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モロヘイヤの育て方!種まきの時期や冬越し、挿し木の方法などをご紹介!

王様の食べ物と言われているモロヘイヤは、育てやすく、家庭菜園初心者にもぴったりな夏野菜です。栄養価がとても高く、手間暇をかければかけるほど、何度も収穫することが可能です。今回は、種まきの時期から収穫方までモロヘイヤの育て方をご紹介します。
更新: 2022年5月3日
plumini
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モロヘイヤとは

モロヘイヤを食べたことはありますか?モロヘイヤの旬の時期は夏の6~9月頃で、茹でて刻むと粘り気が出て、栄養価が高く、夏バテにぴったりの食材と言われています。青臭さもなく、手軽に食べられることからとても人気があります。

モロヘイヤは野菜の王様

『モロヘイヤ』とは、アラブ語で『王様の野菜』という意味だそうです。かの有名な絶世の美女『クレオパトラ』も、モロヘイヤをスープにして飲んだり、難病の人もモロヘイヤを食して治した、と言われています。そのくらいモロヘイヤには栄養がたくさん含まれており、忙しい現代の人にもおすすめな野菜です。

家庭菜園の初心者におすすめの野菜

モロヘイヤは、他の野菜に比べて比較的病気や害虫の少ない野菜と言われています。そのため、家庭菜園の初心者にも育てやすく、初めて家庭菜園を行う人も玄人にもとてもおすすめの野菜です。気軽に家庭菜園を始めたい人には、プランターでも上手に育てられます。

モロヘイヤの育て方⓪:環境づくり

モロヘイヤはもともと熱帯と呼ばれる地域で栽培されていたため、乾燥に強く、高温に強い野菜です。水はけの悪い環境だと成長不良の原因となるので必ず水はけのよい環境を選びましょう。プランターで育てる場合は、室外機の風が直接当たらない場所に置くようにします。また、日光を好みますが、夏の強い日差しをずっと浴びているとしおれてしまう原因になるので、半日陰のところを選ぶようにします。

モロヘイヤの育て方①:土づくり

それでは実際にモロヘイヤの育て方を見ていきましょう。まず何といっても一番大事なのはモロヘイヤを植える前の土づくりからです。モロヘイヤに適した時期に適した土づくりを事前に行うことで、おいしいモロヘイヤを育てることができます。

モロヘイヤに適した土

モロヘイヤを育てるのには、中性よりもやや酸性に傾いている、「土壌Ph5.5~6.5」が適しています。日本の土壌は酸性雨の影響からやや酸性の土壌のところが多いですが、モロヘイヤを育てる場所がビニールハウスや、雨の当たらないところに位置しているのならば、アルカリ性になっている可能性があります。

地植えの土

モロヘイヤを植える2週間前に畑の土を弱酸性にするために、初心者でも扱いやすい苦土石灰を土に混ぜてよく耕します。植える1週間前に再度よく耕し、畝を作ります(幅)約60cm×(高さ)約10cmを目安に畝を作ります。出来れば、モロヘイヤは寒さに弱いので、マルチングシートと呼ばれる黒いシートで覆っておくと、温度も保たれ、雑草も生えにくくなり、地面の乾燥も防ぐことができます。

プランターの土

モロヘイヤを植える用に大きなプランターを用意します。プランターの土は、ホームセンターで販売されている野菜の土をプランターに入れます。水をたっぷりあげても下から排出できるように、プランターの底に鉢底石を入れるのを忘れないようにします。

モロヘイヤの育て方②:種まき

こちらはサカタのタネが提供している商品となります。量は0.8mlかしらで発芽率は80%です。

苦土石灰を混ぜてから2週間がたつと、種をまく準備が整います。モロヘイヤの発芽する気温は、25度~30度の間といわれています。寒すぎると発芽をしないので、温かくなってきたゴールデンウィーク後の時期に種をまくのがおすすめです。種をまく前に、ぬるま湯で種を浸しておくとより発芽しやすいです。

地植えでの種まきの方法

石灰をよく混ぜた2週間後、種まきの環境が整います。土の上に畝を作り、畝の真ん中に割りばしですじをつけます。そのすじにぱらぱらと種まきをしていきます。その筋蒔きをしたら、1~2mm程度に薄く土をかぶせます。

プランターでの種まきの方法

プランターでは、ペットボトルのキャップ等で穴をあけ、その穴に種を3~4粒入れる、点蒔きをします。その上に1~2mm程度に薄く土をかぶせます。家庭菜園初心者なら、種まき用ポットで、発芽してからプランターに植え替えをする方法もあります。


モロヘイヤの育て方③:間引き

発芽に成功したら、あとは成長を見守ります。成長をしていく過程で、少し手を加えることによって、大きくおいしく成長していきます。変色したもの、小さい葉のもの、虫に食われた後があるものをメインに間引きをします。間引きをすることで栄養分が残った株にいき、より元気に成長することができます。また、間引きの際に雑草も抜きます。

間引きのタイミング

間引きは、1回目:本葉が3枚程になった時期、2回目:本葉が5枚程になった時期、二回に分けて間引きを行います。また、間引きの間隔は、地植え:間隔を20~30cm程、プランター:点蒔きをした点に2つ程に残すようにして、間引きおを行います。

モロヘイヤの育て方④:苗植え

ポットに種まきをし、発芽が出来たら苗植えをします。ホームセンターや、野菜苗を販売しているところでも、モロヘイヤの苗が手に入ります。家庭菜園が初心者なら、苗からの栽培のほうが簡単にできるため、おすすめは苗植えです。葉の濃いものや、枝の太いもの、しっかり根を張っているかをよく見て購入します。

地植えの苗植え方法

苗を植えるまえに、苗と苗の間を30~50cm程あけ、苗ポットと同じくらいの穴を掘ります。その後しっかりと水まきをしましょう。苗ポットの中の根を傷つけないように優しく外し、穴の中に植えます。優しく苗に土寄せをして倒れないように安定をさせ、再度水をあげて完成です。

プランターの苗植え方法

モロヘイヤは大きくなっていくので、大きなプランターでも、1株~2株の苗を植えるようにします。苗は肥料負けしてしまうことがあるので、根がしっかりと張ってから肥料を与えます。プランターで栽培するのには、種まきよりも苗から植えるほうが比較的育てやすいと言われています。

モロヘイヤの支柱

モロヘイヤは背丈も大きく育ちます。大きくなれば大きくなるほど、ぐらついてしまい、途中でぽきっと折れてしまうことがあります。折れるのを避けるためにも、支柱を立てましょう。根を傷つけないように斜めに指すのがポイントです。

モロヘイヤの育て方⑥:冬越し

モロヘイヤは夏が旬の野菜なので、寒さにはかなり弱いです。寒くなる秋頃には枯れてしまうため、冬越しは不可能です。しかし、モロヘイヤは室内でも育つことができると言われているため、どうしても冬越しをしたい場合は温かい暖房設備が整った室内なら冬越しができる可能性があります。

冬越しは収穫後

収穫が終わり、モロヘイヤには花が咲きます。その花がついた後はもう収穫は不可能です。花から鞘ができ、さやの中に種がありますが、この鞘や種には猛毒があります。絶対に口に入れないようにします。収穫した鞘はそのままとっておき、冬越しをしたあと、また温かくなってから種まきをすることができます。

モロヘイヤは水耕栽培が可能

モロヘイヤは、水耕栽培でも育つと言われています。おすすめは地植えやプランターでの栽培ですが、どうしても冬越しで栽培をしたい場合は、水耕栽培という方法があります。温かい室内で、LED照明をしっかり当てたり、窓際で太陽の光をたっぷり浴びせることが必要になりますが、水耕栽培の方法でもしっかりと育ちます。

モロヘイヤの育て方⑦:収穫

モロヘイヤは何度も繰り返し収穫できるのが特徴です。家庭菜園をしていて何度も収穫できるのはとても嬉しいですよね。収穫する目安は『手で簡単に折れること』です。手でぽきっと折ることができれば、柔らかくおいしく食べることができます。

摘芯(てきしん)が大切

繰り返し収穫し、楽しむためには、上手に摘芯するのがコツです。モロヘイヤは長いものだと2m程に成長します。成長しすぎると固くなったり、味が落ちてしまったりするので、30~50cm程までに伸びたら枝の先を摘み取ります。取り方は茎を挟みで切ります。摘み取ることで脇芽が伸び、柔らかい脇芽をたくさん収穫することができます。

収穫の方法


摘芯が終わり、脇芽がたくさん伸びてきたら、柔らかい脇芽の先から15cm程を目安に収穫をしましょう!収穫をしてもまた伸びてくるので、こまめにたくさん収穫をして、おいしくいただきます。

モロヘイヤの育て方⑧:水やり

モロヘイヤは乾燥に強い野菜ですが、水不足が続くと固くなってしまうため、適度な水やりが必要です。地植えの水やりの目安は、日照りが続き、雨が降っていないなと感じるときで大丈夫です。雨が1週間以上降らないようなら水やりをします。プランターの水やりの目安は、地植えに比べて乾燥がしやすいため、土の表面が乾いたなと感じたらたっぷり水をあげるようにします。こまめに土の状態を観察するようにします。

モロヘイヤの育て方⑨:肥料

モロヘイヤは肥料を与えるのもとても大切です。植える前に肥料を土に混ぜたあとは、苗が落ち着いてから追加で肥料を与えます。肥料が不足してしまうと、茎が固くなってしまうため、茎の状態を見ながら適宜肥料を追加するようにします。

肥料の与え方

地植えでは化成肥料を月に2回程度株のまわりにまき、都度土寄せをします。肥料の与えすぎは、「肥料焼け」という病気を引き起こす原因になってしまうので、あげすぎに注意をします。また、液体肥料の場合は、即効性がありまずが持続性がないため、2週間に1回の頻度で与えます。プランターで栽培している場合は液体肥料がおすすめです。土が乾きやすく、水を与えているため、1週間に1度の頻度で液体肥料をまきます。

モロヘイヤの育て方⑩:害虫と対策

モロヘイヤは比較的害虫が寄ってこないため、育てやすい野菜です。害虫に強いとはいえ、ついてしまう可能性のある害虫は・ハダニ・コガネムシ・アブラムシ・イモムシ・オンブバッタ・ネギアザミウマ等がいます。家庭の食卓に出すのなら、なるべく農薬や薬品を使いたくはないですよね。薬品を使わずに、害虫がつきにくくなるような、対策をご紹介します。

風通しをよくする

モロヘイヤは摘芯をし、脇芽が伸びてくると、葉と葉が重なりやすくなり、風通りが悪くなりがちです。風邪通りも悪く、雨もかからなくなると、ハダニ等の害虫がつきやすくなってしまうため、適宜葉を摘み取ったり、プランターなら風通しの良い場所に設置する等をしましょう。

雑草の近くは避ける

オンブバッタは成虫・幼虫ともに葉を食べてしまいます。大量繁殖してしまう可能性もあるので近くには来てほしくない害虫です。雑草の近くで発生しやすいので、プランターも雑草の近くにはおかず、地植えの場合も雑草をきれいに取り除きます。土中に卵を産むと取り方が難しくなります。

牛乳スプレー

もし、ハダニを発見してしまったら、天気の良い晴れた日に牛乳と水を混ぜたものをスプレーしましょう。牛乳は匂いがあるので、散布した後は一日おいて、よく水で流すようにします。複数のハダニを見つけた場合は、ガムテープで一気に引きはがすのも一つの手です。

有効な唐辛子スプレー

アブラムシを筆頭に、唐辛子スプレーは害虫にとても効果があるものと知られています。作り方は、保存瓶に10本程度の唐辛子と、200ml程のウォッカ等のお酒を入れて2週間以上熟成をさせます。熟成させたものを5mlと、水200mlを混ぜてスプレー噴射します。

モロヘイヤの育て方⑪:病気と対策

害虫にも強く、病気にもなりにくいモロヘイヤですが、まれにかかってしまうこともあります。黒星病と葉ぐくれ病という病気と、その病気にかかってしまった後の対策をご紹介します。

黒星病と葉ぶくれ病

雨が降り続けると、葉の表に黒い点が出たり、裏は変色したりします。たまに、裏に胞子みたいなものが付くことがあります。対策は病気が広がらないように、黒い点が出た葉を早めに摘み取ります。モロヘイヤの新種の病気として発見された葉ぶくれ病は、葉が白く膨れたように見える病気です。この葉ぶくれ病は感染源となってしまい、ほかの株にも移ってしまうため、見つけ次第早急に株ごと抜くようにします。

重曹スプレーと木酢液


重曹は料理に使われることもあるので、口に入っても安心です。作り方は、食用の重曹700倍程の水で薄めます。よく振って溶けたのを確認してから、葉の裏表にしっかりとスプレー噴射をします。木酢液は、ホームセンター等で購入することができ、自然由来成分でとても安心できるスプレーです。いつも通り水やりを行った後に、葉や枝にまんべんなく散布します。かけすぎるとモロヘイヤが傷んでしまうこともあるので、注意が必要です。

コンパニオンプランツ

モロヘイヤの側に一緒に植えることで、害虫・病気の予防や、成長促進の効果があります。モロヘイヤはアオイ科の野菜なので、『バジル・ニラ』の野菜や、『ペチュニア・マリーゴールド』等の花がおすすめです。

モロヘイヤの育て方⑫:挿し木

モロヘイヤは挿し木で増やすことができます。家庭菜園で収穫した苗を挿し木にするのはもちろん、スーパー等で購入したモロヘイヤの茎をプランターに挿し木をして、栽培するという方法があります。挿し木にしたいモロヘイヤをペットボトル等に挿し、2時間ほど水につけてから挿し木をします。傷をつけないよう取り方に注意をしながら、取り出し、挿し木をする場所に予め穴をあけたり、柔らかい土に植えるように気を付けます。

モロヘイヤの実は危ない

モロヘイヤの食べられる部位は、柔らかい葉です。秋頃から気温が低くなると、モロヘイヤには黄色の花が咲きます。花が咲いた後は、細長い『さや』ができ、この鞘の中には猛毒の種が入っています。万が一何かの間違いで鞘や種を口にしてしまうと大変なので花が咲く時期にはモロヘイヤの収穫をやめます。また、鞘を茎につけたままだと弾けてしまうため、ある程度鞘が茶色になったら、破裂して弾けないよう取り方に注意をしてもぎます。

モロヘイヤの種の取り方

来年もモロヘイヤを栽培するなら、種を保管しておきます。種の取り方はとても簡単で、鞘が茶色に変色した後収穫をし、紙袋にいれて風通しの良いところで保管をしておくと種がとれます。その種は気温変化の比較的少ない場所の冷暗所で保管しておきます。弾ける前の鞘がたくさん取れた種の取り方は、バケツの中に鞘を入れて使い捨ての手袋をして押しつぶす取り方もあります。

モロヘイヤの種の購入方法

モロヘイヤの種はホームセンター、お花屋さん、時期と場所によっては、100円均一でも購入することができますが、おすすめのタネは「サカタのタネ」のモロヘイヤの種です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。モロヘイヤは比較的簡単なうえ、害虫や病気にもなりにくい、育て方も簡単な野菜なので、家庭菜園が初心者の方にもおすすめな野菜です。今回は、地植えとプランターでの栽培方法をご紹介しました。王様が好んで食べられたというモロヘイヤを是非家庭菜園にて育ててみてください。

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