あさりについて
あさりの旬の時期について
普段からスーパーなどで見かけるアサリですが、旬の時期は、年に2回あります。その時期は潮干狩りも人気の季節となっています。1回目は3月~5月くらいが一般的に旬といわれています。2回目は、9月~10月くらいが旬の時期となっています。日本の中でも若干気候が違うため、地域によって旬の時期は少しだけ違ってきたりします。旬の時期のあさりは身が非常に大きく育っていてとても美味しいので、旬の時期を見計らって食べてみてください。
美味しいあさりの見分け方
スーパーで売っているあさりの中でも美味しいあさりと美味しくないあさりがあります。その見分け方を教えます。あさりは基本的にストレスがかかっているほうが美味しくなるといわれています。そのため、流れが強く、沖にいるあさりのほうが美味しいといわれています。沖のほうに居るあさりの特徴として平たいという特徴があります。流れに流されないように平たくなっているので、スーパーでもなるべく平たいあさりを見つけましょう。
あさりの冷凍保存のメリット
うまみ成分がたくさん出る
あさりのうまみ成分でもあるグルタミン酸とイノシン酸が増えます。このグルタミン酸とイノシン酸というのは、あさりの細胞の中にあります。だから、あまりうまみ成分は出にくい状態にあるわけです。しかし冷凍することによって、その細胞が少し崩れます。そうすることで、細胞の中からグルタミン酸とイノシン酸が出てきて美味しい出汁が取れるようになるのです。なので、食べきれないときはどんどん冷凍保存をしていきましょう。
長期保存が可能になる
生のあさりであればだいたい1日から2日くらいで腐ってしまいます。しかし冷凍保存することによって1か月から2か月くらいは変わらない美味しさをキープすることができます。注意しなければいけないのがそれ以上の期間がたってしまうと衛生上あまりよくないので、それ以上たっているあさりは食べないほうがよいでしょう。
冷凍保存に向いているあさり
4㎝くらいのあさり
冷凍保存に向いているあさりのサイズはだいたい4㎝くらいの大きさのものが一番冷凍保存に向いています。あまり小さすぎると、冷凍したときに一緒にうまみ成分まで出ていってしまいます。逆に大きすぎても冷凍した後にうまみ成分が多く出すぎてしまって、えぐみに変わってしまいますので、冷凍保存には向いていません。ちょうどよいといわれている大きさは4㎝くらいのあさりが一番食べごろのあさりといわれています。
あさりの下処理(砂抜きの方法)
砂抜きの重要性
あさりを冷凍保存する場合、下処理を必ず行いましょう。下処理といっても基本的に行うことは砂抜きです。この砂抜きは、冷凍保存した後ではできないので、確実に行う必要があります。これを少しでも怠ってしまうと、いざ食べようとして料理をしたときに、じゃりじゃりしてせっかくのあさりが台無しになることもありますので、確実に砂抜きを行うようにしましょう。
砂抜きの方法①
あさりの砂抜きの基本です。準備するものは、海水と同じ、もしくは若干濃い目のパーセント濃度の食塩水です。海水の塩分濃度は約3パーセントくらいです。難しくはありません。水100㏄に対して食塩3gで大丈夫です。この食塩水をあさりがひたひたになるまで入れます。あとは放置をしておけばよいです。これがオーソドックスな砂抜きの方法になります。失敗しないためにポイントがありますのでぜひご覧ください。
砂抜きのポイント①
あさりが重ならないように平らに並べられるような容器を使いましょう。そうすることで、上のほうにあるあさりと下のほうにあるあさりでの砂の抜け方の差を減らすことができます。平らに並べられないと下にあるあさりが、上のほうのあさりの砂を逆に吸ってしまうことがありますので、なるべく平らに並べられるような容器を準備しましょう。
砂抜きのポイント②
あさりを並べる時に下に網を引くようにしましょう。そうすることで、あさり全体が宙に浮く形になります。宙に浮くことで、自分で出した砂をもう一度吸ってしまうことがなくなります。砂だけが網の下にたまっていきます。なので、非常に効率よく砂抜きをすることができます。
砂抜きのポイント③
暗い場所においておく。もしくは暗い状態にしておく。あさりは暗いところで活発に動く習性があります。そのため明るいとことよりも暗いところのほうが効率よく砂抜きを行うことができます。暗いところにおいておくか、新聞紙などでふたをしてしまうと非常に効率よく砂抜きができます。
砂抜きのポイント④
水温は10度から15度くらいを保つ。あさりは温度が10度から15度くらいに変化したときに一番活発に活動し始めます。そのため水温を10度から15度くらいに保つ必要があります。そのためには、冷蔵庫に入れておくと一番よいです。冷蔵庫の中でも野菜室に入れておくとちょうど15度くらいの温度を保ってくれるので、野菜室の中に入れておくのをおすすめします。
砂抜きの方法②
50度くらいの真水にあさりを付ける砂抜きの方法もあります。実は、あさりは急激な温度変化などのストレスがかかると身を守ろうとして活発に活動し始めます。そのため、50度くらいのお湯につけるとあさりが一気に水を取り入れようと動きます。この時に同時に中にある砂が出ていくという感じです。この方法は素早くて非常に効率が良いのですが、失敗してしまう可能性があるので注意が必要です。少しじゃりじゃりとなってしまうときがあります。
あさりの冷凍の方法①
そのまま冷凍する方法
下処理が終わったあさりをそのまま冷凍しましょう。ただし、しっかりとあさりの水気をとってからジップロックなどに入れて空気がなるべく入らないようにして冷凍をしましょう。そして素早く冷凍ができるように工夫をしましょう。例えば金属の板の上にのせて冷凍をするとよりはやく冷凍することができます。この方法で冷凍したあさりは酒蒸しやパスタなどに向いています。
あさりの冷凍の方法②
水と一緒に冷凍する方法
下処理したあさりを水と一緒に冷凍する方法です。冷凍する前にあさりを水と一緒に冷凍します。そのため、ジップロックにあさりがひたひたになるまで水を入れて冷凍庫に入れます。そうすることで、あさりのみずみずしさが失われることなく冷凍することができます。味噌汁などに使うときはこの方法をおすすめします。ふんわりと冷凍することができます。
あさりの冷凍方法③
一度調理してから冷凍保存する方法
一度調理してから冷凍する方法もあります。調理といっても冷凍する前にボイルをしてから冷凍するだけです。しかし、からがついたまま冷凍するのではなく、あさりの身をとって冷凍保存するとよいでしょう。こうすることで3か月くらいは持つようになります。タッパーなどに入れて冷凍庫に入れておくだけの簡単な保存方法なのでとてもおすすめです。使うときはそのまま料理の中にコロコロといれればOKです。
あさりの出汁の保存方法
あさりは出汁まで冷凍保存できる!
あさりは美味しい出汁が出ますね。その出汁までも冷凍保存することができます。方法は、ボイルしてから冷凍保存するときに、お鍋の中に出汁が出ます。それを捨ててしまわずにペットボトルやお茶を入れる容器などに移して冷凍保存します。ここで注意したいのが、移す容器の中をきれいにしてからにしましょう。菌などがいると腐ってしまうことがあります。
冷凍出汁の使える期間
冷凍した出汁は1か月から2か月くらいの間が保存できる期間となります。それ以上の期間になってしまうとあさりの出汁の風味が落ちてしまって、全然美味しくないものになってしまいます。これを味噌汁などに使ってしまうと、臭くて食べれなくなってしまう可能性があるので注意が必要です。
冷凍したあさりの出汁の使い方
あさりを使った料理に便利
あさりの出汁の使い方は、あさりの料理に使うと非常に便利に使うことができます。酒蒸しに使ってもよいですし、味噌汁の出汁として使うと非常に「こく」が出ておいしく作ることができます。パスタのゆで汁やスープパスタの出汁に使ってもよいです。あさりの出汁の使い方は、無限にあるので、ぜひいろいろなものに使ってみるとよいかと思います。
冷凍したあさりの解凍方法
自然解凍は禁止
一度冷凍保存したあさりの冷凍保存はNG行為となっています。特に殻付きのまま冷凍保存した場合からが上手に開かなくなってしまいます。ゆっくりと温めていると殻が開かず食べつらいという状態になってしまうので、ゆっくりと解凍する行為はNGとなります。温める場合も同じですが、素早く熱を入れる必要があります。その方法は次に解説していきます。
あさりの出汁をとらずに解凍方法
あさりの出汁をあまり必要としないパスタなどを作るときに使う解凍方法は、フライパンなどで炒めるようにして熱を入れていきます。弱火でゆっくりとではなく中火~強火で一気に過熱していきます。この時にバターや酒などで同時に風味も付けていくとより美味しく出来上がります。酒蒸しなどはここでふたをして煮立たせたら出来上がりですね。
あさりの出汁を使うときの解凍方法
あさりの出汁を使う味噌汁などの料理の時はフライパンなどでやることはできませんね。ということで、まずは鍋に水を入れて沸騰させます。そして沸騰したところにあさりを入れていきます。ここで沸騰する前にあさりを入れないように注意しましょう。水の状態から入れてしまうと、あさりのからが開かないことがありますので注意が必要です。
冷凍したあさりの保存期間
あさりの保存できる期間
あさりの保存期間は基本的に1日~2日間くらいとなっています。それは、あさりが家庭で生きていられる期間と同じくらいになります。海水につけておけばもう少し生きていますが、どんどん痩せていってしまって身が小さくなっていってしまいます。そのため、潮干狩りやスーパーで買ってきたあさりの保存期間は1日~2日くらいが妥当という感じですね。
冷凍したときの保存期間
あさりを冷凍した場合はどうでしょうか?あさりを冷凍した場合の保存期間はだいたい2か月~3か月くらいは持ちます。実はそれ以上の期間保存していても食べることはできると思いますが、あさりの風味がどんどん劣化していってしまいますので、美味しくなくなっていってしまいます。風味を劣化させないためにも2か月~3か月くらいの期間には食べるようにしましょう。
あさりの殻が開かない
原因①
あさりの味噌汁や酒蒸しを作っているとなぜか殻が開かないあさりがいたりしますよね?それには原因があります。特に冷凍したあさりに限って起こることもありますその原因を知っておく必要があります。特にフライパンで調理する酒蒸しを作っているときによくある失敗ですが、最初に弱火でやってしまったり、火が通りずらい時に起こりやすいです。熱湯や強火で一気に解凍しなければ上手に殻が開きませんので、注意してください。
解決策①
ゆっくりと解凍してしまったために、殻が開かなかったということであれば、出来上がる直前などに衝撃を少し加えてあげましょう。フライパンを振ってみたり、鍋の中を少し大げさにかき回してみたりしてみましょう。「パカっ」という感じで開くことがありますので、ぜひ一度試してみてください。
原因②
冷凍するまえから死んでしまっている場合があります。このようなあさりはどうやっても上手に開きません。一気に熱を加えたにも関わらず、殻が開かないというものは、最初から死んでしまっていたあさりの可能性が非常に高いです。これは取り除いて食べないように注意をしましょう。
冷凍あさりの調理方法①
酒蒸し
あさりの酒蒸しは非常に簡単で、一番オーソドックスな調理方法となりますね。酒蒸しは、電子レンジを使うと3分くらいでできてしまいます。冷凍あさりの使い方としては一番簡単なレシピですね。酒蒸しといってもいろいろな調理法やレシピがあるので、いろいろチャレンジしてみるとよいと思います。だたし注意しなければいけないのが、絶対に解凍してはいけないということですね。
材料 冷凍あさり150g キャベツ8分の1くらい 酒大さじ2~3 バター・塩・にんにくチューブ・青ネギお好みで
あさりの殻が開かなかったとき
あさりの酒蒸しをレシピ通りに作ったけど、一つも殻が開かないということがあります。冷凍のあさりにはよくあることです。そうなっても安心してください。フライパンなどで酒蒸しを作っているときには、フライパンを振るなどして、少し衝撃を与えてみてください。そうすることで、あさりに衝撃が加わり殻が開きます。
冷凍あさりの調理方法②
味噌汁
冷凍のあさりの使い方として一番日本人の食の中でもメジャーなものが味噌汁ですね。この味噌汁にも冷凍あさりを使うことができます。味噌汁のレシピでは殻のついたものでも殻をあらかじめとって冷凍しているものでもどちらでも使うことができます。殻をとってしまったものでは、出汁も冷凍してあるものを使うとよいでしょう。そうすることで、しっかりとあさりの出汁のきいた味噌汁ができます。
水6カップ 顆粒だし 小さじ1/2 冷凍あさり2カップくらい あおさ海苔お好みの量 味噌大さじ2くらい(お味噌の味で加減してください)
注意点
味噌汁を作るときの注意点として、殻付きのあさりを使った場合、必ず強火でお湯が沸騰しているところにあさりを入れるようにしてください。水の時から入れているとからが上手に開かないことが多くなります。あまりこういうことはレシピを見ても解説されていないことが多いので、注意が必要です。
冷凍あさりの調理方法③
ボンゴレパスタ
冷凍のあさりはパスタにも使うことができます。パスタでは、殻をあらかじめとってしまっているものを使うとパスタが出来上がって食べる時に食べやすいでしょう。また、最後に少しだけ出汁を使うことによって、パスタの風味を豊かにすることができます。
材料 パスタ300g ボイル冷凍あさり100g エリンギ1パック しめじ半分 しいたけ4〜5つ にんにく 2片 鷹の爪 1本〜お好みで 醤油大さじ1 白ワイン 100cc オリーブオイル 大さじ1と1/2 バター10g パスタの茹で汁大さじ8 オイスターソース 小さじ1と1/2 味覇又は創味シャンタン小さじ1/2弱 塩少々 味の素 少々
クリームパスタ
クリームパスタは、からのついたあさりを使ったほうが、あさり本来の出汁が効いて上手にできると思います。もし、殻付きのあさりがなければ事前に取っておいたあさりの出汁を少し混ぜて作ることで、よりあさりの出汁の効いたクリームパスタが完成すると思います。
お好きなパスタ100g 冷凍あさり10粒くらい にんにくスライス4枚程度 白ワイン or 酒大匙 1 エバミルクorコーヒーフレッシュor牛乳50cc 塩、こしょう適宜 乾燥パセリ適宜 玉ねぎ1/4個
冷凍あさりの調理方法④
炊き込みご飯
からを向いた冷凍あさりの使い方で人気なのが、この炊き込みご飯です。炊き込みご飯は、味噌汁やあさりの酒蒸しと非常に合うので、あさりがたくさんある方はぜひ一緒に調理してみてはいかがでしょうか?レシピや作り方も非常に簡単なので、ぜひあさりの使い方として覚えておいてほしい料理ですね。
材料 冷凍あさり230g にんじん中1本 ごぼう1本 れんこん15cm 水600cc だしパック1袋 サラダ油適量 米4合 調味料 砂糖大さじ1 みりん 大さじ1 濃口醤油 大さじ1 薄口醤油 大さじ4 酒大さじ1 塩ひとつまみ
出汁の使い方で風味が変わる
ここで紹介したレシピでは、だしパックで出汁をとっていますが、冷凍した出汁を使ってもよいです。しかし、保存していた出汁を使いすぎてしまうと、あさりのえぐみなどが少し強くなってしまいます。使い方としては、あさりの風味付けくらいの感覚で使うと磯の香がほんのりするような美味しい炊き込みご飯になるでしょう。
冷凍あさりの調理方法⑤
あさりのしぐれ煮
あさりのしぐれ煮も実は自宅で作れてしまいます。レシピも非常に簡単でとても美味しく日持ちもするため、冷凍のあさりの残りで作るとよいですね。少し甘めかなというくらいの味付けが白ご飯に合う味付けだと思います。醤油を多くしてしまわないように注意が必要です。酒と砂糖を気持ち多めなイメージで作りましょう。
材料 冷凍あさり150g(解凍前) 生姜 10g 酒75㏄ みりん 30㏄ 醤油30㏄ 砂糖大さじ2
まとめ
正しい保存方法で美味しく食べよう
あさりなどの生ものといわれているものでもしっかりとした保存方法であれば、長い期間美味しく食べることができますね。ただし冷凍保存した場合の注意点もたくさんあるのでしっかりと正しい知識をもって冷凍保存をするようにしましょう。冷凍保存はとても便利なので、ぜひ有効的に利用してほしいですね。
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