はじめに
シダーローズの時期やおしゃれアレンジ紹介
シダーローズはナチュラルな木製のバラの花のように見える木の実。クリスマスリースや小箱の飾りに貼り付けたり草花やつるを使った自然な感じのインテリア小物によく似合うアイテム。このシダーローズの手に入れ方から虫の処理、漂白して着色するアレンジまでわかりやすく解説します。シダーローズのおしゃれな活用方法を作り方と共にご紹介!ぜひ手作りのシダーローズ作りをお試しください。
シダーローズとヒマラヤ杉について
木工細工で作られたバラの花にしか見えないシダーローズ。これが自然に出来たものだと聞くと驚かれる人も多いようです。今回はそんなシダーローズについて迫ります。
シダーローズの正体は松ぼっくり
まずはシダーローズの正体から。この木の実はヒマヤラ杉という木になる松ぼっくりで、ある限られた時期に大きな自然公園などで落ちているので無料で手に入れられる素材です。写真上部に写っている長い卵型のものが笠が開いていない松ぼっくりとなっており、乾燥するにつれて下に写っているバラの花のように開いてきます。
ヒマラヤ杉の基本情報
科・属:マツ科ヒマラヤスギ属
原産地:インド、アフガニスタン
学名/英語名:Cedrus deodara/Deodar Cedar, Himalayan Cedar
英語名にあるCedar(シーダー、またはシダー)は杉のこと。Deodarは神の・神聖なという意味で原産地のインドではヒマラヤ杉の森には賢者が住み、ヒンドゥー教では神聖な木と思われて崇拝対象となります。
シダーローズの松ぼっくり時期
この木はとても背が高いもの。しかも樹齢30年以上たたないと松ぼっくりがならないので木に生えているものを採取するのはかなり難しいです。落ちる時期を把握しておいて拾いにいくのがおすすめの方法。種が成熟して落ちるのは晩秋11月から翌年2月。この時期の大きなヒマラヤ杉の木の下をよく探してみると見つけることができるでしょう。
シダーローズの作り方①松ぼっくり拾い
この松ぼっくりはある場所では簡単に毎年手に入りますが、まずなる木を見つけるのが大変な場合も。何しろできるまで長い年月を過ごした樹木が必要となるので新興住宅地などではまずお目にかかることができない木の実です。
シダーローズの松ぼっくりがあるところ
30年以上の巨大なヒマラヤ杉は一般家庭の庭ではなかなか見ることができないでしょう。探すのなら古くからある大きな公園やゴルフ場、植物園などがおすすめ。
剪定されていないヒマラヤ杉を探す
ヒマラヤ杉の松ぼっくりは1年がかりで大きくなるので前年に剪定され新しく出てきた枝には雄花は付いたとしても松ぼっくりは絶対についていません。あまり手が加えられていないような木を探すのがコツ。
うまく職員さんが剪定しているところに出くわすことができれば、選定された枝についたままの形が良い松ぼっくりが手に入ることも。ヒマラヤ杉が植林されている場所を見つけたら、いつごろ手入れされるのかチェックしておくと良いですね。
シダーローズの作り方②殺虫処理
きれいなシダーローズを室内に飾るのは良いですが自然の物なので中に虫がいることが多く、思わぬお客様を招いてしまうことにもなりかねません。拾ってきた松ぼっくりはまず殺虫処理をするのをおすすめします。
シダーローズの殺虫処理①薬
松ぼっくりは自然の木の実ですので中に虫が入っていることがよくあります。飾りとして活用する前にまずは殺虫処理をします。やり方はいくつかあって一番手軽なのが殺虫剤を使う方法。ビニール袋に松ぼっくりを入れて殺虫剤を吹き付けます。開きかけたものの方が薬が中まで入って効率が良いです。まだ開いていないものなら少し乾燥させて開かせてから薬を吹き付けてくださいね。
シダーローズの殺虫処理②熱湯をかける
殺虫剤を使えないご家庭の場合は熱湯をかけて虫を煮て退治するというやり方もあります。熱湯を入れても大丈夫なバケツやボウルなど(虫退治に使うと食べ物はもう入れられないので注意)に松ぼっくりを入れて熱湯を注ぎ、ひと晩ほどそのまま放置すれば笠の中に潜む虫も水没で死滅するでしょう。
シダーローズの殺虫処理③煮沸
もう少し早く処理作業を進めたいなら煮てしまう手もあります。火にかける必要があるので金属製の鍋やバケツ、たらいなどでおこないましょう。水没と熱の2段構えで虫を退治するからスピーディー。ひと晩そのまま放置する必要がないので急ぎの作業におすすめの方法。
シダーローズの作り方③天日干し
次にシダーローズの加工作業としておこなうのがよく乾かすこと。笠が剥がれ落ちないように留める作業や着色につながる処理です。いくつか簡単なやり方がありますが、放置するだけの天日干しがおすすめですよ。
湿気ったシダーローズを乾かす作業
水やお湯に浸けた松ぼっくりは笠を閉じてしまいます。いわばバラのつぼみで、これをきれいな花びら型に開かせるには乾燥させる乾燥処理をしましょう。ドライヤーを当てたりファンヒーターの前に置いたりして乾かす人もいますが、ゆっくりと中まで乾かさないと新たにまた虫が湧く心配が。乾かす作業は結構大切な処理です。
シダーローズの天日干しのやり方
拾って殺虫処理をした松ぼっくりをかごなどに入れて晴れた風のない日を選んで外に置きます。無理に時短で乾かすよりも自然に乾燥させるのがきれいに壊さずに仕上げるコツです。
シダーローズの作り方④剥離防止処理
カラカラに乾いた松ぼっくりは外側からボロボロと壊れてきてしまいがち。壊れないよう留め付ける作業をシダーローズの剥離防止処理といいます。簡単なことで作品のもちが良くなるのでぜひ忘れずにやってください。
シダーローズは乾燥すると割れやすい
すでに割れて先端だけになっているものはそれ以上壊れないように針金を巻き付けて押さえてから乾燥させるとよいでしょう。松ぼっくりをそのまま全部使って飾りにする方は最初から針金で固定して乾燥しているようです。とにかく乾くにつれて笠が開いて割れやすいので、適度に開いて割れる前に何かで固定するのがきれいな形に仕上げるコツです。
シダーローズ剥離防止にはグルーガン
針金で押さえても外すとぽろりと笠が取れてしまってがっかりとしいうことも。お気に入りの形のきれいなシダーローズを作るには、ボンドやグルーで裏から貼り付けて固定させてから乾燥させるのもよい方法です。特にグルーは乾くのが早いので使用する人も増えています。(動画はボンドでの処理ですが接着させる部分は同じ)
シダーローズをおしゃれに着色アレンジ
シダーローズは色付けしてもかわいく仕上がります。漂白して白く仕上げたりスプレーペイント缶で好きな色にカラーリングしてみましょう!
シダーローズに着色しよう
シダーローズはそのままでもナチュラルな味がある素敵な飾りになりますが、色付けすることでまた少し変わったおしゃれな装飾に。作る作品に合わせた色付けをして楽しんでみてはいかがでしょう。
シダーローズは着色前に漂白する
きれいに色を付けるにはいくつかの方法がありますが、色付け前の漂白は染料の発色を良くします。やり方は市販のハイターなどの漂白剤に漬け込むだけ。ただし水分を含むと笠がしぼんでしまうので全体的にきれいに漂白するのは少し難しいです。
シダーローズにきれいに着色するには
自然の色そのままでも、漂白した白っぽいものも十分に美しいですが色を付けるなら漂白したものにさらに地色を白に塗装してその上からスプレーペンキなどを使って着色すると元のインク色のイメージに使い着色ができるでしょう。動画のようにマーカーを使って縁取りをするとさらにおしゃれな作品に仕上がります!
シダーローズのおしゃれな着色アレンジ例
色違いリース作りました。
— 朧庵 (@oboro_oboroan) December 22, 2018
矢島倉庫様に納品予定です(≧∇≦)#シダーローズ#手作り#ハンドメイド pic.twitter.com/YE07IsCZTF
同じ大きさのシダーローズだを使ったリースですが未着色と色付けしたもので雰囲気がずいぶんと変わるのがわかりますね。どちらが良いというわけではないですが、他に合わせるインテリアや装飾品の雰囲気に合わせて色付けしてみるのもDIYの良さです。
おしゃれなシダーローズの活用法①単品使用3選
シダーローズアレンジ活用法①
#シダーローズ
— victoryまけんニャー (@syo1955endo) November 18, 2018
ダンボールとシダーローズのコラボ
作品の一部として使います
ダンボールアートの中の
1パーツになる予定#ftvみんなの天気 #避難所生まれのアーティスト遠藤昭三#ダンボールアート pic.twitter.com/YOGyrBa4WN
シダーローズを使ったおしゃれな工作アレンジはリースが有名ですがアイデア次第でいろいろな飾りに活用できます。こちらは大小さまざまな大きさのシダーローズとダンボールを使って作られたツリー。きれいな円錐型になっていてとても美しいですね。これからもっと大きな作品を作る一部なのだそう。全体も見てみたくなる作品です。
シダーローズアレンジ活用法②
自然界では青いバラは存在しませんがシダーローズで着色すれば本物みたいな青いバラの花束を作りも可能。これだけしっかり色づけすると本当にバラの花に似ているというのがよくわかりますね。松ぼっくりを拾ってきて殺虫したり色付けしたりととても手のこんだ母の日のブーケは、愛情を深く感じることができる素敵な贈り物。
シダーローズアレンジ活用法③
シダーローズを集めて作ったボール。リースもおしゃれだけれどこんな形にアレンジするのもまたかわいくて真似したくなってしまいますね。そのまま飾ったり天井から吊るしたりと、置き方や飾り方でも楽しめそうなシンプルで素敵な作品です。
おしゃれなシダーローズの活用法②組み合わせ2選
シダーローズアレンジ活用法④
こちらはシダーローズだけでなくいろいろな木の実と組み合わせて作った飾り。一番大きな画像下部分のパーツがシダーローズです。壊れていないまるまる一個の松ぼっくりは手に入れるのも加工処理するのも難しいといわれています。こんなきれいなまるのままの形のものが手に入ったら、何かに使ってみたくなりますね。
シダーローズアレンジ活用法⑤
とてもクラシカルでアンティークっぽいくすんだニュアンスの色合いにそろえた着色は、シダーローズの雰囲気とよく合っていてとっても素敵。他の木の実やグリーンと合わせてフラワーアレンジの一部にもよく利用されているのを見かけます。生のグリーンだと長持ちしないので造花の葉を使うと木の実に合わせやすいでしょう。
まとめ
シダーローズを素敵に飾ろう!
シダーローズは秋から冬の時期になると拾える松ぼっくり。乾かすことによってバラの花びらのように広がって人気の植物でした。樹齢が長いヒマラヤ杉にしかならないのでまずは木を見つけるのがポイント。
後から虫が出てこないようしっかり殺虫処理をおこなってから工作に取り掛かりましょう。おしゃれな飾りを作ることができるシダーローズ。ただで手に入る松ぼっくりを活用して気軽にはじめることができるDIYです。
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