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ヤマトヌマエビの飼育方法は?特徴や寿命、赤くなる原因などを解説!

ヤマトヌマエビのとはどのようなエビなのか、飼育方法はどうすれば良いのかご存知でしょうか?水槽のコケ取り・お掃除役として多くの方が育てていますが、意外にも水質に敏感な生き物でもあります。今回はそんなヤマトヌマエビの特徴や寿命、赤くなる原因などを解説していきます!
更新: 2019年5月6日
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ヤマトヌマエビとは?

水槽にコケが生えてくる、底砂に餌の食べ残しが溜まってしまう際、水槽のお掃除役を入れようか検討しますよね。お掃除役をこなせる生き物は色々いますが、中でも特に多くの方が育てているのがヤマトヌマエビです。ヤマトヌマエビは透明な体をしており、水草を上手く引き立ててくれる存在として愛されています。今回はそんなヤマトヌマエビの特徴や寿命、赤くなる原因などを解説していきます!

ヤマトヌマエビの特徴①

ヤマトヌマエビとは?

ヤマトヌマエビは、十脚目ヌマエビ科に属する淡水エビです。インド~太平洋沿岸の河川に分布しており、基本的には淡水で過ごしますが、稚エビは汽水・海水域に出るのが大きな特徴です。日本に生息するヌマエビの中でも大きな種類であり、最大サイズまで成長すると中々迫力があります。日本での生息地は西日本がメインとなっており、野生個体を捕まえることも出来ます。

ヤマトヌマエビの大きさは?

大きさは、成熟した個体のオスは3.5㎝程度、メスは4.5㎝程度が平均サイズとなります。メスの方が少し大きいので、大きいと感じる個体を見つけたらメスだと考えて良いでしょう。大きく成長した個体は5㎝を超えることもあり、大きくなるほど色付きが濃くなるのも特徴です。オスメスの見分け方はサイズだけじゃなく、模様にも違いがあります。オスは点、メスは破線となっていますので見比べてみましょう。

ミナミヌマエビとの違いは?

西日本で見られるヌマエビの仲間にミナミヌマエビがいます。こちらはヤマトとよく似ているのですが、ヤマトに比べてサイズが少し小さく、最大でも3センチ程度にしか成長しません。ヤマトの最大サイズが5㎝ですので、それなりに差がありますよね。また、ミナミヌマエビは透明個体の他にも色合いが面白い個体がいるのも特徴です。

ヤマトヌマエビの特徴②

ヤマトヌマエビのコケ取り能力

本種を入れる目的がコケ取りという方も多いですよね。ミナミヌマエビもコケ取りをしてくれますが、大きさが違う分、コケ取り能力にも差があります。ヤマトの方がより沢山のコケを食べてくれますので、コケの駆除力を考えるならヤマトを選んだ方が良いでしょう。ただし、餌・コケが足りない時に柔らかい水草を食べてしまうことがありますのでご注意下さい。

ヤマトヌマエビは夜行性

ヌマエビは基本的に夜行性で、夜に動いて餌を取ります。昼間でも餌を与えれば取りにきますが、夜の方が活発な時間帯であることを覚えておきましょう。昼間は物陰や水草に隠れて過ごすことが多いです。危険の少ない水槽内であれば昼間でも隠れず過ごします。

ヤマトヌマエビは跳ねない?

水から出すと体を曲げるようにして跳ねるイメージがエビにはありますよね。しかし、実は本種は跳ねないのです。上記ツイートの映像でその様子が紹介されていますが、実はヤマトは陸上を歩くことが出来ます。この姿にはかなり衝撃を受けるのではないでしょうか。水槽から飛び出してしまっても、問題無さそうに歩く姿を見て驚く方が沢山います。

ヤマトヌマエビの住処が減っている

西日本に分布していると先述しましたが、実は生息出来る場所が次第に減っています。主に川の上流~中流に生息しているのですが、川の工事や乱獲、水質の悪化などで生息数が減っているのが現状です。まだ絶滅危機に瀕している訳ではありませんが、今の状況が続くといずれは危険かもしれません。

ヤマトヌマエビの寿命

寿命は少し長めの2~3年

本種はある程度大きくなりますので、寿命も少し長めです。平均寿命は2~3年と言われていますので、2年育てられれば寿命と考えても良いでしょう。適切に育てられれば3年の寿命を目指すことも可能です。ミナミは寿命が1~2年ですので、少し長めに育てられるのがメリットですね。ただし、後述しますが繫殖が難しいという面がありますので、寿命が来る度に買い直す必要があります。

寿命を伸ばすには?

出来るだけ寿命を伸ばしたいですよね。寿命を伸ばすには、適切な環境で育て、餌が足りていて、ストレスが少ないことが大切です。水質に意外と敏感ですので、水換えは毎週しっかり行いましょう。また、他に敵対する生き物がいると大きなストレスを感じますので、寿命が短くなる原因になってしまいます。なるべくストレスの無い環境で育ててあげたいですね。

ヤマトヌマエビは金魚と混泳出来る?

金魚との混泳は不向き

金魚水槽のコケに困っている方で、本種をコケ取り生物として入れたいと考えている方は沢山いますよね。しかし、エビと金魚の相性はあまり良くありません。金魚は雑食な部分があり、口に入ってしまう場合は食べてしまいます。エビからすると、大きく育つ、かつ動きも激しい金魚はとても怖い生き物であり、ストレスの原因にもなります。


金魚とのサイズ差に注意

金魚との相性は良くはないのですが、金魚と一緒に飼育されている方は沢山います。サイズ差があると問題になりやすいので、金魚がある程度小さい、もしくは本種が既に4㎝サイズになっていれば、食べられる心配も減るでしょう。逆に、金魚が小さく本種が大きい場合はあまり心配いりません。本種は魚を食べるとしても死骸を食べることがほとんどだからです。

小魚との混泳は問題なし

金魚は少し難がありますが、メダカやネオンテトラ等といった小型の魚であれば、ほとんど問題なく混泳させることが可能です。大人気のグッピー等とも問題なく混泳出来ることが多いので試してみて下さい。ただし、個体には相性があり、仲が悪くなる場合もあります。その際は水槽を分けてあげた方が良いのですが、二つ用意出来ない場合は隠れ家を増やすなどして対応しましょう。

ヤマトヌマエビの値段は?

ヤマトヌマエビの値段は安い

飼育することが決まったら気になるのが値段ですよね。本種の値段は実はとても安く、大体1匹100円程度で販売されていることが多いのです。値段が安いのは、それだけ沢山流通しているという証ですね。3㎝くらいのサイズのものが販売されていることが多いので、飼育している内にもう少し大きくなるイメージです。ホームセンター等でも安い値段で販売されており、ネットショップでも手に入ります。

ヤマトヌマエビはまとめ買いで更に値段が安くなる

ヤマトヌマエビ(50匹)

出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon

もし数匹程度ではなく、沢山入れようと考えている方であれば、更に値段が下がります。まとめ売りされていることが多く、20~100匹程度をまとめ購入することで値段が下がり、1匹あたり50円程度になることも珍しくありません。沢山購入するとなると大きな水槽が必要になりますので、値段が安いからといって安易にまとめ買いをするのは避けましょう。

野生のヤマトヌマエビを捕まえることも出来る

「値段は安いけど、野生個体を捕まえられるなら捕まえたい!」と考える方も沢山います。西日本であれば川に生息していますので、網を持って捕まえに行ってみましょう!水草に潜んでいることが多いので、網を水草に添えてゆすってみて下さい。ヤマト以外のエビもよく入ります。意外な生き物も捕まえられるかもしれませんので、子供と捕まえにいくのも良いですよね。

ヤマトヌマエビの飼育方法①用意

用意するもの①水槽

まずは水槽を用意しましょう。ヌマエビの中では大きな種類ではあるのですが、それでも5㎝程度ですので、小さい水槽で育てられます。スペースが無い方は30㎝水槽でも良いでしょう。他の魚と混泳させたい、多くの生き物を入れたいと考えている方は、量に応じて水槽を大きくして下さい。初心者の方におすすめなのが60㎝サイズの水槽です。水槽セットもありますので、気になる方は下記記事も見てみて下さい。

用意するもの②フィルター

水が汚れていきますので、ろ過する為のフィルターも用意しましょう。水量に対して生物が少ない場合は濾過能力の高くないフィルターでも問題無いのですが、ある程度生き物を入れたい場合は、外掛け式フィルター、もしくは上部式フィルターがおすすめです。画像のものが上部式フィルターで、値段の割にろ過能力が高く、初めての方にもおすすめです。

用意するもの③水温計

ニッソー 水温計 M

出典:Amazon

無くても育てていくことは出来ますが、出来れば設置したいのが水温計です。本種は水温調整をしなくても育てられることが多いのですが、生きていられるだけで、快適な状態ではありません。水温計で20~25度になっている状態が一番ストレスが少なく、そこから暑くなっても寒くなっても調子が下がります。もし水温計が30度を超えている場合は冷却ファン・水槽用クーラーの設置を検討してあげて下さい。

用意するもの④餌

テトラミンフレーク52g

出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon
出典:Amazon

本種は雑食の生き物であり、コケ・藻の他に、生き物の死骸も食べて生きています。水槽内にコケや藻が沢山あれば餌が無くても生きていけますが、もし少ない場合は餌を与えましょう。どのような餌も食べてくれますので、一緒に育てる魚の餌の食べ残しで構いません。もし餌をお持ちでなければ、熱帯魚の餌の定番である、画像の「テトラミン」がおすすめです。

用意するもの⑤カルキ抜き

水道水を使うことになりますが、水道水にはエビ・魚にとって有害な塩素が含まれています。この塩素を中和させる為のカルキ抜き剤も用意しましょう。おすすめのカルキ抜き剤は下記記事で紹介しています。塩素を中和していない水槽にエビを入れると、数日で死んでしまうことが多いのでご注意下さい。

用意するもの⑥底砂・水草

底砂を入れて、足がすべらないようにしてあげましょう。底砂はどのようなものでも構いませんが、アルカリ性に傾いてしまうサンゴ砂は避けた方が良いでしょう。水草を楽しんでいきたい方におすすめなのが「ソイル」です。画像のようなソイルは水草が育ちやすいので、水草水槽を作る方々の定番の底砂として扱われています。コケが生えやすくなる面がありますので、そういった点でもヤマトヌマエビは合いますよね。

用意するもの⑦掃除道具


ジェックス おそうじラクラク 砂利クリーナー

出典:楽天

週に一回のペースで水換えをしますので、水換えに使うホースも用意しましょう。水換えホースでおすすめなのが、画像の製品です。非常に使いやすく、多くの方が使用している製品ですので、まだお持ちでない方は是非チェックしてみて下さい。また、水を入れる為のバケツも用意しましょう。

ヤマトヌマエビの飼育方法②準備

水槽の立ち上げ

用意が出来たら水槽を立ち上げていきましょう。水洗いした水槽を水槽台に置いて、底砂を入れます。次に、カルキ抜きをした水を注ぎますが、水を勢いよく注ぐと濁りが酷くなりますので、なるべく優しく注ぎましょう。後は機材をセットすれば下準備は完了です。

バクテリアを増やす

水槽のセットが終わっても、まだ水槽内は生き物にとって快適な環境にはなっていません。汚れを分解してくれるバクテリアが少ない状態ですので、パイロットフィッシュを入れてバクテリアを増やすか、少しだけ魚の餌を入れて汚れを作り、バクテリアを増やしましょう。2週間ほど経つと良い状態になってきます。パイロットフィッシュについて知りたい方は下記記事を見てみて下さい。画像のようなバクテリア剤を使うのも手段の一つです。

ヤマトヌマエビの飼育方法③導入

ヤマトヌマエビを購入

準備が整ったら、ヤマトヌマエビを購入しましょう。近くにお店がある場合は、お店に行って元気な個体を購入するのが良いです。お近くにお店が無い場合は、ネットショップを利用しましょう。ネットショップはリスクもありますので、信頼出来る、実績のあるお店を選ぶことをおすすめします。

水合わせを必ず行う

水質・水温変化に実は敏感な生き物ですので、水合わせは必ず行ってください。まずは画像のように水槽の水に袋を30分浮かべて、水温を合わせます。次に、袋の中の水とエビをバケツに出します。そして、水槽の水をゆっくりとバケツに入れて水質を合わせていきましょう。元の水量の倍まで水を入れ、半分捨てて、また倍になるまで入れてを3回繰り返したら、水槽にエビだけを移します。

ヤマトヌマエビの飼育方法④管理

餌やりは必要?

餌やりの必要性は状況によります。魚が餌を食べ残している様子であれば餌やりは必要ありませんが、もし餌がエビまで一切届いていない場合は餌やりを検討した方が良いでしょう。ただし、餌を与えすぎるとコケを食べてくれなくなりますので、餌やりは週に一回程度に抑えるのがおすすめです。

水換えは週一回

水換えは週に一回が定番のペースになります。先述してご紹介した水換えホースの使い方は上記動画で分かりやすく解説されていますので見てみて下さい。水を抜くだけではなく、底砂の汚れを吸いだすことが大切です。新しい水を入れる際、急激な水温変化が起きないよう気を付けましょう。

ヤマトヌマエビの飼育方法⑤その他

ヤマトヌマエビは水質のバロメーター

一見すると丈夫そうな生き物に見えますが、実は魚よりもデリケートであり、水質が悪化した際は魚より先に死んでしまうことがよくあります。もし死んでしまった場合は魚にとっても良くない環境である可能性が高いので、水質の改善に取り組みましょう。

弱酸性を好むエビ

本種は弱酸性を好む生き物ですので、弱酸性に傾ける効果のあるソイルや流木は適しています。特別なことをしなければアルカリ性に傾くことはあまり無いのですが、もし様子がおかしいと感じた場合はPHのチェックをしてみて下さい。

飛び出し事故に注意!

底砂の上や水草の上を歩くエビですが、実は飛び出し事故がよく置きます。跳ねる力がありますので、水槽には必ずフタをしましょう。また、フタの隙間から飛び出すことも珍しくありませんので、ラップなどをして極力隙間を無くした方が良いでしょう。

ヤマトヌマエビの脱皮

脱皮のペースは月に1回ほど


ヤマトヌマエビは脱皮をしながら大きくなっていきます。大体1ヶ月に一回のペースで脱皮を行いますので、もし偶然にも見られることがあれば見守ってあげましょう。中々見る機会は無いので貴重です。脱皮の際に、負傷していた部分も再生されます。

脱皮後に隠れる場所が必要

大切なのは、脱皮の後です。脱皮は非常に危険な行為であり、脱皮に失敗して死んでしまうこともあります。その上、脱皮が終わった後は体力を消耗していますので、他の生き物に攻撃されてしまう可能性もあるのです。隠れ家を用意して、身を隠せるようにしておきましょう。

ヤマトヌマエビの病気は?

ヤマトヌマエビは病気にはあまりかからない

ヤマトヌマエビは病気にかかることはあまりありません。ただし、病気にかからないからと言って死なない訳ではなく、病気が死の原因になることがあまり無いだけです。病気よりも、水質悪化や急激な環境変化についていけず死んでしまうことが多いので、適切な環境を維持してあげることを大切にしていきましょう。もし病気にかかっている様子であれば、水換えを増やして水質改善に取り組んで下さい。

赤くなる原因は?

病気かと感じさせる程に赤くなることがあります。この赤くなる原因はアンモニアです。アンモニア濃度が高くなると、エビの中で赤くなる物質が作られるという流れになっています。赤くなる状態はもちろん良くない状態ですので、もし赤くなる様子であればすぐに改善しましょう。PHの管理・水温管理も同時に見直します。病気ではありませんので、早く対応が出来れば大丈夫です。

ヤマトヌマエビの繫殖について

ヤマトヌマエビの繫殖は難しい

繫殖が出来るかどうかも気になるところですよね。ヌマエビの仲間であるミナミヌマエビは繫殖が容易なのですが、ヤマトは残念ながら、繫殖が難しい種類です。基本的には淡水で生活するのですが、幼生は海で成長してからまた川に上がってくるという生態になっている為、孵化した幼生を、汽水・海水状態の水槽に移さなければならないのです。

別水槽で汽水を再現して繫殖にチャレンジ

画像のように抱卵自体はしてくれますので、もし繫殖に挑戦したい方は、別水槽を用意して繫殖させてみましょう。市販の海水の素で汽水を作り、孵化した稚エビを育てていきます。

稚エビの育て方

無事に孵化した稚エビは、最初はとても弱々しく、プランクトンのように浮遊します。体が赤くなる頃には少し泳げるようになり、エビとしての生活が始まります。しっかり歩けるようになっても、サイズが小さいと他の魚に食べられてしまう可能性がありますので、大きくなるまでは別水槽で育てた方が良いでしょう。繫殖難易度はかなり高いとされていますので、繫殖に成功した際は是非多くの方に報告したいですね。

まとめ:ヤマトヌマエビとは?

今回の「ヤマトヌマエビの飼育方法は?特徴や寿命、赤くなる原因などを解説!」はいかがでしたでしょうか?飼育方法から脱皮時の注意点、病気や赤くなる原因など細かく解説させて頂きましたが、意外に注意点が多いことに驚いた方も多いかもしれません。病気にはなりにくくても、死んでしまうことはよくありますので、魚同様に大切に育てていきましょう。

ヤマトヌマエビが気になる方はこちらもチェック!

今回はヤマトヌマエビについてご紹介させて頂きましたが、他にも生き物に関する記事が沢山あります。気になる方は是非見てみて下さい。