落花生とピーナッツの違いを知りたい!
同じ?違う?落花生とピーナッツ
南京豆やピーナッツなど、とても似た形をしているけれど呼び方が違う豆があります。落花生も殻から取り出すと、中身の豆は同じように見えますね。味も調味料こそちがえど、よく味わってみるとこれも同じに感じます。普段、あなたはこれらの豆の見た目と呼び方をどのように決めていますか?これらの豆は、似ているというだけで違う植物なのでしょうか。知らずに手が伸びて、気づくとずっと食べてしまっている落花生。ピーナッツとの違いや、簡単な落花生料理の作り方を解説していきます。
落花生とピーナッツについて
落花生とは
マメ亜科ラッカセイ属の植物。その漢字の名前の意味は、花が落ちて土の中に実が大きく成長する様子からきています。マメ類の多くは、地上にあるさやの中で大きくなりますが、落花生は地中で殻の中で大きくなります。旬は夏で、花色は少し赤みがかったイエロー。その花のめしべの一部が受粉すると、枝を伸ばしてきて地中に入り、殻となりみのります。
国産の78%が千葉県産の落花生ですが
日本で落花生を作っている有名な県が千葉県。1年で統計をとると、落花生の生産量全体の8割近くが千葉県で作られたものです。しかし、国産と比べると輸入量の方が遥かに多く、消費量の9割ほどを海外製の落花生に頼っています。落花生というと日本の食べ物というイメージがある方にとっては、少し意外な数字でしょう。
ピーナッツとは
ピーナッツは呼び名に違いがあるものの、ズバリ!食品として落花生と違いはありません。また輸出入話で恐縮ですが、このピーナッツの流通では、世界的に殻付きで取引されることは非常に少ないです。一番輸出量の多い中国で見ても、殻付きの取引は0.2%ほど。このことも、落花生とピーナッツの呼び分けに関係しているのかも知れません。
落花生とピーナッツのイメージの違い
落花生とピーナッツの呼び分け
落花生は殻付きでピーナッツは中身だけのイメージ
— たまはる (@bccb31b9fa7a4af) January 23, 2019
殻をむくのは運動だから実質0カロリー
SNSでこれらの豆について感想を述べている人を探してみると、このようなイメージを持っているという人が多く見られました。中には、ピーナッツを別の豆と思っていたという意見も、少数ですが見られます。このイメージの差は、販売されている名称に大きく関係するのではないでしょうか。むきみの状態で落花生と名付けられて売られているものは、ほぼ0に近いでしょう。これを先程の輸入はむきみで行われることと紐づけてみると…なんとなく納得しますね。
千葉県では全て落花生?
これは千葉ネタなんですけど、千葉県民はピーナッツのこと頑なに落花生って言います
— 逆虫 (@skms_hknks) March 3, 2019
千葉ではピーナッツと呼ばないという、本当なのか冗談なのかわからない発言もありました。さすがに落花生の日本での生産量が8割近い県だけのことはありますね。落花生とピーナッツの呼び分けには、日本有数の生産地というプライドもあるのでしょう。また、たとえこれがジョークであったとしても、それが一般的に笑いのネタとして通用するくらい、多くの人に落花生と千葉県がつながって記憶されていることになります。
食品的には違いを感じる人が多いが
…要するに同じものってことね!(
— けつこ (@shikinelaurant) 2019年3月11日
バターピーナッツやミックスナッツの中に入っているピーナッツ。落花生とは明らかに食べ方も味も違う食品です。味的には違うイメージを持っている人が多いですが、調味料を加えなければ最終的には同じ味の豆だと認識されています。
落花生は全体ピーナッツは豆だけ
こちらは、引用元がないのですが、落花生と呼ぶときは葉から花から、根など植物全体を差すときに使い、ピーナッツというのは豆だけを差すときに使うという意見もありました。こちらも少数派ながら、説得力が高い意見ですね。
ピーナッツの英語の意味
英語ではPeanutsと書く
ピーナッツといえば、外国でも英語が通じる国であれば通じる単語です。ただし、どちらかというとこのピーナッツ、豆よりもマンガの「Peanut(スヌーピーの原題)」の方が有名らしく、検索でも上に出てきます。このタイトルには、ピーナッツを食べながら気楽に読んでという意味と、英語のスラングであるつまらない物という意味の両方が込められています。
英語wikiで調べると
英語圏では、ピーナッツのことを日本のように他の名前で呼んで区別することはあるのでしょうか。英語版wikiで調べてみると、そのようなことはないようです。日本でいわれている落花生と同じで、マメ科の植物であるピーナッツ全体を差す名前でした。殻付きや植物全体が落花生で、マメだけがピーナッツなどの複雑な呼び分けはしていません。
ピーナッツはえんどう豆の木の実?
PeanutsのPeaは英語ではえんどうまめのこと。nutsはナッツと書くとわかるように、木の実全般を差す言葉です。えんどうまめは木の実ではありませんが、えんどうまめの仲間である、ナッツに似た豆がなる植物というのが正しい意味でしょう。
落花生(ピーナッツ)のその他の名前
南京豆
落花生やピーナッツのことを南京豆という呼び名をするのは、ご存知の方も多いでしょう。この南京とは中国のこと。落花生はアメリカの南部原産の植物ですが、あちこちに伝わり、日本へ入ってきたのが中国からだったので、入ってきたばかりの頃は、主に南京豆という名前で呼ばれていました。近年では、落花生やピーナッツという呼び方が主流ですが、高齢者ではまだまだ南京豆と呼ぶ方もいます。
ジーマミー
沖縄では落花生やピーナッツのことをジーマミーといいます。落花生から作られた豆腐をジーマミー豆腐といい、大豆で作った豆腐とはまた違った味わいがあります。この言葉は地豆(じまめ)がなまった言葉であると考えられています。地面の豆ですから、その実のつきかたが名前になったもの。地豆と書くと何となくその意味がわかりますが、沖縄の読み方になるとまったく違うもののように感じます。
落花生ピーナッツを使った食べ方レシピ①
新鮮な落花生でゆでラッカセイ
炒られていない生の落花生が流通しているのは、旬のごくごく短い時期の間だけです。新鮮な生の素材が手に入ったら、ゆでラッカセイにして食べてみてはいかがでしょうか。一般的な炒った豆のそれとは、味も食感も大きく変わります。
ゆでラッカセイの材料・作り方
材料 生落花生(殻付き)500g 塩20g~30g 水1.2㍑
ゆでラッカセイの作り方はとても簡単です。1リットルより少し多めの水に、食塩を2~30グラム入れて、塩ゆでするだけです。地面の下にできる野菜のゆで方は、水から。沸騰したら、そのまま20分ほどゆがけば、中までしっかり火が入り、ほのかな塩味がついた美味しい豆料理としていただけます。
落花生ピーナッツを使った食べ方レシピ②
落花生にバターを加えてピーナッツ和え
むきみになって売られているピーナッツがあまりそうなら、細かくくだいて美味しいピーナッツ和えを作りましょう。作り方はとっても簡単。あっという間にできますので、少し目先を変えたおひたしにしたいときに、作ってみてください。
ピーナッツ和えの材料・作り方
材料 茹でた小松菜適量 粉末ピーナッツ少々 醤油少々
青菜やいんげん豆のような緑の野菜に使われることの多い調理方法。それが、ピーナッツ和えです。細かく砕いたピーナッツを使って、あっさりとしたおひたしにコクを出す料理です。ただかけるだけでガラリと味が変わるピーナッツ和え。ピーナッツバターと一緒にあえて、甘みをプラスする作り方もおすすめです。
落花生ピーナッツを使った食べ方レシピ③
落花生が大量にあったら手作りバターピーナッツ
バターピーナッツというと、バターで味付けされたむきみの落花生を想像される方も多いでしょう。こちらはレシピではバターピーナッツとなっていますが、自家製のピーナッツバターの作り方です。自分で作れば、粗さも甘さもお好みしだい。
手作りバターピーナッツの材料・作り方
材料 ピーナッツ(落花生)250g バター40g オリーブオイル 大さじ1 砂糖大さじ4
落花生であれば、殻から出して薄皮もむいて必要量用意しておきます。むきみで味がついているピーナッツであれば、材料の調味料量を加減しましょう。フライパンで3分ほど炒ってから、冷ましてミキサーにかけます。バターや調味料は途中で加え、お好みのつぶの大きさ、甘さに調節していただきます。
まとめ
落花生もピーナッツも同じ
落花生もピーナッツも、呼び名が違うだけで同じ豆であることがわかりました。ただし、その呼び名の分け方は、日本の落花生製品の売られ方、食料品としての名付けられ方、元をたどれば、輸入される形にも影響があると感じられるものでした。ご紹介した落花生料理の作り方も、ぜひお試しください。
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