ハナヤサイバイヨウド14L アイリスオーヤマ
アリッサムとは?
アブラナ科ロブラリア属
小さな花が集まり、こんもりと茂るように咲くアリッサム。カーペット状に広がる特徴を持ち、可愛らしい花付きで、庭植えや鉢植え、寄せ植えにも多く植えられています。価格は安価で手に入りやすいことも人気の理由のひとつと言えるでしょう。
一年草?多年草?
アリッサムは一年草と表記されていることが多いですが、栽培環境が合えば多年草にもなります。一年草とされる理由としては、耐暑性があまりないため夏越しをするのが難しい点にあります。また、冬場は耐寒性はあるものの霜が降りると株が傷みやすく、冬に枯れることがあります。夏越しをさせて冬場の管理を行うことで、多年草のように長く栽培することもできるでしょう。
暑さにも強いスーパーアリッサム!
通常のアリッサムとは違い、半耐寒性多年草の扱いのスーパーアリッサムがあります。マイナス5度まで耐えることができ、夏越しができるよう改良された栄養系のアリッサムです。生育も旺盛で一株で30センチ以上横に張る程。その分通常のアリッサムより価格は高めで、花色は白かパープルしかまだ市場に出回っていませんが、多年草として栽培するならこちらのスーパーアリッサムがおすすめです。
花色
白や紫、アプリコット、赤、ピンクなど、花色のバリエーションがあります。園芸店でひとつのポットに4種類の花色が混植されていることがあります。そういったポット苗は、寄せ植えに使うと花色が際立ち、ガーデニングを行う中で重宝する草花となるでしょう。株分けしてハンギングにするのもおすすめです。
アリッサムの花を咲かせるには?
長く開花するが…
アリッサムの開花期は長く、夏を除いた期間咲き続けます。しかし、真冬の時期にも株を痛めると花が休むことがあり、長く開花させるにはアリッサムの栽培のコツを押さえなければなりません。
コツ1.霜除けをする
耐寒性はありますが、気温が低すぎると花が咲かないことがあります。また、寒風や霜が直接当たってしまうと、株が痛み枯れることもあります。耐寒性を高めるためにもマルチング材を使って、霜除けの対策をしましょう。鉢植えや寄せ植えで育てている方は、寒さが気になる時に適宜軒下に移動させるか、室内に取り込むと株が痛むのを防ぐことができます。
コツ2.剪定をする
開花が落ち着いた頃に、切り戻し剪定をすることで、長く綺麗に花を咲かせることができます。また、湿気で蒸れてしまうと、花が散って綺麗に咲きません。梅雨場は剪定をして、風通しをよくするといいでしょう。剪定は5月〜10月くらいまでの時期に行うようにします。冬場に剪定すると、生長が緩慢なため次の花が咲くまでに時間がかかります。ストレスがかかり、そのまま枯れることもあるので剪定時期には注意しましょう。
アリッサムの育て方1.環境
日当たりのいい場所
栽培に適した環境は、日当たりがよく風通しのいい場所です。日光に当たることで、花付きがよくなります。風通しがいい場所で育てれば、蒸れによる痛みを軽減することもできます。一日中、日光がよく当たる場所で栽培するようにしましょう。
涼しい場所で夏越しを
花壇や庭植えで育てているアリッサムの夏越しは非常に難しいです。気温が高くなってくると、次第にアリッサムが茶色くなり出し、弱々しい状態になります。暑さにも強いスーパーアリッサムなら、庭植えでも夏越しすることができますが、通常のアリッサムは一年草と捉えてしまうのも手です。庭植えしているアリッサムはできる限り、他の植物で日差し除けをしましょう。鉢植えであれば室内の涼しい場所に移動させるか、半日陰の風通しのいい場所で栽培するようにします。
アリッサムの育て方2.用土
適した用土の作り方
自分で土をブレンドする方は、赤玉土と腐葉土は必須です。どんな草花にも使うことができる基本的な土作りは、赤玉土7:腐葉土3の割合です。赤玉土は通気性と水はけをよくし、腐葉土は適度な保水性と保肥性があります。アリッサムは水はけと通気性をよくし、ある程度保水力がある土を好むので、この割合で土作りをして植え付けるといいでしょう。
草花用の培養土もおすすめ!
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アリッサムは草花用の市販の土でもよく育ちます。培養土は肥料も配合されており、水はけ、通気性、保水力、保肥性があるようブレンドされています。ガーデニング初心者にはこのような培養土を使用するといいでしょう。残土にも困らず、さまざまな草花に使用することができます。
アリッサムの育て方3.水やり
庭植え
気温があたたかい時期は、定期的に水やりをするようにしましょう。花に水をかけてしまうと蒸れてしまうので、なるべく泥はねをしないよう株元か土に水やりをします。夏場は気温が涼しい朝か夕方に毎日水やりをします。冬場は気温があがる昼間の時間帯に、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをするようにしましょう。
鉢植え
鉢植えは庭植えよりも特に水が乾きやすいので、夏場の高温期には朝と夕方の1日2回水やりをすることをおすすめします。プランターやプラスチックの鉢は熱くなりにくいですが、日光に当たることで鉢植えの中の温度が上昇してしまうとアリッサムや他の草花にもよくありません。そのような場合には日陰に移動させて鉢の周囲に水をかけて温度を下げましょう。冬場にも水やりをするようにします。土の表面が乾いたら水やりのタイミングです。
アリッサムの育て方4.肥料
肥料が肝心!
アリッサムは夏を除き、長く花を咲かせるため、肥料を多く必要とします。定期的に追肥を施すようにしましょう。葉色が黄色くなったり、花色が悪くなったら肥料切れの合図です。花付きをよくさせるため、リン酸を多く含む肥料をあげるようにするといいでしょう。
液体肥料
液体肥料は水やりの際に希釈して与えます。花が咲いている期間に、7日〜10日に一度のペースで液体肥料をあげましょう。即効性があるため、肥料切れを起こしたアリッサムにも効果的です。
緩効性化成肥料
ゆっくりと長く肥料効果が持続する特徴を持ちます。化成肥料なので気になるにおいもなく、与えやすいメリットがあります。一株につきひとつまみ程の量を与えます。2ヶ月に一度追肥をするようにしましょう。
アリッサムの育て方5.植え付け
植え付け時期
アリッサムは夏場を除き、通年を通して植え付けることができます。おすすめは2月〜3月と、気温が落ち着いてきた秋の10月ごろからです。アリッサムがよく生長する時期に植え付けることで、根付きが早くなるでしょう。
植え付けの仕方
ポットからアリッサムを抜き、適度な深さの穴に植え付けます。この時に元肥を施しておくと、しばらくの間肥料切れを防ぐことができます。土がうまく入り込んでいないと、水やりの際に土が凹んでいくので、土入れはしっかりと行います。鉢植えは鉢底石を敷き入れて、土を入れていきます。棒を土の中に入れて揺すると、隙間に土が入り込んでいくので、ガーデニング初心者の方はぜひ覚えておきましょう。
アリッサムの育て方6.病害虫
アブラムシ
アリッサムはアブラムシの被害にあいやすいです。葉や茎から養分を吸汁するため、大量発生すると枯れることがあります。アブラムシの天敵はてんとう虫。てんとう虫を見つけてアブラムシを食べてもらうことも駆除の仕方のひとつですが、早期の対処法としては殺虫剤を散布するのがおすすめです。
コガネムシ
コガネムシは土の中に卵を産み付けます。卵から生まれた幼虫は、土の中で植物の根を食べてしまうので、アリッサムの株元がグラグラしていたり、土がフカフカしていたりすると、根が食害されていることがあります。そのような変化が現れた場合には、コガネムシに有効な殺虫剤が販売されているので使用することをおすすめします。
カビ
長雨が続き、アリッサムが蒸れてしまうとカビが発生してしまいます。多くの草花の病気は、蒸れてしまったり、風通しが悪かったりすることが原因でカビなどの菌を発生させていることが考えられます。アリッサムは蒸れに弱いので、日当たりがよく、風通しがいい場所で栽培するようにしましょう。
アリッサムの栽培例
栽培例1.寄せ植え
アリッサムに耐寒性の強い植物であるパンジーと、プリムラ、春の到来を感じさせてくれるムスカリを一緒に寄せ植えした栽培例です。アリッサムのようにこんもりと茂るタイプの草花は、寄せ植えの引き立て役としての使い方が有効です。
栽培例2.ギャザリング
新たな植え込みの手法でギャザリングと呼ばれます。植え付け直後から満開の花を楽しむことができ、まるで花束やフラワーアレンジメントのよう。普通の寄せ植えとは違う花いっぱいのギャザリングにも、アリッサムは活躍してくれるでしょう。
栽培例3.鉢植え
小さな鉢にアリッサムのみを植え付けるのもおすすめの栽培方法です。生長していくと徐々に鉢から垂れて来るので、自然な雰囲気を眺めることができるでしょう。4色や2色の花色が混植されているアリッサムのポット苗を鉢植えにするのもおすすめです。形が乱れたら剪定すると、さらに見応えがよくなるでしょう。
栽培例4.花壇
耐寒性のあるパンジーやビオラと一緒に育てるといいでしょう。アリッサムはカーペット状に広がって生長するので、土を覆い隠してくれるメリットがあります。花との隙間を埋めてくれるのにも役立つので、パンジー、アリッサムの順番に植え付けていくと花壇が綺麗にまとまります。
栽培例5.ハンギング
ハンギングは庭がなかったり、鉢植えの置き場所がない方にもおすすめな栽培方法です。無機質な壁やフェンスを花で飾ることができるのが大きなメリット。高い目線の場所で栽培することで、手入れがしやすいのも嬉しいポイントです。アリッサムが壁やフェンスを優しく彩ってくれるでしょう。
アリッサムを育てよう
アリッサムを育てて綺麗に咲かせよう!
アリッサムは本来一年草の扱いですが、夏越しさえできれば多年草のように育てることもできます。開花期が長いので、適宜剪定をし、肥料切れを起こさないようにすることも必須です。耐寒性はありますが、霜には弱いのでマルチングをするよう心がけ、夏場は徹底した夏越しの対策を行ってください。可愛いアリッサムを庭植えや寄せ植えにして、ガーデニングライフを楽しみましょう!
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