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重曹はアルカリ性?酸性?その性質や掃除で役立つ汚れへ効果性を解説!

弱アルカリ性で安全性の高い重曹ですが、どんなところに使えるのか、どうやって使うのか、上手な使い方がわからない方も多いのではないでしょうか。今回は、弱アルカリ性の性質を持つ重曹を使った、エコで簡単なお掃除方法をご紹介します!
2020年8月27日
coto3
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重曹はアルカリ性?重曹ってそもそも何?

重曹とはクエン酸と共に、エコ洗剤と呼ばれることが多く、科学名「炭酸水素ナトリウム」化学式ではNaHCO3と表す、アルカリ性の物質です。化学式と聞くと、この先読むのを躊躇してしまいそうですが、難しいことはまったくお話しませんので安心してください。環境や人に優しく、安全性の高い重曹は、体の中のPHバランスを保つため、体内で作られている物です。エコ洗剤にはアルカリ性の性質を中和する、酸性のクエン酸や、酸性の性質を中和する、アルカリ性の重曹がありますが、今回は重曹に視点をおき、重曹の性質を存分にいかして、家中をきれいにお掃除する方法をご紹介します。

重曹はアルカリ性?重曹の使い方は?

重曹水

重曹水は水の中に重曹を溶かした弱アルカリ性の水です。化学式NaHCO3の重曹は、水に溶かすとPH8.4の弱アルカリ性になります。PHとは酸性からアルカリ性を0~14にわけ、度合いを数字で表したものです。酸性が強いとPH値は小さく、中性はPH7、アルカリ性が強いとPH値が大きくなります。100mlの水に対して、小さじ1杯程の重曹をくわえ、よく溶かすと重曹溶液の完成です。空いたスプレー容器に入れて使用します。しかし重曹は水に溶けにくい性質があり、乾くと白く粉が残りますので、最後に仕上げ拭きをしてください。

重曹ペースト

化学式NaHCO3のアルカリ性で、重曹と水を3:1の割合で混ぜたペースト状の重曹です。重曹溶液では落とせない、しつこい汚れも落とす効能があります。汚れにペースト状の重曹を塗り、汚れと重曹を中和させます。少し時間を置きスポンジで軽くなでると、固まった汚れがツルッと落ちます。残りの重曹ペーストは密閉容器に保存が可能ですが、数日程度で固まってしまうので、使用の度に作成することをおすすめします。

粉末のまま

粉末の重曹をかけて磨けば、重曹の研磨作用を利用して、湯呑の黄ばみや汚れがスッキリ落とせます。さらに粉の重曹は、消臭性も高く、キッチンなど臭いが発生しやすい場所に、サッとかけておくと、嫌なニオイが収まります。また、ぬいぐるみや革靴など水に濡らせないものを消臭するのにもおすすめです。

重曹はアルカリ性?重曹を使ったお掃除術①

お風呂の汚れ落とし

クエン酸は水垢の掃除に効果的ですが、お風呂に付いた皮脂汚れやぬめりなど、酸性タイプの汚れに効能を発揮するのが、アルカリ性の重曹。普段は重曹溶液をスプレーして、浴槽や床の掃除を行います。さらに普段の掃除では取りきれないしつこい汚れには、追加で重曹ペーストを塗り、中和させて落とします。また、重曹はイヤな臭いにも効果的。中和消臭の性質があるので、排水口に粉末の重曹をふりかけると、イヤな臭いを抑えることが可能です。ただ、重曹はPH8.4のアルカリ性のため水垢汚れには適していません。水垢の中和にはクエン酸をおすすめします。


重曹はアルカリ性?重曹を使ったお掃除術②

トイレの汚れ落とし

トイレをきれいにするのにはクエン酸を主に使いますが、酸性の黒カビ汚れ落としには、重曹溶液を使用します。化学式NaHCO3の重曹溶液を、便器内にスプレーしてしばらく置き、中和後にブラシで磨くとキレイになります。また、夜寝る前に重曹1カップをタンクに入れて、朝、水を流せば、重曹が寝ている間に汚れを浮かせ、タンクの中がお掃除できるという効能があります。その他、重曹は消臭効果や湿気を吸収する効能もあるので、重曹の粉をそのまま置いておくだけで、嫌な湿気や臭いを吸い取る効能があります。しかし尿石や水垢などアルカリ性の汚れは、クエン酸などを使用してください。

重曹はアルカリ性?重曹を使ったお掃除術③

キッチンの汚れ落とし

キッチンは安全性を重視してお掃除したいところですよね。キッチンに主に着く酸性の油汚れは、PH8.4のアルカリ性の重曹を使って中和させると、酸性の油が簡単に掃除できます。口に入れるものを多く扱うキッチンですから、安全性の高い重曹はキッチン掃除にピッタリです。重曹溶液は油汚れが軽いとき、重曹ペーストは頑固な汚れのときに使用すれば、ほとんどの酸性汚れを落とせます。

シンク

シンクの汚れには重曹を粉のままふりかけ、軽くスポンジでこするときれいになります。排水口には、重曹を多めにふりかけ数分置いて、スポンジでこすって最後にきれいにすすげば掃除は完了。ぬめりもなく研磨性効果ですっきりピカピカになりますよ。

五徳

油汚れがひどくない場合は、重曹溶液で落ちますが、ひどくなった油汚れには、煮洗いに挑戦してみましょう。お湯200mlに対して大さじ山盛り1の重曹を溶かします。沸騰後、五徳を入れて10分煮ます。その後2時間程冷まします。この間に汚れがほとんど浮いているはずです。汚れがまだ残っている部分には、重曹を粉のままふりかけて、ブラシでこすってきれいにします。

重曹はアルカリ性?重曹を使ったお掃除術④

換気扇の汚れ落とし


フィルターやファンに溜まった油汚れやホコリにも、効果絶大なのが重曹溶液です。まず、水に多めの重曹を入れ、アルカリ性重曹溶液を作ります。ひどい汚れの場合はさらに重曹ペーストを塗ります。そして換気扇を漬け置きします。しばらく時間をおき中和して汚れが浮いてきたら、スポンジでこすって汚れを落とし、お湯で洗い流しましょう。フィルターは外したら乾いた場所に置いて、粉のままの重曹を全体にふりかけます。この時絶対に水に濡らさないようにしてください。そのまま2~3時間おき、その後ブラシでこすって汚れを落とし、お湯で流して完了です。

重曹はアルカリ性?重曹を使ったお掃除術⑤

リビングの汚れ落とし

カーペットにはホコリや髪の毛が絡まりやすく、毎日掃除をしていても、なかなか取れません。そのまま放っておくと臭いの原因にもなってしまいます。そんな時にも重曹がアルカリ性の効果を発揮します。やり方は簡単、夜寝る前に粉末の重曹をカーペット全体にふりかけ、次の日の朝、掃除機を念入りにかけるだけです。重曹が寝ている間に汚れを吸着し、気になる臭いも消臭してくれます。ただ、畳やゴザは変色してしまうので、使わないようにしてください。

ぬいぐるみ

カーペットと同じ方法でぬいぐるみの汚れ落としにも活躍します。重曹とぬいぐるみを袋に入れ、口を固く縛って袋を振ります。重曹がぬいぐるみ全体に行き渡ったら、30分以上放置します。最後にしっかり叩いて重曹を落とし、気になる場合は掃除機で吸い取ります。子どもが触れるぬいぐるみのお掃除も、安全性の高い重曹なら安心ですね。

重曹はアルカリ性?重曹を使ったお掃除術⑥

シルバー製品の汚れ落とし

アクセサリーや食器などに使われている、シルバーの変色汚れ落としにもアルカリ性の重曹溶液は効能を発揮します。まず、耐熱性容器にアルミホイルを敷きその上にシルバー製品を載せます。80℃くらいのお湯を200ml注ぎ、シルバー製品がしっかりつかるようにしてください。最後に重曹を小さじ1杯入れてしっかり溶かします。しばらく置くとシルバーのまわりに細かい気泡が付き、汚れが剥がれ落ちます。5分程できれいに汚れが落ちてるので、お湯が冷めたら取り出して、水洗いをして柔らかい布で拭けば完了です。直接肌につけるアクセサリーも重曹クリーニングなら安全性は高いですね。

重曹はアルカリ性?重曹を使ったお掃除術⑦

お口の汚れ落とし

歯磨き粉の代わりに歯を磨く方法があります。タンパク質よごれを重曹が分解して、研磨作用によって汚れがスッキリ、きれいに落ちます。しかし、きれいになるだけでホワイトニングの効果はありません。また、重曹歯磨きはあまり強い力で磨いてしまうと、歯の表面のエナメル質も削ってしまう恐れがあり、余計黄ばんで見えたり、汚れが付きやすくなってしまうため、力加減や磨きすぎには十分気を付けてください。さらに重曹は、口臭予防の効果もあると言われています。アルカリ性の重曹で、酸性の物質を中和させることで、酸性に傾いた口の中を中性に戻し、消臭の効果が期待できます。

重曹はアルカリ性?重曹を使ったお掃除術⑧

頭皮の汚れ落とし


重曹の粒子には、毛穴に詰まった汚れや、頭皮に残った古い角質を落とす効能があるので、皮脂の酸性汚れも、化学式NaHCO3でアルカリ性の重曹で洗い流すことが可能です。シャンプーをワンプッシュ(小さじ1.5~2)に対して、重曹を耳かき1杯程混ぜ、シャンプーしてください。皮脂は酸化すると、イヤな臭いを発生しますが、安全性の高い重曹でシャンプーを行うことで、気になる臭いを抑える効能があります。ただ重曹シャンプーを頻繫におこなってしまうと、頭皮の乾燥やかゆみの原因にもなるので、重曹シャンプーは週に1・2回行うことをおすすめします。

安全性の高い入浴剤

一般的な浴槽のお湯(200ℓ)に、大さじ1〜3杯の重曹を溶かした重曹湯は、血管を広げ血行を促進するなどの効能があります。また化学式NaHCO3で弱アルカリ性の重曹は、酸っぱい酸性の匂いを中和消臭することもできます。ただ重曹の量を増やしてしまうと、アルカリ性が強くなり、肌荒れを起こしてしまうこともあります。さらに毎日入り続けてしまうと、肌のPHバランスが崩れてしまいます。重曹湯は毎日ではなく週に1・2回程度が良いかもしれません。

まとめ

重曹溶液はPH8.4のアルカリ性のため、タンパク質を分解する性質や、酸性の気になる臭いを消臭する性質があることがわかりました。また、安全性の高さからキッチンやお風呂場など、いろいろな場所でのお掃除に役立つこともわかりました。はじめに化学式のお話をしてしまいましたが、難しいことはありませんでしたね。しかし重曹のPHは8.4なので、PH11.2の炭酸ソーダやPH9.8のセスキ炭酸ソーダよりも、アルカリ性は弱く、タンパク質を強力に分解するのは難しいようです。また湿気を吸うと固まってしまうことがあるので、残った場合はきちんとフタのできる容器で保管しましょう。アルカリ性の重曹の性質をしっかり理解して、楽しくラクラクお掃除を始めましょう。

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