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クマバチの特徴とは?
家の近くに作られると困ってしまうのが「蜂の巣」ですよね。スズメバチの巣が作られてしまえばとても危険ですので、すぐに駆除・退治をしなければいけません。それと同じくらい怖がられるのがクマバチの巣ですが、実はクマバチは穏やかなミツバチ系の蜂であり、人間に攻撃してくることはあまりありません。今回はそんなクマバチの特徴や生態、巣の構造から、巣の駆除・退治方法をご紹介していきます!
クマバチとは?
クマバチは丸くて大きなハチ
クマバチはミツバチ科クマバチ属の蜂です。ミツバチのようなモフモフとした毛が生えているのが特徴の一つですね。大きさは2~2.4センチとなっており、ミツバチの倍ほどのサイズがあります。体型が丸く、色がとても黒いので、近づいてくると一目で分かりますよね。クマをイメージさせるような体型・色・毛をしているのでクマバチと名づけられました。人によっては「クマンバチ」と呼ぶ方もいます。
クマバチの羽は小さい
豆知識になりますが、体型に対して羽が小さく、なぜ空中を飛べているのかが最近まで解明されていませんでした。そして最近解明されたのが、特殊な飛行方法をしていたということです。クマバチにとっての空気は、私たちが感じるよりも「粘性」があり、この粘性によって飛べているのだとされています。この羽で飛ぶことは不可能とされていましたので、不可能を可能にする存在として、スポーツチームのシンボルにも使われています。
クマバチの生態
生態①クマバチは花の蜜が主食
生態も気になりますよね!本種はミツバチの仲間であり、花の蜜や花粉を主食としています。一見すると獰猛で攻撃的な雰囲気がありますが、実は昆虫食では無い、優しい生き物なのです。色々な花に付きますが、フジやユクノキなどは本種がよく付く花です。
生態②クマバチの分布
日本中に分布しており、北海道から九州まで見ることが出来ます。つまり、日本人ならほとんどの方が知っている昆虫ということですね。見やすいシーズンは晩春から中秋。成虫になった個体は、翌年に繁殖活動をするという流れになっています。
生態③クマバチ同士の争いは少ない
蜂の中には、攻撃的な生態をしているものもいます。スズメバチはミツバチを攻撃することで知られていますよね。ですが、クマバチは他のハチを攻撃することはほとんどなく、また本種同士でも争わないのが特徴の一つです。巣作りをする際も縄張りを主張することはあまり無く、近くに違う巣があっても喧嘩することはあまりありません。一ヶ所に巣が集中してしまうことも珍しくないですね。
生態④オスとメスの見た目の違い
オスとメスの見分け方も気になりますよね。中々近くで見る機会は無いかもしれませんが、オスの方が目が大きく、額も狭くなっており小顔です。メスは顔がオスよりも黒く、目は切れ長で、頭が大きいのが特徴。オスの方が活動的ですので、見かけやすいのはオスでしょう。
クマバチの危険性・注意点
クマバチのオスは毒針を持っていない
体が大きいので、近づいてくるととても怖いですよね。羽音も大きいので、近くにいるとすぐに分かります。しかし、実はオス個体は針を持っていないので、近くにいるのがオス個体であれば刺される心配はありません。瞬時に見分けるのは難しいので、基本的には近寄らないように注意した方が良いのですが、オスの方が行動的ですので、オス個体である可能性は十分あります。また、他の蜂とは違う生態をしている為、人間を攻撃する理由があまり無いのも安心材料ですね。
クマバチに刺されても大丈夫?
メス個体に触れてしまった場合は刺される可能性があります。毒性はあまり高くはありませんので、重症になる可能性は低いでしょう。しかし、針が他の蜂より太めですので、強い痛みはあります。また、毒性はなくとも「アナフィラキシーショック」というアレルギー症状から発作が出る可能性があります。過去に蜂に刺されたことがある方は気を付けた方が良いですね。ただし、メス個体でも人を刺すことはあまりありません。
クマバチはなぜ近寄ってくる?
やけに近づいてくることがありますよね。こちらを警戒しているのか不思議に思ったことがある方も多いのではないでしょうか。実は私たちに近寄ってくるのは攻撃しようとしている訳ではなく、メス個体かどうかを確認している行動だとされています。オス個体がその行動を取ることが多いので、仮に体にとまられても刺される可能性は低いのです。ただし、繫殖期のメスが飛んでいる場合もありますので、やはり近寄らないよう注意した方が良いですね。
クマバチの巣作りと構造
クマバチの巣作りは大工?
巣作りは方法が大工のようだと言われます。一般的にイメージされる蜂は、軒下などに樹皮や口器、蜜や泥などを使って巣を作りますよね。しかし、本種は木材に穴を開けて巣作りするのです。木材を加工して巣作りする姿が、まるで大工のようだとされたのですね。
クマバチは家の木材に穴をあけてしまう
山にある木材に巣を作るだけなら人間に被害が及ぶことはありません。問題は、家の木材に穴を開けて巣作りをしてしまうことです。中々大きな穴を開けますので、家の木材が穴だらけにされ、強度が下がってしまう可能性があります。せっかくの家ですので、穴だらけにされるのは困りますよね。また、家の木材に一つ穴を開けられたら、そこは本種にとって住みよい条件が揃っているということであり、他にも巣を作られる可能性があります。
クマバチの巣の構造は?
普通の蜂の巣とは違うので、構造も気になりますよね。巣の構造は、上の動画が参考になります。動画では巣となっている木を切って断面を紹介しています。映像のように細長い巣の構造となっており、そこに蜜と花粉をと幼虫を置いては間仕切りをします。一回の産卵数は8個となっており、1匹ごとに間仕切りされた部屋が当てられる構造となります。本当に大工のように、器用に巣を作っていますよね。
クマバチの巣からシロアリが入る可能性がある
あまり人を攻撃してきませんので、放っておこうと考える方も沢山います。確かに、成虫が飛んでいるだけならあまり問題はありません。しかし、家の木材に穴を開けて巣作りをすると問題が起きます。蜂が住んでいるだけならまだしも、その穴がシロアリの入り口となる可能性があるのです。シロアリが内部に入ってきて食い荒らすと、家の寿命が縮んでしまいますので、巣を見つけたら速めに対処した方が良いでしょう。
クマバチが巣作りしやすい場所は?
クマバチが巣作りしやすい場所①枯れ木や竹垣
家の近くにクマバチが飛んでいる回数が増えてきたら、巣が無いか確認しましょう。よく巣を作るのが、枯れ木や竹垣などです。枯れ木は柔らかいので巣作りしやすく、竹垣は既に中が空洞になっている為、大工作業をしなくても良いのがクマバチにとってのメリット。クマバチは体が大きいので、巣の穴のサイズは中々大きく、巣があればすぐに見つけられるでしょう。
クマバチが巣作りしやすい場所②軒下など
もう一つよく巣を作られる場所が、軒下です。軒下は色々な蜂が巣作りする場所ですよね。軒下は雨に当たりませんので、蜂にとっては非常に住みよい場所なのです。クマバチは木材に穴を開けますので、穴が無いか見て回りましょう。また、巣作り中であれば、クマバチが木を削る大きな音がします。木に穴があり、異音がするようであればすぐに後述する方法で退治した方が良いでしょう。
クマバチの巣が一つあったら他にもある?
後述する方法で巣を対処しても、まだ気は抜けません。少し先述しましたが、巣を一つ作られたら他にも巣穴がある可能性があります。蜂は快適な場所に巣作りをしますので、快適だと感じた場所であれば、他の個体もどんどん巣作りをする可能性があるのです。他にも無いかしっかりチェックしましょう。予防方法もありますので、駆除が完了した後は予防をしておいて下さい。
クマバチの巣の退治・駆除方法①用意
ゴーグルやマスク
巣の駆除には殺虫スプレーを使用します。殺虫スプレーが目や口から入ってこないように、ゴーグル・マスクをしておきましょう。どのような製品を使っても構いませんので、目や口を守れるものを選んで下さい。また、万が一に備えて、蜂が襲ってきても大丈夫なように、厚手の服を着込んでおくのも良いでしょう。肌の露出が少ないほど安心です。
殺虫スプレー
ハチアブスーパージェット(455mL)
クマバチ退治には画像のような殺虫スプレーを使用します。現在販売されている蜂に効く殺虫スプレーは非常に使い勝手が良く、また効果もすぐに現れます。スプレーが届く距離も長いので非常に使いやすいですね。ただし、飛んでいる蜂に当てるのは難しいので、無暗に使うのは危険です。また、一本だと無くなってしまう心配もありますので、二本用意しておくと更に安心です。
パテ・コーキング剤
退治したら、巣穴をパテ、もしくはコーキング剤で埋めてしまい、シロアリの進入や他のクマバチが巣として利用するのを防ぎましょう。パテやコーキング剤はホームセンターで販売されていますのでチェックしてみて下さい。画像のような小さなものであれば100均でも販売されていますので、穴が一つしか開いていない様子であれば、小さな製品でも良いでしょう。
クマバチの巣の退治・駆除方法②
クマバチ駆除の時間帯は日没後
道具が揃ったら巣の駆除をしましょう。駆除の時間帯は、日没後がおすすめです。昼に動く虫ですので、夜になると巣穴で寝ます。寝ているところを狙いましょう。時間をかけると危ないので、すぐに駆除を終えられるようにして下さい。
静かにクマバチを刺激しないように近づく
巣の中にいるのがオスなのかメスなのかは分かりませんよね。もしメスだったら刺されてしまう可能性もありますので、刺激しないように注意しながら近づきましょう。スプレーが絶対に届く範囲まで注意深く歩いていきます。
クマバチの巣穴に殺虫スプレーを吹き付ける
刺激しない範囲まで注意しながら近づいたら、殺虫スプレーを吹き付けます。吹き付けながら更に近づいて、巣穴の中に直接スプレーを吹き付けましょう。スプレーはすぐに効果が出ますので、一度殺虫剤が付いたクマバチはすぐに動かなくなります。巣穴の仲間でしっかりとスプレーをかけられたら駆除は終了です。動かなくなっても、しばらくは危険ですので注意しましょう。
クマバチの巣穴をコーキング剤で埋める
生体を駆除出来たら、巣穴の中から成虫と幼虫を出した後、穴をパテかコーキング剤で埋めて終了です。中の幼虫を取り出さないと腐ってしまいますので、なるべくなら全部取り出したいですね。しかし、巣穴は意外と深いので、針金などを使用しないと難しいでしょう。
クマバチの巣を予防するには?
巣穴を一つ駆除してもまだ注意が必要です。その付近にまた巣穴が作られる可能性がありますので、予防しておきましょう。予防方法は簡単で、木酢液を使うのがおすすめです。、木酢液は木炭の煙を冷やして作る液体で、匂いが非常に強く、塗っておくと虫が近寄りません。木酢液は画像のようなパッケージで、ホームセンター等で販売されています。
クマバチの巣の退治・駆除が怖い場合は業者へ
クマバチの巣を駆除するのがどうしても怖い方もいますよね。そんな時は、駆除の専門業者に依頼することをおすすめします。相場は大体5000~10000円となっており、道具を購入したり刺される心配をしたりしなくて良いので、お金をかけても構わない方は依頼した方が良いでしょう。
まとめ:クマバチの特徴とは?
今回の「クマバチの特徴とは?その生態と駆除・退治の方法をまとめてご紹介!」はいかがでしたでしょうか?クマバチの特徴から業者への依頼まで詳しく解説させて頂きましたが、詳しくない方でも出来る内容ですので、注意して退治してみましょう!その後の予防も大切ですので、木酢液を使うところまで行って、もう退治しなくて良いようにしておくことをおすすめします。
クマバチが気になる方はこちらもチェック!
今回はクマバチについて解説させて頂きましたが、他にも虫の駆除に関する記事が沢山あります。気になる方は是非見てみて下さい。
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