ハヤトウリの食べ方は?手荒れするって本当なの
ハヤトウリのおいしい食べ方とその栄養
ちょっとゴツゴツとした見た目と、フレッシュで瑞々しい果肉が人気のハヤトウリ。旬の時期ならば、非常に安価で売られており、コスパの良い家計の見方でもあります。ハヤトウリのレシピの幅が広げて食卓にもっと取り入れてみませんか。
ポピュラーな漬物以外にもいろいろな料理に利用することができます。まずはハヤトウリの特徴や栄養から見ていきましょう。
ハヤトウリについて
ハヤトウリの基本情報
科・属:ウリ科ハヤトウリ属
原産地:熱帯アメリカ
学名/英語名:Sechium edule/chayoteなど
ハヤトウリの別名はセンナリウリやチャーテなど。チャーテとは英語名のchayoteから来たといわれています。日本に伝わったのは1971年頃の鹿児島。鹿児島で男性のことをさす「隼人(ハヤト)」という名前をつけてハヤトウリという和名になりました。
ハヤトウリの特徴
ハヤトウリは割ると一番ふっくらした果肉部分に種がありますが、増え方は果実そのものから発芽するのが特徴的な植物です。
その味は蛋白で、少し甘みがありますがあくも多くて、あく抜きなど下処理をきちんとしないと、えぐみを感じます。緑色のものは若い果実。熟すにつれて実の色は白くなっていきますが、白色の品種もあります。
白い実を見分けるには皮のやわらかさで判断します。熟すにつれて皮が厚くなってきますので、食用には皮がやわらかいものの方が味もよいです。
ハヤトウリの食べごろ・旬
ハヤトウリが結実しだすのはまだ残暑も残る9月頃。
まだ未熟な実を食すので9月から10月頃が旬であり、食べごろです。おいしいハヤトウリの見分け方は、手で持ってズッシリとした重みを感じるもの。みずみずしさがハヤトウリのおいしさのポイントですからね。
収穫してから時間がたつと表面に茶褐色のシミなどが出てきますので、買うときはそれらも避けた方がよいでしょう。また、古い実は水分が抜けて表皮のシワシワ、ごつごつも目立ってきます。
ハヤトウリの栄養
ハヤトウリの成分は、ほとんどが水です。夏から秋の野菜には、きゅうり、なすなど、このように水分が多く含まれる野菜が多いですね。それらに共通する栄養素なのですが、夏野菜(秋が旬の野菜)には「カリウム」が多く含まれるのが特徴です。
ハヤトウリもカリウムが主栄養素となります。体の熱を下げてくれるので、残暑が残る時期のこんだてにピッタリです。
ハヤトウリの食べ方①皮むき
触ると手荒れする!?
一度でも、ハヤトウリを調理したことがあるという人であれば、切ったり皮をむいたあとに手がガビガビになった経験があるでしょう。「ハヤトウリを触ると手荒れする」といわれる肌の変化です。
手から脂分がなくなったようになって、ひどいひとはかゆみを感じたりします。アクの強い野菜はいろいろありますが、ここまでなるのは珍しいですね。ウリ科植物のあくによる手荒れを防ぐには、手袋などで手を保護して、直接汁を触らないことが一番です。
下処理①手荒れしない皮むき
ハヤトウリは、かなり若い実のうちならば皮をむかずにそのまま食べることも可能ですが、少し時間がたったものや収穫が少し遅れたものは皮を向いて調理しなければ硬さを感じることもあります。
でも、その皮むきも素手でやったのでは手荒れしてしまいます。そのため、ビニールやゴム製の手袋をして触ることをおすすめします。
ハヤトウリの食べ方②あく抜き
手荒れの原因=あく
手の皮膚がガサガサに手荒れしてしまう原因。それは、ハヤトウリのあくによるものです。ハヤトウリにはとっても強いあくがあります。このあく、そのまま口に入れるとエグみを感じる原因にも…。
手荒れを少しでも軽減して、おいしくいただくにはあく抜きが必須です。下処理として一般的に行われる、あく抜きの方法を2つご紹介しましょう。
下処理②あく抜きして美味しく
簡単なあく抜きの方法、ひとつめは塩水に漬けておくというものです。そのやり方は、まずはハヤトウリを皮付きのまま縦半分にカットします。種の部分をスプーンなどでくり抜き、それが浸かるくらいの水を入れた容器に並べます。
容器の中には塩水。その中に10分~15分ほど漬け込めば、あく抜きの下処理は完成です。15分もかけたくない。もっと早く料理を終わらせたいという人には次の方法がおすすめです。
あく抜きを写真つきで確認
こちらは、塩水に漬け込む時間が不要なあく抜きのやり方です。まずは、茎がついていた方の先、2センチほどの部分から輪切りにします。切った断面どうしをグリグリとこすり合わせます。すると、すぐに白いあわが切り口にできてきます。
このあわがあく!実は同じウリ科の植物であるキュウリもこのあくぬきができます。ウリ科の野菜に苦さを感じたらこのあく抜きを試すと、にがみが薄れて食べやすくなります。写真付きでわかりやすいやり方は以下のリンクから。
ハヤトウリの食べ方③漬物レシピ
人気の漬物レシピを作ろう!
ハヤトウリ2個 キュウリ2本 粗塩野菜総量の3% リンゴジュース100cc 生姜すりおろし適量 昆布お好みで 鷹の爪(輪切り) お好みで
さて、手荒れを防ぐ方法から皮のむきかた、あく抜きまで下処理のやり方を一通り覚えたら、さっそく料理にとりかかっていきましょう。まずは、みずみずしさを活かした浅漬けレシピから。
ハヤトウリといえば漬物という人もいるくらい、おいしさを引き出してくれる料理方法です。市販の浅漬けの素も簡単でいいですが、家にある材料でお金をかけずにおいしい浅漬けをつくることができますよ。
詳しい調理法はこちらから
ポイントは、旨味をプラスしてくれる昆布を入れた浅漬けの素。かぶやきゅうり、人参などお好きな野菜と一緒に1時間くらいから食べることができます。りんごジュースが余っていたらそれも入れると、甘くておいしく仕上がります。詳しい作り方は以下のリンクから。
ハヤトウリの食べ方④炒めものレシピ
炒めものでもおいしいハヤトウリ料理
はやと瓜1個 人参(千切り)1/4本 塩昆布2つまみ しょうが(みじん切り) 少々 ごま油(炒め用) 大さじ1
炒め用のごま油も含め、たった5つの材料で作れる、人気の絶品炒めものレシピです。
こちらも塩昆布がいい味を出してくれています。炒めもののコクを出すのに肉類や練り物などを入れるテクニックがありますが、それらの材料が冷蔵庫になくても塩昆布を入れることで旨味+コクがある満足度の高い炒めものになります。
詳しい調理法はこちらから
新鮮なハヤトウリなら、皮むきは必要ありませんが、あく抜きの下処理はしっかりと。千切りにして炒めるので、とてもスピード調理が可能です。アレンジとして、鷹の爪などを加えるとお酒のおつまみにも。
熱が加わることでウリの甘みが出て、とってもおいしくいただけます。ごま油の香ばしい香りも食欲をそそる一品です。詳しい作り方は下記リンク先から。
ハヤトウリの食べ方⑤スープレシピ
手軽でおいしいハヤトウリスープ
ハヤトウリ1〜2個 ニンジン1/2本 玉ねぎ1個 ベーコン適量 シメジ1株 サラダ油適量 塩コショウ適量 コンソメ 固形2個 水800CC
透き通ったグリーンのスープが、ハヤトウリスープの特徴です。とてもさわやかで夏の食事の汁物にピッタリ。ハヤトウリに含まれるカリウムの体の熱を冷ましてくれる効果で、夏バテでだるい体もスッキリ目覚めます。
スープだから食欲がないときでも口にしやすいのも嬉しい!彩りでニンジンの赤やしめじの茶色も加え、ベーコンのタンパク質で栄養バランスもバッチリです。
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オリーブオイルで、食べやすい大きさに切った野菜とベーコンを炒めて煮込むだけ。たくさん作って余ったら、スープは翌日カレー粉を入れると、また違った風味でおいしくいただけますよ。1度で2種類の味が楽しめるハヤトウリのスープ。
いろんな野菜の栄養をいただけるスープで、夏の暑さで疲れた体を元気にしましょう。
ハヤトウリの食べ方⑥サラダレシピ
パリパリおいしいサラダも試そう
はやとうり中2個(スライス) ハム5枚(スライス) 黒胡椒適量
5分でできるおいしいサラダレシピ。切って湯がいて、冷たい水でしめることで、ウリのスライスがパリッとして食感もよく仕上がります。いろんな野菜やハムなどと併せて、お好きなドレッシングをかけていただきます。
黒胡椒を加えることで、香ばしく刺激的な香りが食欲をそそります。(写真はイメージです)
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新鮮でおいしそうなハヤトウリが手に入ったら、まずは試してみたいのがサラダなどの生食です。新鮮なウリならではのパリパリ感を楽しめます。熱湯で5分くらい湯がくことで、逆にパリパリに仕上がるのですから不思議ですね。
病みつきになるシャキパリ感をぜひ試してみてください。
ハヤトウリの食べ方⑦揚げ物レシピ
ハヤトウリの甘みがおいしいフライ料理
ハヤトウリ1個 生ハム6~8枚 小麦粉適量 細目パン粉適量
ちょっと意外なウリの調理法。ハム巻きフライにも挑戦してみましょう。生ハムの塩気がウリの甘さを引き立てて、絶妙なコンビネーション。
1センチくらいの厚みにカットしたら、ハムをまいて小麦粉、たまご液、パン粉の順につけてあげる簡単レシピ。なのに、おどろくほどおいしいフライができあがります。
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揚げたてがおいしいハヤトウリのフライレシピ。生ハムの他にスライスチーズを巻いたアレンジレシピもおいしいです!写真付きの詳しい作り方は、下記のクックパッドのリンクページからご確認ください。
まとめ
レシピを増やしておいしいハヤトウリを食べよう
ユニークな外見と、瑞々しい果肉、甘さが人気のハヤトウリ。漬物のほかにも、炒めもの、煮込み、サラダと幅広い調理方法に使える献立作りに役に立つ野菜でした。夏から秋の旬の時期は、主な栄養素であるカリウム量も多く、おすすめの季節です。
ただ、あくが強い野菜なので下処理をするときは手袋を忘れずに。
食べ方が気になる人はこちらをチェック
この他、いろんな食材の人気の食べ方、下ごしらえの仕方から調理法のコツまで、幅広くご紹介しています。料理のレパートリーを増やしたい人、たくさんあって使い方に困ったときなど、ぜひお役に立ててくださいね。

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