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ビーシュリンプとは?特徴や種類、混泳、飼育・繫殖方法を詳しく解説!

ビーシュリンプとはどのようなエビかご存知でしょうか?熱帯魚店に行くと可愛らしい小さな縞模様のエビを見かけたことがある方も多いかもしれません。今回はそんなビーシュリンプの特徴や種類、混泳、飼育・繫殖方法を詳しく解説していきます!
更新: 2019年5月8日
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ビーシュリンプ 白黒バンド(5匹)

ビーシュリンプとは?

水草水槽を愛好されている方なら、ビーシュリンプが気になる方も多いのではないでしょうか。水草水槽にはエビがとてもよく似合い、中でもビーシュリンプはとても可愛らしい縞模様を持っている為、多くの方から愛されています。今回はそんなビーシュリンプの特徴や種類、混泳、飼育・繫殖方法を詳しく解説していきます!

ビーシュリンプの特徴

ビーシュリンプとは?

本種はヌマエビ科カワリヌマエビ属に分類されるエビの仲間です。ビーはミツバチのことを指しており、縞模様がまるでミツバチのようであることから名づけられました。東南アジア原産の淡水エビであることは分かっているのですが、元々どこに生息していたのかは不明となっています。大きさは2~3センチと、かなり小柄な印象のエビとなっています。

ビーシュリンプは養殖が盛ん

ビーシュリンプは人工的に繫殖が可能で、ある程度の価格で沢山販売出来たことから、養殖業者が増えました。その為、現在も海外・国内問わず養殖をされている方が沢山います。個人でも養殖可能ですので、気になる方は是非チャレンジしてみて下さい。東南アジアで盛んに行われており、オーソドックスなものからレアなものまで作られています。

ビーシュリンプのランクとは?

ビーシュリンプは柄のあるエビですので、その柄の具合によってランクがあります。やはり、美しい柄や珍しい柄のものが欲しくなりますよね。沢山養殖をしていると、やはり特に美しいものが出てきます。そういった個体は高値で取引され、通常の個体より遥かに価値がある個体となるのです。もし繫殖に挑戦するなら、それだけ価値のある個体を作ってみたいですよね。

コケを食べてくれるメリットも

愛らしい姿をしている上に、コケを食べてくれるメリットまであります。水草水槽はコケとの闘いが避けられませんので、そういった意味でも水草水槽と相性が良いですよね。小さなエビですので大量のコケを食べられる訳ではありませんが、飼育数を多くすることで効果を感じられるはずです。ある程度の数を入れてみましょう。

ビーシュリンプの種類

ビーシュリンプ

画像の黒と白の縞模様のものが、元祖ビーシュリンプです。黒白と呼ばれたり、本ビーシュリンプ、原種、リアル等と呼ばれたりしています。一言でビーシュリンプと言えば、この黒白の種類を指すと考えておくと良いでしょう。派手な種類ではありませんが、可愛らしく、また手に入れやすい種類でもあります。

レッドビーシュリンプ

こちらは黒白が突然変異で赤くなった種類です。ビーシュリンプの愛好家は特にこのレッドビーを愛する方が多いですね。最初は突然変異で生まれましたが、現在は固定化されており、気軽に手に入ります。慣れてきたら是非レッドビーも育ててみて下さい。

チェリーシュリンプ

舐めは違いますが、こちらもビーシュリンプの仲間になります。台湾に分布している種類で、赤い体が非常に映えますよね。こちらも水草水槽にピッタリですので、気になる方はチェックしてみて下さい。

シャドーシュリンプ

変わった種類を育てたい方におすすめなのが、シャドーシュリンプです。画像のものはターコイズで、他にもレッド・ブラックがあります。通常の個体とはまた違った趣がある美しい種類で、マニアの方々から好まれていますね。こちらも慣れてきたら是非育ててみて下さい。

ビーシュリンプの模様の種類

模様の種類①まろ

本種には柄の呼び方・種類があります。まず、背中の縞模様の上に点が二つ付いているものをまろと呼びます。まろとは昔の公家の一人称で、男子の名前を構成する要素でした。平安時代の方は丸い眉にする風習があり、それが属に「麻呂眉」と呼ばれていて、その眉のように見えることからまろと呼ばれています。

模様の種類②タイガー

タイガーはその名の通り、トラのような柄をしている個体を指します。基本のタイガーは真ん中の帯が分かれているものを指しますが、画像のように複雑な柄をしているものも最近では流通しています。非常に見た目に特徴がありますので、育てるのに慣れてきたら是非手に入れたいですよね。

模様の種類③日の丸

通常はお腹まで縞模様がありますが、画像のように背中にだけ丸い柄のあるものがいて、それを日の丸と呼びます。画像の個体は真ん中に少し亀裂がありますが、もっと綺麗な日の丸の個体もいます。ネットショップ等で日の丸と検索すると出てきますので、気になる方は是非チェックしてみて下さい。

模様の種類④進入禁止


こちらは名前の通り、背中の模様が進入禁止マークに見えることから名づけられました。マークは確かにそっくりですが、不思議な感覚のある呼び名ですよね。

模様の種類⑤モスラ

モスラは画像のように、縞模様がほとんど消えて、白い部分ばかりとなった個体を指します。このように、白い部分が多い方にどんどん改良が進んでいき、現在はクリームと呼ばれる、白だけの個体も作られています。珍しいものほど手に入りにくくなりますので、まずはオーソドックスな種類を育て、慣れてきたらチャレンジしてみましょう。

ビーシュリンプの寿命は?

寿命は1.5~2年

育てる際に気になる寿命ですが、小さなエビですので寿命は短く1.5~2年程度で寿命を迎えます。寿命を伸ばせると3年ほど楽しめることもありますが、努力しても亡くなる時もありますので、2年ほど育てられれば十分寿命だと考えて良いでしょう。寿命を迎えた死んでしまったら、水質悪化させないよう水槽から取り除いて下さい。

寿命を伸ばすには?

寿命を伸ばすには、水質・水温・餌・ストレスなどをしっかり管理する必要があります。特に水質と水温の急激な変化は大きなストレスに繋がりますので、常に安定した綺麗な環境を保ちたいですね。また、後述する混泳相手によってもストレスがかかり、寿命が縮む可能性があります。寿命を伸ばしたい方は単独飼育を検討しましょう。

ビーシュリンプとの混泳相性

混泳出来る魚は?

混泳出来る魚選びですが、大きすぎる魚を入れれば食べられる危険性が出てきます。成熟して2~3センチに育ったビーシュリンプであればあまり食べられませんが、それでもサイズ差があれば混泳は避けた方が良いでしょう。基本的に温和な性格とされている、サイズもあまり差の無い魚を混泳相手に選ぶことをおすすめします。コケ取り目的であれば貝と混泳させるのも良いですね。

他のエビと混泳出来る?

他のエビとの混泳をさせてみたい方も多いかもしれません。種類によっては混泳させることが出来ますので試してみましょう。基本的にはサイズ差が無ければ問題ありません。ヤマトヌマエビは5㎝程度に育ちますので、食べられる危険性があります。ミナミヌマエビであれば問題ないので混泳させてみましょう。

繫殖を狙うなら単独飼育

魚やエビとの混泳は可能ですが、繫殖を考えるなら単独飼育にしましょう。繫殖した稚エビが魚に食べられることはよくあります。また、親エビによって攻撃される可能性ももちろんありますので、繫殖を狙いたい方は別水槽を用意した方が良いでしょう。繫殖については後述して解説していきます。

ビーシュリンプの販売価格は?

ビーシュリンプの販売価格

ビーシュリンプ 白黒バンド(5匹)

出典:Amazon
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気になる販売価格ですが、販売店によってもちろん値段は違います。大まかなイメージとして、数百円程度の販売価格と考えておきましょう。ヤマトヌマエビやミナミヌマエビが100円程度であることを考えると販売価格は高めとなっていますが、その分の可愛さ、美しさがあるエビですよね。

レッドビーシュリンプの販売価格

レッドビーシュリンプ

出典:Amazon
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出典:Amazon
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レッドビーシュリンプは本種よりも更に販売価格が高くなり、数百円から1000円程度になることが多いですね。販売価格が高くなるのは、それだけ好きな方がいる証拠でもあります。また、この販売価格はノーマル個体の価格であり、レアな個体は更に販売価格が高くなります。慣れてきてからレア個体に挑戦した方が良いでしょう。

ビーシュリンプの飼育方法①用意

用意するもの①水槽

まずは水槽を用意しましょう。小さなエビですので、水槽も小さなもので構いません。初心者の方におすすめなのは60㎝水槽ですが、あまり沢山育てない場合は45㎝、もしくは30㎝水槽でも良いでしょう。魚との混泳を考えている、または後々沢山育てたいと考えている場合は60㎝水槽をおすすめします。また、初心者用の水槽セットは下記記事で紹介しています。

用意するもの②フィルター

水が汚れていきますので、フィルターは必須アイテムです。ただし、あまり水流の強すぎるフィルターは合いませんので、どのフィルターを選ぶかが重要です。おすすめは画像のような底面式フィルターで、こちらは底砂をろ材としてろ過するタイプになります。底面式であれば吸いこみ口でのトラブルも起きず、またろ過能力も中々高いので水質も保てます。気になる方は下記記事も見てみて下さい。

用意するもの③ヒーター・クーラー

ビーシュリンプの飼育適温は20~25度になりますので、夏冬の対策として、ヒーターと水槽用クーラーを検討しましょう。寒さは15度程度までであれば耐えられますが、出来ればヒーターで加温してあげたいですね。ヒーターはカバー付きのものを購入して火傷防止をしましょう。クーラーは下記記事で紹介していますので見てみて下さい。


用意するもの④餌

コケが沢山生えていれば餌が無くても生きていけるのですが、もしコケがとても少ない環境であれば餌が必要になります。雑食性ではありますが植物が好きなので、植物性の魚の餌を与えるか、茹でたほうれん草を小さく切って与えましょう。餌に慣れすぎるとコケを食べなくなることもありますのでご注意下さい。

用意するもの⑤カルキ抜き

水道水に含まれている塩素は、魚だけではなく、エビにとっても危険です。そこで、カルキ抜き剤で塩素を中和しましょう。日光に2日ほど当ててカルキ抜きをする方法もありますが、カルキ抜き剤を使った方が簡単です。おすすめのカルキ抜き剤は下記記事で紹介していますので見てみて下さい。

用意するもの⑥ソイル

底砂はソイルを使用するのがおすすめです。ソイルとは土で出来た底砂で、水草育成に適しているのが特徴。また、ソイルを使うと水が弱酸性に傾くのもポイントです。ビーシュリンプはソイルが合いますので選んでみて下さい。ただし、ソイルは定期的に交換が必要な底砂ですので、手間がかかるデメリットは知っておきましょう。

用意するもの⑦水草

ビーシュリンプ水槽には水草も入れましょう。水草の種類はお好みで大丈夫です。初心者の方は、あまり手間のかかる種類を選ばず、育てやすいものを選ぶことをおすすめします。水草を購入する際に注意しなければいけないのが、農薬です。残留農薬のある水草が時折ありますので、水槽に入れる前に綺麗にケアしましょう。

用意するもの⑧掃除道具

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出典:楽天

水換えを定期的に行いますので、水換え用のホースと、水を入れる為のバケツを用意しましょう。ホースは画像の製品が使いやすくておすすめです。バケツは100均のものでも構いませんが、ある程度耐久性があるものの方が長く安心して使えますのでおすすめです。

ビーシュリンプの飼育方法②準備

水槽の立ち上げ

水槽をセットしていきましょう。水槽にソイルを敷いたら、ヒーターなどの機材をセットして、カルキ抜きをした水を入れていきます。この時、ソイルの上に勢いよく注ぐと酷く濁ってしまいますので、ビニール袋を置いて、ビニール袋に注ぐようにすると良いでしょう。水を3分の1程度入れたら水草もセットして下さい。水が全部入ったらセットは完了です。

バクテリアを増やす

水を入れただけではまだ準備が不完全です。汚れを分解してくれるバクテリアがいないので、バクテリアを増やしましょう。パイロットフィッシュを入れる方法と、魚の餌を入れて汚れを作ってバクテリアを増やす方法があります。パイロットフィッシュにはアカヒレという魚がおすすめですが、魚を入れない予定であれば餌を入れて、2週間ほど待ちましょう。パイロットフィッシュに関しては下記記事で解説しています。

ビーシュリンプの飼育方法③導入

ビーシュリンプを購入

準備が整ったらビーシュリンプを購入しましょう。最初の状態が悪いと死んでしまう確率が高くなりますので、なるべく元気な個体を選びたいですね。元気かどうかは、手がよく動いているか、水槽内に調子の悪そうな個体はいない等を見て判断すると良いでしょう。近くに販売店があれば見に行って購入し、もし販売店が無ければネットショップを利用することになります。

水合わせをして入れる

購入したら、水合わせをしてから水槽に入れましょう。まずは袋を水槽に浮かべて水温を合わせます。水温合わせは30分ほど行うと良いですね。その後、袋の中の水を半分ほど捨てて、元の水量になるまで水槽の水をゆっくり入れます。30分ほど待って、また同じ作業を繰り返し、3回行ったら水槽にエビだけ入れて下さい。水合わせは2時間ほどかかる作業ですが、水温合わせからじっくり行うことでショックを与えずに入れられます。

ビーシュリンプの飼育方法④管理

餌やり

餌やりは必須ではありません。コケがしっかり生えていれば餌が無くても生きられます。糸状のコケがあまり無い綺麗な水槽であれば、餌を定期的に与えると良いでしょう。餌は週一回程度で大丈夫です。餌に群がる姿は非常に可愛らしく、育てる醍醐味を感じる瞬間ですね。

水換え

水換えは週に一回、4分の1程の水量を交換しましょう。その際、底砂の上に溜まった汚れも吸いだします。新しい水を入れる際、水温が違い過ぎるとストレスを与えてしまいますので、給湯器の暖かいお湯を水で割り、水槽の温度と大体同じ程度にするのがおすすめです。毎日10分の1程度水換えするという方法もあります。

ソイルのリセット


ソイルは少しずつ状態が悪化していきますので、定期的にリセットすることになります。ソイルのリセット目安は1年ほどです。泥のようになって汚い見た目になってきますので、様子を見てソイルを交換して下さい。

ビーシュリンプの飼育方法⑤その他

元気が無さそうな様子の場合

元気が無さそうな様子に見えた場合は、まずは水温をチェックしてみましょう。水温計をセットし、20~25度の範囲かを確かめます。もし水温に問題があるようであれば、1日に1度ずつ調整して、適した水温にしてあげて下さい。水温の次は水質のチェックです。市販の試験紙を使ってPH等を調べてみましょう。もし異常が出ていれば水換えの頻度を上げて改善します。

水流を拡散させる

水流が全くない環境も良くありませんが、どこに行っても水流が強いという環境もまた良くありません。もし水流が強すぎる場合は、水流を壁にあてるなどして拡散させてみましょう。何かに当てるだけで随分改善されますので試してみて下さい。

ビーシュリンプの繫殖方法①

ビーシュリンプは繫殖を狙えるエビ

繫殖が難しそうに思われがちですが、実は繫殖が簡単なエビです。ある程度の数のオスとメスがいて、環境が整っていれば自然に増えることも珍しくありません。生後数か月程度で繫殖可能な状態になりますので、ぜひ繫殖も狙ってみて下さい。

ビーシュリンプの繫殖準備

繫殖準備として、まずはコケを用意しましょう。画像のウィローモスというコケが適しており、飼育も簡単なのでおすすめです。このウィローモスをある程度設置して、水温は20~27度に調整。稚エビが吸いこまれないように、フィルターの吸いこみ口にはスポンジを付けておきましょう。後は抱卵してくれるのを待ちます。

ビーシュリンプの繫殖方法②

ビーシュリンプの抱卵

抱卵とはエビが卵を持つことを指します。抱卵する前には、水槽内をところせましと泳ぎ回る「抱卵の舞」が行われます。上記ツイートの映像で抱卵の舞が見られますので見てみて下さい。一度で10~40個ほど抱卵し、しばらくの間、抱卵したまま生活します。既に抱卵した個体が販売されていることもありますので、抱卵個体を購入するのも良いでしょう。

稚エビの孵化と育て方

抱卵後、3~4週間ほどで稚エビが孵化します。とても小さくか弱いので、最初はウィローモスに隠れて生活し、バクテリアやコケを食べつつ大きくなります。餌を与えなくても良いので、他の生き物に食べられたり、水換えホースで吸い取ってしまわないように注意して下さい。

まとめ:ビーシュリンプとは?

今回の「ビーシュリンプとは?特徴や種類、混泳、飼育・繫殖方法を詳しく解説!」はいかがでしたでしょうか?全体的にご紹介させて頂きましたが、非常に可愛らしく、興味深いエビでしたよね。繫殖も狙えますので是非チャレンジしてみて下さい。抱卵の舞を見る為には水質をしっかり管理し、適した環境にしなければいけないので、腕の見せ所です。

ビーシュリンプとは?

今回はビーシュリンプについてご紹介させて頂きましたが、他にも水槽で飼育出来る生き物に関する記事が沢山あります。気になる方は是非見てみて下さい。