肥料になるメリットがありますが、臭いが防げないというデメリットも存在します。

段ボールコンポストの中の土を熟成させる

100サイズの段ボールだと、大体2ヶ月から3ヶ月で中身がいっぱいになり、食べ物の分解もされなくなってきます。色が黒っぽくなり入れた食物が土にかえりにくくなったと感じたら、これ以上は受け付けないということなので熟成の合図です。

塾成に焦りは禁物

熟成の合図がでたから、すぐに取り出して畑にまいても効果は出ないどころか、熟成しきれていない肥料が農作物に悪影響を与えることにも繋がってしまいます。最後の生ごみを投入してから最低でも10日間は待機が必要になります、その間は毎日土をかき混ぜてあげて、中に新鮮な空気を送り込んでいきます。10日から15日ほどで全ての生ゴミが土に分解されてなくなりますので、ゴミが消えたことを確認したら熟成は完了します。

段ボールコンポストから作った堆肥の使い方


完全に熟成させた堆肥ならその後は保存が効きますので、容器を移し替えて保存しやすいところに寝かせておきましょう。野菜などの農作物はもちろん植物にも良いエネルギーを与えてくれるので、ガーデニングや畑仕事といった、さまざまな用途に使用することができますね。

堆肥は土に混ぜ込まなくてもよい

長い時間をかけて熟成させたオリジナルの堆肥だから、お気に入りの作物の土に混ぜ込んでいきたいと思うこともありますが、基本は上からパラパラとまぶすようにかけるだけで確実に土に栄養分になりますよ。自然界でも同じように、有機物(栄養)は土の中からではなく外部から飛んでくることがほとんどです。混ぜ込みたくなる気持ちも理解できますが、肥料は上からかけるだけでOKなんです。

まとめ

段ボールコンポストは作り方と仕組みさえ理解できれば、意外と簡単に作れてしまいます。土に還るという自然界の働きも学べるので、お子さんがいる家庭では夏休みの自由研究の一環として取り組んでみるのも楽しそうですね。扱いに慣れてしまえば大変便利な道具なので、是非この機会に段ボールコンポストを試されてみてください。
 

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