豆苗とは
育てる前の豆の苗
豆苗はスーパーで売られている野菜ですが、簡単に説明すると育てる前の豆の苗です。ブロッコリースプラウト、かいわれ大根と同じような食品です。ブロッコリーススプラウトの「スプラウト」とは新芽のことで、もやしも栽培方法が少し違いますが同じ新芽の野菜です。豆苗の元になっている植物はえんどう豆が多く、もやしは大豆を使用していてどちらも似ていますが、日光を当てて発芽させる栽培方法だとスプラウト(豆苗)にります。
育て方が違うから水耕栽培できる
もやしは種(大豆)の部分が切り取られてから袋に詰めて売られているので、再利用して栽培するのはできませんが、豆苗の場合は日光に当てて普通の苗と同じ栽培方法のため種のえんどう豆と、たくさんの根があります。ガーデニングが好きな方なら分かると思うのですが根が元気だと植物は茎を切っても脇芽が出てきて再び元気に栽培できます。この性質は豆苗にも当てはまるので、買ってきたときに根と種があればそのまま再利用できます。
豆苗の選び方
袋を確認
豆苗は袋に入っている野菜なんなのでまずパッケージやフィルムに水滴がついていないか確認しましょう。野菜のパッケージやフィルムは水が付きにくい特殊な袋ですが、水滴がついていると他の野菜と同じように痛む原因になるほか、出荷されて古いことが分かるので食用にするのも育てるにもむかない状態です。
色の濃く元気な豆苗がおすすめ
再利用するととなると元気に育てられて出荷された豆苗がいいので葉の色が濃く、勢いよく伸びているものを選びましょう。栽培するにあたって根、種はかならずいるので出荷時に処理されたものではなく、処理されていない状態で出荷された豆苗を選びます。
豆苗の育て方1
まずは普通に食べよう
再利用して再び栽培するからといって手間がかかるなら、あまり栽培したくないですよね。そもそも植物の育て方がわからない方は、なおさら何かしたほうが再利用するときにいいのではないかと思いますが、まずは茎(芽)を普通に食べて大丈夫です。清潔なキッチンバサミなどで種から上の茎を適当に部分を切るだけです。再利用しない場合はどこでもいいのですが、再利用して育てるにあたって一つ注意点があるので紹介します。
育て方のポイント1
切るって食べるだけなので、作業は増えませんが一つ注意してほしいことがあります。それが再び育てる時に必要となる部分を2箇所残すことです。これも他の植物を育てている方は分かると思いますが、茎を切るとその茎は成長する場所(成長点)がなくなり止まってしまいます。そして2回目の芽が脇芽として生えてくるため1回目の時は2回目が生えてくるように脇芽を残して切ることが栽培方法の大切なポイントになります。
育て方のポイント2
脇芽をたくさん残すと何度でも再利用できるかというと答えは「ノー」です。方法が正しくてもはやり限度がります。理由は後ほど紹介しますが、水だけで育てるには2回目までがおすすめです。また育てる時に根や種を洗う必要はありません。
豆苗の育て方2
切り終わった後の種と根が大切
脇芽を残した後の豆苗は少しだけ伸びた茎と種と根がある状態になっています。その状態でトレーなどに入れて水を根が少し浸かるぐらい入れていきましょう。ひたひたに水を入れてしまうと種や根が常に水に使っている状態なので呼吸ができずにやがて腐ってしまいますし、種はえんどう豆なので水が多いとカビがすぐに生えてくるので、大切な種と根を傷つけないように少しだけの水を入れます。水質は気にしなくても水道水で大丈夫ですよ。
植える必要がない栽培方法
このように土に植える必要がない栽培方法を水耕栽培といいます。本来は根の先端から数センチほど水に浸かるようにして種の部分は水気から避けて育てることが多くヒヤシンスなどの球根の花やミント、バジルなどのハーブ類、アボカドように大きな木になるものも植える必要がない水耕栽培でも育てられてます。豆苗の再利用での育て方も水耕栽培に分類され、豆苗を地面に植えて栽培するより簡単ですよ。
育て方のポイント3
水の量だけは注意してひたひたではなく、根が浸かって種は浸かっていないほどほどにします。水は毎日1回替えたほうがいいと言われていて夏場は成長速度も早いため2回ほど替えましょう。実際は毎日変えなくても大丈夫ですが、替えたほうが衛生的にもいいですし、カビの防止にもなるので水換えしたほうがうまく育てられます。
豆苗の育て方3
日当たりいい場所で育てる
他の植物を植えるときと同じで豆苗を育てるには日光が必要になります。ただし実際に植えるのではなく水耕栽培なので室内で大丈夫です。置き場所はいろいろ考えられますが、キッチンの南向きの窓など簡単に水替えができる場所で日当たりが良い場所がおすすめになります。間取りの関係上南向きの日当たりが確保できなくても日光があれば2回目の芽が出て再生してくるのでそこまで、深く考えなくても大丈夫ですよ。
肥料はいらない
ガーデニングをしている方も、してない方も肥料は気になりますよね。肥料には植物の成長に欠かせないイメージがあると思います。実際肥料は栄養となり植物を成長させますが、豆苗には不要で2回目の芽がでる栄養は種に十分あります。肥料を与えることで再生する速度が早くなるかもしれませんが、基本的に肥料は使わないで2回目を再生させていきます。
育て方のポイント4
他の植物を植えるように日当たりは大切ですが、長く育てるわけではないのでそこそこの日当たりでも2回目の豆苗を収穫することができます。そして肥料は使わずそのまま水道水だけで栽培していきます。肥料を使うなら液肥をごく少量を混ぜるといいでしょう。ただし栄養が豊富で流れがない水となると藻が発生しやすくなることからより水替えが必要になるため、あまり肥料を与える意味はありません。
豆苗の育て方4
成長速度が早い
不思議なことに肥料を与えていないのに、再生して成長していく速度が結構速めです。2回目の再利用を再生栽培とも言うようですが、本当にどんどん成長するので長くしすぎないことも大切です。収穫する時は買ってきたときと同じサイズの10cmほどぐらいから収穫でききるのでハサミや包丁で切っていきます。再生栽培は2回もしくは3回が限度と言われる理由は種の栄養が少なくなり、元気な芽が出てこなくなるからです。
育て方のポイント5
一週間から10日前後で再生するのでそれ以上長くする豆苗がしっかりしてきて茎が固くなって美味しくなくなります。液体肥料を薄く混ぜた場合は成長速度が早くなるので収穫時期も早くなるので注意しましょう。また種の部分、水にカビが生えたり色が変わっていたら豆苗がきれいな状態でも食べないようにしてください。芽というのは種をそのまま食べている状態に近いためカビの毒素などが含まれている場合もあります。
豆苗の育て方コツ一覧
注意すると植物を育てるのが初めての方でも大丈夫
コツ1 | 必ず種から数えて最初の脇芽と次の脇芽の2箇所残し豆苗を切りましょう。豆苗の再利用では脇芽が大切です。 |
コツ2 | 土に植えるのではなく水を使って育てる。容器は何でもいいのですが、水の量に注意して、できるだけ日当たりのいい室内で育て、再生させるのは2回までが目安です。 |
コツ3 | 夏は1日2回、それ以外は1日1回の水替えをできるだけして清潔に保ちます。 |
コツ4 | 肥料は使わなくても大丈夫。使うと成長が早くなったりと効果はありますが、管理が難しいので基本的に不要です。 |
コツ5 | 成長させすぎると美味しくなくなるので適切なタイミングで収穫。大きくなると柔らかい場所だけ収穫。 |
豆苗の栄養
カロテン
豆苗の栄養で特に優れているのはビタミン類です。βカロテンといえばかぼちゃに多く含まれているイメージがあると思いますが同量だと豆苗のほうが多く100gあたり4700μgも含まれています。βカロテンは体内でビタミンAとして働き目にいい栄養を与えるほか生活習慣病にならないようしたり粘膜を正常に保つ働きがあると言われていて最新の研究ではがんの予防に役立つのではないかとも言われていて健康を保つうえで大切な栄養素です。
ビタミンK
血液がドロドロだと心筋梗塞や脳内出血など恐ろしい病気に繋がり、さらさら過ぎると今度は怪我した時に血が止まりにくくなります。ビタミンKは血の凝固に関わる成分で怪我したときの止血に役立ちます。また、カルシウムとも深いつながりがあり女性に多い病気骨粗しょう症の予防にもつながる栄養素です。
その他栄養素
妊娠した時に必要とされる葉酸も多めに含まれていますし、食物繊維も含まれていします。また美容に効果があると言われているビタミンCも豊富で栄養がたくさんある野菜です。実はスプラウト(芽)は大きく育った野菜より栄養が豊富なことが多く、まだ小さな葉物野菜の総称であるベビーリーフも栄養が多いんですよ。
豆苗の使い方
生食べる
一回目(買ってきたばかりの豆苗)だと生で食べることができるのでサラダに入れてシャキシャキとした歯ごたえと熱を通したときよりも強めの豆苗独特の風味楽しむことができます。下処理などは不要ですが葉物野菜と同じように洗うことが大切です。成長しすぎると筋のようになるので、やわらかい上の方だけ切り取れば食べれますよ。他の生野菜と同じように冷蔵で保存して生で食べる場合特に傷んでないか確認してくださいね。
炒める、煮る(温める)
熱を通すと豆の風味は多少落ちてまろやかになるので、人によっては食べやすくなります。人気の調理方法にはスープ類から他の野菜や肉と炒めるものから様々な種類があります。熱を加える時は、加えすぎないように短時間だけ炒めるようにしないとしなびてしまい、シャキシャキとした特徴的な歯ごたえがなくなってしまうので予熱調理や保温調理がおすすめです。
豆苗の育て方のまとめ
安くてお得な野菜
天候不順などで野菜の高値が続く中で豆苗やもやしなど、天候の影響を受けにくい野菜は比較的低価格で販売されています。そして豆苗は根がある状態だと水耕栽培(水栽培)で簡単に2回目の収穫をすることができ栄養価も高いため人気の野菜です。再生栽培のポイントは水を与えす過ぎないよに日当たりで管理して毎日水を替えるだけなので誰でもできますよ。
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