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桜に住みつく毛虫とは
桜の木には毛虫がたくさん暮らしているから、あんまり桜の枝の下を歩かないようにね。子供の頃によく注意された記憶はないでしょうか。桜には毛虫がセットという漠然としたことは知っていますが、どんな種類の毛虫で毒はあるのかそれとも無害なのか、大量発生する時期はいつなのかといった詳細なところまではあまり知られていません。この記事では、桜に住みつく毛虫の生態から食べられるレアな毛虫の情報まで一挙紹介。
桜につく毛虫の種類について
桜には毛虫以外にも多くの生物が住み着いています。中には幹の内部に寄生して木肌を栄養にする芋虫や、木ではなく葉の中に姿をひそめる寄生虫もおり、いずれもウネウネ動く芋虫であることは変わりありません。
今回触れていくのは毛虫と呼ばれる昆虫にフォーカスをあてていきます、毛虫は基本的に桜の木の枝で1日の大半を過ごし、葉を主食として毎日モリモリ食べてサナギになるまでの期間エネルギーを備蓄しています。
毛虫と芋虫の違い
チクチクした毛が生えている虫を毛虫、ツルツルした柔らかそうな肉質をした虫を芋虫と呼んでいますが、実はこの呼び方に明確な基準は存在しません。毛のある毛虫は成虫になると蛾になることが多く、毛虫には毒があるとされていますが、必ずしも毛の生えた毛虫に毒があるとも限りません。
桜につく芋虫でイラガという緑色の虫がいますが、毛はほとんどなく見た目も綺麗なグリーンで危険な色をしていませんが毒を持つ毛虫に分類されています。
桜につく毛虫で毒性のある種類を紹介
それでは桜につく毛虫のなかで毒を持つ毛虫について、具体的な種類の紹介していきます。
触れると1週間以上腫れが引かない重度の毒を持つ毛虫から、自然に根け落ちた毛先に触れてしまうだけで皮膚に炎症を起こしてしまう強力な毒まで、毛虫の毒は決して侮れないのでしっかり確認して頂きたく思います。
ドクガ
黒い胴体カラーをベースに、オレンジの斑点模様が特徴的で細長い毛がツンツンと四方八方あらゆる方向に向いています。その見た目からして、いかにも毒のある生き物だということが察知でき、名前にも「ドク」がついているので覚えやすいですね。大きいものでは人の小指ほどの長さに匹敵し、触ってしまうと確実に肌が炎症を起こしてしまいます。
マイマイガ
イエローとオレンジとブラックの3色斑点模様で、サイズは大きい個体で人差し指ほどの長さになるマイマイガ。毒性はドクガに比べると弱い方ですが、指で針に触れてしまうとヒリヒリ熱をもって痒みが生じます。正面から見ると丸くて黒い模様が可愛いのが特徴、これは目ではないのですが、パッと見る限りではキュートな瞳に見えることも。
イラガ
緑色の図体で、他の芋虫と比較して少しずんぐりむっくりしているのが特徴です。サイズもやや大きめで最大100円玉くらいのずっしりした存在感になります。毒性はとても強烈で、刺された患部は熱をもって赤みを帯びながらパンパンに膨れ上がります。
さらには痒さを通り越して痛みまで感じ、完治まで1週間以上かかることも。毛があまり生えていないので無害かな、と思いがちですが大間違い、見かけたら近寄らないでください。
桜につく無害の毛虫をご紹介
桜にいつく毛虫は毒のある厄介な毛虫だらけではありません。触っても平気なカワイイ毛虫から、なんと食べてもおいしい毛虫まで桜の木には潜んでいます。桜の木につく無害な毛虫たちをご紹介したいと思います。
リンゴケンモン
ブラックとオレンジの2色で構成されており、表面には立派なモフモフ毛もしっかり生えそろっています。先ほど紹介した毒のある毛虫「ドクガ」や「マイマイガ」と非常に似ており区別をつけるのが難しいのですが、実は無害な毛虫なんです。とはいえ見た目が毒々しいので触るのはちょっと抵抗がありますね。
エゾシロチョウ
桜の花びらが散ることになると、突然その姿を現す。1カ所にギュウギュウに固まって行動する習性があり、あまり単体で目撃することはないでしょう。毛虫ですが無害なので触っても平気です、しかしアレルギーがある人は被れてしまうこともあるので絶対安全とは言い切れません。
成虫になると、白い大きな羽に黒いラインが美しい蝶々になります。
桜につく毛虫の発生時期について
毛虫に刺されたなどの被害が多くなる毛虫の発生時期は、桜の花びらが散ってからが始まりです。どの種類の毛虫も、大方この時期に大量発生して一斉スタートで各々葉を食べていきます。
なので花見シーズンが終わるころには、毛虫が発生して木の枝をうにょうにょ歩くようになると覚えていくと間違いないでしょう。葉桜の時期なってきたら、なるべく木の真下で長時間過ごすのを控えた方が良いでしょう。
毛虫の発生時期は春だけじゃない
桜が終わる春のはじめだけ毛虫に注意していれば良いというほど、蝶々や蛾の生態はシンプルではありません。平均的な蝶の寿命は幼虫から成虫になるまで約1ヶ月前後と言われており、春から秋まで時期に繁殖を繰り返します。
よって温かい季節の5ヶ月から6ヶ月のうちに3回から4回は卵を産むというサイクルです。なので毛虫が桜の木に発生している時期というのは、冬以外すべてのタイミングでいてもおかしくはないということです。
桜につくおいしい毛虫とは一体?
噂では桜の木にいる毛虫で食べられる種類が存在すると聞きます、しかもその味は非常においしいとの高評価まで。昆虫を食べることに抵抗がある人が多いかもしれませんが、食べられる毛虫について詳しく調べていけば美味しく頂けるようになるかもしれません。
次に食べられるおいしい毛虫について紹介していきます。(※実際に食べられるさいは自己責任でよろしくお願いいたします。)
モンクロシャチホコがおいしい?
食べられるおいしい毛虫の正体は、モンクロシャチホコという蛾の幼虫(無害)です。クマリンという桜の香りを体内で保持できるので、噛んだときに口に広がる風味は、ほのかな桜餅のを思わせる感覚に。
幼虫からサナギになる直前までの期間であれば、食べることができます、成長段階によって味や食感が違いますがいずれもおいしいと評判です。調理方法は揚げ、茹で、炒める、の3種類、初めて食べるときは揚げて調理した方が食べやすいでしょう。
桜の毛虫被害を予防しよう
触っても平気なカワイイ毛虫や、数週間腫れが引かない猛毒をもった毛虫、美味しく食すことができる毛虫まで桜の木にはたくさんの種類の毛虫が暮らしています。ひと目見て安全かどうか判断できれば問題ありませんが、専門家でもない限りなかなか毛虫の特徴を掴んだり行動を読んだりすることは難しいでしょう。
そこで注意していきたいのは、毛虫による被害に合わない為の予防方法をよく理解しておくことです。
桜の毛虫被害を予防しよう!管理者
個人で桜を所持している方はそこまで多くはないと思いますが、広い敷地がある人の中では観賞用として桜の木を植えている人もいるでしょう。桜は放っておけば毛虫に葉を食いやられたり、カビが原因の病気にかかったり、メンテナンスに多大な労力を要します。
害虫対策しっかり行って定期的に毛虫を駆除していかなければ寿命前に枯れてしまうこともあります。また毛虫を放っておけば近隣に住む人々の迷惑にもなるので責任を持った対処が必要です。
殺虫スプレーで毛虫を駆除
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まだ高さの低い桜の木には、ハンディタイプの毛虫対策用スプレーを使えば簡単に駆除することが可能です。ケムシがコロリの殺虫スプレーはノズルが65cmまで伸びるので、背の低い方でも扱いやすく便利です。
毒針が飛び散りやすい毛虫(ドクガ)には専用の粘着質のあるスプレーで対策します。チャドクガ専用の殺虫剤は、殺傷能力はありませんが、ネバネバした液体で毒針を抑え込み動きを封じて捕獲・処置しやすくします。
広範囲の樹木には噴射器がおすすめ
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桜の木が大きく成長している場合や、その本数が多くてスプレーでは処置しきれない場合には、農作用でも使われる殺虫剤を散布する噴射器が便利です。値はやや張りますが一度に広範囲の桜の毛虫を処置できるので、1人でも効率よく作業がはかどるでしょう。
毛虫は桜の葉だけにつく虫ではなく、庭に植えた松の木や農作物の葉などにもよく目撃されますので、庭に緑が多い方は噴射器を1つ持っていると処置が楽に進みます。
桜の毛虫被害を予防しよう!観賞側
桜の季節が終わり、暖かくなってきたころに桜の木が多い公園や山へ遊びに行くときは、毛虫対策によく注意しておかなければ刺された後になって後悔することになってしまいます。
対策といっても国や他人の所有物である桜の木に薬品をかけたり、枝を切ったりして虫を駆除することはできないので、しっかり身を守るための予防対策が大事になってきます。
肌を露出しない
毛虫に虫除けスプレーは通用しないので、できる予防処置と言えば肌を見せないことに1点につきます。山や桜の木が多い公園を春夏の時期に歩くときは、ツバの広い帽子は必須で長袖長ズボンも身につけておくべきでしょう。
夏は暑いかもしれませんが、日焼け予防や蚊対策にもなりますので、薄手のマウンテンパーカーがあれば羽織っておきましょう。
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刺されてしまったときの処置
万が一刺されてしまっても焦らず処置していきましょう。針が刺さっている場合は押し込まないように慎重に引き抜きます、そして患部は絶対に引っ掻かないようにします、掻きたくなりますがここは我慢。
気になるからといって触ったり興奮して熱くなったりすると、血流がよくなりますます毒が広まってしまうので冷静でいることが大事です。針の処置が終わったら水で洗い流して様子を見ます、24時間経っても腫れが引かなければ皮膚科へ行きましょう。
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まとめ
桜は人々の心を和ませる魅力的な樹木ですが、その魅力は昆虫にとっても同様で、幼虫がすくすく成長するためには桜の木は好条件なのです。綺麗な桜の花を観賞するには桜の管理もしなければなりません。
毛虫には無害の虫もいますが、中には刺されたら酷く腫れてしまうものもいるので、人々は毛虫の種類を知って駆除や予防に注力していく必要がありますね。
桜と昆虫と人間が、美しく共存できるようにコントロールすることが求められます。
毛虫が気になる方はこちらもチェック
毛虫についてもっと知識を深めていきたい方は、こちらの記事も併せてチェックされてみてください。国内の毛虫の代表格である4種類の紹介や、毒性の強い毛虫で有名なチャドクガ駆除方法など、知っておけば得する情報を公開しています。
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